まず知っておきたい 標準機能だけではCPU温度は見えにくい
「パソコンが熱い」「ファンがうるさい」といったとき、Windows 11でCPU(プロセッサ)の温度を確かめたくなります。ところが最初に正直にお伝えしておきたいことがあります。Windows 11には、CPUの温度を標準機能だけで数値表示するしくみは基本的に用意されていません。「タスクマネージャーを見れば出るはず」と探しても見つからず、迷ってしまう方がとても多いのです。
タスクマネージャーの「パフォーマンス」タブでは、対応したGPU(グラフィック)を積んだパソコンならGPUの温度が表示されることはありますが、CPUの温度欄は通常表示されません。ここを知らないと「自分の操作が悪いのかな」と時間を使ってしまいます。まずは「標準では見えないのが普通」と理解したうえで、次の章から具体的な確認手順に入りましょう。難しく考えなくても、追加ソフト不要のBIOS/UEFIを使う方法から順番に進めば大丈夫です。


CPUの温度を確認する3つのルート
CPU温度を知る方法は、大きく分けて次の3つです。追加のソフトを入れたくない方は「BIOS/UEFIで確認」、常に温度を見張りたい方は「無料ソフトで確認」と、目的で選ぶのがコツです。それぞれに向き・不向きがあるので、順番に見ていきます。なお、どの方法も「今この瞬間の温度」を見るためのもので、過去にさかのぼって温度を調べることはできません。
方法1 追加ソフト不要のBIOS/UEFIで確認する
いちばん安全で、余計なソフトを入れずに済むのがこの方法です。多くのパソコンは、電源を入れた直後にキーを押すとBIOS/UEFIという設定画面に入れて、そこにCPU温度が表示されることがあります。起動時に押すキーはメーカーによって違い、Delete キーや F2 キーが使われることが多いですが、これは機種ごとに異なります。
起動直後のキー押しはタイミングが難しいので、Windowsの画面からUEFIに入る方法のほうが確実です。実際のWindows 11の画面では、次の順に進みます。手順の後半(再起動→UEFIファームウェアの設定へ入る流れ)は、マイクロソフトの公式サポートでも同じボタン名で案内されています。
- 「設定」を開き、「システム」→「回復」と進みます。
- 「回復オプション」の中の「PC の起動をカスタマイズする」の右にある「今すぐ再起動」を押します(説明文に「スタートアップ設定を変更する」とある項目です)。
- 再起動後の青い画面で公式表記どおり『トラブルシューティング』を選びます。
- 『詳細オプション』→『UEFI ファームウェア設定』の順に選び、『再起動』を押します。
- 再起動するとUEFIの設定画面が開くので、「Hardware Monitor」「PC Health」「H/W Monitor」などの項目からCPU温度(CPU Temperature などの表記)を探します。


UEFIの画面デザインや項目名はメーカーごとに大きく異なるため、温度がどこに出るかは機種によって変わります。見つからない場合はお使いのパソコンメーカーの公式サポートで、型番と「BIOS 温度」などをあわせて確認してください。UEFIの設定は起動やセキュリティに関わる重要な部分なので、温度を見る以外の項目はむやみに変更せず、確認できたら「Exit」などから設定を保存せずに抜けるのが安全です。どのキーで抜けられるかは画面の下部や隅に表示されるので、そこの案内に従ってください。
方法2 無料の定番モニタリングソフトを使う
「Windowsを使いながら、常に温度を見張りたい」という場合は、CPU温度を表示してくれる無料ソフトを使う方法があります。よく知られたものとして、次のようなソフトの名前が挙がります。ただし当サイトでは特定のソフトの操作画面までは断定して解説しません。ソフトは更新で画面が変わりますし、使ったことのない画面を想像で書くのは、かえって危険だからです。
- Core Temp、HWMonitor、Open Hardware Monitor などが、CPU温度表示の定番として広く紹介されています。
- 導入する場合は必ず配布元の公式サイトからダウンロードし、インストール時に不要なソフトが同梱されていないか画面をよく読んで進めてください。
これらのソフトは、パソコンに元から備わっているセンサーの値を読み取って表示するものです。便利な反面、出所のあやしいダウンロードサイトから入れると、別の不要なソフトまで一緒に入ってしまうことがあるので、入手先には十分注意してください。ソフトを入れること自体に不安がある方は、無理をせず方法1のBIOS/UEFIでの確認にとどめておくのが安心です。
方法3 パソコンメーカー製のアプリを確認する
意外と見落とされがちなのが、パソコンメーカーが最初から入れている「サポートアプリ」や「ユーティリティ」です。メーカーによっては、こうした専用アプリの中にパソコンの状態を表示する画面があり、そこでCPU温度やファンの状態を確認できることがあります。すでにパソコンに入っているものを使うので、新しくソフトを探して入れる必要がありません。アプリの名前や画面はメーカー・機種ごとに違うため、スタートメニューでメーカー名を検索して、状態やパフォーマンスを表示する画面がないかを探してみてください。
温度の目安と、熱いと感じたときの安全な対処
温度が確認できたら、次に気になるのが「この数字は大丈夫なのか」という点です。CPUの温度は、何もしていないとき(アイドル時)と、動画編集やゲームなどで負荷をかけたときとで大きく変わるのが普通です。高い負荷をかければ一時的に温度が上がるのは正常な動作で、少し高いからといってすぐ壊れるわけではありません。

一般に言われている目安として、負荷をかけていないときは比較的低め、負荷をかけたときは高めになり、おおむね80〜90℃を超える状態が続くようなら冷却を見直す合図と紹介されることが多いです。ただし安全とされる温度はCPUの種類やパソコンの設計によって差があるため、細かい数字を一律に当てはめるのは避け、「高い状態が長く続いていないか」という見方をするのがおすすめです。パソコンが熱くて心配なときにまず試せる、身近で安全な対処は次のとおりです。
- パソコンの通気口(吸気口・排気口)をふさいでいないか確認し、壁や布から少し離して風の通り道を作ります。
- 電源を切って完全に冷めてから、通気口にたまったホコリをやわらかいブラシやエアダスターでそっと取り除きます。
- 直射日光の当たる場所や、こたつ・布団の上など熱がこもる場所での使用を避けます。
- それでも高温が続く、電源が突然落ちる、といった症状があるときは無理に使い続けず、メーカーや専門家に相談します。
ノートパソコンを布団やひざの上で長時間使うと、通気口がふさがれて熱がこもりやすくなります。固く安定した台の上で使うだけでも、温度が下がることは少なくありません。
「BIOSの画面に入るのがこわい」「温度の数字が高い気がするけれど大丈夫か判断できない」という方は、遠慮なくご相談ください。お使いのパソコンの型番と、いま出ている温度や症状をうかがったうえで、確認のしかたや冷やし方を一緒に整理します。


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