OutlookでIMAP方式のメールアカウントを設定するには、メールアドレスを入力し、画面の指示に従ってサインインしたうえで、必要に応じて受信サーバー・送信サーバーの値を入れます。IMAPはメールをサーバー側に残したままパソコンとスマホで同じ状態を見られる方式なので、複数の端末で同じメールを使いたい人に向いています。なお、Outlook.com(個人のMicrosoftアカウント)はパスワードを直接入力する従来方式が使えなくなり、サインイン画面でのログインが必須になっています。ここでは「新しいOutlook」と「クラシックOutlook」それぞれの追加手順、IMAPで使う一般的なサーバー値、近年変わった認証のしくみ、つまずきやすいポイントまでをまとめます。
IMAPとPOPの違いをまず押さえる
結論として、複数の端末で同じメールを見たいならIMAP、1台のパソコンだけで使い受信後はサーバーから消したいならPOPが向いています。IMAPはメールをサーバー上に残し、開封・移動・削除といった操作を端末間で同期します。一方POPはメールを端末にダウンロードし、設定によってはサーバーから削除するため、別の端末では同じメールを見られないのが基本です。
| 項目 | IMAP | POP |
|---|---|---|
| メールの保存場所 | サーバー側に残る | 端末にダウンロード(既定でサーバーから削除) |
| 複数端末での同期 | できる(開封・削除・フォルダ移動も反映) | 基本できない |
| フォルダ分けの共有 | サーバー上のフォルダを各端末で共有 | 端末ごとに手動で作る必要がある |
| 向いている人 | パソコンとスマホなど複数端末で使う人 | 1台だけで使い、サーバー容量を空けたい人 |
今は1台のパソコン・スマホ・タブレットを併用する人が多いため、複数端末で同じ状態を見たいならIMAPのほうが扱いやすく、迷ったらIMAPを選んでおくと、どの端末でも同じ受信トレイの状態を保てます。
IMAP設定で使う一般的なサーバー値
結論として、IMAPの代表的な値は「受信サーバー ポート993(SSL/TLS)」「送信サーバー ポート587(STARTTLS)または465(SSL/TLS)」ですが、実際のサーバー名やポートはメールプロバイダごとに異なります。下の表はあくまで一般的な目安で、正確な値は必ず利用中のメールプロバイダの公式案内で確認してください。
| 種別 | 役割 | 一般的なポート | 暗号化 |
|---|---|---|---|
| 受信(IMAP) | メールを受け取る | 993 | SSL/TLS |
| 送信(SMTP) | メールを送る | 587 | STARTTLS |
| 送信(SMTP・別案) | メールを送る | 465 | SSL/TLS |
サーバー名はプロバイダによって「imap.〜」「smtp.〜」のような形式で案内されます。たとえばMicrosoftのOutlook.com系アカウントの場合、受信はoutlook.office365.com(ポート993)、送信はsmtp-mail.outlook.com(ポート587)が公式の値です。会社や学校で使うMicrosoft 365のアカウントでは送信サーバーがsmtp.office365.comになるなど、同じMicrosoft系でもアカウントの種類で値が変わることがあります。プロバイダのサポートページに「IMAP設定」「メールソフトの設定」といった項目があるので、そこに書かれた正規の値をそのまま入力するのが確実です。送信ポートは587(STARTTLS)が一般的ですが、プロバイダによっては465(SSL/TLS)を案内する場合もあるため、暗号化方式とポートはセットで合わせてください。値を自分で推測して入れるとつながらない原因になります。
設定を始める前にプロバイダ側で確認しておくこと
結論として、Outlook側の操作に入る前に「IMAPが利用できる状態か」と「正しいサーバー値」をプロバイダ側で先に確認しておくと、設定が一度で通りやすくなります。設定を始めてからエラーが出ると原因の切り分けに時間がかかるため、先に材料をそろえておくのがおすすめです。
- メールアドレスと、サインインに使うパスワード(多要素認証を使っている場合は確認コードを受け取れる状態)が手元にあること
- プロバイダ公式の受信サーバー名・送信サーバー名・各ポート・暗号化方式をメモしてあること
とくに見落としやすいのが、プロバイダによってはIMAP接続が初期状態でオフになっている点です。Outlook.comなどでは、メールのWeb画面の設定からIMAP(またはPOP)を有効にしてからでないと、メールソフト側でいくら正しい値を入れても接続できません。設定画面に「POPとIMAP」「同期メール」のような項目があれば、IMAPがオンになっているか先に確認しておきましょう。会社や学校のアカウントの場合は、管理者がIMAPを許可していないこともあるため、つながらないときは管理者に確認するのが近道です。
新しいOutlookでIMAPアカウントを追加する手順
新しいOutlook(Windows標準の「Outlook」アプリ)では、設定画面からメールアドレスを追加し、IMAPで同期する形になります。クラシックOutlookとはメニューの場所が違う点に注意してください。
- 新しいOutlookを開き、右上の歯車(設定)アイコンを選びます。
- 「アカウント」>「メールアカウント」を開き、「アカウントの追加」を選びます。
- 追加したいメールアドレスを入力して「続行」します。
- 表示される画面の指示に従って進めます。プロバイダによってはIMAPなどの種類が自動で判別されることがあり、種類を選ぶ画面が出た場合はIMAPを選びます。
- サインイン画面が出たらメールアドレスとパスワードでログインし、多要素認証を設定している場合は確認コードなどで認証します。
- サーバー値の入力を求められた場合は、受信サーバー・送信サーバーの値とポートをプロバイダの公式案内どおりに入力します。同期が始まれば設定完了です。
新しいOutlookは画面構成が更新されることがあるため、項目名やボタンの位置が少し違って見える場合があります。基本の流れは「アカウントの追加」→「サインイン」→(必要なら)「サーバー値の入力」で変わりません。
クラシックOutlookでIMAPアカウントを追加する手順
クラシックOutlook(従来のデスクトップ版Outlook)では、IMAPの細かい設定は「手動設定」のルートに入らないと表示されません。自動設定で終わらせず、必ず詳細設定から進めるのがポイントです。
- クラシックOutlookを開き、左上の「ファイル」を選びます。
- 「アカウントの追加」を選びます。
- メールアドレスを入力したあと「詳細オプション」を開き、「自分で自分のアカウントを手動で設定」にチェックを入れて「接続」を選びます。
- アカウントの種類の一覧から「IMAP」を選びます。
- 受信サーバー・送信サーバーの設定画面で、プロバイダの公式案内どおりの値とポートを入力して「次へ」を選びます。多くの場合、値は途中まで自動入力されますが、間違いがないか確認します。
- サインイン画面が表示されたらメールアドレスとパスワードでログインし、多要素認証を設定している場合は確認コードなどで認証します。接続できれば設定完了です。
手動設定の画面を経由しないとIMAPのサーバー値を入力する欄が出てこないため、「IMAPで設定したいのに項目が見当たらない」というときは、この詳細オプションからの手動ルートを使ってください。
POPからIMAPに切り替えるときの注意点
結論として、すでにPOPで使っているアカウントをIMAPに変えると、複数端末で同期できるようになる代わりに、サーバー上の容量管理を意識する必要が出てきます。POPは受信後に端末へ落としてサーバーから消す運用が多いのに対し、IMAPはメールがサーバーに残り続けるためです。
Outlookでは、設定済みアカウントの方式を後から直接変更する機能はありません。POPからIMAPへ移したい場合は、いったんそのアカウントを削除し、IMAPとして追加し直す形になります。POPで端末にだけ保存していた古いメールは、削除すると一覧から消えてしまうことがあるため、切り替え前に大事なメールのバックアップを取っておくと安心です。IMAPに切り替えたあとはメールがサーバーに残り続けるため、容量の小さいプロバイダでは、保存容量が上限に近づくと新しいメールを受け取れなくなることがあります。不要なメールを整理する習慣をつけておくとトラブルを防げます。
認証方式が変わった点に注意(Outlook.comは仕様変更済み)
結論として、Outlook.com(個人のMicrosoftアカウント)はメールソフトにIDとパスワードを直接入力する従来方式(基本認証)と、その回避策だった「アプリパスワード」が2024年9月16日に廃止され、サインイン画面でログインするモダン認証(OAuth)が唯一の正規ルートになりました。古い解説どおりにパスワードやアプリパスワードを直接入力しようとしても接続できないため、ここは特に注意が必要です。
新しいOutlookでは、アカウント追加時にMicrosoftのサインイン画面が開き、メールアドレスとパスワードでログインし、多要素認証を設定していれば確認コードなどで認証する流れになります。なお、Outlook.comのメールを継続して同期するには新しいOutlookなどモダン認証に対応したアプリが必要です。GmailやiCloudなど他社のアカウントも、サインイン画面でのログイン(OAuth)に対応している場合は同じくその画面から認証します。
一方で、Yahoo!メールなど一部の他社プロバイダでは、今もメールソフト用の「アプリパスワード」を発行して通常のパスワードの代わりに入力する方式が使われていることがあります。アプリパスワードが必要かどうか、発行手順はプロバイダによって異なるため、利用中のメールプロバイダの公式案内で確認してください。
うまくつながらないときに確認すること
結論として、接続できない原因の多くは「サーバー値の入力ミス」「サインイン(認証)でのつまずき」「IMAPが無効のまま」の3つです。次の点を順に確認すると、たいていの問題は切り分けられます。
- サーバー名・ポート・暗号化方式が、プロバイダ公式案内の値と一致しているか
- サインイン画面が出る場合は、メールアドレスとパスワードでログインし多要素認証まで完了できているか
プロバイダによってはIMAP接続そのものを初期状態でオフにしている場合があり、Web画面の設定でIMAPを有効にしてから接続する必要があります。前述のとおりOutlook.comは基本認証・アプリパスワードが使えなくなっているため、サインイン画面でのログインで認証する点も忘れないようにしましょう。
Outlookで使うメールサービスでよくある質問
IMAPとPOPはあとから切り替えられますか
アカウントを追加し直す形で切り替えます。設定済みアカウントの種類を後から変更する機能はないため、いったん削除して、希望の方式(多くはIMAP)で追加し直すのが基本です。POPで端末だけに残していた古いメールは消えてしまうことがあるので、切り替える前にバックアップを取っておくと安心です。
受信サーバーと送信サーバーの正しい値はどこで分かりますか
利用中のメールプロバイダの公式サポートページで確認できます。「IMAP設定」「メールソフトの設定」などの項目に、サーバー名・ポート・暗号化方式が記載されています。値の創作や推測は接続失敗の原因になります。
2段階認証を使っているとパスワードが通りません
Outlook.com(個人のMicrosoftアカウント)はパスワードの直接入力やアプリパスワードが2024年9月16日に廃止されているため、アカウント追加時に開くサインイン画面でログインし、確認コードなどで多要素認証を完了させてください。Yahoo!メールなど一部の他社プロバイダでは今もアプリパスワードが必要なことがあるので、その場合はプロバイダ公式の案内に従って発行します。
新しいOutlookとクラシックOutlookでIMAPの設定方法は違いますか
入力する値(受信993・送信587など)は同じですが、たどるメニューが異なります。新しいOutlookは「設定>アカウント>アカウントの追加」、クラシックOutlookは「ファイル>アカウントの追加>詳細オプションで手動設定」からIMAPを選びます。
最終確認日 2026年6月(Outlookで確認)
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