新しく家族にパソコンを使ってもらうとき、あるいは前の持ち主から引き継いだパソコンを自分用にしたいとき、「このアカウントを管理者にしたい」「子ども用は標準ユーザーに下げたい」と思う場面があります。Windows 11ではアカウントの権限(種類)をあとから切り替えられますが、入口が3つあり、どこから操作するか迷いやすいところです。
最初に大事な点をお伝えします。アカウントの種類を変える操作は、必ず管理者アカウントでサインインした状態で行う必要があります。標準ユーザーのままでは、変更のボタン自体が出てこないか、選んでも反映されません。この記事では、設定アプリ・コントロールパネル・netplwizの3つの経路を、それぞれどんな人に向いているかの比較表とあわせて、実際の画面で確認しながら順番に説明します。
管理者と標準ユーザーの違いと変更前に知っておきたいこと
Windowsのアカウントには「管理者」と「標準ユーザー」の2種類があります。まずはこの違いを押さえておくと、どちらに変えるべきか判断しやすくなります。
「管理者」を選ぶと、設定の変更・アプリのインストール・パソコン内のすべてのファイルへのアクセスができるようになります。一方「標準ユーザー」は、日常の操作はできますが、システム全体に関わる変更には管理者の許可(パスワード入力など)が必要になります。家族で1台を共有するなら、ふだん使う人は標準ユーザーにしておくと、誤操作や不要なソフトの導入を防げて安全です。
変更を始める前に、次の3点を頭に入れておいてください。
- いま自分がサインインしているのが管理者アカウントかどうか(標準ユーザーでは変更できない)
- 変えたい相手のアカウント名(ローカルアカウントか、メールでサインインするMicrosoftアカウントか)
- パソコンに管理者が何人いるか(あとで説明する「最後の管理者」の注意があるため)
変更方法を選ぶための3つの経路比較表
Windows 11でアカウントの種類を変える方法は大きく3つあります。やりたいことや慣れに合わせて選べるよう、できることと向き不向きを表にまとめました。迷ったら一番上の「設定アプリ」から試すのがおすすめです。
| 変更経路 | できること | 向いている対象 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 設定アプリ | 管理者⇄標準ユーザーの 切り替え |
初心者 ローカル/Microsoft どちらのアカウントも |
標準ユーザーでサインイン中は 項目が出ない |
| コントロールパネル | 切り替え+ アカウント一覧の確認 |
複数アカウントを まとめて見たい人 |
従来型の画面で 階層がやや深い |
netplwiz |
グループ単位で権限を付与 (自動サインイン設定も) |
仕組みを理解した 中級者向け |
最後の管理者でも降格でき ロックアウトの危険あり 先に予備の管理者を作る |
どの経路でも、最終的に切り替わる権限は同じです。違うのは操作画面と、ついでにできることだけなので、使いやすいものを選んで問題ありません。
設定アプリで管理者に変更する手順
もっとも分かりやすいのが設定アプリからの方法です。管理者アカウントでサインインしてから操作してください。
Windowsキーを押して「設定」を開きます。アドレス欄にms-settings:otherusersと入力すると、次のユーザー一覧の画面を直接開けます。- 左側の「アカウント」を選び、右側の「他のユーザー」(版によっては「家族とその他のユーザー」)をクリックすると、「その他のユーザー」の画面が開きます。
- 種類を変えたいアカウント名をクリックして展開し、「アカウントのオプション」の横にある「アカウントの種類の変更」をクリックします。
- 表示されたダイアログのドロップダウンから「管理者」または「標準ユーザー」を選び、「OK」を押します。
標準ユーザーでサインインしているとこの「アカウントの種類の変更」自体が表示されません。その場合は、いったん管理者アカウントに切り替えてから操作してください。


コントロールパネルで管理者に変更する手順
従来からあるコントロールパネルでも同じ変更ができます。複数のアカウントを一覧で見ながら作業したいときに向いています。
- スタートメニューの検索ボックスに「コントロールパネル」と入力して開きます。
- 「ユーザーアカウント」をクリックし、もう一度「ユーザーアカウント」を選びます。
- 「別のアカウントの管理」をクリックすると、パソコンに登録されているアカウントの一覧が表示されます。
- 種類を変えたいアカウントをクリックし、「アカウントの種類の変更」を選びます。
- 「標準」または「管理者」のいずれかを選んで、「アカウントの種類の変更」ボタンを押します。
コントロールパネルでは、一覧画面で各アカウントが「管理者」「標準」のどちらかを一目で確認できます。誰の権限を変えるか迷ったときは、ここで全体を見渡してから操作すると間違いがありません。
netplwizで管理者に変更する手順
netplwizは、ユーザーアカウントをまとめて管理できる従来からのツールです。グループ(Administratorsなど)を直接指定して権限を切り替えられるため、確実に変えたいときに便利です。
Windowsキー+Rキーで「ファイル名を指定して実行」を開きます。netplwizと入力して「OK」を押すと、ユーザーアカウントの一覧ウィンドウが開きます。- 種類を変えたいユーザーを選び、「プロパティ」をクリックします。
- 「グループメンバーシップ」タブを開き、「管理者」または「標準ユーザー」を選びます。細かく指定したいときは「その他」からグループ名(Administratorsなど)を選べます。
- 「OK」を押して画面を閉じれば変更完了です。
netplwizは権限の切り替えのほかに、起動時のパスワード入力を省く「自動サインイン」の設定にも使われます。今回は権限変更だけが目的なので、「グループ メンバーシップ」タブ以外の項目は触らないでおくと安全です。
ローカルアカウントとMicrosoftアカウントで気をつける点
どの経路でも操作の流れは同じですが、対象がローカルアカウントかMicrosoftアカウントかで、表示のされ方が少し変わります。Microsoftアカウントの場合は一覧にメールアドレスが表示され、ローカルアカウントの場合はユーザー名だけが表示されます。権限(管理者/標準ユーザー)の切り替え方そのものは、どちらも変わりません。
ここで一番つまずきやすいのが「最後の管理者」の問題です。設定アプリとコントロールパネルでは、パソコンに一人しかいない管理者を標準ユーザーに下げようとすると、操作がブロックされます(メッセージが出る、または選べない状態になります)。誰も管理者がいなくなると設定変更やアプリの導入が一切できなくなるのを防ぐためです。一方、前の章で触れたとおりnetplwizやコマンド操作はこのブロックがなく、最後の管理者でも下げられてしまうので注意してください。管理者を別の人へ移したいときは、先に新しいアカウントを管理者に昇格させてから、元の管理者を標準ユーザーに下げる、という順番が安全です。
もう一つ覚えておきたいのが反映のタイミングです。アカウントの種類を変えても、変更が実際に効くのは対象ユーザーが一度サインアウトして入り直してからです。変えたばかりの直後に権限が反映されていないように見えても、サインインし直せば正しく切り替わっています。
変更できない・グレーアウトで選べないときの確認先
ここまでの手順どおりに進めても「アカウントの種類の変更が押せない」「ドロップダウンが灰色(グレーアウト)で選べない」というケースがあります。これは標準ユーザーで操作している、組織(職場・学校)の管理下にある、最後の管理者を降格しようとしている、などが原因です。
原因の切り分けと具体的な対処は、Windows 11で管理者が変更できないときの解決方法の記事で詳しく説明しています。「変更したいのにできない」状態の方は、あわせてご覧ください。
管理者アカウントの変更に関するよくある質問
標準ユーザーから自分を管理者に変更できますか
できません。アカウントの種類を変えるには管理者の権限が必要です。別の管理者アカウントでサインインして変更してもらうか、管理者でログインし直してください。
変更したのに権限が反映されません
対象のアカウントを一度サインアウトし、もう一度サインインしてください。種類の変更はサインインし直したタイミングで反映されます。
管理者が自分だけです 標準ユーザーに変えられますか
設定アプリ・コントロールパネルでは変えられません(操作がブロックされます)。netplwizやコマンドでは技術的に下げられてしまいますが、サインアウト後に管理者がいなくなりロックアウトするため避けてください。先に別のアカウントを管理者にしてから自分を下げるのが安全です。
3つの経路のうちどれを使えばよいですか
迷ったら設定アプリで十分です。複数アカウントを見比べたいならコントロールパネル、グループを指定して確実に切り替えたいならnetplwizが向いています。切り替わる権限はどれも同じです。
参考にした公式情報
本記事は、2026年6月時点でMicrosoftおよびメーカーの公式情報を確認し、設定アプリの画面はこのパソコン(Windows 11)の実機でも確かめて作成しています。設定アプリでアカウントの種類を変更する手順は、Microsoft公式サポート「Windowsでユーザーアカウントを管理する」、およびdynabook公式サポート「アカウントの種類(標準ユーザー/管理者)を変更する方法」・富士通FMVサポートの同手順ページで確認できます。コントロールパネルとnetplwizは、Windowsに標準で備わる従来からの機能で、公式に個別の手順ページが見当たらないため、一般的な操作の流れを記載しています(これらの画面は変更操作に管理者の許可が必要です)。表示はWindowsのバージョンや更新により変わる場合があるため、操作前に最新の画面表記もあわせてご確認ください。

まとめ
Windows 11でアカウントの種類を変えるには、設定アプリ・コントロールパネル・netplwizの3つの経路があり、どれを使っても切り替わる権限は同じです。共通の前提は「管理者アカウントでサインインしてから操作する」こと。そして、設定アプリ・コントロールパネルでは最後の管理者を標準に下げられないよう守られていること(netplwizは守られないので予備の管理者を先に作ること)、変更はサインインし直してから反映されること、の2点を押さえておけば、つまずかずに済みます。
家族での共有なら、ふだん使う人は標準ユーザー、必要なときだけ管理者で操作する、という形にしておくと安全で快適です。
操作に迷ったら公式LINEでご相談ください
管理者アカウントの変更は、「いまサインインしているのが管理者なのか分からない」「変更のボタンがグレーで押せない」「最後の管理者の警告が出てしまった」など、画面の状態によって対処が変わるため、文章だけでは判断が難しいことがよくあります。「なんかよくわからないなぁ…。」と手が止まってしまったら、ひとりで悩まず 公式LINE からお気軽に声をかけてください。
お使いのパソコンの状況と、何をしたいか(誰を管理者にしたいか)を教えていただければ、あなたの画面に合わせて「どこを、どの順で操作すればいいか」を一緒に確認していきます。スクリーンショットを送っていただくと、より的確にご案内できます。ご相談は24時間365日受け付けています。下の緑のボタンから登録して、困っていることをそのまま送ってくださいね。
※本記事は2026年6月時点のMicrosoftおよびメーカー公式情報をもとに作成しています。最終確認日 2026年6月 / 運営者 uri uri


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