パソコンを起動したらPIN(暗証番号のような数桁の番号)の入力を求められたけれど、自分がどんな番号を設定したのか思い出せない。家族に初期設定をしてもらったので、そもそも何の番号かもわからない…。そんなとき、多くの方は「設定画面のどこかに、いまのPINが書いてあるはず」と探し始めます。
最初に、いちばん大事なことを正直にお伝えします。いま設定されているPINの数字を、あとから画面に表示して確認する方法は、Windows 11には用意されていません。これは故障でも設定漏れでもなく、Windowsの仕様です。ですから、設定画面を探し続けても「PINを表示する」というボタンは見つかりません。
でも、がっかりする必要はありません。「PINを確認したい」と思ったときの本当のゴールは、たいてい次の3つのどれかです。

| あなたの状況 | やるべきこと | 読む場所 |
|---|---|---|
| PINを思い出せない サインインできない |
PINのリセット (新しい番号を作り直す) |
この記事の リセット手順の章 |
| PINが設定されているか 状態を確かめたい |
サインイン オプションで 状態を確認する |
この記事の 状態確認の章 |
| いまのPINは覚えていて 別の番号に変えたい |
PINの変更 | この記事の 変更手順の章 |
とくに多いのが1つめのケースです。PINを思い出せないときに必要なのは「確認」ではなく「リセット」。ここを押さえるだけで、遠回りせずに解決できます。
設定したPINをあとから表示できない理由
なぜWindowsでは、自分で設定したPINをあとから見られないのでしょうか。ポイントは、PINが「このパソコン専用の合鍵」にあたる番号だという点です。
Microsoftの技術解説(Microsoft Learn「Windows Hello for Business の概要」)では、Windows HelloのPINはデバイスから離れることがない、つまりこのパソコンの中だけで使われる仕組みだと説明されています。ネット上のサーバーに番号が送られないので、万一どこかのサービスから情報が漏れても、パソコンのPINまで一緒に盗まれる心配がないわけです。設定済みの番号をあとから取り出して表示する機能が見当たらないのも、この「デバイスから離れない」という仕組みと整合する挙動です。
もうひとつ、混同しやすい点があります。Microsoftのサポートページには「デバイスへのアクセスに使用する PIN は、Microsoft アカウントのパスワードとは異なります」と明記されています。PINはこのパソコン1台だけの番号で、Microsoftアカウントのパスワードとは別物です。PINを忘れても、パスワードまで使えなくなるわけではありません。この性質が、後で説明するリセットの「抜け道」につながります。
PINが設定されているか状態を確認する手順
自分のパソコンにPINが設定されているかどうか、状態を知りたい場合は、設定アプリの「サインイン オプション」で確認できます。

- スタートボタンを右クリックし、「設定」を開きます。
- 左のメニューで「アカウント」をクリックします。
- 「サインイン オプション」をクリックします。
- 一覧の中の「PIN (Windows Hello)」をクリックして開きます。
運営者が手元のWindows 11(25H2)で実際に「PIN (Windows Hello)」の行をクリックして開いてみると、展開された中には「PIN の変更」のボタン、「このサインイン オプションを削除する」の項目(この実機では「削除」ボタンは押せない状態でした)、そして関連リンクとして「PIN を忘れた場合」が表示されました。いま設定されている番号そのものを表示する項目は、この画面のどこにもありません。「PIN の変更」や削除の項目が表示されていれば、そのパソコンにはPINが設定済みという意味です。逆に「セットアップ」のような表示なら、まだPIN未設定の状態と考えられます。
PINを思い出せないときのリセット手順
番号を思い出せない場合は、新しいPINを作り直します。前の章で触れたとおり、PINとMicrosoftアカウントのパスワードは別物なので、PINがわからなくても、Microsoftアカウントの本人確認さえできれば新しいPINを設定し直せます。手順はMicrosoft公式サポート「Windows で PIN を変更またはリセットする」で案内されている流れに沿っています。
- Microsoftアカウントのメールアドレスとパスワード(本人確認で求められることがあります)
- 確認コードの受け取り先(登録したスマートフォンや別のメールアドレス・求められた場合に使います)
- インターネット接続(Microsoftアカウントの確認に必要です)
サインイン画面からリセットする
Microsoftアカウントでサインインしているパソコンなら、サインイン画面から直接リセットできます。
- サインイン画面で、PINの入力欄の下にある「PIN を忘れた場合」をクリックします。
- 画面の案内に従って、Microsoftアカウントの本人確認を行います。
- そのまま案内に従って、新しいPINを設定し直します。

ここでひとつ、大事な条件があります。Microsoftの案内によると、この「PIN を忘れた場合」はMicrosoftアカウントでサインインしている場合にのみ使える機能で、ローカルアカウント(Microsoftアカウントを使わない設定)では使用できません。ローカルアカウントの方や、リンクが見当たらない場合は、パスワードなど別の方法でいったんサインインし、次に説明する設定アプリから設定し直す流れになります。なお、ローカルアカウントでPINもパスワードもわからない状態は、自力での解決がかなり難しいケースです。無理に操作を重ねる前に、詳しい人に相談してください。
サインインできる状態で設定からリセットする
顔認証やパスワードなど、PIN以外の方法でサインインできているなら、設定アプリからリセットできます。
- 「設定」→「アカウント」→「サインイン オプション」を開きます。
- 「PIN (Windows Hello)」をクリックし、「PIN を忘れた場合」を選びます。
- 画面の案内に従って本人確認を済ませ、新しいPINを設定します。
なお、ローカルアカウントの場合は、この画面の表示や本人確認の流れが一部異なることがあります。新しい番号は、誕生日や「0000」「1234」のような推測されやすい並びを避けつつ、自分が毎日入力して苦にならないものにしましょう。紙にメモして家の中の決まった安全な場所に保管しておくのも、シニアの方には現実的な対策だと思います。
いまのPINを新しい番号に変更する手順
いまの番号を覚えていて、別の番号に変えたいだけなら、リセットではなく「変更」を使います。
- 「設定」→「アカウント」→「サインイン オプション」を開きます。
- 「PIN (Windows Hello)」をクリックし、「PIN の変更」を選びます。
- いままでのPINを入力し、画面の案内に従って新しいPINを設定します。
ここで注意したいのは、「PIN の変更」には、いま使っている古いPINの入力が必要という点です。Microsoft公式サポートでも、新しいPINに変更するには古いPINを入力する必要があると案内されています。つまり、番号を忘れている人は「変更」の画面からは進めません。その場合は前の章の「PIN を忘れた場合」からリセットしてください。
| 項目 | PIN の変更 | PIN のリセット (PIN を忘れた場合) |
|---|---|---|
| 古いPINの入力 | 必要 | 不要 |
| 本人確認 | 古いPINそのもの | Microsoftアカウントの パスワードや確認コード |
| 向いている人 | 番号を覚えていて 変えたい人 |
番号を思い出せない人 |
参照した公式情報

この記事の手順は、Microsoft公式サポート「Windows で PIN を変更またはリセットする」を一次情報として確認しています。PINがデバイスから離れない仕組みについては、Microsoft Learn「Windows Hello for Business の概要」の解説をもとにしています。
なお、この記事は「いま設定されているPINを確認したい」という疑問に絞ってお答えするページです。PINという仕組みの基礎知識や、はじめての設定から変更・忘れたときの対処までを全般的に知りたい方は、姉妹記事のPINコードとは何かと設定・変更の基本が入り口になります。PINとパスワードの使い分けをもっと詳しく知りたい方はPINとパスワードの違いで整理しています。
PINのことで手が止まってしまったら
PINは「表示して確認できない」という仕様のせいで、リセットしていいのか、そもそも自分のMicrosoftアカウントがどれなのかわからない…と、途中で手が止まりやすいテーマです。サインインできるかどうか、Microsoftアカウントのメールアドレスに心当たりがあるか、この2点を教えていただければ、あなたの状況ではどの手順から進めばいいかを運営者(元情シス歴10年超のuri uri)が一緒に整理します。画面の写真を送っていただくのも歓迎です。
よくある質問
設定画面でいまのPINの数字を見ることはできますか
できません。Windows 11には設定済みのPINを表示する機能がなく、故障ではなく仕様です。番号がわからないときは「PIN を忘れた場合」から新しいPINを作り直してください。
PINとMicrosoftアカウントのパスワードはどう違いますか
PINはそのパソコン1台だけで使う番号で、Microsoftアカウント全体で使うパスワードとは別物です。詳しくは前の章で紹介した姉妹記事「PINとパスワードの違い」で整理しています。
PINを何度も間違えるとどうなりますか
Windows Helloには連続入力への保護の仕組みが組み込まれており、間違え続けるとすぐには試せなくなることがあります。うろ覚えのまま何度も打つより、早めに「PIN を忘れた場合」からリセットするほうが確実です。
新しいPINはどんな番号にすればいいですか
誕生日や「1234」など推測されやすい並びは避けてください。そのうえで、毎日入力しても苦にならない番号にし、忘れそうなら紙にメモして家の中の安全な場所に保管しておくと安心です。
まとめ
Windows 11では、設定済みのPINをあとから表示して確認することはできません。思い出せないならリセット、状態を知りたいならサインイン オプション、変えたいなら変更。この3つの入り口さえ覚えておけば、PINで困ったときに迷わず動けます。リセットに必要なのはPINではなくMicrosoftアカウントの本人確認です。落ち着いて進めてみてください。
この記事は運営者(uri uri)が、実際にWindows 11(25H2)の設定画面とMicrosoft公式情報を確認して作成しました。最終確認日 2026年7月10日。


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