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キーボードでパソコンの電源を入れる方法とスリープ復帰の設定(Windows 11)

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「マウスだけ動かしてもパソコンが起きない」「キーを押して電源を入れたいのに反応しない」。こういう相談は意外と多いです。机の奥に置いた本体までわざわざ手を伸ばして電源ボタンを押すのは、地味に面倒ですよね。

ただ、ここで一つ整理しておきたいことがあります。「キーボードで電源を入れたい」と言っても、実は 2つのまったく違う状況 が混ざっていることがほとんどなんです。ここを分けずに設定をいじると「やったのに直らない」となりがちなので、最初にきちんと切り分けます。そのうえで、それぞれの正しい設定手順を順番に見ていきましょう。

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キーボードで電源を入れる前に知っておきたい2つの状態の違い

パソコンが「動いていない」ように見える状態には、大きく分けて次の2つがあります。これを混同していると、いくら設定を変えても期待どおりに動きません。

状態 どんな状態か キーボードで起こせる?
スリープ・休止状態 作業内容を保ったまま一時的に休んでいる。電源ランプが点滅していることが多い ○ Windows側の設定でできる
完全な電源オフ(シャットダウン後) 電源が完全に切れている。ランプも消えている △ 原則 BIOS/UEFI 側の設定が必要・機種により非対応

つまり、スリープから戻したいだけならWindowsの設定だけで完結します。一方で、電源を完全に切った状態からキーボードで起こすのは、パソコン本体のハードウェア寄りの設定(BIOS/UEFI)が関わってきて、機種によってはそもそもできません。

体感として、相談に来られる方の多くは前者、つまり「スリープから戻したい」というケースです。まずはそちらから説明します。

スリープからキーボードで復帰させる設定手順

スリープや休止状態からキーボード(やマウス)で復帰できるかどうかは、Windowsの「デバイスマネージャー」で機器ごとに決まっています。標準で有効になっていることも多いのですが、無効になっていると「キーを叩いても起きない」状態になります。

デバイスマネージャーでキーボードの電源の管理を設定する

  1. スタートボタンを右クリックして、メニューから「デバイスマネージャー」を選びます。
  2. 一覧の中から「キーボード」をダブルクリックして開きます。
  3. 使っているキーボード(「HID キーボード デバイス」などと表示されます)を右クリックし、「プロパティ」を選びます。
  4. 上のタブから「電源の管理」を開きます。
  5. 「このデバイスで、コンピューターのスタンバイ状態を解除できるようにする」にチェックを入れて「OK」を押します。

これでキーボードのいずれかのキーを押すと、スリープから復帰できるようになります。マウスでも復帰させたい場合は、同じ手順を「マウスとそのほかのポインティング デバイス」の中のマウスに対しても行ってください。

もし「電源の管理」というタブそのものが見当たらない場合は、そのデバイスが復帰に対応していないか、別の名前で認識されている可能性があります。USBキーボードの場合は、後述する「USB機器のキーボードで復帰しないとき」も合わせて確認してみてください。

コマンドで復帰できる機器を確認・変更する方法

「今どの機器がスリープを解除できる状態になっているか」を一覧で確認したいときは、コマンドを使うと早いです。スタートボタンを右クリックして「ターミナル(管理者)」を開き、次のように入力します。

復帰できる機器の一覧を表示するには、次のコマンドを使います。

  1. powercfg -devicequery wake_armed … 現在スリープ解除が許可されている機器の一覧が出ます。
  2. powercfg -deviceenablewake "機器名" … 指定した機器の復帰を有効にします(機器名は上の一覧からコピーします)。
  3. powercfg -devicedisablewake "機器名" … 逆に、勝手に起きてしまう機器の復帰を無効にします。

「設定したつもりなのにキーボードが一覧に出てこない」というときは、デバイスマネージャー側のチェックが入っていないことが多いです。先ほどの手順に戻って確認してみてください。

電源を完全に切った状態からキーボードで起動する方法

ここからは少しハードルが上がります。シャットダウンで電源を完全に切った状態から、キーボードを押して電源を入れる場合です。これはWindowsの設定ではなく、パソコン本体の BIOS/UEFI という起動前の設定画面で操作することになります。

BIOSやUEFIで起動の設定を探すときの注意点

BIOS/UEFIは、電源を入れた直後にメーカーのロゴが出ているあいだに特定のキーを押すと開けます。よく使われるのは「F2」「F10」「Delete」などですが、どのキーで入るかも、設定項目の名前も、メーカーや機種によってバラバラです。そのため、ここでは「だいたいこういう名前で探す」という目安だけお伝えします。正確な手順は、お使いのパソコンの取扱説明書やメーカーのサポートページで確認してください。

設定画面の中で探すのは、おもに次のような名前の項目です。「Wake on Keyboard」「Power On By Keyboard」といった、キーボードでの起動に関する項目が一つ。それから「USB Power」「USB常時給電」のように、電源オフ中もUSBポートへ給電を続ける設定がもう一つです。後者がオフのままだと、たとえ起動の項目を有効にしてもUSBキーボードに電気が届かず反応しません。この2つはセットで考えると見落としが減ります。

メーカーによっては「Power Management」「Advanced」「電源管理」といった大きなメニューの中に、これらの項目がしまい込まれていることもあります。日本語表示のBIOSなら「キーボードでの電源オン」のように訳されている場合もあるので、英語の項目名だけでなく似た意味の日本語も探してみてください。

ここで正直にお伝えしておくと、ノートパソコンはこの「完全オフからキーボードで起動」に対応していない機種が多いです。デスクトップでは項目があることが比較的多い一方、ノートでは項目自体が見つからないこともよくあります。見当たらないからといって故障ではありませんので、その場合は無理に探さず、スリープ運用で代用するのが現実的です。実際、普段の使い方であれば「スリープ+キーボード復帰」で十分まかなえることがほとんどです。

BIOS/UEFIはパソコンの根っこの設定なので、目的の項目以外はむやみに変更しないでください。意味がわからない項目はそのままにして、変更したのは1か所だけ、という状態にしておくと安全です。

高速スタートアップがオンだとシャットダウンの挙動が変わる

もう一つ知っておくと役に立つのが「高速スタートアップ」です。Windows 11では初期状態でこれがオンになっていることが多く、その場合「シャットダウン」を選んでも、内部的には完全な電源オフではなく 休止に近い状態 で終了しています。次に電源を入れたときの立ち上がりを速くするための仕組みなのですが、これが今回の話とややこしく絡んできます。

具体的には、「シャットダウンしたはずなのにキーボードで起動できた」あるいは逆に「BIOSで設定したのにシャットダウンからは起動できない」といった、一見つじつまの合わない挙動が、この高速スタートアップの有無で生まれることがあります。完全に電源を切った状態を再現して確認したいときは、「Shift」キーを押しながら「シャットダウン」をクリックしてみてください。これで一時的に、高速スタートアップを使わない本当の意味でのシャットダウンになります。

毎回その状態にしたい、あるいは挙動を安定させたいときは、設定そのものをオフにする方法もあります。コントロールパネルを開いて「電源オプション」を選び、左側の「電源ボタンの動作を選択する」を開きます。上のほうに「現在利用可能ではない設定を変更します」というリンクがあるのでそこをクリックすると、下にある「高速スタートアップを有効にする」のチェックを外せるようになります。

キーボードでの起動がうまく動かないとき、この高速スタートアップが裏で絡んでいることは案外多いので、頭の片隅に置いておくと切り分けが楽になります。

USB機器のキーボードで復帰しないときの対処

USB接続のキーボードでスリープ復帰がうまくいかない、というのは比較的よくあるつまずきです。デバイスマネージャーの設定は入れたのに反応しない、というときは、次の順番で確認していくと原因にたどり着きやすいです。

  1. デバイスマネージャーで、キーボード本体ではなく「USB入力デバイス」側に「電源の管理」タブがあることがあります。そちらにもチェックが入っているか確認します。
  2. 「USB のセレクティブ サスペンド」が有効だと、スリープ中にUSBへの給電が絞られて反応しないことがあります。これは電源オプションの詳細な設定の中で確認・変更できます。
  3. USBハブを経由してつないでいる場合は、ハブ側の給電不足で復帰しないことがあります。一度、本体のUSBポートに直接つないで試してみてください。

ここまで試しても反応しないキーボードもあります。特に省電力を重視したワイヤレスキーボードは、レシーバー側の仕様でそもそも復帰に対応していないことがあるので、その場合は手元にあれば有線のUSBキーボードで試してみると、設定の問題なのか機器の仕様なのかを切り分けやすくなります。ここまで来て有線でも動かないようなら、いったんBIOS側の項目に戻って見直す価値があります。

よくある質問

ワイヤレスキーボードでもスリープ復帰や電源オンはできますか

機種によります。レシーバーが対応していればスリープ復帰は可能ですが、対応していないワイヤレスキーボードも少なくありません。確実にしたいなら有線USBキーボードのほうが安定します。

キーを押しても電源が入らないのは故障ですか

多くは設定の問題で、故障とは限りません。まずスリープからの復帰か完全オフからの起動かを切り分け、デバイスマネージャーやBIOSの設定を確認してみてください。ランプも完全に消え、何を押しても無反応な場合は電源やケーブルもあわせて確認します。

BIOSの設定変更は初心者でも大丈夫ですか

目的の項目だけを変えて保存すれば問題ありません。不安なときは無理をせず、取扱説明書やメーカーサポートで自分の機種の手順を確認してから操作すると安心です。

まとめ

キーボードでパソコンの電源を入れたいときは、まず「スリープから戻したいのか」「完全に切った状態から起こしたいのか」を分けて考えるのが近道です。スリープからの復帰ならデバイスマネージャーの「電源の管理」だけで設定できますし、完全オフからの起動はBIOS/UEFI側の設定で、機種によっては非対応ということも珍しくありません。高速スタートアップの存在も合わせて知っておくと、思ったとおりに動かないときの切り分けがぐっと楽になります。

最終確認日: 2026年6月 / 文責: uri uri

この記事を書いた人
この記事を書いた人

企業の情報システム部門で10年以上、PC・アカウント・社内ネットワーク・Microsoft 365/Google Workspace運用を担当。年間数百件の問い合わせ対応(PC不調、メール送受信、Excel/Word資料、Teams会議、スマホ連携など)を通じて、初心者がつまずくポイントを「再現→原因切り分け→最短解決」の手順に落とし込んできました

現場や身近で実際に起きたトラブルをベースに、手順だけでなく「なぜそうなるか」「失敗しやすい落とし穴」「安全な設定(セキュリティ)」まで含めて解説します。

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