Windows 11 に買い替えたら、これまで慣れ親しんだ「Windows Media Player」の画面が見当たらず、音楽の再生や CD の取り込みで戸惑う人は少なくありません。Windows 11 には、新しく設計し直された「メディア プレーヤー」アプリと、従来の操作感を残した「Windows Media Player Legacy」の二つが用意されています。ここでは新しいメディア プレーヤーを中心に、起動から再生、CD の取り込み、プレイリスト作成、そしてつまずきやすいトラブルの対処までを、実際の画面の流れに沿って整理します。パソコンにあまり慣れていない人でも、この記事を上から順に読み進めれば、音楽や動画を思いどおりに楽しめるようになるはずです。まずは新旧二つのアプリの違いから確認していきましょう。

Windows 11 のメディア プレーヤーでできること
まず最初に、このアプリで何ができて何ができないのかを把握しておくと、後の操作で迷いにくくなります。日常的な音楽・動画の再生を担う中心的なアプリと考えてよいでしょう。
- PC に保存した音楽ファイル・動画ファイルの再生、音楽 CD の再生とパソコンへの取り込み(リッピング)
- プレイリストの作成と管理、ミニプレーヤーでの「ながら再生」、音楽ライブラリと動画の表示切り替え
一方で、市販の DVD ビデオの再生には標準では対応していません。DVD 映像を観たい場合は別のプレーヤーソフトが必要になるため、ここでは音楽と動画ファイル、CD の実用に絞って解説します。この点を先に押さえておくと、過度な期待によるつまずきを避けられます。
新旧二つのアプリは役割が少し異なります。どちらを使えばよいか迷ったときは、次の早見表を目安にしてください。
| できること | メディア プレーヤー(新) | Windows Media Player Legacy(旧) |
|---|---|---|
| 音楽・動画ファイルの再生 | 得意 | 可能 |
| プレイリスト・ミニプレーヤー | 操作しやすい | 可能 |
| 音楽 CD の取り込み | 可能 | 可能 |
| CD への書き込み | 可能 | 可能 |
| 市販 DVD ビデオの再生 | 非対応 | 非対応 |
表の「可能」「非対応」は、いずれも標準機能の範囲での目安です。
普段づかいなら新しいメディア プレーヤーで十分です。旧バージョンに慣れている人や、新しいアプリで不具合が出たときの予備として Legacy を覚えておくと安心です。
メディア プレーヤーの起動方法
新しいメディア プレーヤーは、スタートメニューから数ステップで開けます。旧バージョンとアイコンが似ているため、名称をよく確認してください。
- 画面下のタスクバーでスタートボタンを選びます。
- 「すべてのアプリ」を開き、一覧を下へスクロールします。
- 「メディア プレーヤー」を選ぶとアプリが起動します。
見つからないときは、スタートメニュー上部の検索ボックスに メディア プレーヤー と入力すると素早く呼び出せます。よく使うなら、アイコンを右クリックして「タスクバーにピン留めする」を選んでおくと次回から一度で開けます。
初めて起動したときは、まだ何も表示されず戸惑うかもしれません。これはライブラリに読み込む場所がまだ決まっていないためで、故障ではありません。左メニューの設定から音楽や動画をしまっているフォルダーを一度登録すれば、以降はそこにファイルを入れるだけで自動的に一覧へ並ぶようになります。最初のこのひと手間を済ませておくと、あとの操作がぐっと快適になります。

音楽や動画ファイルを再生する
メディア プレーヤーの左側には、上から「ホーム」「音楽ライブラリ」「ビデオ ライブラリ」「再生キュー」「プレイリスト」「設定」というメニューが並んでいます。音楽を聴くときは「音楽ライブラリ」、動画を観るときは「ビデオ ライブラリ」を選ぶと、登録済みのファイルが一覧で表示されます。起動直後の「ホーム」には最近使ったメディアが表示されるので、続きから再生したいときにも便利です。
ライブラリに入っていない単独のファイルをすぐ再生したいときは、画面右上の「ファイルを開く」ボタンから目的のファイルを選びます。聴きたい曲や観たいファイルをダブルクリックすれば再生が始まり、画面下部の再生バーで再生・前へ・次へ・シャッフル・音量の操作ができます。
フォルダーに入れたのに一覧に出てこない場合は、そのフォルダーがライブラリの対象になっていないことが原因です。左メニューの「設定」を開いてライブラリのフォルダーを追加すると、次回からは自動で読み込まれます。外付けドライブや USB メモリーの中身を再生したいときも、いったんパソコン内の音楽フォルダーへコピーしておくと管理が楽になります。

音楽 CD をパソコンに取り込む(リッピング)
手持ちの音楽 CD をパソコンに取り込んでおくと、ディスクを入れ替えずにいつでも再生でき、プレイリストにもまとめられます。取り込んだ曲はパソコン内にファイルとして保存されるので、CD をしまい込んでも聴き続けられるのが利点です。この「取り込み」について、マイクロソフトの公式ヘルプ「CD の取り込みと書き込み」には『CD または DVD から PC に音楽、写真、ビデオをコピーすると、”ripping” と呼ばれます。』と記載されています。この説明は従来の Windows Media Player 系のヘルプによるものですが、新しい「メディア プレーヤー」でも基本の考え方は同じで、ディスクの中身をパソコン内のファイルへ複製する操作を指します。
取り込みには、CD を読み込めるディスクドライブが必要です。音楽 CD をドライブに入れると、画面に取り込みの案内が表示されますので、それに従って進めます。ドライブが搭載されていないパソコンでは、外付けの CD ドライブをつなぐ必要があります。
取り込みの設定では、保存する音楽の形式(MP3 や WMA など)や音質を選べます。より高い音質を選ぶとファイルサイズは大きくなります。詳しい設定項目や選び方は公式ヘルプを参照してください。曲名やアルバム名は、パソコンがインターネットに接続されていれば自動で補われることがあり、表示されない場合は後から手入力で修正できます。取り込んだ曲は通常はミュージックフォルダー(音楽ライブラリの既定の保存場所)に保存されます。
新しいメディア プレーヤーで取り込みがうまくいかないときは、Windows Media Player Legacy でも同じように CD の取り込みが行えるため、切り替えて試すのも一つの手です。なお、著作権で保護された曲や配信サービスの楽曲は、取り込みができない場合があります。
プレイリストを作成して管理する
お気に入りの曲をまとめておくと、気分や場面に合わせて連続再生ができます。プレイリストは何個でも作れます。
- 左メニューの「プレイリスト」を開き、新しいプレイリストを作成して名前を付けます。
- 音楽ライブラリで追加したい曲やアルバムを選び、追加先として作成したプレイリストを指定します。
- 登録した曲は、左メニューの「プレイリスト」からいつでもまとめて再生できます。
作ったプレイリストは左メニューにいつでも表示され、曲の並べ替えや削除も自由に行えます。ドライブ用、作業用、リラックス用など、場面ごとに分けて作っておくと、そのときの気分に合わせてすぐに再生を始められます。プレイリストはあくまで再生順を記録した「目次」のようなもので、曲そのものを複製するわけではないため、いくつ作ってもディスクの容量をほとんど消費しません。

ミニプレーヤーで作業しながら再生する
再生画面の右下にあるミニプレーヤーのアイコンを選ぶと、小さな再生ウィンドウに切り替わります。ほかの作業をしながら曲を流し続けたいときに便利で、元の大きな画面へはワンクリックで戻せます。画面を広く使いたい人ほど活用したい機能です。ミニプレーヤーは常に手前に表示しておけるので、資料を作りながら曲送りをしたいときや、動画を小さく映したまま別の作業を進めたいときにも役立ちます。もとの表示に戻したいときは、ミニプレーヤー上のアイコンをもう一度選ぶだけです。
音楽と動画の表示を切り替える
メディア プレーヤーは、左側のメニューで「音楽ライブラリ」と「ビデオ ライブラリ」を切り替えられます。音楽を聴くときは音楽ライブラリ、動画を観るときはビデオ ライブラリ、と用途に応じて選ぶだけです。動画再生中は全画面表示にも対応しているので、画面いっぱいで鑑賞できます。
よくあるトラブルと対処
再生できない、開けないといった困りごとの多くは、原因を一つずつ切り分けることで解決できます。いきなり難しい設定をいじる前に、身近なところから順番に確認していくのが解決への近道です。次のチェックポイントを上から順に見ていきましょう。

- 音が出ないときは、まず画面右下の音量アイコンでスピーカーがミュートになっていないか、再生バーの音量がゼロになっていないかを確認します。それでも直らなければ、他のアプリで音が出るかを試すと、パソコン全体の問題かアプリ固有の問題かを切り分けられます。
- ファイルが開けない・再生できないときは、その形式にメディア プレーヤーが対応していない可能性があります。ファイルの拡張子を確認し、対応する形式へ変換するか、別の再生アプリを使うと開けることがあります。
ダブルクリックしたら別のアプリで開いてしまう、いわゆる「関連付け」のずれは、設定アプリの「アプリ」から「既定のアプリ」を開き、目的のファイル形式の既定のアプリをメディア プレーヤーに指定し直すと直ります。たとえば .mp3 や .mp4 といった拡張子ごとに、どのアプリで開くかを個別に決められます。
それでも動きが不安定なときは、アプリと Windows を最新の状態に更新してみてください。Microsoft Store を開いてメディア プレーヤーの更新があれば適用し、あわせて Windows Update も確認しておくと、既知の不具合が解消していることがあります。特定のファイルだけ再生が乱れる場合は、そのファイル自体が壊れている可能性もあるため、別のファイルで再生できるかを比べると原因を絞り込めます。
DVD ビデオを再生したいときは
前述のとおり、Windows 11 の標準のメディア プレーヤーや Windows Media Player は、市販の DVD ビデオの再生には対応していません。これは、標準では DVD ビデオを再生するための機能が含まれていないためです。DVD の映像を観たい場合は、DVD 再生に対応した別のプレーヤーソフトを用意する必要があります。音楽 CD の再生・取り込みと、DVD ビデオの再生は別物だと理解しておくと、機能を探して悩む時間を減らせます。
なお、パソコンのモデルによってはそもそも DVD を読み込むドライブが搭載されていないこともあります。薄型のノートパソコンでは光学ドライブが省かれているケースが多く、その場合は外付けの DVD ドライブを別途つなぐ必要があります。まずは自分のパソコンにディスクを入れる場所があるかを確かめてから、再生ソフトの用意を検討するとよいでしょう。
メディア プレーヤーの操作は覚えてしまえば簡単ですが、「取り込んだ曲が表示されない」「急に音が出なくなった」など、文章だけでは解決しづらい場面もあります。あなたのパソコンの画面を一緒に見ながら、その場で原因を確かめて直したいときは、LINE で気軽に相談してください。メディア プレーヤーの設定から音が出ないトラブルまで、順を追って一緒に解決していきます。


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