パソコンに写真がどんどん溜まっていくと、「あの旅行の写真、どのフォルダーに入れたっけ?」とファイル名やフォルダーをたどって探すのに時間がかかります。フォルダー分けだけでは、たとえば「家族」と「旅行」のように2つの分類にまたがる写真をうまく整理できません。そこで役立つのが、写真そのものに「タグ(キーワード)」を埋め込んでおき、あとからそのキーワードで一気に検索できるようにする方法です。
ただし、Windows 11(24H2 世代)でタグ付けを行うときには、つまずきやすい落とし穴がいくつかあります。「写真アプリでタグを付けようとしても項目が見つからない」「PNG だとタグ欄が出てこない」「タグを付けたのに検索で出てこない」——これらはすべて仕様上の理由があり、原因を知っていれば回避できます。このページでは、正しい付け方・正しい探し方・うまくいかないときの原因の順で整理します。
はじめに知っておきたい:Windows 11 でタグを付ける場所は「エクスプローラー」一択
写真の整理というと「フォトアプリ(写真アプリ)で付けるのでは?」と考える方が多いのですが、ここが最初の落とし穴です。
かつて Windows には「Windows フォトギャラリー」というソフトがあり、写真にタグを付けたり一括管理したりできました。しかしこのソフトは Windows Essentials 製品群とともにすでに提供終了しており、Windows 11 には入っていません。代わりに標準搭載されている「フォト(写真)アプリ」は、写真の閲覧や簡単な編集はできますが、説明用のタグ(キーワードタグ)を写真に付ける機能を持っていません。
つまり、Windows 11 で写真にキーワードのタグを付けたいときは、写真アプリではなく「エクスプローラー」のプロパティから行うのが基本になります。古い解説記事では「フォトギャラリーで付ける」と書かれていることがありますが、現在の Windows 11 ではその方法は使えません。
エクスプローラーで写真にタグを付ける手順
エクスプローラー(フォルダーを開く画面)から、写真ファイルに直接タグを書き込みます。タグはファイルそのものの中(メタデータ)に保存されるため、写真を別のフォルダーに移動してもタグは付いたままです。
- エクスプローラーで、タグを付けたい写真ファイルを1つ、またはまとめて複数選択します。
- 選択したファイルを右クリックし、「プロパティ」を選びます。
- プロパティ画面の上にある「詳細」タブをクリックします。
- 一覧の中ほどにある「タグ」の欄をクリックすると、文字を入力できる状態になります。
- 付けたいキーワードを入力します。複数付けるときはセミコロン(;)で区切ります(例:旅行;家族;京都)。
- 「OK」または「適用」をクリックすると、タグが写真に書き込まれます。
複数の写真を選択した状態でこの操作を行えば、選んだ全ての写真に同じタグをまとめて付けられます。「2026年・家族」のような共通タグを一括で付けたいときに便利です。
つまずきポイント1:PNG にはタグを付けられない(仕様)
ここが多くの解説記事で説明されていない、最も重要な落とし穴です。
写真のプロパティを開いても「タグ」の欄が見当たらない場合、それはエラーではなくファイル形式の仕様です。タグはファイルの中に書き込む情報なので、その情報を持てる形式でないとタグ欄そのものが表示されません。
| ファイル形式 | タグ付けの可否 |
|---|---|
| JPEG(.jpg / .jpeg) | 付けられる(「タグ」欄が表示される) |
| TIFF(.tif / .tiff) | 付けられる |
| PNG(.png) | 付けられない(「タグ」欄が表示されない) |
| HEIC(iPhone等の写真) | 表示されない場合が多い |
スマートフォンで撮った写真の多くは JPEG なので問題ありませんが、スクリーンショットや一部の画像は PNG で保存されていることがあります。PNG にどうしてもタグを付けたい場合は、画像編集ソフトやペイントで「名前を付けて保存」から JPEG 形式に変換してからタグを付ける、という回避策になります。プロパティに「タグ」欄が出ないのに無理に探しても見つからないのは、この仕様が理由です。
付けたタグで写真を検索する手順
タグを付けたら、エクスプローラーの検索ボックスでそのキーワードを使って写真を一気に絞り込めます。ファイル名に含まれていなくても、タグに一致すれば見つかります。
- エクスプローラーで、写真が入っているフォルダー(またはその上の階層)を開きます。
- 画面右上の検索ボックスをクリックします。
- タグだけを正確に対象にしたいときは「tags:旅行」のように「tags:」を付けて入力します(キーワードだけ入力するとファイル名なども対象になります)。
- Enter キーを押すと、そのタグが付いた写真が一覧に表示されます。
「tags:」を頭に付けるのが、ファイル名の一致と区別してタグだけを正確に検索するコツです。複数のキーワードで絞り込みたいときは「tags:旅行 tags:家族」のように並べて指定します。
つまずきポイント2:タグを付けたのに検索で出てこないとき
「正しくタグを付けたはずなのに、検索しても写真が出てこない」という相談は非常に多く、原因はおもに次の3つです。順番に確認すると解決できます。
原因1:そのフォルダーが「インデックス(検索の索引)」に入っていない
Windows の高速な検索は、あらかじめ作られた索引(インデックス)を使っています。索引に含まれていない場所に写真があると、タグ検索の対象から外れてしまいます。とくにデスクトップやドキュメント以外の場所(外付けドライブ、別ドライブの自作フォルダーなど)はインデックス対象になっていないことがあります。
設定の「プライバシーとセキュリティ」→「Windows の検索(検索のインデックス作成)」を開き、「ここを検索する場所を追加」または「拡張」を選んで、写真フォルダーが索引の対象に含まれているかを確認します。追加した直後は索引作成に時間がかかるため、しばらく待ってから再検索してください。
原因2:ファイルが「読み取り専用」になっている
写真ファイルが読み取り専用に設定されていると、タグを入力しても保存できません。プロパティの「全般」タブで「読み取り専用」のチェックが入っていれば外してから、もう一度タグを付け直します。
原因3:OneDrive の自動タグと混同している
ここも誤解しやすいポイントです。OneDrive(クラウド保存)は、写真の内容を自動で認識して「犬」「海」などのタグを勝手に付ける機能を持っています。これは自分でエクスプローラーから付けたタグとは別のしくみです。さらに OneDrive 側の検索はファイル名中心の動作に変わってきており、タグでの検索が思うように働かないことがあります。エクスプローラーで自分が付けたタグを確実に検索したいときは、写真をパソコン本体(ローカル)に置いた状態で、上記の「tags:」検索を使うのが確実です。
タグを削除・変更する手順
付けたタグはあとから自由に削除・変更できます。
- 対象の写真を右クリックして「プロパティ」を開きます。
- 「詳細」タブの「タグ」欄をクリックします。
- 不要なキーワードを削除したり、書き換えたりします。
- 「OK」をクリックして保存します。
まとめ
Windows 11 で写真にタグを付けて整理する要点は次のとおりです。
- タグはフォトアプリではなく「エクスプローラー」のプロパティ>詳細タブから付ける(フォトギャラリーは提供終了)。
- JPEG は付けられるが PNG は仕様上タグ欄が出ない(必要なら JPEG に変換する)。
- 検索は検索ボックスに「tags:キーワード」。出てこないときはインデックス・読み取り専用・OneDrive自動タグの3点を確認する。
フォルダー分けだけでは難しかった「複数の分類をまたぐ整理」も、タグを使えば後から自由に横断検索できます。仕様の落とし穴さえ押さえておけば、写真探しの手間は大きく減らせます。
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最終確認日:2026年6月


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