PowerPointで複数のデータを比べたいとき、「どのグラフを選べばいいのか分からない」「とりあえず棒グラフにしたけれど、単位の違う2つの数字がうまく読めない」と感じたことはありませんか。じつは「比較するグラフ」といっても、何を比べたいかによって向いているグラフの形が変わります。この記事では、項目どうしの比較・内訳と合計の比較・単位の違う2指標の比較という目的別に、初心者の方でも順番どおりに操作すれば作れるよう、それぞれのグラフの作り方をやさしく解説します。
まず整理:比べたい内容でグラフを選ぶ
「比較したい」と思ったときは、操作を始める前に「何を比べたいのか」を先に決めておくと、グラフ選びで迷わなくなります。下の早見表で、自分の目的に合うグラフを確認してから先に進んでください。
| 比べたい内容 | 具体的な例 | 向いているグラフ(このあと解説) |
|---|---|---|
| 項目どうしの大小を比べる | 店舗ごとの売上、商品ごとの数量 | 集合縦棒グラフ(方法1) |
| 内訳と合計を同時に比べる | 月ごとの売上を商品別に分けて、合計も見たい | 積み上げ縦棒グラフ(方法2) |
| 割合(構成比)の変化を比べる | 各月の商品別シェアを比べたい | 100%積み上げ縦棒グラフ(方法2) |
| 単位の違う2つの指標を比べる | 売上(円)と気温(度)、来客数と売上 | 複合グラフ+第2軸(方法3) |
よくある失敗が、単位の違う2つの数字(たとえば「売上=数万円」と「気温=十数度」)を1つの縦棒グラフに並べてしまうことです。数字の大きさが違いすぎて、小さいほうの棒がほとんど見えず読めなくなります。こういうときは方法3の複合グラフ+第2軸を使うのが正解です。だからこそ、最初に「何を比べたいか」を決めるのが近道になります。
方法1:項目どうしを比べる(集合縦棒グラフ)
「店舗ごとの売上」「商品ごとの数量」のように、項目の大小を並べて比べたいときは集合縦棒グラフがいちばん分かりやすい形です。複数の系列(たとえば1月・2月・3月)を項目ごとに隣り合わせで並べて表示できます。

- PowerPointの「挿入」タブを開き、「グラフ」をクリックします。
- 「グラフの挿入」ダイアログが開いたら、左の一覧で「縦棒」を選び、いちばん左の「集合縦棒」を選んで「OK」を押します。
- グラフと一緒に小さな表(データ編集用のシート)が開きます。この表に、比べたい項目と数値を入力します。1行目が項目名、列ごとが系列(1月・2月など)になります。
- 表を閉じると、入力したデータでグラフができあがります。項目ごとに棒が隣り合って並び、大小を比べやすくなります。
比べる項目が多すぎると棒が細くなって読みにくくなります。ひと目で比べたいなら、項目は5〜7個くらいまでに絞ると見やすく仕上がります。
方法2:内訳と合計を比べる(積み上げ縦棒グラフ)
「月ごとの売上を商品別の内訳に分けつつ、月の合計も比べたい」というときは積み上げ縦棒グラフが向いています。1本の棒の中に複数の系列を積み上げるので、内訳と合計を同時に見られます。
- 方法1と同じく「挿入」タブ>「グラフ」>「縦棒」を開きます。
- 縦棒の一覧から「積み上げ縦棒」を選びます。1本の棒の中に系列が積み重なって表示されます。
- 合計の大きさではなく割合(構成比)の変化を比べたいときは、代わりに「100%積み上げ縦棒」を選びます。どの棒も高さが100%にそろい、各系列が占める割合だけを比べられます。
積み上げ縦棒は棒の高さ=合計なので「合計の多い・少ない」も比べられます。100%積み上げ縦棒は棒の高さがすべて同じ(100%)になり、合計ではなく「内訳の割合」だけを比べる形です。合計を見せたいなら積み上げ、割合を見せたいなら100%積み上げ、と覚えておくと選びやすくなります。
方法3:単位の違う2指標を比べる(複合グラフ+第2軸)
「売上(円)と気温(度)」「来客数と売上」のように単位や桁が違う2つの指標を1つのグラフで比べたいときは、棒グラフと折れ線グラフを組み合わせた複合グラフを使い、片方を第2軸(右側の縦軸)に割り当てます。これで両方の動きを同じグラフ上で読めるようになります。

- まず方法1の手順で、2つの系列(たとえば売上と気温)を入れた縦棒グラフを作っておきます。
- グラフを選んだ状態で表示される「グラフのデザイン」タブの「グラフの種類の変更」をクリックします。
- 左の一覧でいちばん下の「組み合わせ」を選びます。系列ごとにグラフの種類を選べる画面になります。
- 折れ線にしたい系列(たとえば気温)のグラフの種類を「折れ線」に変え、その系列の「第2軸」のチェックボックスをオンにします。
- 「OK」を押すと、棒グラフ(左の軸)と折れ線グラフ(右の第2軸)が重なった複合グラフが完成します。単位の違う2つの指標を、それぞれ読みやすい目盛りで比べられます。
第2軸(右の縦軸)を使うと、大きい数字(売上)と小さい数字(気温)でそれぞれ別の目盛りを持てます。第2軸を使わずに1つの軸でまとめると、小さいほうの棒や線がほぼ平らに見えてしまい、変化が読めません。単位が違う2指標を比べるときは第2軸が決め手です。
比較する軸を変える(データの編集と行/列の切り替え)
同じデータでも「項目を横軸にするか、系列を横軸にするか」で見え方が変わります。比べたい軸を入れ替えたいときは、データの編集画面から切り替えます。

- グラフを選び、「グラフのデザイン」タブの「データの編集」をクリックします。数値を入力する小さな表(埋め込みデータ)が開きます。
- 比べたい数字を表に入れ直します。行が項目、列が系列に対応します。
- 「項目で比べる」と「系列で比べる」を入れ替えたいときは、同じ「グラフのデザイン」タブの「行/列の切り替え」を押します。横軸に並ぶものと、色分けされる系列が入れ替わります。
データの編集画面(埋め込みの表)を開くと、その小さな表のウィンドウが前面に出てグラフが隠れることがあります。これは正常な動きで、表を入力し終えて閉じれば、設定がグラフに反映されます。表とグラフを同時に見たいときは、表のウィンドウを少し横へずらすと両方を確認できます。
よくある質問や疑問
Q1:単位の違う2つの数字を並べたら、片方の棒がほとんど見えません。
売上(数万円)と気温(十数度)のように桁が大きく違う指標を1つの軸で並べると、小さいほうの棒が低くなりすぎて読めなくなります。方法3の複合グラフを使い、小さいほうの指標を折れ線にして第2軸(右の縦軸)に割り当ててください。それぞれに合った目盛りで表示され、両方の変化が読めるようになります。
Q2:積み上げ縦棒と100%積み上げ縦棒は、どちらを選べばいいですか。
合計の多い・少ないも比べたいなら積み上げ縦棒、内訳の割合(構成比)の変化だけを比べたいなら100%積み上げ縦棒です。たとえば「売上の合計も内訳も見たい」なら積み上げ、「各月で商品の占める割合がどう変わったか」を見たいなら100%積み上げが向いています。
Q3:「組み合わせ」や「第2軸」が見当たりません。
第2軸の設定は、グラフを選んだときに表示される「グラフのデザイン」タブの「グラフの種類の変更」を開き、左下の「組み合わせ」を選ぶと出てきます。グラフを選んでいないとこのタブ自体が表示されません。まずグラフを1回クリックして選んでから操作してください。
Q4:作ったグラフの数値を後から直したいです。
グラフを選び、「グラフのデザイン」タブの「データの編集」をクリックすると、数値を入力する表が再び開きます。そこで数字を直せば、グラフに自動で反映されます。比べる項目や系列を増やしたいときも、この表で行や列を足してください。
まとめ
PowerPointで複数のデータを比べるコツは、操作の前に「何を比べたいか」を決めることです。項目どうしの大小なら集合縦棒(方法1)、内訳と合計なら積み上げ縦棒、割合の変化なら100%積み上げ(方法2)、単位の違う2指標なら複合グラフ+第2軸(方法3)と、目的さえ決まれば選ぶグラフは自然に決まります。とくに「単位の違う数字を1つの軸に並べて読めない」というつまずきは、第2軸を使うだけで解決します。比べる軸を変えたいときは「データの編集」と「行/列の切り替え」を思い出してください。早見表に戻って、比べたい内容と向いているグラフを合わせれば、見やすく伝わる資料に仕上がります。
より詳しい公式の説明は、Microsoftサポートの< href="https://support.microsoft.com/ja-jp/office/office-%E3%81%A7%E5%88%A9%E7%94%A8%E5%8F%AF%E8%83%BD%E3%81%AA%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%81%AE%E7%A8%AE%E9%A1%9E-a6187218-807e-4103-9e0a-27cdb19afb90" target="_blank" rel="noopener">Officeで利用可能なグラフの種類(集合縦棒・積み上げ縦棒の使い分け)と、複合グラフを作成する(棒+折れ線と第2軸)も参考になります。
(最終確認日:2026年6月18日)


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