「上司の予定表を自分のOutlookに表示したい」「自分のスケジュールをチームに共有したい」。仕事でOutlookを使っていると、よく出てくる場面です。ところが実際にやってみると、「予定表の追加」を押しても相手の名前が出てこない、新しいOutlookに切り替えたら今まであったメニューが消えている、共有したのに相手側で見えていない…といったつまずきが起きがちです。
この記事では、「他人の予定表を自分のOutlookに表示する」操作と「自分の予定表を相手に共有する」操作を、新しいOutlook(New Outlook)・クラシック版Outlook・ブラウザ版(Outlook on the web)それぞれの画面に分けて整理します。さらに、共有のときに必ず迷う「アクセス権限のレベル」も一覧表にまとめました。Microsoftの公式サポートで裏取りした2026年時点の正しいボタン名で説明します。
他人の予定表をOutlookに表示する手順(新しいOutlook)
まず前提として大事なことを先に言っておきます。相手があなたに予定表を共有していなければ、こちらから一覧に追加することはできません。会社の組織アカウント(Microsoft 365 / Exchange Server)の場合、組織の設定(管理者ポリシー)によっては「空き時間(予定あり/なし)」情報だけが既定で見えることもありますが、予定の中身まで見るには相手側の共有設定が必要です。ここを勘違いして「追加できない」と悩む人が多いので、最初に押さえておいてください。
新しいOutlook(New Outlook)の場合、画面左下のナビゲーションから「予定表」を開き、左側の予定表一覧にある「予定表の追加」を選びます。ここでクラシック版にあった「共有予定表を開く」というメニューはなくなっており、代わりに「ディレクトリから追加」(Add from directory)を選んで、組織内の相手の名前やメールアドレスを入力する流れに変わりました。クラシック版に慣れた人が「あのボタンが見当たらない」とつまずく一番の原因がこれです。
もうひとつの追加経路が、相手から届く共有の招待メールです。相手があなたに予定表を共有すると、招待のメッセージが届きます。そのメール内の「承諾」を押すと、相手の予定表があなたの予定表一覧に追加されます。組織外の人や、ディレクトリ検索で出てこない相手の場合は、この招待メール経由が確実です。
クラシック版Outlookで他人の予定表を開く手順
会社のパソコンでまだクラシック版(従来のリボン表示のOutlook)を使っている場合は、こちらの手順です。新しいOutlookとボタン名が違うので注意してください。
- 左下のナビゲーションで「予定表」に切り替えます。
- リボンの「ホーム」タブを開き、「予定表の管理」グループにある「予定表の追加」を選びます。
- 表示されたメニューから「共有予定表を開く」を選びます。
- 「名前」欄に相手の名前を直接入力するか、「名前」ボタンを押してアドレス帳から相手を選びます。
- 「OK」を押すと、相手の予定表が自分の予定表の横に並んで表示されます。
もし相手がまだあなたに予定表を共有していない場合、Outlookが「相手に許可をお願いするメールを送りますか」と確認してきます。「はい」を選ぶと、相手に「あなたの予定表を見せてください(こちらの予定表も共有します)」という依頼メールが自動で作られます。つまり、勝手に他人の予定を覗けるわけではなく、必ず相手の許可がいる仕組みです。なお、この機能はMicrosoft 365 / Exchange Server のアカウントが前提で、相手の「既定の予定表」しか開けません(相手が別途作った2つ目以降の予定表は、この方法では開けない点に注意)。
ブラウザ版(Outlook on the web)で共有予定表を表示する手順
WebブラウザでOutlookを使っている場合は、左メニューの「予定表」を開き、上部または左側の「予定表の追加」から「ディレクトリから追加」を選んで、組織内の相手を検索して追加します。新しいOutlook(デスクトップ版)とほぼ同じ画面構成です。こちらも相手からの招待メールの「承諾」で追加する方法が使えます。
ブラウザ版の利点は、Outlookアプリを入れていないパソコンや、自宅の私物パソコンからでも、サインインすれば共有予定表をすぐ確認できる点です。インストール作業なしでブラウザだけで使えるので、まず相手の予定だけサッと見たいなら、ブラウザ版が手っ取り早いことも多いです。表示された相手の予定表は、左側の一覧でチェックを外せば一時的に非表示にできるので、自分の予定と見比べたいときだけ表示する、という使い方もできます。
自分の予定表を他人に共有する手順とアクセス権限の選び方
次は逆に、自分の予定表を相手に見せる(共有する)操作です。新しいOutlookやブラウザ版では、ナビゲーションで「予定表」を選び、「ホーム」タブの「予定表の共有」を選びます。すると「共有とアクセス許可」のページが開くので、共有したい相手のメールアドレスを入力し、名前の横のドロップダウンでアクセス権限を選んでから「共有」を押す、という流れです。入口のボタン名は環境やバージョンで多少表記が変わりますが、「共有」系のボタンから「共有とアクセス許可」へ進む流れは共通です。
ここで一番迷うのが権限レベルの選択です。名前が似ていて違いが分かりにくいので、公式の説明をもとに一覧表にまとめました。相手にどこまで見せたいかで選び分けてください。
| 権限レベルの正式名称 | 相手に見える範囲 | こんなときに |
|---|---|---|
| 自分の空き時間情報の表示が可能 (空き時間情報のみ) |
「予定あり/なし」だけ。 件名や場所は見えない |
社外の人や、忙しさだけ伝えたい相手 |
| タイトルと場所の表示が可能 | 予定あり/なしに加え、 件名と場所まで見える |
同じチームで予定の概要を共有したいとき |
| すべての詳細の表示が可能 | 予定の中身(詳細)まで すべて見える |
秘書・近しいメンバーに全部見せたいとき |
| 編集可能 | 予定の閲覧に加え、 予定の追加・変更ができる |
相手にスケジュール管理を任せたいとき |
| 代理人 | 編集可能と同じ権限に加え、 あなたの代わりに会議出席依頼や 返信を受信できる |
上司の予定を秘書が代理管理するとき |
表のとおり、上から下にいくほど相手に見える範囲・できることが広がります。迷ったら「タイトルと場所の表示が可能」あたりが無難です。社外の人に共有するときは、件名に機密が入っていることもあるので「自分の空き時間情報の表示が可能」にしておくと安心です。
実務でありがちな失敗が、深く考えず「すべての詳細の表示が可能」で全員に共有してしまうケースです。Outlookの予定の件名には「○○社との価格交渉」「△△さんの面談」のように、社内でも知られたくない内容が入りがちです。情報システムの現場でも、共有範囲を広げすぎて社内のプライバシー上の問題になった例を何度も見てきました。「相手にどこまで見せる必要があるか」から逆算して、できるだけ狭い権限から始めるのが安全です。後から足りなければ権限を上げればいいだけなので、最初から全部見せる必要はありません。
「編集可能」と「代理人」の違いも分かりにくいところです。どちらも予定を追加・変更できますが、決定的な差は会議出席依頼を代わりに処理できるかどうかです。代理人にすると、あなた宛に届く会議出席依頼を秘書などが受信・返信できるようになります。なお代理人が扱えるのは既定の予定表です。単に予定を入力してほしいだけなら「編集可能」で十分で、あなたの代わりに会議を仕切ってほしい場合だけ「代理人」を選ぶ、と覚えておくと選び間違えません。
組織外の相手と個人アカウントでは選べる権限が変わる
ここは見落としやすい落とし穴です。まず組織外のユーザーに共有する場合、選べるのは表示系の3つ(自分の空き時間情報の表示が可能/タイトルと場所の表示が可能/すべての詳細の表示が可能)だけで、「編集可能」と「代理人」は組織外の相手には付与できません。社外の人にカレンダーを編集してもらおうとしても、その選択肢が出てこないのはこのためです。
そして代理人を使えるのは、職場や学校のMicrosoft 365アカウント、またはExchange Onlineのアカウントに限られます。個人のOutlook.comのアカウントでは閲覧か編集の指定が中心で、代理人の設定はありません。家族と個人アカウントで予定を共有しているのに「代理人が見当たらない」という場合は、アカウントの種類が原因です。
共有予定表が表示されないときの原因と対処
「手順どおりにやったのに相手の予定表が出てこない」「共有したのに相手側で見えていない」というのは、よくある相談です。原因を整理すると、つまずく場所はだいたい決まっています。
- 相手がまだ共有していない…「予定表の追加」で名前を入れても出てこないのは、ほとんどがこれ。相手側で「予定表の共有」をしてもらう必要があります。
- 組織外には共有できない設定…会社の管理者が外部共有を制限していると、社外アドレスへの共有が弾かれます。これは個人では解除できず、IT管理者への確認が必要です。
- 新しいOutlookで「共有予定表を開く」が見つからない…新Outlookではこのメニューがなくなり「ディレクトリから追加」に変わっています(上の手順参照)。
もうひとつ、相手が共有を承諾してから実際に予定表へ反映されるまでに、環境によっては少し時間がかかることがあります。すぐ表示されなくても、しばらく待ってからOutlookを再起動すると出てくることがあります。この記事で扱うのは「相手の共有が原因で予定表が出てこない」ケースです。共有はできているのに自分の予定表まで含めて同期されず表示されないといったトラブル全般は、別記事のOutlookのスケジュールが表示されないときの対処でくわしく扱っているので、そちらを参照してください。
新しいOutlookとクラシック版を行き来している職場では、見ているOutlookによって「あるはずのメニューがない」と混乱しがちです。今どちらを使っているかは、画面右上の「新しいOutlook」というトグル(切り替えスイッチ)で確認できます。ここがオンなら新しいOutlook、オフならクラシック版です。手順どおりに進めてもボタン名が一致しないときは、まずこのトグルでどちらの画面なのかを確かめると、迷いがぐっと減ります。会社のパソコンでは管理者の設定でクラシック版に固定されていることもあるので、その場合はこの記事の「クラシック版」の手順を見てください。
そして見落とされがちですが、不要になった相手の予定表は自分の一覧から外せます。やり方は環境で少し違い、クラシック版は「その他の予定表」の一覧で対象を右クリックして「予定表の削除」を選びます。逆に、自分が共有した相手をやめさせたい(共有を停止したい)ときは、新しいOutlookやブラウザ版で「共有とアクセス許可」のページを開き、相手の横の「削除」を選びます。一覧から外すのと共有を止めるのは別の操作なので、混同しないようにしてください。
公式サポートで権限と手順を確認する
Outlookは新しいOutlookへの移行が進んでいる最中で、ボタン名や画面が更新され続けています。最新の正確な手順は、必ずMicrosoftの公式サポートで確認するのが確実です。この記事の内容も次の公式ページをもとに裏取りしています。
権限レベルの正式名称と共有手順は、Microsoftサポート「Outlook で予定表を編集または代理人のアクセス許可で共有してアクセスする」で確認できます。他人の予定表を開く操作(クラシック版)は、Microsoftサポート「他のユーザーの Exchange 予定表を開く」が一次情報です。


ここまで読んでも、「うちの会社のOutlookは画面が違う」「この権限で社外の人に見せて本当に大丈夫なのか自信がない」と感じた方もいると思います。予定表の共有は、新しいOutlookとクラシック版でメニュー名が変わったり、組織アカウントと個人アカウントで選べる権限が違ったりと、「なんかよくわからないなぁ…。」となりやすいところです。そんなときは、ひとりで悩まずから気軽に聞いてくださいね。
「この権限で取引先に見せていいの」「相手の予定表がどうしても追加できない」といった具体的なお困りごとに、画面を一緒に確認しながらお答えします。元情報システム部門で社内のスケジュール共有も担当していた経験から、安全な共有範囲の決め方までふまえてご案内します。お待ちしていますね。
よくある質問
相手の予定表を追加できないのはなぜですか
相手があなたに予定表を共有していないことがほとんどの原因です。共有していない相手は「予定表の追加」で検索しても候補に出てきません。相手側で予定表を共有してもらってから追加してください。
他人の予定の詳しい内容まで見ることはできますか
相手が付与した権限によります。「すべての詳細の表示が可能」を相手が選んでいれば詳細まで見えますが、「空き時間情報のみ」だと予定あり/なししか見えません。
共有した予定表の権限はあとから変更できますか
できます。「予定表の共有」を開き、共有中の相手の権限を選び直すか、共有を解除できます。相手を追加し直す必要はありません。
社外の取引先と予定表を共有できますか
組織の管理者設定によります。外部共有が許可されていれば社外アドレスにも共有できますが、制限されていると弾かれます。可否はIT管理者に確認してください。
個人のOutlook.comでも代理人を設定できますか
できません。代理人(Delegate)は組織のMicrosoft 365 / Exchangeアカウント専用で、個人アカウントは「閲覧」か「編集」の2択になります。


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