Google ドキュメントで画像に「ここを見て」と矢印を引いたり、囲みや吹き出しで説明を足したい。そんなときに使う機能はひとつではありません。じつは「注釈」と言っても、矢印や文字で指し示すのか、読み上げ用の説明文を付けるのか、共同編集のコメントを残すのかで、使う機能がまったく違います。
結論から言うと、画像の上に矢印・囲み・文字を重ねて「見せる注釈」を作る本命は、図形描画ツール(挿入→描画→+新規)です。この記事では本命の描画ツールを軸に、代替テキスト・コメントとの使い分け、そして「あとで画像を動かすと注釈がズレる」問題の対策まで、実機の手順どおりに解説します。
まず「注釈」の意味を3つに分ける
同じ「注釈」でも、目的によって最適な機能が変わります。自分がやりたいのはどれかを先に決めると迷いません。
| やりたいこと | 使う機能 | 画面に見える? |
|---|---|---|
| 矢印・囲み・吹き出しで 視覚的に指し示す |
図形描画ツール (挿入→描画→+新規) |
見える(本命) |
| 画像の内容を 文章で説明しておく |
代替テキスト (右クリック→画像→代替テキスト) |
ふだんは見えない (読み上げ・検索用) |
| 「ここ直して」など レビューのメモを残す |
コメント (右クリック→コメント) |
編集画面の右側に表示 |
「見せる注釈」を作りたいなら、迷わず図形描画ツールを選んでください。矢印も囲みも文字も、すべて画像と一体で扱えます。
本命 図形描画ツールで画像に矢印と文字を重ねる手順

図形描画ツールを使うと、画像とその上の矢印・テキストボックスをひとつの図(描画オブジェクト)としてまとめて扱えます。手順は次のとおりです。
- メニューの
挿入から描画→+ 新規を選ぶと、「図形描画」というダイアログ(別ウィンドウ風の画面)が開きます。 - ダイアログ上部の画像アイコンをクリックし、注釈したい画像をアップロードまたはドライブから挿入します。
- ツールバーの
線の右にある三角(▾)を開き、一覧から矢印を選択。指し示したい始点でクリックし、終点までドラッグして矢印を引きます。 - テキストボックス(Tアイコン)を選び、文字を置きたい場所をドラッグして枠を作り、説明を入力します。
- 丸や四角で囲みたいときは
図形から選び、塗りつぶしを「透明」にして枠線だけ残すと、下の画像が隠れません。 - できあがったら右上の
保存して閉じるをクリックします。画像と注釈がまとまった1つの図として文書に挿入されます。

「図形描画」ダイアログのツールバーには、注釈づくりに使う選択(矢印カーソル)・図形・線(▾で直線/矢印/曲線を選択)・テキストボックス・画像・フォントなどのボタンがあります。矢印や囲みと、テキストボックスの文字を組み合わせて注釈を作ります。あとから注釈を直したいときは、文書に挿入した図をダブルクリックすれば、同じ「図形描画」ダイアログが開いて再編集できます。
図形描画ツールなら画像を動かしても注釈がズレない
画像の上に、本文のテキストボックスや図形を「別々に」重ねる方法もあります。ただしこの方法は、あとで画像を少し動かすと、注釈だけが取り残されてズレてしまうのが最大の弱点です。画像は文章の流れに沿って動くインライン要素なのに、重ねた注釈は別々の要素なので、段落を足したりページをまたいだ瞬間に矢印が全然違う場所を指すことがあります。
図形描画ツールなら、画像と矢印・文字が最初から1つの図に一体化しているので、図ごと動かしても位置関係は保たれます。長い文書や共同編集で画像が動きやすい場面ほど、描画ツールでまとめておく効果が大きいです。
すでに貼ってある画像に後から注釈したいとき
「もう文書に貼ってある画像に、あとから矢印を足したい」というケースも多いです。この場合の進め方は2つあります。
ひとつは、その画像を一度パソコンに保存(またはコピー)して、図形描画ダイアログの画像アイコンから入れ直す方法です。少し手間ですが、これなら前述のとおり画像と注釈が一体になり、以降はズレません。もうひとつは、既存の画像はそのままに、上からテキストボックスや描画を重ねる方法です。手早く済みますが、画像を動かすと注釈がズレる弱点が残ります。配布資料など「完成させて渡す」用途なら、前者の入れ直しをおすすめします。なお、画像を選んで右クリックし画像の項目から進むと、代替テキストなどの細かな設定も行えます。
代替テキストで画像に説明文を付ける

代替テキストは、画面には表示されない「画像の説明文」です。Google ドキュメントの説明欄にも「コンテンツを閲覧できない可能性のあるユーザーのためにスクリーン リーダーが使用します。」と書かれているとおり、読み上げソフトでの案内や、文書の検索性を高める目的で使います。付け方は次のとおりです。
- 文書内の画像(描画で作った図を含む)を選び、右クリックして
画像→代替テキストを選びます。または画像を選んだ状態でCtrl+Alt+Yを押します。 - 画面右に開く
画像オプションパネルの代替テキスト欄に、画像の内容を説明する文章を入力します。
矢印や吹き出しのように見た目で伝える注釈ではない点に注意してください。「見せる注釈」は図形描画ツール、「読み上げ・検索用の説明」は代替テキスト、と役割が分かれます。
コメントで画像にレビューのメモを残す
共同編集で「この画像を差し替えて」「ここ拡大して」といったやり取りをしたいときは、コメント機能が向いています。付け方は、対象の画像を選んで右クリック→コメント(ショートカットはCtrl+Alt+M)です。右側にメモ欄が開くので、内容を入力して投稿します。
コメントは編集画面の右側に紐づいて表示されますが、印刷やPDF書き出しには残りません。あくまで作業中のレビュー用です。完成物に残したい注釈は、図形描画ツールで画像に焼き込んでおきましょう。
印刷 PDF 共有で注釈は残る?
「せっかく付けた注釈が印刷したら消えた」を防ぐために、どの方法が完成物に残るかを整理します。
| 注釈の方法 | 印刷・PDF | 閲覧者に見える |
|---|---|---|
| 図形描画ツール (矢印・文字・囲み) |
残る | 見える |
| 代替テキスト | 見た目には出ない | 読み上げ時のみ |
| コメント | 残らない | 編集/コメント権限者のみ |
配布資料やマニュアルなど、受け取った人にそのまま見せたい注釈は、必ず図形描画ツールで作ってください。
スマホアプリでもできる?
この記事の手順は、パソコンのブラウザ版 Google ドキュメントで確認したものです。図形描画(挿入→描画→+新規)での矢印や囲みの注釈は、パソコン版が基本と考えてください。iPhone や Android のドキュメントアプリで同じ操作ができるかは、本記事では確認できていません。矢印や吹き出しの注釈を確実に作りたいときは、パソコンのブラウザでドキュメントを開くのが安心です。
出典(公式ヘルプ)
本記事の機能名・操作は、次の Google 公式ヘルプの内容をもとにしています。あわせて確認すると理解が深まります。
・Google ドキュメント エディタ ヘルプ「図形描画とマークアップの使用方法」
・Google ドキュメント エディタ ヘルプ「テキスト、図形、図、図形描画、線を挿入して配置する」
・Google ドキュメント エディタ ヘルプ「画像や動画を挿入、削除する」
・Google ドキュメント エディタ ヘルプ「コメント、アクション アイテム、絵文字のリアクションを使用する」
・Google ドキュメント エディタ ヘルプ「ドキュメント、プレゼンテーション、スプレッドシート、動画を閲覧しやすくする」
画像の注釈でつまずいたら
「矢印はどうにか引けたけれど、画像を動かすたびにバラバラになる」「代替テキストとコメント、どっちを使えばいいのか分からない」。Google ドキュメントの注釈は、機能が似ていて「なんかよくわからないなぁ…。」となりやすいところです。そんなときは公式LINEから画面の写真を送ってもらえれば、あなたの目的(見せる注釈なのか、読み上げ用なのか)に合わせて、どの機能をどう使えばいいかを一緒に整理します。
「この画像にこう矢印を入れたい」だけでも大丈夫です。24時間365日対応しています。下の緑のボタンを押してご連絡ください。待ってますね。
よくある質問
Q1 図形描画ツールで作った注釈を、あとから文字だけ直せますか
文書に挿入した図をダブルクリックすると、同じ「図形描画」ダイアログが開いて、矢印もテキストボックスも再編集できます。
Q2 矢印の色や太さは変えられますか
図形描画ダイアログで矢印(線)を選ぶと、上のツールバーに線の色・太さ・種類のボタンが出るので、そこから変更できます。
Q3 囲みで画像が隠れてしまいます
図形を選んで塗りつぶしを「透明」にすると、枠線だけが残り、下の画像を隠さずに囲めます。
Q4 コメントを印刷資料にも残したいです
コメントは印刷やPDFに残りません。完成物に残したい注釈は、図形描画ツールで矢印や文字を画像に重ねて保存してください。
Q5 スマホだけで矢印の注釈を付けられますか
この記事はパソコンのブラウザ版で確認しています。スマホアプリでの図形描画の可否は確認できていないため、矢印や吹き出しの注釈はパソコンのブラウザで作成するのが確実です。
まとめ
Google ドキュメントの画像注釈は、目的で機能を選ぶのがコツです。矢印や文字で「見せる注釈」を作るなら図形描画ツール(挿入→描画→+新規)が本命で、画像と注釈が一体化するのでズレず、印刷やPDFにもそのまま残ります。読み上げ・検索用の説明は代替テキスト、共同編集のレビューはコメント、と役割で使い分ければ、注釈で迷うことはなくなります。
執筆者 uri uri


コメント