Excelに入力したデータが、全角と半角でバラバラになっていて困ったことはありませんか。「123」と「123」、「ABC」と「ABC」のように、見た目が似ていても中身が違うと、後から並べ替えや集計をしたときに思わぬズレが出てきます。
そんなときに役立つのが、Excelに用意されているASC関数とJIS関数です。この2つの関数を使えば、全角と半角をまとめて変換できます。
ただ、実際に使ってみると「変換したのに一部の文字が変わらない」「文字数が急に増えた」など、初心者の方がつまずきやすいポイントがいくつかあります。この記事では、当サイトの実機(Excel 2019)で実際に試した結果をもとに、ひとつずつ丁寧に解説します。

Excelで全角・半角を変えるには
まず知っておきたいのは、全角と半角の変換は関数(数式)を使って行うのが基本だということです。当サイトの実機(Excel 2019)のリボンには、全角と半角を切り替える専用ボタンは見当たらず、ASC関数・JIS関数で変換しました。
なお、Wordには「文字種の変換」という機能があり、選んだ文字を全角や半角に変えられます。Excelでは、次の2つの関数を使って同じことを実現します。
使う関数は次の2つです。
ASC関数 … 全角を半角に変換するJIS関数 … 半角を全角に変換する
どちらも使い方はとてもシンプルで、変換したいセルを指定するだけです。順番に見ていきましょう。
ASC関数で全角を半角に変換する
ASC関数は、全角の文字を半角に変換する関数です。書式は次のとおりです。
=ASC(文字列)
「文字列」の部分に、変換したいセル(たとえばA1)を指定します。たとえばA1に「ABC123」と全角で入っている場合、別のセルに次のように入力します。
- 変換結果を表示したい空きセルを選びます
- そのセルに
=ASC(A1)と入力します Enterキーを押すと、半角に変換された結果が表示されます- 下の行にも同じ変換をしたいときは、そのセルをコピーして下方向に貼り付けます
この例では「ABC123」が「ABC123」に変わります。全角のアルファベットや数字が、すべて半角になります。当サイトの実機(Excel 2019)でも、=ASC("エクセル")は「エクセル」に、=ASC("EXCEL")は「EXCEL」になりました。
公式ドキュメントでもASC関数について、『2 バイト文字セット (DBCS) 言語の場合、全角 (2 バイト) 文字を半角 (1 バイト) 文字に変更します』と説明されています。書式はASC(文字列)です。また『文字列に全角文字が含まれない場合は、文字列は変換されません』とも書かれています。
電話番号や名簿を一括で半角にそろえる
ASC関数は、住所録や名簿の全角英数字を半角にそろえたいときにとても便利です。たとえば全角で入力された電話番号も、一括で半角に変換できます。当サイトの実機(Excel 2019)で試したところ、=ASC("090-1234-5678")は「090-1234-5678」になりました。全角のハイフン「-」も、半角の「-」に変換されます。
取り込んだデータの全角と半角がバラバラなときは、この方法で一気にそろえられます。

JIS関数で半角を全角に変換する
逆に、半角の文字を全角に変換するときはJIS関数を使います。書式はASC関数とそっくりです。
=JIS(文字列)
たとえばA1に「123ABC」と半角で入っている場合、別のセルに=JIS(A1)と入力すると、「123ABC」と全角に変換されます。半角カタカナ「カタカナ」を指定すれば「カタカナ」という全角カタカナに変わります。
公式ドキュメントではJIS関数について、半角(1バイト)文字を全角(2バイト)文字に変換すると説明されています。あわせて『この関数の名前および変換する文字は、使用する言語の設定によって異なります』とも記載されています。
変換されない文字に注意(ひらがな・漢字)
ここが、初心者の方が一番つまずくポイントです。「変換したはずなのに、一部の文字がそのまま残っている」という声をよく聞きます。
実はひらがなと漢字には、全角・半角の区別がありません。そのためASC関数やJIS関数を使っても、ひらがなと漢字は変換されず、そのまま残ります。これは異常ではなく、正しい動きです。
当サイトの実機(Excel 2019)で実際に試したところ、文字の種類によって次のような結果になりました。
| 入力(元の文字) | ASC関数の結果 | JIS関数の結果 |
|---|---|---|
| 123(全角数字) | 123 | ― |
| ABC(全角英字) | ABC | ― |
| カタカナ(全角カナ) | カタカナ | ― |
| #$%(全角記号) | #$% | ― |
| 全角の空白 | 半角の空白 | ― |
| あいう(ひらがな) | あいう(変わらない) | あいう(変わらない) |
| 日本語(漢字) | 日本語(変わらない) | 日本語(変わらない) |
| 123ABC(半角) | ― | 123ABC |
| カタカナ(半角カナ) | ― | カタカナ |
表を見るとわかるように、数字・英字・カタカナ・記号・空白は変換され、ひらがなと漢字だけがそのまま残ります。「文章の中の数字だけ半角にしたい」というときには、この性質がむしろ便利に働きます。ひらがなや漢字はそのままで、数字や英字だけがきれいに半角へそろうからです。

全角と半角が混ざった文字列はどうなる
では、全角と半角が入り混じった文字列の場合はどうなるのでしょうか。
当サイトの実機(Excel 2019)で「A1かカ」(全角のA、全角の1、ひらがなのか、全角カタカナのカ)にASC関数を使ったところ、結果は「A1かカ」になりました。変換の対象になる文字(全角の英字・数字・カタカナ)だけが半角に変わり、ひらがなの「か」はそのまま残っています。
このように、文字列が混ざっていても、変換できる文字だけがきちんと変換され、対象外の文字はそのまま残る仕組みになっています。
濁点付きの半角カナは文字数が変わる
もうひとつ、意外と見落としがちなポイントがあります。それが濁点・半濁点のある文字を変換すると、文字数(LENで数えた長さ)が変わることです。
半角のカタカナには、濁点付きの1文字がありません。半角では「ガ」を「カ」と「濁点」の2つの文字に分けて表します。そのため、全角の「ガ」を半角にすると、見た目は1文字でも中身は2文字分になります。
当サイトの実機(Excel 2019)で確かめた結果は次のとおりです。
ASCで「ガギグ」(全角3文字)→「ガギグ」(半角6文字)に増えるJISで「ガギグ」(半角6文字)→「ガギグ」(全角3文字)に戻る
文字数を厳密に数えて処理している場合は、この点に気をつけてください。「変換したら文字数がおかしくなった」と感じたときは、濁点や半濁点が原因になっていることが多いです。

変換した結果を「値」として残す
ASC関数やJIS関数で変換した結果は、あくまで数式の計算結果です。そのため、元の文字が入っている列を削除すると、変換結果も一緒に消えてしまいます。
変換後の文字を「そのままの文字データ」として残したいときは、次のようにします。
- 変換結果が入っているセル(またはその範囲)をコピーします
- 貼り付け先を選び、右クリックのメニューから「値のみ」の貼り付けを選びます
- 数式ではなく、変換後の文字そのものが貼り付けられます
こうしておけば、元の列を消しても変換結果が残ります。値のみの貼り付けの詳しい手順については、数式を値に変換する方法の記事もあわせてご覧ください。

よくある質問
Q. ASC関数はカタカナも変換されますか。
はい。当サイトの実機(Excel 2019)で試したところ、全角カタカナ「カタカナ」はASC関数で半角カタカナ「カタカナ」に変換されました。逆に半角カタカナを全角に戻したいときはJIS関数を使います。
Q. 数字だけを半角にしたいのに、ひらがなが変わってしまいませんか。
ご安心ください。ひらがなと漢字には全角・半角の区別がないため、ASC関数を使ってもそのまま残ります。文章の中の数字や英字だけを半角にそろえたいときに向いています。
Q. 変換したら文字数が増えました。壊れたのでしょうか。
壊れてはいません。濁点や半濁点のある半角カナは「文字+濁点」の2文字で表されるため、全角から半角にすると文字数が増えます。これは正しい動きです。
Q. たくさんの行をまとめて変換できますか。
できます。1つのセルに=ASC(A1)のように入力したら、そのセルをコピーして下方向に貼り付ければ、行ごとに変換されます。
全角と半角の変換は、慣れてしまえばとても簡単です。もし「自分のデータで試したらうまくいかない」「どの関数を使えばいいか迷う」というときは、下のLINEから気軽にご相談ください。実際の画面を見ながら、あなたのデータに合わせて一緒に解決します。
出典・引用サイト
最終確認日 2026年7月16日/記事作成 uri uri


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