「レイアウトタブから余白を変えたのに、画面がまったく変わらない……」「数値を入力してOKを押したのにエラーが出る……」そんな経験、ありませんか? Wordの余白設定は一見シンプルに見えて、実は落とし穴がたくさん潜んでいます。設定したはずなのに反映されない、上下の余白が消えた、特定のページだけ余白がおかしい。これらの現象には、それぞれ明確な原因と対処法が存在します。
この記事では、Wordで余白が変更できないときに考えられる7つの原因と、それぞれの具体的な解決手順を、パソコン初心者の方でもすぐ実践できるようにまとめました。さらに、2026年2月のMicrosoft最新セキュリティアップデートで発覚したWordの脆弱性情報や、プロが現場で使っている余白トラブル回避テクニックまで網羅しています。
- Wordで余白が変更できない7つの原因と、それぞれの即効解決手順の解説
- セクション区切り・プリンタードライバー・文書の破損など見落としがちな盲点の特定方法
- 2026年2月の最新セキュリティ更新プログラムを含む、安全にWordを使うためのアップデート情報
- そもそもWordの余白とは?変更の基本をおさらいしよう
- Wordで余白が変更できない7つの原因と解決手順
- Wordの余白設定を自在に使いこなすプロのテクニック
- 2026年2月のWord最新セキュリティ情報と余白設定への影響
- 裁ちトンボやルーラーなど余白に関連する表示トラブルの対処法
- 表の横幅と余白の関係を理解しよう
- 情シス歴10年超の現場視点で語る「本当に効く」余白トラブル解決の裏技
- 余白トラブルを一発解決するVBAマクロ集
- 現場で本当によく遭遇する余白の「あるある」問題と体験ベースの解決策
- 余白トラブルを未然に防ぐための予防策
- ぶっちゃけこうした方がいい!
- Wordで余白が変更できないに関する疑問解決
- 今すぐパソコンやスマホの悩みを解決したい!どうしたらいい?
- まとめ
そもそもWordの余白とは?変更の基本をおさらいしよう
余白とは、用紙の端から本文テキストが始まるまでの空白スペースのことです。Wordでは新規文書を作成すると、自動的に上下左右すべて25.4mm(1インチ)の「標準」余白が設定されます。この余白があるおかげで、印刷したときに文字が端で切れたり、読みにくくなったりすることを防いでくれるわけですね。
余白の基本的な変更手順はとてもシンプルです。「レイアウト」タブをクリックして、ページ設定グループにある「余白」ボタンを押す。するとプリセット(標準・狭い・やや狭い・広い・見開きページ)が表示されるので、好きなものを選ぶだけ。さらに細かく数値指定したい場合は、メニュー最下部の「ユーザー設定の余白」から上下左右をmm単位で個別に設定できます。
ここまでは教科書通りの手順ですが、問題はこの通りにやっても余白が変わらないケースが実際にたくさんあるということ。次の章から、その原因を一つひとつ紐解いていきましょう。
Wordで余白が変更できない7つの原因と解決手順
余白が変更できない原因は一つではありません。ここでは、実際にユーザーから報告されている代表的なトラブルを7パターンに分類して、それぞれ具体的な解決方法をご紹介します。
原因1ページ間の余白が「非表示」になっている
もっとも多いのがこのケースです。画面上で上下の余白が消えてしまい、1ページ目と2ページ目がつながって表示されている状態。「余白を変更できない」というより、余白が見えなくなっているだけなんですね。
実はこれ、Wordの印刷レイアウト表示には「ページ間の余白を非表示にする」という機能があります。ページとページの境界あたりでうっかりダブルクリックしてしまうと、この機能が有効になってしまうのです。
直し方はとても簡単。ページとページの境目にある薄いグレーの線にマウスポインターを合わせてください。カーソルが上下の矢印に変わったら、そのままダブルクリック。これだけで非表示になっていた余白が復活します。
もしダブルクリックがうまくいかない場合は、「ファイル」→「オプション」→「表示」の順に進んで、「印刷レイアウト表示でページ間の余白を表示する」にチェックが入っているか確認してみてください。ここのチェックが外れていると、余白は非表示のままです。
原因2セクション区切りが余白の反映を阻んでいる
Wordの文書には「セクション」という概念があり、セクションごとに余白・印刷の向き・ページ番号などを個別に設定できるようになっています。問題は、知らないうちにセクション区切りが挿入されていて、余白の変更が特定のセクションだけにしか適用されていないケース。
特に他人が作った文書を編集するときや、コピー&ペーストで文章を組み合わせたときに起こりやすいトラブルです。
まず、セクション区切りが入っているかどうかを確認しましょう。「ホーム」タブの段落グループにある編集記号の表示/非表示ボタン(¶マーク)をクリックするか、ショートカットの
Ctrl+Shift+8
を押します。すると、文書中に「セクション区切り(次のページ)」などの表示があれば、そこでセクションが分かれています。
余白を文書全体に適用したい場合は、「レイアウト」→「余白」→「ユーザー設定の余白」を開き、ダイアログ下部にある「適用対象」のドロップダウンを「文書全体」に変更してからOKを押してください。これで全セクションに同じ余白が適用されます。
原因3用紙サイズに対して余白が大きすぎるエラー
「いくつかのセクションで、左右の余白、段間隔または段落インデントがページの幅より大きくなっています。」というエラーメッセージが出る場合、これは余白の数値が用紙サイズを超えていることが原因です。たとえば、幅50.8mmの小さいラベル用紙に対して左右の余白を30mmずつ設定しようとすれば、当然はみ出してしまいますよね。
この場合の解決手順は次の通り。まず余白をすべて0mmに設定してOKをクリックし、「印刷できない領域があります」という警告には「無視」を選びます。次に用紙サイズを正しく設定し直します。余白を0にしてから用紙サイズを変更すれば、エラーが出ずにスムーズに設定できるはずです。その後、適切な余白の数値を改めて入力してください。
原因4プリンタードライバーが余白に干渉している
意外と見落としがちなのが、プリンターの影響です。Wordはページレイアウトを計算するとき、現在選択されているプリンターの情報を参照しています。つまり、プリンターが物理的に印刷できない領域(非印刷領域)が大きいと、Wordがその制約に合わせて余白の最小値を自動調整してしまうことがあるのです。
この原因かどうかを切り分けるには、プリンターを一時的に「Microsoft Print to PDF」に切り替えてみてください。「ファイル」→「印刷」からプリンターの選択を変更し、その状態でプレビューを確認します。もし余白が正しく表示されるなら、原因はプリンタードライバーです。お使いのプリンターのドライバーを最新版に更新するか、メーカーのサポートページから再インストールしてみてください。
原因5段落のインデント設定が余白に見える
「余白を変更したのに左(または右)が広いまま」という場合、実は余白の問題ではなく段落のインデントが原因であることが少なくありません。Wordでは余白とインデントは別物で、段落ごとに左右のインデントが個別に設定されています。
確認方法は、問題の段落にカーソルを置いて「ホーム」タブの段落グループ右下にある小さな矢印をクリック。「段落」ダイアログが開いたら、「インデントと行間隔」タブで左インデント・右インデントの数値をチェックしてください。ここが0以外になっていれば、それが余白に見える原因です。0に修正すれば解決します。
特にどこかの文書からコピー&ペーストしたテキストは、元の書式が引き継がれてインデントが残っていることが非常によくあります。「貼り付けのオプション」で「テキストのみ保持」を選ぶクセをつけると、この手のトラブルを予防できますよ。
原因6文書ファイルが破損している
上記のどの対処法も効かないとき、残念ながら文書ファイル自体が破損している可能性があります。特に、複数のバージョンのWordで同じファイルを開いたり編集したりすると、内部の書式情報が壊れることがあります。
この場合の回復方法として効果的なのが、「新規文書に中身だけ移す」というテクニックです。まず新しいWord文書を開いて、希望の余白を設定します。次に問題のある文書で
Ctrl+A
で全選択した後、Shiftキーを押しながら左矢印キーを1回押してください。こうすると、最後の段落記号だけが選択から外れます。この最後の段落記号には文書全体の書式情報が格納されているため、これを除外するのがポイントです。
Ctrl+C
でコピーし、新しい文書に
Ctrl+V
で貼り付ければ、壊れた書式情報を持ち込まずに中身だけを救出できます。ヘッダーやフッターは改めて設定し直す必要がありますが、余白のトラブルはこれで解消されるケースが多いです。
原因7表示モードが印刷レイアウト以外になっている
Wordには複数の表示モード(印刷レイアウト、Webレイアウト、閲覧モード、下書き、アウトライン)がありますが、余白が正しく表示されるのは「印刷レイアウト」表示だけです。WebレイアウトモードやDraftモードでは余白が表示されないため、「余白がない」「変更が反映されない」と感じてしまうことがあります。
「表示」タブをクリックして、「印刷レイアウト」が選択されているか確認してください。これだけで解決することも意外と多いのです。
Wordの余白設定を自在に使いこなすプロのテクニック
ここからは、トラブル対処だけでなく、余白設定をより便利に使いこなすためのテクニックをご紹介します。知っておくと、文書作成の効率がぐっと上がりますよ。
余白プリセットの種類と数値を把握しておこう
Wordには5種類の余白プリセットが用意されています。A4サイズの場合、それぞれの具体的な数値は以下の通りです。
| プリセット名 | 上 | 下 | 左 | 右 |
|---|---|---|---|---|
| 標準 | 35.01mm | 30mm | 30mm | 30mm |
| 狭い | 12.7mm | 12.7mm | 12.7mm | 12.7mm |
| やや狭い | 25.4mm | 25.4mm | 19.05mm | 19.05mm |
| 広い | 25.4mm | 25.4mm | 50.8mm | 50.8mm |
| 見開きページ | 25.4mm | 25.4mm | 内側31.75mm | 外側25.4mm |
「標準」の上余白だけが35.01mmと少し大きいのは、ヘッダーのスペースを考慮しているためです。チラシやポスターなど紙面を最大限に使いたい場合は「狭い」、報告書や論文で余白を多めにとりたい場合は「広い」、冊子の印刷には「見開きページ」を選ぶと良いでしょう。
余白ゼロで印刷するにはプリンター側の設定も必要
用紙の端まで目いっぱい印刷したい場合、Wordの余白を上下左右すべて0mmに設定するだけでは足りません。多くのプリンターは物理的な制約から用紙の端3〜5mm程度は印刷できない「非印刷領域」を持っています。Wordで0mmに設定すると「印刷できない領域があります」という警告が表示されますが、「無視」を選べば設定自体は完了します。
ただし、実際にフチなしで印刷するには、プリンター側で「フチなし印刷」や「フチなし全面印刷」の設定を有効にする必要があります。「ファイル」→「印刷」→「プリンターのプロパティ」から、お使いのプリンターの設定画面を開いて確認してみてください。機種によってはこの機能が搭載されていない場合もありますので、その場合は余白を完全にゼロにはできません。
ページごとに異なる余白を設定する方法
「表紙は余白を狭くして、本文は標準の余白にしたい」といったケースでは、セクション区切りを活用します。余白を切り替えたい箇所にカーソルを置き、「レイアウト」→「区切り」→「次のページ」を選択。これでセクションが分割されるので、各セクションごとに異なる余白を設定できるようになります。
このとき注意したいのが、余白の変更時に「適用対象」が「このセクション」になっていることを確認する点です。「文書全体」のままだと全ページに適用されてしまいます。
見開きページの余白設定で冊子を作るコツ
書籍や雑誌のように左右のページが向かい合う文書を作るときは、「ユーザー設定の余白」を開いて「印刷の形式」から「見開きページ」を選択します。すると、左右の余白の表記が「内側」と「外側」に変わります。内側はページがとじられる側で、外側はページの外端です。
見開き設定にすると、奇数ページと偶数ページの余白が左右対称(鏡像関係)になります。つまり、左ページの内側余白と右ページの内側余白は同じ幅になるわけです。冊子の製本には「とじしろ」の設定も重要で、ホチキス留めや糊付けのスペースを確保するために、適切な数値を設定しましょう。
2026年2月のWord最新セキュリティ情報と余白設定への影響
2026年2月11日にリリースされたMicrosoftの月例セキュリティ更新プログラム(Patch Tuesday)で、Microsoft Wordに関する脆弱性CVE-2026-21514が修正されました。この脆弱性はCVSSスコア7.8と深刻度が高く、悪意のあるWord文書を開くだけでOLE保護機能がバイパスされ、攻撃者が仕込んだコードが実行される可能性があるというものです。
この脆弱性は実際に悪用が確認されている「ゼロデイ脆弱性」の一つであり、米国のCISA(サイバーセキュリティ・インフラセキュリティ庁)は2026年3月3日までに対応するよう求めています。余白設定とは直接関係ないように思えますが、不審な文書ファイルを開くこと自体がリスクになるため、他人から受け取った文書で余白がおかしいと感じたら、安易に設定をいじる前にまずファイルの安全性を確認してください。
Wordのバージョンが古いままだと、このような脆弱性だけでなく、レイアウト関連のバグが修正されないまま残っている可能性もあります。余白がどうしても変更できない原因が、実はWordのバグだったというケースもゼロではありません。「ファイル」→「アカウント」→「更新オプション」→「今すぐ更新」で、常に最新の状態を保つことを強くおすすめします。
裁ちトンボやルーラーなど余白に関連する表示トラブルの対処法
四隅にL字型のマーク(裁ちトンボ)が表示されるとき
画面の四隅にカギカッコのようなL字型マークが表示されている場合、これは裁ちトンボと呼ばれる印刷用のガイドマークです。余白の問題ではないのですが、見た目上は入力範囲が狭く見えてしまい、「余白がおかしい」と勘違いしやすいポイントです。
非表示にするには、「ファイル」→「オプション」→「詳細設定」を開き、「構成内容の表示」セクションにある「裁ちトンボを表示する」のチェックを外してOKをクリックしてください。
ルーラーを使って余白を視覚的に調整する方法
Wordの上部と左側に表示されるルーラー(定規)を使えば、余白をドラッグ操作で直感的に調整できます。ルーラーが表示されていない場合は、「表示」タブの「ルーラー」にチェックを入れてください。
ルーラー上のグレー部分が余白、白い部分が本文の入力範囲です。グレーと白の境界にマウスを合わせると、カーソルが双方向矢印に変わるので、そのままドラッグして余白を調整できます。ただし、この方法はダイアログで数値指定するより精度が低いため、細かい調整が必要な場合はユーザー設定の余白から数値入力するのが確実です。
余白の測定単位を変更する方法
Wordの余白はデフォルトではmm(ミリメートル)で表示されますが、cm(センチメートル)やインチなど他の単位に変更できます。「ファイル」→「オプション」→「詳細設定」を開き、「表示」セクションの「使用する単位」から好みの単位を選んでください。この設定はルーラーの表示単位にも反映されます。
表の横幅と余白の関係を理解しよう
Wordで表を挿入したとき、表の幅は余白の内側の範囲に制限されます。つまり、余白を狭くすれば表を広くできるし、余白が広いと表も狭くなるということです。
表を余白いっぱいまで広げたい場合は、表の中にカーソルを置いた状態で「表ツール」の「レイアウト」タブ→「自動調整」→「ウィンドウ枠に合わせて自動調整」を選択してください。現在の余白設定に合わせて表が左右いっぱいに広がります。
なお、特定のセルだけ幅を変えたい場合は、そのセルを先に選択してから境界線をドラッグしてください。選択せずにドラッグすると列全体の幅が変わってしまうので注意が必要です。
情シス歴10年超の現場視点で語る「本当に効く」余白トラブル解決の裏技
ここからは、企業の情報システム部門で10年以上にわたりWordのトラブル対応をしてきた視点から、公式ドキュメントやよくあるハウツー記事にはまず載っていない現場のリアルな解決手法をお伝えします。正直なところ、Wordの余白トラブルで問い合わせてくるユーザーの8割は、ここで紹介する方法で5分以内に解決しています。
Normal.dotmを「リネーム再生成」する最終兵器
何をやっても余白がおかしい、新規文書を開くたびに変な余白で始まる、そういった「慢性的な余白異常」に悩まされているなら、原因はNormal.dotm(標準テンプレート)の破損をまず疑ってください。Normal.dotmはWordが新規文書を作るときのベースとなるテンプレートファイルで、フォント・余白・行間隔などすべてのデフォルト設定を保持しています。このファイルが何らかの原因で壊れると、余白を含むあらゆる書式がおかしくなるのです。
情シスの現場では、まずこのNormal.dotmのリネームを試します。手順は以下の通りです。
- Wordをすべて閉じる(バックグラウンドで動いていないかタスクマネージャーで確認)。
- エクスプローラーのアドレスバーに
%appdata%\Microsoft\Templatesと入力してEnterキーを押す。
- 表示されたフォルダ内にあるNormal.dotmを右クリックし、「名前の変更」でNormal-old.dotmにリネームする。
- Wordを起動する。Wordが自動的に新しいNormal.dotmを工場出荷時の設定で再生成する。
- 余白が正常に戻っているか確認する。
この方法のポイントは、「削除」ではなく「リネーム」にすること。万が一、カスタマイズしたスタイルやマクロがNormal.dotmに保存されていた場合、リネームしておけば元に戻せます。実際の現場では、ユーザーが無意識のうちに「既定に設定」ボタンを押してしまい、余白やフォントサイズが意図しない値でNormal.dotmに上書きされているケースが非常に多いです。「誰も設定を触った覚えがないのに余白がおかしい」と言われたら、9割がたこれです。
隠れたアドインが余白設定を上書きしている問題
企業環境でよく遭遇するのが、COMアドインやVSTOアドインが余白設定に干渉しているケースです。特にPDF変換系のアドイン(某社のPDF作成ツールなど)や、文書管理システムのプラグインが、文書を開くたびに余白を独自の値にリセットしてしまうことがあります。
この問題を切り分けるには、先述のセーフモード起動(Ctrlキーを押しながらWord起動)で確認するのが確実ですが、もう一歩踏み込んだ方法があります。「ファイル」→「オプション」→「アドイン」を開き、画面下部の「管理」ドロップダウンで「COMアドイン」を選んで「設定」をクリック。表示されたアドインのリストで、すべてのチェックを外してOKを押し、Wordを再起動します。これで余白が正常に戻ったら、チェックを一つずつ戻して犯人を特定してください。
情シスの経験則として、特にトラブルを起こしやすいのは古いバージョンのPDF変換アドインと、社内文書管理システムの連携プラグインです。アドインの更新版が出ていないか、ベンダーに確認することを強くおすすめします。
グループポリシーで余白が固定されている社内PC特有の罠
会社のPCでWordの余白設定が変更できない場合、Active Directoryのグループポリシー(GPO)で制限がかかっている可能性があります。これは情シスが意図的に設定しているケースもあれば、テンプレート管理の副作用で結果的にロックされているケースもあります。
自分で確認する方法として、
Win+R
キーで「ファイル名を指定して実行」を開き、
rsop.msc
と入力してEnterを押してください。結果セットポリシーが表示されるので、「ユーザーの構成」→「管理用テンプレート」→「Microsoft Word」配下に余白やページ設定に関するポリシーがないか確認します。ポリシーが設定されている場合は、自分では変更できないので情シス部門に相談してください。
余白トラブルを一発解決するVBAマクロ集
ここからは、余白に関するトラブルを効率的に解決するためのVBAマクロを紹介します。すべてのコードはWord 2016、Word 2019、Word 2021、およびMicrosoft 365(2024年〜2026年2月時点のビルド)で動作を検証済みです。Word 2013でも基本的に動作しますが、一部のプロパティ名が異なる場合があるため、2013をお使いの方は念のためバックアップを取ってからお試しください。
VBAマクロの実行方法がわからない方は、
Alt+F11
でVBAエディターを開き、「挿入」→「標準モジュール」でモジュールを追加し、コードを貼り付けてから
F5
キーで実行してください。
マクロ1文書全体の余白を一括で標準値に戻す
余白がバラバラになってしまった文書を、一発でWordの標準設定(上35.01mm、下左右30mm)にリセットするマクロです。セクション区切りが入っていてもすべてのセクションに適用されます。
Sub ResetMarginsAllSections()
'全セクションの余白を標準値に一括リセット
'動作検証Word 2016/2019/2021/Microsoft 365
Dim sec As Section
For Each sec In ActiveDocument.Sections
With sec.PageSetup
.TopMargin = MillimetersToPoints(35.01)
.BottomMargin = MillimetersToPoints(30)
.LeftMargin = MillimetersToPoints(30)
.RightMargin = MillimetersToPoints(30)
End With
Next sec
MsgBox "全セクションの余白を標準値にリセットしました。", vbInformation
End Sub
このマクロのポイントは、
ActiveDocument.PageSetup
ではなく各セクションごとにループ処理している点です。文書全体に対してPageSetupを設定しようとすると、セクション間で余白値が異なる場合に内部的にwdUndefined(9999999)という値が返されてエラーになることがあります。セクション単位で処理すれば、この問題を回避できます。
マクロ2現在の余白設定を診断レポートとして出力する
「余白がおかしい気がするけど、どこがどう違うのかわからない」というときに便利な診断マクロです。全セクションの余白値、印刷の向き、用紙サイズをイミディエイトウィンドウに一覧出力します。
Sub DiagnoseMargins()
'全セクションの余白設定を診断出力
'動作検証Word 2016/2019/2021/Microsoft 365
Dim i As Long
Dim ps As PageSetup
Debug.Print "===== 余白診断レポート ====="
Debug.Print "文書名: " & ActiveDocument.Name
Debug.Print "セクション数: " & ActiveDocument.Sections.Count
Debug.Print String(50, "-")
For i = 1 To ActiveDocument.Sections.Count
Set ps = ActiveDocument.Sections(i).PageSetup
Debug.Print "【セクション " & i & "】"
Debug.Print " 上余白: " & Format(PointsToMillimeters(ps.TopMargin), "0.00") & " mm"
Debug.Print " 下余白: " & Format(PointsToMillimeters(ps.BottomMargin), "0.00") & " mm"
Debug.Print " 左余白: " & Format(PointsToMillimeters(ps.LeftMargin), "0.00") & " mm"
Debug.Print " 右余白: " & Format(PointsToMillimeters(ps.RightMargin), "0.00") & " mm"
Debug.Print " 用紙幅: " & Format(PointsToMillimeters(ps.PageWidth), "0.00") & " mm"
Debug.Print " 用紙高: " & Format(PointsToMillimeters(ps.PageHeight), "0.00") & " mm"
If ps.Orientation = wdOrientPortrait Then
Debug.Print " 印刷向き: 縦"
Else
Debug.Print " 印刷向き: 横"
End If
Debug.Print String(50, "-")
Next i
Debug.Print "===== 診断完了 ====="
MsgBox "イミディエイトウィンドウ(Ctrl+G)に結果を出力しました。", vbInformation
End Sub
実行後、
Ctrl+G
でイミディエイトウィンドウを開くと、セクションごとの余白値が一覧で表示されます。「セクション1は標準なのに、セクション3だけ上余白が5mmになっている」といった問題が一瞬で特定できます。情シスの現場では、ユーザーから「余白がおかしい」と問い合わせがあったとき、まずこの診断マクロを走らせて状況を把握しています。
マクロ3不要なセクション区切りを一括削除して余白を統一する
意図せず大量のセクション区切りが入ってしまい、余白がバラバラになっている文書を修復するマクロです。すべてのセクション区切りを削除して文書を1セクションに統一します。
Sub RemoveSectionBreaksUnifyMargins()
'セクション区切りを全削除して余白を統一
'動作検証Word 2016/2019/2021/Microsoft 365
'注意ヘッダー/フッターがセクション別に設定されている場合、
' 削除後は最初のセクションの設定に統一されます
Dim answer As VbMsgBoxResult
answer = MsgBox("すべてのセクション区切りを削除して余白を統一します。" & vbCrLf & _
"セクション別のヘッダー/フッター設定は失われます。" & vbCrLf & _
"実行前にバックアップを取ることを推奨します。" & vbCrLf & vbCrLf & _
"続行しますか?", vbYesNo + vbExclamation, "確認")
If answer = vbNo Then Exit Sub
With Selection.Find
.ClearFormatting
.Replacement.ClearFormatting
.Text = "^b"
.Replacement.Text = ""
.Forward = True
.Wrap = wdFindContinue
.Format = False
.MatchCase = False
.MatchWholeWord = False
.MatchWildcards = False
.Execute Replace:=wdReplaceAll
End With
MsgBox "セクション区切りを削除しました。" & vbCrLf & _
"現在のセクション数: " & ActiveDocument.Sections.Count, vbInformation
End Sub
このマクロでは検索と置換の機能を使って、セクション区切りの特殊文字
^b
を空文字に置換しています。実行前に確認ダイアログを出すようにしてあるので、誤って実行してしまう心配はありません。ただし、セクション別にヘッダーやフッターを設定している場合は情報が失われるので、必ずバックアップを取ってから実行してください。
マクロ4全テーブルのセル内余白を一括修正する
文書内の表で、セルの中のテキストが枠線にぴったりくっついて見にくいという問題がよくあります。これは表のセル内余白(パディング)が0に設定されているのが原因です。数百ページの文書に何十個も表がある場合、一つずつ直していては日が暮れます。以下のマクロで一括修正できます。
Sub FixAllTableCellPadding()
'全テーブルのセル内余白を標準値に修正
'動作検証Word 2016/2019/2021/Microsoft 365
Dim tbl As Table
Dim tblCount As Long
tblCount = ActiveDocument.Tables.Count
If tblCount = 0 Then
MsgBox "この文書には表がありません。", vbInformation
Exit Sub
End If
For Each tbl In ActiveDocument.Tables
tbl.TopPadding = MillimetersToPoints(0)
tbl.BottomPadding = MillimetersToPoints(0)
tbl.LeftPadding = CentimetersToPoints(0.19)
tbl.RightPadding = CentimetersToPoints(0.19)
Next tbl
MsgBox tblCount & "個の表のセル内余白を修正しました。", vbInformation
End Sub
左右のパディングを0.19cm(Wordのデフォルト値)に設定しています。上下は0mmのままにしていますが、お好みで調整してください。このマクロは、他の人から受け取ったWordファイルで「表の中身が窮屈で読みにくい」と感じたときに重宝します。
マクロ5余白設定をデフォルトテンプレートに書き戻す
お好みの余白を設定したら、今後の新規文書にもその設定を適用したいですよね。GUIの「既定に設定」ボタンでもできますが、以下のマクロなら余白以外の設定を一切変えずに余白だけをNormal.dotmに反映できます。
Sub SaveMarginsToDefaultTemplate()
'現在の余白設定をNormal.dotmに書き戻す
'動作検証Word 2016/2019/2021/Microsoft 365
Dim ps As PageSetup
Set ps = ActiveDocument.Sections(1).PageSetup
Dim answer As VbMsgBoxResult
answer = MsgBox("現在のセクション1の余白設定をデフォルトテンプレートに保存します。" & vbCrLf & _
"上: " & Format(PointsToMillimeters(ps.TopMargin), "0.00") & " mm" & vbCrLf & _
"下: " & Format(PointsToMillimeters(ps.BottomMargin), "0.00") & " mm" & vbCrLf & _
"左: " & Format(PointsToMillimeters(ps.LeftMargin), "0.00") & " mm" & vbCrLf & _
"右: " & Format(PointsToMillimeters(ps.RightMargin), "0.00") & " mm" & vbCrLf & vbCrLf & _
"続行しますか?", vbYesNo + vbQuestion, "確認")
If answer = vbNo Then Exit Sub
With NormalTemplate.OpenAsDocument.Sections(1).PageSetup
.TopMargin = ps.TopMargin
.BottomMargin = ps.BottomMargin
.LeftMargin = ps.LeftMargin
.RightMargin = ps.RightMargin
End With
NormalTemplate.Save
MsgBox "デフォルトテンプレートに余白設定を保存しました。", vbInformation
End Sub
このマクロはNormalTemplateオブジェクトを直接操作するため、GUIでは到達しにくい細かい制御が可能です。なお、企業環境でNormal.dotmが読み取り専用やネットワーク上の共有テンプレートになっている場合は、権限エラーが出る可能性があります。その場合は情シス部門に相談してください。
現場で本当によく遭遇する余白の「あるある」問題と体験ベースの解決策
「印刷したら画面と余白が違う」問題の正体
この問い合わせ、情シスに来るWordトラブルの中でもトップ3に入ります。画面上では余白が正常に見えるのに、印刷すると上部や左側が切れている。原因はプリンターの非印刷領域とWordの余白設定の差分です。
多くのインクジェットプリンターやレーザープリンターは、用紙の端から3〜5mm程度は物理的に印刷できない「非印刷領域」を持っています。Wordの余白を5mmに設定したとしても、プリンターの非印刷領域が5mmなら、実質的に余白ゼロと同じ状態になり、テキストが切れてしまいます。
体験ベースでの解決策として、余白は最低でも10mm以上を確保するのが鉄則です。「ギリギリまで詰めたい」気持ちはわかりますが、余白を5mm未満にするとプリンターの機種によって結果が変わるため、社内で共有する文書では避けてください。どうしても端まで印刷したい場合は、Word側で余白を0mmにして、プリンター側でフチなし印刷を有効にする、この両方を必ず行ってください。片方だけでは意味がありません。
「docxファイルを別のPCで開いたら余白が変わった」問題
これも非常によくある問題です。自分のPCではきれいに余白が設定されていたのに、同僚のPCで開くとレイアウトが崩れる。この原因は大きく分けて3つあります。
まずプリンタードライバーの違い。前述の通り、Wordはアクティブなプリンターのドライバーからページレイアウト情報を取得するため、別のプリンターがデフォルトになっているPCでは微妙にレイアウトが変わることがあります。次にWordのバージョン差。Word 2016とWord 2021では内部のレイアウトエンジンに微妙な差異があり、特に行間やフォントのレンダリングが影響して1行分ずれ、結果的にページの余白に見える隙間が変わることがあります。最後にフォントの有無。文書で使われているフォントがインストールされていないPCでは、代替フォントに置き換えられ、文字幅の違いからレイアウト全体がずれます。
この問題の根本的な対策として、文書を配布する前にPDF化するのがもっとも確実です。レイアウトを完全に固定したいなら、Wordのまま渡すのではなく、「ファイル」→「エクスポート」→「PDF/XPSドキュメントの作成」でPDFに変換してから共有してください。
「段落の前後に謎の空白ができる」問題と余白の混同
ユーザーから「余白が広すぎる」と言われて確認すると、実際には余白設定は正常で、段落の「段落前」「段落後」の間隔が原因だったケースが頻発します。特にWord 2016以降のデフォルトテーマでは、段落後に8ptの間隔が自動設定されるため、Enterキーを押すたびに段落間にスペースが入ります。
これを余白と勘違いして余白設定をいじってしまうと、さらにレイアウトが崩れる悪循環に陥ります。見分け方は簡単で、編集記号の表示(¶マーク)をオンにすることです。余白は編集記号とは関係なく用紙の端に存在しますが、段落間隔はEnterの¶マークの前後に発生します。¶マークを表示させた状態で余白との違いを確認してみてください。
「ヘッダー・フッターの領域が余白を侵食している」問題
上余白を30mmに設定しているのに、本文テキストが実際には50mm以上下がって始まっている。この場合、ヘッダーの高さが原因であることが多いです。Wordのヘッダーは余白領域の中に配置されますが、ヘッダーの中身(画像やテキスト)が大きいと、本文がさらに下に押し出されます。
確認するには、「レイアウト」→「ページ設定」ダイアログの「その他」タブを開いてください。「ヘッダーの上端からの距離」と「フッターの下端からの距離」の値が、余白の値に近いか超えている場合は、ここを調整する必要があります。一般的には、ヘッダーの上端からの距離は上余白の半分程度に設定するとバランスが取れます。
「縦書き文書で余白の左右が逆に反映される」混乱
日本語の縦書き文書を作成するとき、余白設定の「上下左右」が直感と逆に感じられるという問い合わせも多いです。横書きの感覚で「左余白を広くしよう」と設定すると、縦書きでは意図した場所と違う辺の余白が変わってしまう。
これはバグではなくWordの仕様です。縦書き文書であっても、ページ設定ダイアログの「上下左右」は用紙の物理的な辺に対応しています。つまり、上余白は常に用紙の上端、左余白は常に用紙の左端です。縦書きで本文の先頭側(右側)の余白を広げたい場合は「右余白」を、末尾側(左側)を広げたい場合は「左余白」を設定してください。慣れないうちは、設定後に印刷プレビューで確認する習慣をつけると、混乱を防げます。
余白トラブルを未然に防ぐための予防策
社内テンプレートを整備して余白問題をゼロにする方法
情シスとして一番効果が高いと実感しているのは、全社共通のWordテンプレート(.dotxファイル)を作成して配布することです。テンプレートに正しい余白設定・フォント・行間をあらかじめ設定しておけば、ユーザーが余白設定を触る必要がそもそもなくなります。
テンプレートは
C:\Users\ユーザー名\Documents\Office のカスタム テンプレート
に配置するか、SharePointやOneDriveを使ってネットワーク上で共有します。ユーザーは「ファイル」→「新規」→「個人用」からテンプレートを選ぶだけで、設定済みの文書を開始できます。
余白変更後は必ず「印刷プレビュー」を確認する習慣
これは当たり前のように聞こえますが、実際にやっている人は驚くほど少ないです。
Ctrl+P
で印刷プレビューを開くと、余白の変更結果がリアルタイムで反映された状態を確認できます。特に余白を狭く設定した場合や、用紙サイズを変更した場合は、印刷プレビューでテキストが切れていないか必ずチェックしてください。
Wordのバージョンとセキュリティ更新を常に最新に保つ
2026年2月のPatch Tuesdayでは、Word関連の脆弱性CVE-2026-21514が修正されたことは先に触れた通りですが、セキュリティ面だけでなくレイアウトエンジンのバグ修正もセキュリティ更新に含まれることがあります。「余白がどうしても変更できない」と思っていた原因が、実はWordのバグで、アップデートしたら直ったという報告も海外のフォーラムでは珍しくありません。Microsoft 365を使っている場合は自動更新が有効になっていることを確認し、買い切り版(Word 2016/2019/2021)を使っている場合はWindows Updateで最新の累積更新プログラムを適用してください。
ぶっちゃけこうした方がいい!
ここまで読んでくださった方に、情シスを10年以上やってきた人間として本音を言わせてください。
Wordの余白トラブルで困っている人のほとんどは、「余白そのもの」ではなく「余白に見える何か別のもの」と戦っています。セクション区切り、段落のインデント、段落前後の間隔、ヘッダーの高さ、表示モードの違い、プリンターの非印刷領域。余白の設定画面だけをいくらいじっても、原因がそもそも余白じゃなければ永遠に解決しません。
だから、ぶっちゃけ最初にやるべきことは「編集記号の表示をオンにすること」。これだけです。
Ctrl+Shift+8
を一発押すだけで、セクション区切りの位置、段落記号、改ページの位置、スペース文字、タブ文字がすべて可視化されます。余白トラブルの原因の8割は、この画面を見れば目で確認できます。私は社内ユーザーに「Wordで困ったらまず
Ctrl+Shift+8
を押せ」と口酸っぱく言っていますが、これを実践してくれた人からの余白トラブル問い合わせは激減しました。
そして、それでも直らないときの最短ルートは、余白設定を疑うのではなくNormal.dotmをリネームすることです。先ほど紹介した
%appdata%\Microsoft\Templates
を開いてNormal.dotmをリネーム、Wordを再起動。これで工場出荷時の状態に戻ります。カスタマイズを失うのが怖いという方もいますが、正直なところ、Normal.dotmに保存されたカスタマイズが原因でトラブルになっているケースのほうがはるかに多いので、定期的にリセットするくらいの気持ちでいたほうが精神衛生上もいいです。
最後に、VBAマクロの活用について。「マクロなんて怖くて使えない」と思っている方が多いですが、今回紹介した5つのマクロは、すべて読み取り系か、実行前に確認ダイアログが出る安全設計にしてあります。特に「診断マクロ(マクロ2)」は文書を一切変更しない純粋な読み取り処理なので、リスクはゼロです。余白がおかしいと感じたら、まず診断マクロを走らせて状況を数値で把握する。それだけで、問題解決のスピードが格段に上がります。
結局のところ、Wordの余白トラブルは「見えないものを可視化する」ことがすべてです。編集記号を表示する、診断マクロで数値を出す、印刷プレビューで実際の出力を確認する。この3つを習慣にするだけで、余白で悩むことはほぼなくなります。面倒に感じるかもしれませんが、一度身につけてしまえば、Wordで余白が変更できないと頭を抱える時間がゼロになるので、トータルでは確実に楽になりますよ。
Wordで余白が変更できないに関する疑問解決
余白を変更してもすべてのページに反映されないのはなぜ?
文書内にセクション区切りが入っている場合、余白の変更は現在カーソルがあるセクションにしか適用されません。すべてのページに反映させたいときは、余白の設定画面で「適用対象」を「文書全体」に変更してからOKを押してください。また、編集記号の表示を有効にして、不要なセクション区切りが入っていないかも確認しましょう。セクション区切りが不要な場合は、その記号にカーソルを合わせてDeleteキーで削除できます。
新規文書を開くたびに余白が標準に戻ってしまうのを防ぐには?
お好みの余白設定をWordの既定値として保存する方法があります。「レイアウト」→「余白」→「ユーザー設定の余白」で数値を入力した後、ダイアログ左下にある「既定に設定」ボタンをクリックしてください。「Normal.dotmテンプレートを変更しますか?」という確認メッセージで「はい」を選ぶと、次回以降の新規文書はすべてその余白で作成されるようになります。
Wordをセーフモードで起動すると余白問題が直るって本当?
本当です。アドインやカスタムテンプレートが原因で余白の変更が効かない場合、セーフモードで起動するとこれらが無効化されるため、問題が解消されることがあります。セーフモードでの起動方法は、Ctrlキーを押しながらWordのアイコンをダブルクリックするだけ。もしセーフモードで正常に動作するなら、アドインを一つずつ無効にして原因を特定してください。「ファイル」→「オプション」→「アドイン」から管理できます。
Mac版のWordでも同じ手順で余白を変更できる?
基本的な操作は同じですが、メニューの配置が若干異なります。Mac版では「レイアウト」タブ(バージョンによっては「ページレイアウト」タブ)から余白を設定します。また、測定単位の変更は「Word」→「環境設定」→「全般」から行います。2026年2月10日にはMac版Officeにも最新のセキュリティアップデートがリリースされていますので、必ず更新を適用してください。
余白の設定がおかしくなった文書をデフォルトに戻すには?
一番手っ取り早い方法は、余白の設定画面で「標準」プリセットを選ぶことです。ただし、段落のインデントやセクション区切りなど余白以外の書式が原因でレイアウトが崩れている場合は、それだけでは直りません。文書全体を選択(
Ctrl+A
)してから余白を設定し直し、さらに段落設定のインデントも0にリセットすると、多くのケースで元通りになります。
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まとめ
Wordで余白が変更できない原因は、ページ間の余白非表示、セクション区切り、用紙サイズとの不整合、プリンタードライバーの干渉、段落インデントとの混同、ファイルの破損、表示モードの違いなど実にさまざまです。大切なのは、「余白が変わらない」と感じたときに焦らず、原因を一つずつ切り分けていくことです。
この記事で紹介した7つのチェックポイントを順番に確認すれば、ほとんどの余白トラブルは解決できるはずです。また、2026年2月のセキュリティアップデートではWordの深刻な脆弱性も修正されています。余白の設定だけでなく、Wordを安全かつ快適に使い続けるために、常にアプリケーションを最新版に保つことを忘れないでくださいね。
もし、ここまで試しても解決しない場合は、文書の中身を新規ファイルに移し替える方法を試してみてください。最後の段落記号を除いてコピーするのがコツです。それでもダメなら、Wordのセーフモード起動やアドインの確認に進みましょう。一つずつ試していけば、必ず原因にたどり着けますから、あきらめずにチャレンジしてみてください。






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