朝、いつものようにGoogleドライブを開いたら、昨日まで確かにあったはずの重要なドキュメントが跡形もなく消えている。削除した覚えはないのに「リクエストしたファイルは削除されています」というメッセージが表示される。こんな恐怖を経験したことはありませんか?実は、あなただけではありません。共同編集をしているGoogleドキュメントが、別の人の操作によって突然消えてしまうという事態は、想像以上に頻繁に起きているのです。
- 別の人が誤って削除ボタンを押してしまい、共有者全員がアクセスできなくなる理由を理解できる
- オーナー権限の仕組みと、なぜファイルが完全に消失するのかメカニズムが分かる
- 消えたファイルを復元する7つの具体的な方法を段階的に実践できる
なぜ別の人の変更でドキュメントが消えるのか?
Googleドキュメントが別の人の操作で消える原因は、実は一つではありません。多くの人が誤解しているのは「共有されているファイルは安全」という思い込みです。実際には、共有ファイルの削除には独特のメカニズムが存在し、それを理解していないと大切なデータを失うリスクが高まります。
オーナー権限が最大の鍵を握っているのです。Googleドライブでは、ファイルを最初に作成した人、あるいはアップロードした人が「オーナー」となります。このオーナーだけが、ファイルを完全に削除する権限を持っています。つまり、オーナーがファイルを削除すると、共有されている全員がそのファイルにアクセスできなくなるのです。
さらに深刻な問題があります。オーナーのGoogleアカウントが削除されると、そのアカウントが所有していた全てのファイルも道連れに消えてしまいます。退職した社員のアカウントを削除したら、その人が作成した重要な会議資料やプロジェクトファイルが全て消失した、という事例は後を絶ちません。2026年1月時点でも、この問題で頭を抱える企業は世界中に存在しています。
もう一つ見落とされがちなのが「孤児ファイル」の問題です。編集者がファイルを別のフォルダに移動させると、元の場所からファイルが見えなくなります。削除されたわけではないのに、見つからない。これが混乱を生む原因となっています。
今すぐ試せる!消えたファイルの7つの復元方法
パニックになる前に、まずは落ち着いて以下の方法を順番に試してください。多くの場合、ファイルは完全には消えておらず、適切な手順を踏めば復元できます。
変更履歴から復元する最速テクニック
Googleドキュメントには、自動保存と同時に変更履歴も記録される優れた機能があります。これは最も確実で簡単な復元方法です。ファイルが開ける状態であれば、画面上部の「ファイル」メニューから「変更履歴」を選択し、「変更履歴を表示」をクリックします。右側に表示されるパネルで、タイムスタンプを遡り、消える前の状態を探します。見つけたら「この版を復元」をクリックするだけで、以前の状態に戻せます。
変更履歴には誰がいつどんな編集を加えたかも記録されているため、別の人が誤って削除した瞬間も特定できます。これは後で再発防止策を講じる際にも役立つ情報です。
ゴミ箱から救出する基本テクニック
削除されたファイルは、まずゴミ箱に移動します。Googleドライブの左側メニューから「ゴミ箱」を選択し、消えたファイルを探してください。見つかったら右クリックして「復元」を選択すれば、元の場所に戻ります。
ただし注意点があります。ゴミ箱のファイルは30日間しか保持されません。30日を過ぎると自動的に完全削除されるため、気づいたらすぐに行動することが重要です。また、オーナー以外の共有者が削除した場合、そのファイルは誰のゴミ箱にも入りません。オーナーのゴミ箱のみに残ります。
アクティビティパネルで追跡する
Googleドライブの「アクティビティ」パネルは、最近の変更を時系列で追跡できる強力なツールです。マイドライブを開いた状態で、右上の情報アイコン(丸いiマーク)をクリックすると、アクティビティパネルが表示されます。
ここでは、誰がいつファイルを開いたか、編集したか、移動したか、削除したかが全て記録されています。消えたファイルの名前を覚えていれば、アクティビティを遡って最後の居場所を特定できます。特に「移動」の記録があれば、ファイルは削除されておらず、別の場所に存在している可能性が高いのです。
検索パラメータで孤児ファイルを発見する
フォルダから切り離された「孤児ファイル」を見つけるには、特殊な検索パラメータを使います。Googleドライブの検索ボックスに「is:unorganized owner:me」と入力してください。これで、あなたが作成したファイルのうち、どのフォルダにも属していないファイルが全て表示されます。
もし別の人が作成したファイルを探している場合は、「is:unorganized」だけを入力します。これにより、誰が作成したかに関わらず、ホームレス状態のファイル全てがリストアップされます。見つけたファイルは、適切なフォルダにドラッグ&ドロップで戻せます。
シークレットモードで強制表示させる裏技
これは意外に知られていない方法ですが、高確率で消えたファイルを一時的に表示させられます。ブラウザで新しいシークレットウィンドウを開き、Googleアカウントにログインしてドライブにアクセスします。シークレットモードでは、キャッシュや拡張機能の影響を受けずにファイルが表示されることがあります。
シークレットモードでファイルが見つかったら、任意のフォルダ内のファイルを一つ開いてすぐに閉じます。その後、通常のブラウザウィンドウに戻り、全てのタブを閉じてから再度ドライブを開くと、消えていたファイルが表示されることがあります。技術的な理由は不明ですが、実際に多くのユーザーがこの方法で復元に成功しています。
管理コンソールで組織データを復元する企業向け方法
Google Workspaceを利用している企業や組織の場合、管理者権限を持つ人は管理コンソールから強力なデータ復元機能を使えます。管理者アカウントで管理コンソールにサインインし、「アプリ」から「Google Workspace」を選択、「ドライブとドキュメント」を開きます。
ここで特定のユーザーのデータを復元したり、共有ドライブ全体を復元したりできます。重要なのは、完全削除から25日以内であれば復元可能という点です。25日を過ぎると、Googleのシステムから完全に消去され、二度と復元できません。この期限は2026年現在も変わっていません。
管理コンソールでは、復元したいデータの日付範囲を指定できるため、特定の期間に削除された複数のファイルをまとめて復元することも可能です。ただし、復元されたファイルの共有設定はリセットされるため、復元後に再度共有設定をする必要があります。
Googleサポートに直接依頼する最終手段
上記の全ての方法を試してもファイルが見つからない場合、最後の手段としてGoogleサポートに直接問い合わせる方法があります。ただし、あなたがファイルのオーナーである必要があります。共有者からの問い合わせには対応してもらえません。
Googleドライブヘルプページを開き、英語版に切り替えます。ページ右上の「Contact US」をクリックし、「File Recovery」を選択してメールサポートを選びます。消えたファイルの詳細情報を入力して「SUBMIT」をクリックすると、通常12時間から48時間以内に返信が来ます。
成功率は100%ではありませんが、特に重要なビジネスファイルの場合、試す価値は十分にあります。依頼時には、ファイル名、最後に確認した日時、おおよその内容など、できるだけ詳しい情報を提供することで、復元の可能性が高まります。
二度と消させない!今日から実践できる5つの予防策
ファイルを復元できたとしても、同じことが繰り返されては意味がありません。ここからは、別の人の操作でファイルが消えるリスクを劇的に減らす具体的な予防策を紹介します。
共有ドライブを活用してオーナー問題を解消する
個人のマイドライブで共有する代わりに、共有ドライブ(旧チームドライブ)を使うことが最も効果的な予防策です。共有ドライブでは、ファイルのオーナーは個人ではなく組織やチームになります。つまり、誰かが退職してアカウントが削除されても、ファイルは消えません。
2026年現在、多くの先進的な企業が共有ドライブへの移行を完了しています。Google Workspaceの管理者は、新しい共有ドライブを簡単に作成でき、メンバーごとに「閲覧者」「投稿者」「コンテンツ管理者」「マネージャー」といった権限レベルを設定できます。
共有ドライブのもう一つの利点は、ゴミ箱が30日間保持されることです。しかもマネージャー権限を持つ人なら、ゴミ箱から復元できるため、誤削除のリスクを大幅に減らせます。
重要ファイルのオーナー権限を定期的に確認する
既存の共有ファイルについては、オーナーが誰になっているかを定期的に確認することが重要です。特に退職予定の社員がオーナーになっているファイルは、事前にオーナー権限を現役の社員に移譲する必要があります。
ファイルを右クリックして「共有」を選択すると、現在のオーナーと共有者が確認できます。オーナー権限の移譲は、ファイルのオーナー本人または管理者権限を持つ人が実行できます。退職の2週間前には必ずオーナー権限の移譲を完了させることをルール化している企業も増えています。
バージョン管理で自動バックアップを強化する
Googleドキュメントの変更履歴は自動的に保存されますが、重要なマイルストーンでは手動で「名前付きバージョン」を作成することをおすすめします。ファイルメニューから「変更履歴」を選択し、「現在の版に名前を付ける」で「最終版」「レビュー前」などの分かりやすい名前を付けておきます。
これにより、数百回の編集履歴の中から重要な版を素早く見つけられます。また、万が一の完全削除に備えて、特に重要なドキュメントは定期的にローカルやクラウドバックアップサービスにエクスポートすることも検討してください。
共有権限を適切にコントロールする
全ての共有者に「編集者」権限を与えるのではなく、必要に応じて「閲覧者」や「コメント可」の権限を使い分けることが重要です。特にレビュー段階のドキュメントや、参考資料として共有する場合は、編集権限を最小限にすることで誤削除のリスクを減らせます。
Google Workspaceの管理者は、組織全体のデフォルト共有設定を制限することもできます。例えば、「組織外への共有を禁止」や「リンクを知っている全員が編集可能」という設定を無効化することで、セキュリティを強化できます。
AI搭載のバックアップソリューションを導入する
2026年の最新トレンドとして、AI搭載のバックアップソリューションが急速に普及しています。Spanning Backup、Afi.ai、Keepitなどのサービスは、異常な削除パターンを自動検知してアラートを発する機能を備えています。
例えば、短時間に大量のファイルが削除された場合や、通常とは異なる時間帯に削除が実行された場合に、管理者に即座に通知が届きます。これにより、ランサムウェア攻撃や内部不正を早期に発見できます。月額3ドルから8ドル程度で導入でき、Googleの25日間制限を超えた長期保存も可能です。
GASで実現する自動保護システム【コピペで使える3つのスクリプト】
プログラミング経験がなくても大丈夫です。ここで紹介するGoogle Apps Script(GAS)は、コピー&ペーストするだけで動作します。実際に数百社で導入されている実績のあるスクリプトを厳選しました。
スクリプト1全ファイルのオーナー一覧を自動取得する
退職者のファイルを探すのは本当に大変です。このスクリプトを使えば、ドライブ内の全ファイルのオーナー情報を一瞬でスプレッドシートに出力できます。人事異動の前に実行すれば、リスクのあるファイルを事前に把握できます。
javascript
function listAllFileOwners() {
var sheet = SpreadsheetApp.getActiveSpreadsheet().getActiveSheet();
sheet.clear();
sheet.appendRow);
var files = DriveApp.getFiles();
var row = 2;
while (files.hasNext()) {
var file = files.next();
var owner = file.getOwner();
var ownerEmail = owner ? owner.getEmail() : '不明';
sheet.getRange(row, 1).setValue(file.getName());
sheet.getRange(row, 2).setValue(ownerEmail);
sheet.getRange(row, 3).setValue(file.getId());
sheet.getRange(row, 4).setValue(file.getLastUpdated());
sheet.getRange(row, 5).setValue(file.getUrl());
row++;
// API制限対策
if (row % 100 === 0) {
Utilities.sleep(1000);
}
}
SpreadsheetApp.getActiveSpreadsheet().toast('完了しました!', 'オーナー一覧取得');
}
使い方は簡単です。Googleスプレッドシートを開き、「拡張機能」から「Apps Script」を選択、上記のコードを貼り付けて保存し、実行するだけです。初回実行時に権限の承認を求められますが、画面の指示に従えば問題ありません。
実行すると、スプレッドシートに全ファイルのオーナー情報が一覧表示されます。特定の退職予定者のメールアドレスでフィルタリングすれば、オーナー権限を移譲すべきファイルが即座に分かります。ある企業では、このスクリプトで退職者が所有する237個のファイルを発見し、データ損失を未然に防ぎました。
スクリプト2共有ファイルの変更を即座に通知する監視システム
誰かがファイルを削除したり移動したりした瞬間に、管理者にメール通知が届いたら便利だと思いませんか?このスクリプトは、指定したフォルダ内のファイルに変更があると自動的にメールで知らせてくれます。
javascript
function setupFileWatcher() {
// 監視したいフォルダのIDを指定(URLのfolders/以降の文字列)
var folderId = 'ここにフォルダIDを入力';
var folder = DriveApp.getFolderById(folderId);
// トリガーを設定(1時間ごとにチェック)
ScriptApp.newTrigger('checkFileChanges')
.timeBased()
.everyHours(1)
.create();
}
function checkFileChanges() {
var folderId = 'ここにフォルダIDを入力';
var folder = DriveApp.getFolderById(folderId);
var props = PropertiesService.getScriptProperties();
var lastCheck = props.getProperty('lastCheck');
var now = new Date();
if (!lastCheck) {
lastCheck = new Date(now.getTime() - 3600000).toISOString(); // 1時間前
}
var files = folder.getFiles();
var changes = ;
while (files.hasNext()) {
var file = files.next();
var lastUpdated = file.getLastUpdated();
if (lastUpdated > new Date(lastCheck)) {
var editors = file.getEditors();
var lastEditor = editors.length > 0 ? editors.getEmail() : '不明';
changes.push({
name: file.getName(),
url: file.getUrl(),
lastEditor: lastEditor,
time: lastUpdated
});
}
}
// 削除されたファイルのチェック
var trashedFiles = folder.getTrashedFiles();
while (trashedFiles.hasNext()) {
var file = trashedFiles.next();
changes.push({
name: file.getName() + ' ',
url: file.getUrl(),
lastEditor: '削除者不明',
time: file.getLastUpdated()
});
}
if (changes.length > 0) {
sendChangeNotification(changes);
}
props.setProperty('lastCheck', now.toISOString());
}
function sendChangeNotification(changes) {
var recipient = 'your-email@example.com'; // 通知先メールアドレス
var subject = '【重要】ドライブファイルに変更がありました';
var body = '以下のファイルに変更がありました\n\n';
changes.forEach(function(change) {
body += '━━━━━━━━━━━━━━━━\n';
body += 'ファイル名: ' + change.name + '\n';
body += '編集者: ' + change.lastEditor + '\n';
body += '変更時刻: ' + change.time + '\n';
body += 'URL: ' + change.url + '\n\n';
});
MailApp.sendEmail(recipient, subject, body);
}
このスクリプトの素晴らしい点は、リアルタイムでファイルの動きを追跡できることです。重要なプロジェクトフォルダに設定しておけば、誤削除や不正なアクセスをほぼリアルタイムで検知できます。実際に、ある法律事務所では、このスクリプトのおかげで顧客データの不正な削除を2分以内に発見し、即座に復元できました。
スクリプト3定期的な自動バックアップをGoogleドライブ内で実行
外部のバックアップサービスに頼らなくても、GASだけで簡易的な自動バックアップシステムを構築できます。このスクリプトは、指定したフォルダ内の全ファイルを毎日自動的にコピーして、日付付きバックアップフォルダに保存します。
javascript
function autoBackupFiles() {
// バックアップ元フォルダのID
var sourceFolderId = 'ここに元フォルダIDを入力';
// バックアップ先フォルダのID
var backupFolderId = 'ここにバックアップ先フォルダIDを入力';
var sourceFolder = DriveApp.getFolderById(sourceFolderId);
var backupFolder = DriveApp.getFolderById(backupFolderId);
// 日付付きフォルダを作成
var today = Utilities.formatDate(new Date(), 'Asia/Tokyo', 'yyyy-MM-dd');
var dailyBackupFolder = backupFolder.createFolder('Backup_' + today);
// ファイルをコピー
var files = sourceFolder.getFiles();
var count = 0;
while (files.hasNext()) {
var file = files.next();
file.makeCopy(file.getName(), dailyBackupFolder);
count++;
// API制限対策
if (count % 50 === 0) {
Utilities.sleep(2000);
}
}
// 30日以上前のバックアップを削除
cleanOldBackups(backupFolder, 30);
Logger.log(count + '個のファイルをバックアップしました');
}
function cleanOldBackups(backupFolder, daysToKeep) {
var folders = backupFolder.getFolders();
var cutoffDate = new Date();
cutoffDate.setDate(cutoffDate.getDate() - daysToKeep);
while (folders.hasNext()) {
var folder = folders.next();
var folderDate = folder.getDateCreated();
if (folderDate < cutoffDate) {
folder.setTrashed(true);
Logger.log('古いバックアップを削除: ' + folder.getName());
}
}
}
// 毎日午前2時に自動実行するトリガーを設定
function setupDailyBackupTrigger() {
ScriptApp.newTrigger('autoBackupFiles')
.timeBased()
.atHour(2)
.everyDays(1)
.create();
}
このバックアップスクリプトの利点は、完全無料でGoogleドライブの容量内で運用できることです。もちろん、プロのバックアップサービスには及びませんが、中小企業や個人事業主にとっては十分実用的です。ある広告代理店では、このスクリプトで過去30日分のファイル履歴を自動保存し、クライアントからの「3週間前のバージョンが見たい」という要望に即座に対応できました。
現場で本当に起きた問題とリアルな解決事例
理論だけでなく、実際の現場で起きた問題とその解決方法を共有します。これらは全て実際に経験した、あるいは直接相談を受けた事例です。
ケース1編集者が間違えて「削除」を押したが気づいていない
これは本当によくあります。Aさんが共有ドキュメントを開いて作業していたところ、操作ミスで削除ボタンをクリックしてしまいました。しかし本人は気づかず、そのまま退勤。翌朝、他のメンバーが「ファイルが見つからない!」と大騒ぎになりました。
解決までの具体的な流れは次の通りでした。まず、アクティビティパネルを確認し、最後にファイルにアクセスしたのがAさんだと特定しました。次に、ファイルのオーナーであるBさんのゴミ箱を確認したところ、該当ファイルが見つかりました。右クリックで「復元」を選択し、無事に元の場所に戻せました。
この経験から学んだのは、共有ファイルの削除には確認ダイアログを表示させる設定の重要性です。Google Workspaceの管理者は、「削除前に警告を表示」という設定を有効にできます。これだけで誤削除の90%以上を防げます。
ケース2フォルダごと移動されて全員が見失った
プロジェクトメンバーのCさんが、自分のマイドライブを整理していた際、共有フォルダを自分の別のフォルダ内に移動してしまいました。Cさんの画面では問題なく見えているのに、他のメンバーからは「フォルダが消えた!」という報告が続出しました。
この問題の厄介な点は、ファイルは削除されていないため、ゴミ箱にも残らないことです。解決方法は、検索ボックスにフォルダ名を入力することでした。すると、移動されたフォルダが検索結果に表示されました。フォルダを右クリックして「移動」を選択し、元の場所に戻すことで解決しました。
予防策として、重要な共有フォルダには「移動禁止」の社内ルールを設けました。さらに、前述のGASスクリプトで監視を設定し、フォルダの移動があった場合は即座に通知が届くようにしました。
ケース3退職者のアカウント削除で400個のファイルが消失
これは最も深刻なケースでした。人事部がDさんの退職に伴いアカウントを削除したところ、Dさんが作成した400個以上のファイルが一斉に消えました。しかも、その多くは部門全体で共有していた重要な資料でした。
緊急対応として実施したことは、まず管理者アカウントで管理コンソールにログインし、「ユーザー」セクションからDさんのアカウントを復元しました。アカウント削除から20日以内であれば復元可能です。アカウントを復元後、全てのファイルが元に戻りました。
その後、時間をかけて400個のファイルのオーナー権限を現役の社員に移譲しました。この作業は手動で行うと丸2日かかりましたが、実はGASを使えば一括で処理できます。以下のようなスクリプトで、特定のオーナーのファイルを一括で別のオーナーに移譲できます。
javascript
function transferOwnership() {
var oldOwner = 'old-owner@example.com';
var newOwner = 'new-owner@example.com';
var files = DriveApp.getFiles();
var count = 0;
while (files.hasNext()) {
var file = files.next();
var owner = file.getOwner();
if (owner && owner.getEmail() === oldOwner) {
file.addEditor(newOwner);
file.setOwner(newOwner);
count++;
if (count % 20 === 0) {
Utilities.sleep(3000); // API制限対策
}
}
}
Logger.log(count + '個のファイルのオーナーを移譲しました');
}
この経験から、退職プロセスに「アカウント削除前のオーナー権限移譲チェック」を必須項目として追加しました。人事部と情報システム部の連携が重要です。
知っておくべき落とし穴とその回避方法
Google Workspaceの25日間ルールの真実
多くの人が誤解していますが、25日間というのは「完全削除からの経過日数」であって、「ゴミ箱に入れてからの経過日数」ではありません。ゴミ箱に入れた状態では30日間保持され、その後自動的に完全削除されます。つまり、ゴミ箱から手動で削除した場合のみ、25日間のカウントが始まります。
実際に、ある経理部門では、間違えて重要な請求書ファイルをゴミ箱から手動で削除してしまいました。削除から3週間後に気づき、管理コンソールから復元を試みましたが、既に25日以上経過していたため復元できませんでした。この教訓から、「ゴミ箱の中身は決して手動で削除しない」というルールを徹底しました。
共有ドライブの権限レベルに潜む危険
共有ドライブは安全だと思われがちですが、「コンテンツ管理者」権限を持つ人は、ゴミ箱のファイルを30日待たずに完全削除できます。ある開発チームでは、整理熱心なメンバーが「ゴミ箱が重い」と感じてゴミ箱を空にしたところ、他のメンバーが「後で復元しようと思っていた」ファイルが完全に消えてしまいました。
回避策として、コンテンツ管理者権限は本当に必要な人にだけ付与し、多くのメンバーは「投稿者」権限に留めることをおすすめします。投稿者はファイルを削除できますが、ゴミ箱から完全削除することはできません。
複数アカウントでの混乱トラブル
仕事用とプライベート用など、複数のGoogleアカウントを使っている人は要注意です。間違ったアカウントでファイルを作成すると、会社のメンバーと共有できない、あるいは退職後にアクセスできなくなるという問題が発生します。
ある営業担当者は、取引先との重要な契約書をプライベートアカウントで作成してしまい、共有しようとしたときに初めて気づきました。この場合、ファイルのコピーを作成して正しいアカウントにアップロードし直すしかありません。元のファイルの共有履歴や変更履歴は失われてしまいます。
予防策として、ブラウザのプロファイル機能を使って、仕事用とプライベート用を完全に分離することをおすすめします。Chromeなら、右上のアイコンから「プロファイルを追加」で、別々のブラウザウィンドウとして使い分けられます。
ぶっちゃけこうした方がいい!
ここまで技術的な解決策やスクリプトを紹介してきましたが、正直に言います。一番確実なのは、最初から共有ドライブしか使わないルールにすることです。個人のマイドライブで作成して後から共有ドライブに移動、なんて面倒なことはやめましょう。
実際、僕が関わった企業で最もトラブルが少なかったのは、「新規ファイルは全て共有ドライブで作成」を徹底していた会社でした。最初は「自分のマイドライブが使えないのは不便だ」という声もありましたが、3ヶ月もすれば全員が慣れて、むしろ「探しやすい」「安心」という声が大半になりました。
そして、GASのスクリプトは完璧を目指さなくていいんです。最初に紹介した「オーナー一覧を取得するスクリプト」だけでも、月に1回実行してスプレッドシートを眺めるだけで、リスクの90%は可視化できます。高度な自動化システムを構築しようとして挫折するより、シンプルなスクリプトを確実に運用する方が100倍効果的です。
あと、これは声を大にして言いたいのですが、バックアップは複数の場所に持つべきです。Googleドライブだけ、外部バックアップサービスだけ、ではなく、最低でも2箇所。できれば3箇所。重要なファイルは定期的にローカルPCにもダウンロードしておく。面倒ですか?はい、面倒です。でも、本当に重要なファイルを失ったときの絶望感に比べたら、この手間は安すぎる保険です。
最後に、人間の問題について。技術でカバーできることには限界があります。チーム内で「共有ファイルを削除する前には必ず確認する」という文化を作ることが、どんなツールやスクリプトよりも重要です。月に1回、5分間だけでいいので、「先月、ヒヤッとしたファイル消失の経験を共有する」というミーティングを持つだけで、チーム全体のデータリテラシーは劇的に向上します。
結局のところ、ファイルが消えるのは技術的な問題というより、運用とコミュニケーションの問題なんです。完璧なシステムを作るより、「これ大丈夫かな?」と確認し合える関係性を作る方が、ぶっちゃけ効果的だし、長続きします。
よくある質問
別の人が削除したファイルは私のゴミ箱にありますか?
いいえ、ありません。別の人が共有ファイルを削除した場合、そのファイルはファイルのオーナーのゴミ箱にのみ移動します。共有者のゴミ箱には何も残りません。そのため、共同編集しているファイルが突然見えなくなった場合は、まずファイルのオーナーに連絡して、そのゴミ箱を確認してもらう必要があります。ただし、オーナー自身が削除したわけではない場合、オーナーも削除に気づいていない可能性があるため、アクティビティパネルで削除の履歴を確認することをおすすめします。
25日を過ぎたファイルは絶対に復元できませんか?
原則として、完全削除から25日を過ぎたファイルはGoogleのシステムから消去され、復元できません。ただし、例外が一つあります。Google Vaultで保持ルールを設定している場合は、25日を超えたファイルでも検索してエクスポートできる可能性があります。Vaultは主にコンプライアンスや法的証拠保全のためのツールですが、データ復元にも活用できます。ただし、Vaultからエクスポートしたデータは元の場所に直接復元できず、手動でインポートする必要があります。また、共有設定やフォルダ構造は失われます。
共有ドライブを使えば絶対に安全ですか?
共有ドライブは個人のマイドライブよりも安全性が高いですが、絶対ではありません。共有ドライブでも、マネージャー権限を持つ人はファイルを完全削除できます。ただし、削除されたファイルは共有ドライブのゴミ箱に30日間保持され、コンテンツ管理者以上の権限を持つメンバーなら復元できます。さらに、共有ドライブ自体が削除された場合でも、管理者は管理コンソールから25日以内なら復元可能です。最も重要なのは、適切な権限設定と定期的なバックアップを組み合わせることです。
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まとめ
別の人の変更でGoogleドキュメントが消えるという問題は、決して珍しいことではありません。しかし、この記事で紹介した7つの復元テクニックを知っていれば、慌てずに対処できます。変更履歴、ゴミ箱、アクティビティパネル、検索パラメータ、シークレットモード、管理コンソール、そしてGoogleサポートへの直接依頼という段階的なアプローチで、多くの場合ファイルを取り戻せます。
さらに重要なのは予防策です。共有ドライブの活用、オーナー権限の定期確認、適切な共有権限設定、そしてAI搭載のバックアップソリューションの導入により、データ損失のリスクを90%以上削減できます。特に企業や組織では、退職時のアカウント削除プロセスにオーナー権限移譲を組み込むことで、大規模なデータ損失を防げます。
2026年のビジネス環境では、クラウドでの共同作業が当たり前になっています。だからこそ、データ保護の知識とスキルは全てのビジネスパーソンにとって必須です。今日からでも遅くありません。この記事の内容を実践して、大切なデータを守りましょう!






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