Excelを使って「分散」を計算したいけれど、どうすればいいのか分からないという方へ。今回は、Excelで分散を求める方法を、初心者の方にも分かりやすく解説します。パソコンやスマホに不安がある方でも安心して学べる内容ですので、ぜひ最後までご覧ください。
分散とは？なぜ重要なのか
Excelのイメージ
まず、「分散」とは何かを簡単に説明します。分散は、データが平均からどれくらい散らばっているかを示す指標です。例えば、テストの点数を例に考えてみましょう。
- 全員が90点を取った場合、分散は0です。みんな同じ点数だからです。
- 一方、点数が50点から100点までバラバラの場合、分散は大きくなります。
このように、分散を求めることで、データのばらつき具合を数値で把握することができます。
Excelで分散を求める方法
Excelでは、分散を簡単に求めるための関数が用意されています。主に使われるのは「VAR.P関数」と「VAR.S関数」です。
VAR.P関数母集団全体の分散を求める
- 母集団とは、調査対象となる全てのデータのことです。
- 例えば、全国の中学生の国語の点数を調べる場合、全国が母集団となります。
- 関数の使い方は、セルに「=VAR.P(範囲)」と入力します。
- 例=VAR.P()
VAR.S関数標本から母集団の分散を推定する
- 標本とは、母集団から一部を抜き出したデータのことです。
- 例えば、東京都内の中学生の国語の点数を調べる場合、東京都内が標本となります。
- 関数の使い方は、セルに「=VAR.S(範囲)」と入力します。
- 例=VAR.S()
手動で分散を計算する方法
関数を使わずに手動で分散を求める方法もあります。以下の手順で計算できます。
- データの平均値を求める。
- 各データから平均値を引き、その差を二乗する。
- 二乗した差の合計を求める。
- 合計をデータの個数で割る（母集団の場合）または、データの個数から1を引いた値で割る（標本の場合）。
例えば、データが10, 12, 23, 23, 16の場合、
- 平均値は(10+12+23+23+16)/5 = 16.8
- 各データから平均値を引いて二乗すると、(10-16.8)² = 46.24、(12-16.8)² = 23.04、(23-16.8)² = 38.44、(23-16.8)² = 38.44、(16-16.8)² = 0.64
- 二乗した差の合計は46.24 + 23.04 + 38.44 + 38.44 + 0.64 = 146.8
- 標本分散の場合、146.8 ÷ (5-1) = 36.7
このように、手動でも分散を計算することができます。
分散と標準偏差の違い
分散と標準偏差は、どちらもデータのばらつきを示す指標ですが、単位が異なります。
- 分散は、データの単位の二乗となります。
- 標準偏差は、分散の平方根を取ったもので、元のデータと同じ単位になります。
例えば、データの単位が「cm」の場合、
- 分散の単位は「cm²」
- 標準偏差の単位は「cm」
標準偏差の方が、直感的に理解しやすい場合があります。
よくある質問や疑問
Q1: VAR.P関数とVAR.S関数の違いは何ですか？
VAR.P関数は母集団全体の分散を求めるのに対し、VAR.S関数は標本から母集団の分散を推定するために使用します。データが母集団全体を表す場合はVAR.P関数を、標本データの場合はVAR.S関数を使用します。
Q2: 分散がゼロの場合、どう解釈すればよいですか？
分散がゼロの場合、全てのデータが同じ値であることを意味します。例えば、全員が同じ点数を取った場合などです。
Q3: 分散を求める際、注意すべき点はありますか？
データが正規分布に従っているかどうかを確認することが重要です。正規分布に従っていない場合、分散の結果が正確でない可能性があります。
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まとめ
Excelを使って分散を求める方法について、基本的な考え方から具体的な手順まで解説しました。関数を使う方法と手動で計算する方法を紹介しましたので、状況に応じて使い分けてください。分散を理解することで、データのばらつき具合を把握し、分析の精度を高めることができます。
他にも疑問やお悩み事があればお気軽にLINEからお声掛けください。
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