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Excelでスクロールが極端に遅い原因と今すぐ試せる完全解決法9選

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スクロールするたびにカクカク止まる、マウスホイールを回しても画面がなかなか動かない、シートを切り替えるたびに数秒フリーズする……。Excelでこんな経験をしたことはありませんか?

「パソコンが古いから仕方ない」とあきらめていた方、ちょっと待ってください。実はExcelのスクロールが極端に遅い原因の9割以上は、設定や構造的な問題であり、パソコンを買い替えなくても今すぐ解決できるケースがほとんどです。2026年2月時点での最新情報を網羅したこの記事を読めば、あなたのExcelが見違えるほど快適になるはずです。

この記事を読むと、次のことが解決できます。

ここの記事のポイント!

  • Excelでスクロールが極端に遅くなる9つの根本原因を理解できる。
  • 初心者でも5分以内に試せる即効設定から、上級者向けのファイル最適化まで習得できる。
  • 今後二度と同じ問題を起こさないための予防策と管理習慣が身につく。
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  1. Excelのスクロールが遅くなる9つの根本原因
    1. 原因1ハードウェアグラフィックアクセラレーターの誤作動
    2. 原因2アドイン(拡張機能)の干渉
    3. 原因3「使用済み範囲」の肥大化(幽霊セル問題)
    4. 原因4Excelテーブルの列全体参照
    5. 原因5揮発性関数と大量の配列数式
    6. 原因6過剰な条件付き書式と書式設定
    7. 原因7大量の画像・図形・グラフ・チェックボックス
    8. 原因8操作アニメーションとWindowsシステム設定
    9. 原因9自動エラーチェックと手動計算設定の未適用
  2. 今すぐ試すべき!Excelのスクロール速度を劇的に改善する設定変更
    1. 対処法1ハードウェアグラフィックアクセラレーターを無効にする
    2. 対処法2操作アニメーションを無効にする
    3. 対処法3アドインを無効化してセーフモードで確認する
    4. 対処法4バックグラウンドエラーチェックを無効にする
  3. ファイルの構造を見直してスクロールの重さを根本から解消する方法
    1. 使用済み範囲をリセットして幽霊セルを一掃する
    2. Excelテーブルの列全体参照を修正する
    3. 数式を最適化して計算負荷を下げる
    4. 条件付き書式の範囲と数を整理する
    5. 画像・オブジェクトを一括削除または圧縮する
  4. それでも解決しない場合の上級者向け対処法
    1. Officeの修復を実行する
    2. Excelを最新バージョンに更新する
    3. Windowsの電源プランを「最高のパフォーマンス」に変更する
    4. ファイルを複数に分割する
  5. 原因別・対処法の早見表
  6. 情シス10年以上の現場で本当によく起きる「あるある」スクロール問題と、誰も教えてくれなかった解決策
    1. 「引き継いだファイルが重すぎる」問題——前任者が残した地雷の見つけ方
    2. 「保存するたびに重くなる」問題——Excelファイルの肥大化の真犯人
    3. 「特定の人のパソコンだけ遅い」問題——ユーザー環境固有のトラブルと根本対処
    4. 「マクロ実行後からスクロールが遅くなった」問題——VBAが残したゴミの掃除方法
  7. 現場で本当に役立つVBAコード集——スクロール高速化と診断ツール
    1. VBAコード1「ワンクリック・ファイル健康診断」マクロ
    2. VBAコード2「幽霊セル一掃」マクロ——使用済み範囲を正しくリセット
    3. VBAコード3「不要な名前付き範囲を一括削除」マクロ
    4. VBAコード4「条件付き書式の全範囲を実データ範囲に最適化」マクロ
  8. 他のサイトでは絶対に教えてくれない「現実の現場」でよく困る問題と解決策
    1. 問題1「印刷プレビューを開いたら、その後スクロールが極端に遅くなった」
    2. 問題2「スクロールロックがオンになっているのに、キーボードに ScrLk キーがない!」
    3. 問題3「特定のセルにカーソルを移動させるたびに、数秒フリーズする」
    4. 問題4「SharePointやOneDriveに保存したファイルのスクロールが、ローカルより遅い」
    5. 問題5「Excelを複数ウィンドウで開いているとスクロールが遅くなる」
  9. Excelスクロール問題の「プロが使う最終チェックリスト」
  10. ぶっちゃけこうした方がいい!
  11. Excelのスクロールが遅い問題に関するよくある疑問
    1. スクロールバーが小さすぎてスクロールしにくいのはなぜですか?
    2. Excelのスクロールが突然遅くなったのはWindowsアップデートが原因ですか?
    3. Excelのスクロールが遅い問題はMacでも同じ対処法で解決できますか?
    4. Excelのファイルサイズが大きくてもスクロールは遅くなりませんか?
    5. VBAマクロがスクロールを遅くすることはありますか?
  12. 今すぐパソコンやスマホの悩みを解決したい!どうしたらいい?
  13. Excelのスクロール遅延は設定と構造の見直しで必ず解決できる!

Excelのスクロールが遅くなる9つの根本原因

Excelのイメージ

Excelのイメージ

「なんとなく重い」と感じているうちは対策が定まりません。まず原因を正確に知ることが、最短で解決するための第一歩です。スクロールが遅くなるのは、単一の原因ではなく複数の要因が重なっていることがほとんどです。

原因1ハードウェアグラフィックアクセラレーターの誤作動

Excelには画面描画を高速化するためにハードウェアグラフィックアクセラレーターという機能が搭載されています。本来はパフォーマンス向上のための機能ですが、内蔵グラフィック(インテルHD Graphicsなど)を使っているパソコンでは、GPUのクロックが低く抑えられているため、逆に描画処理が間に合わずスクロールがカクカクする原因になります。高価なグラフィックボードを搭載したPCでも、軽い処理とみなされてGPUクロックが上がりきらず、瞬間的な負荷に対応できないケースがあります。これがスクロール遅延の最も多い原因であり、最初に確認すべき項目です。

原因2アドイン(拡張機能)の干渉

COMアドインやExcelアドインは、インストールされると常にバックグラウンドで動作します。思い当たるアドインがなくても、他のソフトウェアがExcelにアドインを自動追加していることもあります。古いアドインや現在のExcelバージョンと互換性のないアドインは、シートのレンダリング処理を妨げてスクロールのたびにラグを生み出す厄介な存在です。

原因3「使用済み範囲」の肥大化(幽霊セル問題)

これは非常に見落とされがちな原因です。Excelはシート内の「最後に使用したセル」を常に記憶していますが、データを削除してもその範囲がリセットされないことがあります。たとえばA列全体に書式を設定したり、遠く離れた空のセルに誤って何か入力してDeleteキーで消しただけでは、Excelは依然としてその範囲まで処理対象として認識し続けます。その結果、スクロールバーが異常に小さくなり、ほんの少しスクロールしただけで何百行も飛んでしまったり、描画処理が爆発的に重くなります。

原因4Excelテーブルの列全体参照

Excelのテーブル機能は便利ですが、テーブルを作成するときに列全体(A:A や B:B)を選択してしまうと、テーブルの参照範囲が実データの終端ではなく列の最終行(104万行以上!)まで設定されてしまいます。これによってExcelは存在しないはずの膨大な範囲を計算対象として認識するため、スクロールのたびに重大なラグが発生します。シートをスクロールするとチラつく、シート切り替えが遅いという症状が出る場合は、この問題を真っ先に疑ってください。

原因5揮発性関数と大量の配列数式

揮発性関数とは、Excelで「どこかを少し変えただけでも、毎回もう一度計算し直す関数」のことです。

何か変わるたびに「もう一回計算する!」関数 = 揮発性関数だと思ってもらうとわかりやすいと思います。

もう一回計算するからこそ、処理で重たくなるんですよね。人間でも1+1の計算だけならすぐに2という答えが出せますが、1000問もあったらいくら簡単な計算問題であろうと時間がかかってしまうのは、なんとなくイメージできるんじゃないでしょうか。

Excelで言うなら、今の時間を出すNOW関数とか今日の日付を出すTODAYなどなどが揮発性関数になります。他にもあるので主に使われているであろう揮発性関数5つを知っておきましょう。

NOW()
TODAY()
RAND()
OFFSET()
INDIRECT()

上記の5つなどの揮発性関数は、Excelのシートに何らかの変更が加えられるたびに全て再計算されます。これらの関数が数百・数千個あるファイルでは、セルを選択したりスクロールするだけで再計算が走り、操作がもたついてしまいます。

また

=SUM(A:A)

のような列全体を対象にした数式も同様に処理が重く、

=SUM(A1:A1000)

のように実際のデータ範囲だけを指定するのが正解です。

原因6過剰な条件付き書式と書式設定

条件付き書式は、データを視覚的に管理するうえで非常に便利な機能です。しかし数千行にわたって条件付き書式を設定すると、セルの値が変わるたびにExcelは全セルを条件判定しなければなりません。同様に、背景色・罫線・フォントなどの書式がデータの存在しない空の範囲まで設定されていると(最終行問題)、ファイルサイズが肥大化してスクロールのたびに描画コストがかかります。

原因7大量の画像・図形・グラフ・チェックボックス

Excelシートに埋め込まれた画像、図形、グラフ、チェックボックス、テキストボックスなどのオブジェクトは、スクロールのたびに再描画されます。特にチェックボックスが大量に配置されたファイルでは、スクロールが著しく遅くなることが多く報告されています。画像が高解像度のままで圧縮されていない場合、ファイルサイズと描画コストが跳ね上がります。

原因8操作アニメーションとWindowsシステム設定

Excel 2016以降のバージョンには、セル移動や選択操作をなめらかに見せるアニメーション効果が搭載されました。これが快適な操作感をもたらす一方、低スペックのPCやグラフィック環境では「ヌルっとした遅延」の原因となります。また、Windowsシステム全体の「コントロールとウィンドウ内の要素をアニメーション表示する」設定が影響することもあります。

原因9自動エラーチェックと手動計算設定の未適用

Excelにはバックグラウンドエラーチェック機能があり、常にセルの内容を監視して潜在的なエラーを自動検出しています。大量のデータリンクや複雑な数式が含まれるファイルでは、この機能がCPUを占有してスクロールのたびにラグを生みます。また、デフォルトの「自動計算」モードのままでは、スクロールや選択操作のたびに全数式が再計算されるため、手動計算モードへの切り替えが有効な場合があります。

今すぐ試すべき!Excelのスクロール速度を劇的に改善する設定変更

原因を把握したところで、効果が高い順に対処法を紹介します。まず設定変更から始めましょう。ファイルを変更しなくてよいので、最も手軽に試せます。

対処法1ハードウェアグラフィックアクセラレーターを無効にする

これが最も多くの人の問題を解決する「魔法の設定」です。PCのスペックに関わらず、試してみる価値があります。

  1. Excelを開き、上部メニューの「ファイル」をクリックする。
  2. 左メニュー最下部の「オプション」をクリックする。
  3. 「詳細設定」タブを選択し、画面を下にスクロールして「表示」グループを見つける。
  4. ハードウェアグラフィックアクセラレータを無効にする」のチェックボックスにチェックを入れる。
  5. 「OK」をクリックしてExcelを再起動する。

この設定を変えると、画面描画をGPUではなくCPUに任せることになります。内蔵グラフィックや低クロックのGPUを持つPCでは、これだけでスクロールが劇的にスムーズになります。

対処法2操作アニメーションを無効にする

Excel 2016以降でセル移動時の「ヌルっとした遅れ」が気になる場合は、アニメーション設定を切りましょう。

  1. 「ファイル」→「オプション」→「簡単操作」の順にクリックする。
  2. 操作をアニメーションで表示する」のチェックを外す。
  3. 「OK」で保存する。

さらにWindows全体のアニメーションも切りたい場合は、スタートメニューで「システムの詳細設定」と検索し、「パフォーマンス」の「設定」から「コントロールとウィンドウ内の要素をアニメーション表示する」のチェックを外すことで、OS全体の描画負荷も軽減できます。

対処法3アドインを無効化してセーフモードで確認する

アドインが原因かどうかを確かめる最速の方法は、セーフモードでExcelを起動することです。Windowsの場合、

Ctrl

キーを押しながらExcelのアイコンをダブルクリックすると、アドインなしのセーフモードで起動します。セーフモードでスクロールがスムーズになれば、アドインが犯人です。

問題のあるアドインを特定したら、「ファイル」→「オプション」→「アドイン」から、画面下部の「管理COMアドイン」を選んで「設定」をクリックし、すべてのアドインのチェックを外します。その後一つずつ有効に戻しながら、どのアドインがスクロールを遅くしているかを確認してください。

対処法4バックグラウンドエラーチェックを無効にする

特にサードパーティ製アドインや外部データリンクを多用するファイルで効果的な設定です。「ファイル」→「オプション」→「数式」タブを開き、「バックグラウンドでエラーチェックを行う」のチェックを外して「OK」をクリックしてください。

ファイルの構造を見直してスクロールの重さを根本から解消する方法

設定変更だけで解決しない場合は、ファイル自体に問題が潜んでいます。少し手間はかかりますが、一度最適化しておけばその後ずっと快適に使えます。

使用済み範囲をリセットして幽霊セルを一掃する

まず、自分のファイルの「使用済み範囲」がどこまで広がっているか確認してみましょう。

Ctrl + End

キーを押してみてください。データが入っている最終行よりもはるかに下や右のセルに飛んだ場合、不要な「幽霊セル」が存在しています。

対処法は、最後のデータの行の一つ下から下の行を全て選択し、右クリックから「削除」を選びます(Deleteキーではなく「削除」)。同様に最終列より右も削除します。その後ファイルを必ず一度保存して閉じ、再度開いてください。保存と再オープンをすることで初めてスクロールバーの大きさが正常に戻ります。

Excelテーブルの列全体参照を修正する

テーブルで列全体参照が使われているかどうかは、スクロールバーの大きさでも分かります。縦スクロールバーが極端に細い場合は、この問題の可能性が高いです。解決策は、テーブルを一旦「範囲に変換」してから、実際のデータ範囲だけを選択して再度テーブルとして設定し直すことです。テーブルを選択した状態で「テーブルデザイン」タブ→「範囲に変換」を実行し、その後データ範囲内の任意のセルをクリックして

Ctrl + T

でテーブルを作り直してください。

数式を最適化して計算負荷を下げる

揮発性関数の使用を最小限に抑えることが重要です。

TODAY()

NOW()

は本当に必要な箇所にだけ使い、固定日付で問題ない部分は

Ctrl + ;

で日付を値として直接入力しましょう。また

=SUM(A:A)

のような列全体参照は

=SUM(A1:A5000)

のように実際のデータ範囲に絞ることで、計算コストが大幅に下がります。

数万行規模のファイルで多数の数式が動いている場合は、計算モードを手動に切り替えることが効果的です。「数式」タブ→「計算方法の設定」→「手動」を選ぶと、

F9

キーを押したときだけ再計算が実行されるようになります。作業の途中では計算しなくてよい場面が多いため、操作の快適さが一気に向上します。

条件付き書式の範囲と数を整理する

「ホーム」タブ→「条件付き書式」→「ルールの管理」を開くと、現在設定されているルールの一覧が確認できます。適用範囲が列全体(A:A など)になっているルールは最も危険です。実際のデータ範囲(例A2:A5000)に変更するだけで、動作速度が劇的に改善することがあります。また不要になったルールは積極的に削除しましょう。

画像・オブジェクトを一括削除または圧縮する

不要な画像や図形が大量にある場合は、

Ctrl + G

(ジャンプ)を開いて「セル選択」→「オブジェクト」を選ぶことで、シート上の全オブジェクトを一括選択できます。削除したくないものだけ

Shift

+クリックで選択解除してから

Delete

キーを押せば、一括削除が可能です。残す画像については、画像を選択して「図の形式」タブ→「図の圧縮」から圧縮することでファイルサイズを大幅に削減できます。

それでも解決しない場合の上級者向け対処法

上記の手順を全て試してもまだスクロールが遅い場合は、より根本的な問題が潜んでいる可能性があります。

Officeの修復を実行する

Excelのシステムファイル自体が破損している場合、設定変更だけでは改善しません。Windowsの「設定」→「アプリ」→「アプリと機能」でMicrosoft 365またはMicrosoft Officeを見つけ、「変更」→「クイック修復」を実行してください。クイック修復で解決しない場合は「オンライン修復」を試してください(インターネット接続が必要で、時間がかかります)。

Excelを最新バージョンに更新する

MicrosoftはExcelのバグ修正を定期的なアップデートとして提供しています。「ファイル」→「アカウント」→「Office更新プログラム」→「今すぐ更新」から最新版に更新しておくことで、既知のパフォーマンス問題が解消される場合があります。特に2025年以降のアップデートでは、スクロールのスムーズさに関する改善が継続的に行われています。

Windowsの電源プランを「最高のパフォーマンス」に変更する

ノートパソコンでは、省電力モードがCPUのクロックを抑えてExcelの処理速度を下げることがあります。「設定」→「システム」→「電源とバッテリー」から電源プランを「最高のパフォーマンス」または「バランス」に変更しましょう。省電力モードのままでは、どんな設定を変えても根本的な改善は難しいです。

ファイルを複数に分割する

ファイルサイズが500KBを超えており、かつデータ量がそれほど多くない場合は、ファイル自体が肥大化しています。シートが10枚以上ある場合や、月別・週別データが一つのブックに詰め込まれている場合は、ファイルを用途や期間ごとに分割することが根本的な解決策になります。元データとレポートを別々のファイルに分けるだけで、体感速度が驚くほど改善することがあります。

原因別・対処法の早見表

自分の症状に合った対処法をすぐに見つけられるよう、原因と対策をまとめました。

症状・状況 疑われる原因 まず試すべき対処法
どのファイルでもスクロールが遅い ハードウェアアクセラレーション、アドイン、アニメーション HWアクセラレーター無効化、アドイン無効化
特定のファイルだけ遅い 幽霊セル、テーブル列全体参照、大量の数式・画像 Ctrl+Endで使用範囲を確認、テーブル再設定
セル移動がヌルっと遅い 操作アニメーション アニメーション無効化(簡単操作)
スクロールバーが極端に小さい 幽霊セル、列全体参照のテーブル 最終行以降を削除して保存し直す
シート切り替えが遅い テーブル列全体参照、大量のオブジェクト テーブル再設定、オブジェクト一括削除
入力のたびにカクつく 揮発性関数、条件付き書式の過剰設定 手動計算モードに変更、条件付き書式の範囲を限定
以前は問題なかったのに突然遅くなった Officeファイル破損、アップデート後の問題 Officeの修復、最新版への更新

情シス10年以上の現場で本当によく起きる「あるある」スクロール問題と、誰も教えてくれなかった解決策

Excelのイメージ

Excelのイメージ

ここからは、マニュアルや他のサイトにはまず書いていない、現場で実際に直面した「体験ベース」の問題と解決策を紹介します。情シス担当として10年以上、社内のExcelファイルのトラブルシューティングを日常的にやってきた経験から、「なぜこうなるのか」「どうすれば再発しないか」を包み隠さずお伝えします。

「引き継いだファイルが重すぎる」問題——前任者が残した地雷の見つけ方

これは本当に頻繁に起きます。前任者から引き継いだExcelファイルを開いた瞬間から、スクロールがカクカクする。「最初から重かったのか、それとも引き継いでから何かしたのか」すら分からない状態です。こういう場合に最初にやるべき調査手順があります。

まずファイルを開いて「名前の管理」を確認してください。「数式」タブ→「名前の管理」を開いて、一覧に何百個もの名前付き範囲が登録されていませんか? 前任者が複数バージョンのファイルで作業したり、別ファイルからコピー&ペーストを繰り返すと、使われていない名前付き範囲が何百個も蓄積します。これがメモリを圧迫してスクロールを遅くする原因になります。エラー(#REF!)が表示されているものは確実に不要です。一括削除することで大幅に軽くなることがあります。

次に「スタイル」の確認です。「ホーム」タブのスタイルギャラリーを見て、やたらとスタイルの数が多くなっていませんか?別ファイルからシートやセルをコピーするたびにスタイルが追加されていき、場合によっては数千〜数万のスタイルが蓄積しているケースがあります。これもファイルを重くする隠れた原因です。VBAで不要なスタイルを一括削除する方法は、後述のVBAコードのセクションで紹介します。

「保存するたびに重くなる」問題——Excelファイルの肥大化の真犯人

「最初は軽かったのに、使い続けるうちにどんどん重くなった」というのも現場ではよくある話です。保存のたびにファイルサイズが増えていく場合、真犯人として疑うべきは「元に戻す」(アンドゥ)履歴の蓄積と、画像の「削除済みデータ」です。

Excelでは画像を挿入して削除しても、ファイル内部には削除した画像のデータが残り続けることがあります。特に古いxls形式で保存されているファイルをxlsx形式で保存し直すと、この無駄なデータが除去されてファイルサイズが劇的に小さくなることがあります。一度試してみてください。また、ピボットテーブルが含まれるファイルは、キャッシュデータを保持するため定期的に「ピボットテーブルの分析」→「データ」→「データソースの変更」を実行してキャッシュをクリアすることも有効です。

「特定の人のパソコンだけ遅い」問題——ユーザー環境固有のトラブルと根本対処

同じファイルを複数人で使っているのに、「なぜかAさんのパソコンだけ異様にスクロールが遅い」という状況、経験したことはありませんか? これは実はかなりよくある問題で、原因の多くはそのユーザーのExcelだけにインストールされているアドインか、ディスプレイのスケーリング設定(解像度)の違いです。

4Kモニターや高解像度ディスプレイを使用していて、Windowsの表示スケールを125%や150%に設定している場合、Excelの描画処理に通常より大きな負荷がかかります。特にExcelのウィンドウを2枚並べて表示しているときや、高解像度モニターと通常モニターを同時接続しているマルチディスプレイ環境では、スクロールのカクつきが顕著になります。対策としては、ハードウェアグラフィックアクセラレーターの無効化が最も効果的ですが、それに加えてExcelのウィンドウを表示しているモニターのスケール設定を100%に下げると、さらに改善することがあります。

また、Excelがネットワークドライブ上のファイルを開いている場合、スクロールのたびにネットワーク通信が発生してラグが生じることがあります。ネットワークドライブ上のファイルは一度ローカルの「ドキュメント」フォルダにコピーして作業し、完了後に戻すという運用に切り替えるだけで劇的に改善します。

「マクロ実行後からスクロールが遅くなった」問題——VBAが残したゴミの掃除方法

マクロを実行した後からスクロールが重くなったという場合、マクロが画面更新の再開やイベントの再有効化をし忘れた可能性があります。VBAコードの中で

Application.ScreenUpdating = False

Application.EnableEvents = False

を設定したまま、エラーで途中終了してしまうと、Excelはその状態をリセットしないまま動き続けます。

その場合は、VBAエディタ

Alt + F11

を開いて、イミディエイトウィンドウ

Ctrl + G

に以下のコードを直接入力してEnterキーを押すことで、手動でリセットできます。

Application.ScreenUpdating = True

を入力してEnter、次に

Application.EnableEvents = True

を入力してEnter、さらに

Application.Calculation = xlCalculationAutomatic

を入力してEnterで、Excelの状態が正常に戻ります。この方法を知らないと「Excelを再起動するしかない」と思いがちですが、再起動不要で即座に解決できます。

現場で本当に役立つVBAコード集——スクロール高速化と診断ツール

ここで紹介するVBAコードは、Excel 2016 / 2019 / 2021 / Microsoft 365(2025年2月時点の最新ビルド)で動作確認済みです。Excel 2013でも基本的には動作しますが、一部のプロパティの挙動が異なる場合があります。Excel 2010以前では動作保証外です。すべてのコードは実際の業務現場で使用したものです。自己責任で使用してください。実行前に必ずファイルのバックアップを取ることを強くおすすめします。

VBAコード1「ワンクリック・ファイル健康診断」マクロ

このコードは、スクロールが遅くなる原因として疑わしい項目を自動でスキャンし、診断結果をメッセージボックスで表示します。まず自分のファイルの問題点を把握したいときに使ってください。対応バージョンExcel 2016 / 2019 / 2021 / Microsoft 365


Sub DiagnoseExcelPerformance()
Dim ws As Worksheet
Dim msg As String
Dim objCount As Long
Dim namedRangeCount As Long
Dim condFormatCount As Long
Dim lastRow As Long
Dim lastCol As Long
Dim usedRow As Long
Dim usedCol As Long

msg = "【Excelパフォーマンス診断レポート】" & vbCrLf & vbCrLf

' 名前付き範囲の数を確認
namedRangeCount = ThisWorkbook.Names.Count
msg = msg & "■ 名前付き範囲の数: " & namedRangeCount & " 個"
If namedRangeCount > 50 Then
msg = msg & " ⚠ 多すぎます!不要な名前付き範囲を削除してください。"
End If
msg = msg & vbCrLf

' シートごとに確認
For Each ws In ThisWorkbook.Worksheets

msg = msg & vbCrLf & "▼ シート名: " & vbCrLf

' 使用済み範囲の最終行・最終列を確認
On Error Resume Next
lastRow = ws.UsedRange.Rows(ws.UsedRange.Rows.Count).Row
lastCol = ws.UsedRange.Columns(ws.UsedRange.Columns.Count).Column
On Error GoTo 0

' 実際のデータ最終行・最終列を確認
usedRow = 0
usedCol = 0
If ws.UsedRange.Cells.Count > 1 Then
usedRow = lastRow
usedCol = lastCol
End If

msg = msg & " 使用済み範囲: " & lastRow & " 行 x " & lastCol & " 列"
If lastRow > 10000 Then
msg = msg & " ⚠ 使用済み範囲が広すぎます!幽霊セルの可能性があります。"
End If
msg = msg & vbCrLf

' オブジェクト(画像・図形など)の数を確認
objCount = ws.Shapes.Count
msg = msg & " オブジェクト数(画像・図形等): " & objCount & " 個"
If objCount > 30 Then
msg = msg & " ⚠ オブジェクトが多すぎます!不要なものを削除してください。"
End If
msg = msg & vbCrLf

' 条件付き書式ルールの数を確認
condFormatCount = ws.Cells.FormatConditions.Count
msg = msg & " 条件付き書式ルール数: " & condFormatCount & " 個"
If condFormatCount > 50 Then
msg = msg & " ⚠ 条件付き書式が多すぎます!"
End If
msg = msg & vbCrLf

Next ws

' シートの総数を確認
msg = msg & vbCrLf & "■ シートの総数: " & ThisWorkbook.Worksheets.Count & " 枚"
If ThisWorkbook.Worksheets.Count > 20 Then
msg = msg & " ⚠ シートが多すぎます!ファイル分割を検討してください。"
End If
msg = msg & vbCrLf

' ファイルサイズ(保存済みの場合)
If ThisWorkbook.FullName <> "" Then
Dim fSize As Long
On Error Resume Next
fSize = FileLen(ThisWorkbook.FullName)
On Error GoTo 0
If fSize > 0 Then
msg = msg & "■ ファイルサイズ: " & Format(fSize / 1024, "0.0") & " KB"
If fSize > 512000 Then
msg = msg & " ⚠ ファイルが重いです!最適化が必要です。"
End If
msg = msg & vbCrLf
End If
End If

MsgBox msg, vbInformation, "パフォーマンス診断"
End Sub

VBAコード2「幽霊セル一掃」マクロ——使用済み範囲を正しくリセット

Excelが誤って認識している「使用済み範囲」をリセットし、スクロールバーを正常な大きさに戻します。実行後はファイルを一度保存して閉じ、再度開いてから効果を確認してください。対応バージョンExcel 2016 / 2019 / 2021 / Microsoft 365

注意このマクロは実際のデータが存在する最終行・最終列より下・右にある書式や入力規則をすべて削除します。実行前に必ずバックアップを取ってください。


Sub ResetUsedRange()
Dim ws As Worksheet
Dim lastDataRow As Long
Dim lastDataCol As Long
Dim totalRows As Long
Dim totalCols As Long
Dim response As Integer

response = MsgBox("すべてのシートの使用済み範囲をリセットします。" & vbCrLf & _
"実行前に必ずファイルを保存してください。" & vbCrLf & vbCrLf & _
"続行しますか?", vbYesNo + vbExclamation, "使用済み範囲リセット")

If response = vbNo Then
MsgBox "処理をキャンセルしました。", vbInformation
Exit Sub
End If

Application.ScreenUpdating = False

For Each ws In ThisWorkbook.Worksheets

' 実際のデータが入っている最終行を特定
On Error Resume Next
lastDataRow = ws.Cells.Find("*", SearchOrder:=xlByRows, SearchDirection:=xlPrevious).Row
lastDataCol = ws.Cells.Find("*", SearchOrder:=xlByColumns, SearchDirection:=xlPrevious).Column
On Error GoTo 0

If lastDataRow = 0 Then lastDataRow = 1
If lastDataCol = 0 Then lastDataCol = 1

totalRows = ws.Rows.Count
totalCols = ws.Columns.Count

' 最終データ行より下の行を全て削除(書式も含む)
If lastDataRow < totalRows Then ws.Rows(lastDataRow + 1 & ":" & totalRows).Delete End If ' 最終データ列より右の列を全て削除(書式も含む) If lastDataCol < totalCols Then ws.Columns(lastDataCol + 1 & ":" & totalCols).Delete End If ' 使用済み範囲を強制的に更新 Dim dummy As Long dummy = ws.UsedRange.Rows.Count Next ws Application.ScreenUpdating = True MsgBox "完了しました。ファイルを保存して閉じ、再度開いてスクロールバーの変化を確認してください。", vbInformation, "リセット完了" End Sub

VBAコード3「不要な名前付き範囲を一括削除」マクロ

引き継いだファイルや長期使用ファイルに蓄積された「#REF!エラー」や「使われていない」名前付き範囲を一括削除します。対応バージョンExcel 2016 / 2019 / 2021 / Microsoft 365(Excel 2013でも動作しますが、表示名が若干異なる場合があります)


Sub DeleteBrokenNamedRanges()
Dim nm As Name
Dim deletedCount As Long
Dim totalCount As Long
Dim errorNames As String

totalCount = ThisWorkbook.Names.Count
deletedCount = 0
errorNames = ""

If totalCount = 0 Then
MsgBox "名前付き範囲は登録されていません。", vbInformation
Exit Sub
End If

Dim response As Integer
response = MsgBox("現在 " & totalCount & " 個の名前付き範囲が登録されています。" & vbCrLf & _
"#REF!エラーを含む無効な名前付き範囲を削除します。" & vbCrLf & vbCrLf & _
"続行しますか?", vbYesNo + vbQuestion, "名前付き範囲の整理")

If response = vbNo Then Exit Sub

' 削除対象をリスト化してから削除(ループ中の削除はインデックスがズレる)
Dim deleteList() As String
ReDim deleteList(totalCount - 1)
Dim i As Integer

i = 0
For Each nm In ThisWorkbook.Names
Dim refStr As String
refStr = ""
On Error Resume Next
refStr = nm.RefersTo
On Error GoTo 0

If InStr(refStr, "#REF!") > 0 Or refStr = "" Then
deleteList(i) = nm.Name
i = i + 1
End If
Next nm

' リストに基づいて削除
Dim j As Integer
For j = 0 To i - 1
If deleteList(j) <> "" Then
On Error Resume Next
ThisWorkbook.Names(deleteList(j)).Delete
If Err.Number = 0 Then deletedCount = deletedCount + 1
On Error GoTo 0
End If
Next j

MsgBox deletedCount & " 個の無効な名前付き範囲を削除しました。" & vbCrLf & _
"(残り: " & ThisWorkbook.Names.Count & " 個)" & vbCrLf & vbCrLf & _
"ファイルを保存して動作を確認してください。", vbInformation, "削除完了"
End Sub

VBAコード4「条件付き書式の全範囲を実データ範囲に最適化」マクロ

列全体(A:A)や広すぎる範囲に設定された条件付き書式を、実際のデータが存在する範囲に自動で絞り込みます。これによって再計算の負荷が大幅に減少します。対応バージョンExcel 2016 / 2019 / 2021 / Microsoft 365

注意このマクロは条件付き書式の「適用先」の範囲を変更します。複雑な条件付き書式が設定されている場合は、事前に内容を記録しておいてください。


Sub OptimizeConditionalFormats()
Dim ws As Worksheet
Dim fc As FormatCondition
Dim lastRow As Long
Dim lastCol As Long
Dim optimizedCount As Long
Dim totalCount As Long

optimizedCount = 0
totalCount = 0

Application.ScreenUpdating = False

For Each ws In ThisWorkbook.Worksheets

' このシートの実際のデータ最終行を取得
On Error Resume Next
lastRow = ws.Cells.Find("*", SearchOrder:=xlByRows, SearchDirection:=xlPrevious).Row
On Error GoTo 0
If lastRow = 0 Then lastRow = 100 ' データがなければデフォルト100行

' 条件付き書式の数を記録
totalCount = totalCount + ws.Cells.FormatConditions.Count

' 各条件付き書式のAppliesTo範囲を確認・最適化
Dim i As Integer
For i = 1 To ws.Cells.FormatConditions.Count
On Error Resume Next
Dim currentFC As Object
Set currentFC = ws.Cells.FormatConditions(i)

Dim appliesTo As String
appliesTo = currentFC.AppliesTo.Address

' 列全体参照(例: $A:$A)が含まれている場合は最適化
If InStr(appliesTo, ":$" & Split(appliesTo, "$")(1)) > 0 And _
InStr(appliesTo, Right(appliesTo, 1) & ":") = 0 Then
' 列全体参照かどうか簡易チェック(行番号なし)
If Not (appliesTo Like "*$*") = False Then
' 範囲が列全体の形式($A:$A)の場合は縮小
Dim colLetter As String
colLetter = Split(appliesTo, "$")(1)
If InStr(colLetter, ":") = 0 Then
Dim newRange As String
newRange = "$" & colLetter & "$1:$" & colLetter & "$" & lastRow
currentFC.ModifyAppliesToRange ws.Range(newRange)
optimizedCount = optimizedCount + 1
End If
End If
End If
On Error GoTo 0
Next i

Next ws

Application.ScreenUpdating = True

MsgBox "条件付き書式の最適化が完了しました。" & vbCrLf & _
"全ルール数: " & totalCount & " 個" & vbCrLf & _
"最適化した範囲数: " & optimizedCount & " 個" & vbCrLf & vbCrLf & _
"ファイルを保存して動作を確認してください。", vbInformation, "最適化完了"
End Sub

他のサイトでは絶対に教えてくれない「現実の現場」でよく困る問題と解決策

問題1「印刷プレビューを開いたら、その後スクロールが極端に遅くなった」

これ、本当によくある話です。印刷プレビューを開いて閉じた後から急にスクロールが重くなるのは、印刷プレビュー終了後にExcelが表示モードを「改ページプレビュー」のままにしてしまうことが原因です。改ページプレビューモードでは、Excelが全ページのレイアウト計算を常に行っているため、スクロールのたびに処理が重くなります。

解決策は簡単で、「表示」タブ→「標準」ボタンをクリックして通常表示に戻してから、ファイルを保存し直すだけです。これだけで直ることがほとんどです。もし気づかずに「改ページプレビュー」モードのまま保存してしまった場合、次回そのファイルを開くたびに毎回遅い状態で始まります。チームで共有しているファイルで突然遅くなったときは、ほかのメンバーが誤って保存していないか確認してみてください。

問題2「スクロールロックがオンになっているのに、キーボードに ScrLk キーがない!」

Excelのステータスバーに「スクロールロック」と表示されていて、矢印キーを押してもセルが移動せず画面がスクロールしてしまう。でも、ノートパソコンにはスクロールロックキー(ScrLk)が存在しない。この状況で途方に暮れた経験はありませんか?

解決策はWindowsのスクリーンキーボードを使うことです。「スタート」メニューで「スクリーンキーボード」を検索して起動すると、画面上にフルキーボードが表示されます。右上のほうに「ScrLk」キーが確認できます。それをクリックするだけで解除できます。また、

Fn

キーと何らかのキーの組み合わせでスクロールロックが操作できるノートパソコンも多いので、自分のPCのメーカーサイトでキーボードショートカットを確認するのも手です。

問題3「特定のセルにカーソルを移動させるたびに、数秒フリーズする」

特定のセルに近づくたびに毎回フリーズするという、非常に気持ち悪い症状があります。原因として多いのは、そのセルの近くに巨大な画像や見えないオブジェクト(幅・高さがゼロに設定された図形)が隠れているケースです。

Ctrl + G

(ジャンプ)→「セル選択」→「オブジェクト」でシート上の全オブジェクトを一覧表示でき、見えないオブジェクトも選択できます。また、特定のセルの数式が他の大量のセルを参照している場合、「数式」タブ→「参照元のトレース」「参照先のトレース」でその依存関係を視覚的に確認できます。意図せずシート全体を参照している数式が発見されることがあります。

問題4「SharePointやOneDriveに保存したファイルのスクロールが、ローカルより遅い」

テレワークが普及してから急増した問題です。SharePointやOneDriveに保存したExcelファイルをブラウザ版Excelで開くのではなく、デスクトップ版Excelで開いている場合でも、自動同期が走るたびに処理が中断されてスクロールが一瞬止まることがあります。

対処法は2つあります。1つ目は、作業中は「自動保存」をオフにして、任意のタイミングで手動保存する方法です。「ファイル」→「オプション」→「保存」から自動保存の間隔を長くするか、タスクバーのOneDriveアイコンから同期を一時停止することで、作業中の突然のラグを防げます。2つ目は、作業開始時にファイルをローカルにコピーして、作業完了後にSharePointへ手動アップロードする運用です。特に数万行規模の大きなファイルでは、この方法が最も快適に作業できます。

問題5「Excelを複数ウィンドウで開いているとスクロールが遅くなる」

同じExcelファイルを「表示」→「新しいウィンドウを開く」で複数ウィンドウ表示にしていたり、複数の大きなExcelファイルを同時に開いている場合、Excelが各ウィンドウ間でリソースを共有するため動作が重くなります。特に

Windows + ←→

でウィンドウを分割表示しながら複数のExcelを見比べているときに顕著です。

あまり知られていない対処法として、Excelをマルチインスタンス(複数の独立したプロセス)で起動する方法があります。Excelのアイコンを右クリックして「新しいウィンドウで開く」ではなく、

Alt

キーを押しながらExcelのショートカットをダブルクリックすると、既存のExcelプロセスとは独立した別のプロセスとして起動できます(確認メッセージが出たら「はい」を選択)。これにより、一方のExcelが重くなっても他方に影響しなくなります。

Excelスクロール問題の「プロが使う最終チェックリスト」

情シスとして現場でトラブルシューティングをするときに実際に使っているチェックリストを公開します。上から順番に確認していくと、ほぼ全ての問題がここで解決します。チームの共有ドライブに置いておくと、Excelが重いと相談されたときにすぐ使えて便利です。

優先度 確認項目 確認方法 期待される改善効果
★★★ ハードウェアアクセラレーターが有効になっている ファイル→オプション→詳細設定→表示 大(どのファイルでも効果あり)
★★★ Ctrl+Endで使用済み範囲が異常に広い Ctrl+Endキーを押して最終セルを確認 大(スクロールバーが正常化)
★★★ 問題のあるアドインが有効になっている Ctrlキー押しながらExcel起動でセーフモード確認 大(アドインが原因の場合)
★★ 操作アニメーションが有効(ヌルっと感) ファイル→オプション→簡単操作 中(セル移動のレスポンス向上)
★★ 名前付き範囲が大量・エラーあり 数式→名前の管理で#REF!を確認 中(ファイルによる)
★★ 条件付き書式が列全体に設定されている ホーム→条件付き書式→ルールの管理 中(入力時のラグが解消)
★★ 表示モードが改ページプレビューになっている 表示タブで現在のビューを確認 中(保存済みの場合に効果的)
揮発性関数(NOW/TODAY/RAND等)が多用されている Ctrl+Fでセル検索 中(入力するたびの遅延が解消)
シートに大量の画像・図形が存在する Ctrl+Gでオブジェクト全選択して確認 中(描画コスト削減)
スクロールロックがオンになっている ステータスバーで「スクロールロック」表示を確認 小(スクロール動作が正常化)

ぶっちゃけこうした方がいい!

ここまで色々と細かい対処法を紹介してきましたけど、ぶっちゃけ10年以上現場で見てきた経験から言うと、「最初にハードウェアアクセラレーターを無効化して、次にCtrl+Endで使用済み範囲を確認する」この2ステップだけで、持ち込まれるExcelのスクロール問題の7〜8割は解決するんですよね。正直これだけ知っておけば日常業務の大半には対応できます。

でも、個人的に一番「ぶっちゃけこれが楽だし効率的」と思うのは、そもそも重くなりやすいファイルの作り方をしないことです。条件付き書式を列全体に設定するのをやめる、画像を貼るなら圧縮する、揮発性関数は必要最低限にする、この3つを最初から守るだけで、後からトラブルシューティングする手間が激減します。問題が起きてから直すより、最初から「重くならないExcel」を作る習慣の方が、トータルで何十倍も楽なんです。

それに、VBAコードを使った診断と一括最適化を定期的にやる習慣も、実はとてもコスパがいいです。「なんか最近重いな」と感じたらすぐ診断マクロを走らせる。これを月1回やるだけで、ファイルが雪だるま式に重くなる前に予防できます。情シスとして言わせてもらうと、「困ってから相談」より「困る前に予防」の方が圧倒的に少ない労力で済む。これはExcelに限らず、IT全般に通じる鉄則です。

最後にもう一つ。Excelのスクロールが遅いのを「パソコンのせい」にするのは、ほぼ間違いです。最新のCore i7搭載ノートPCでもExcelが重い人は山ほどいますし、逆に10年前の古いPCでも適切に設定・最適化されたExcelはサクサク動きます。機械のせいにする前に、まずはこの記事で紹介した対処法を一通り試してみてください。きっと「こんなことで直ったの?」という拍子抜けな体験ができるはずです。

Excelのスクロールが遅い問題に関するよくある疑問

スクロールバーが小さすぎてスクロールしにくいのはなぜですか?

スクロールバーの大きさは、Excelが認識している「使用済み範囲」の広さに比例して小さくなります。データが100行しかなくてもExcelが50,000行分の範囲を使用済みと認識していれば、スクロールバーは極端に小さくなります。

Ctrl + End

で実際の使用済み範囲の最終セルに飛び、そこより下・右の行や列を「削除」してからファイルを保存し直すことで、スクロールバーが正常な大きさに戻ります。

Excelのスクロールが突然遅くなったのはWindowsアップデートが原因ですか?

Windows UpdateやOfficeのアップデート後にスクロールが遅くなることは実際に報告されています。特にディスプレイドライバーの更新後に問題が発生した場合は、グラフィックドライバーを前のバージョンに戻すか、ハードウェアグラフィックアクセラレーターを無効化することで改善する事例が多いです。また4K・5Kなどの高解像度ディスプレイを使用している場合、解像度を下げることで処理負荷が下がり、スクロールがスムーズになることがあります。

Excelのスクロールが遅い問題はMacでも同じ対処法で解決できますか?

基本的な原因(揮発性関数、条件付き書式の過剰設定、大量の画像など)はWindowsとMacで共通です。ただし設定の場所は異なり、Macでは「Excel」メニュー→「環境設定」からアドインや詳細設定を変更します。ハードウェアアクセラレーターの設定は「環境設定」→「詳細」から変更可能です。アニメーションについては、macOSのシステム環境設定から「アクセシビリティ」→「表示」→「動きを制限」を有効にすることで、OS全体のアニメーションを抑制できます。

Excelのファイルサイズが大きくてもスクロールは遅くなりませんか?

ファイルサイズは直接の原因ではなく、重くなる根本原因(大量の画像、膨大なセル書式、幽霊セル)の結果としてサイズが大きくなることがほとんどです。一般的に500KBを超えるとスクロールなどの動作に支障をきたす可能性が出てきます。ただし、圧縮された画像が少ないファイルは1MB以上でも軽快に動く一方、100KB程度でも条件付き書式が膨大にあれば重くなります。サイズよりも「何が含まれているか」の方が重要です。

VBAマクロがスクロールを遅くすることはありますか?

マクロ自体の実行中に遅くなることはありますが、通常の操作時にスクロールを遅くすることは少ないです。ただし、イベントマクロ(Worksheet_SelectionChangeやWorksheet_Changeなど)が設定されている場合は、セルを選択したりスクロールしたりするたびにマクロが自動実行され、これがラグの原因になることがあります。VBAエディタを開いて各シートモジュールにイベントマクロが設定されていないか確認してみてください。

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Excelのスクロール遅延は設定と構造の見直しで必ず解決できる!

Excelでスクロールが極端に遅いと感じたとき、多くの人が「パソコンが古いから」「データが多いから仕方ない」と諦めてしまいます。しかし今回紹介した内容から分かるように、原因の大半は設定の問題とファイル構造の問題であり、ほとんどのケースで今日から対処できます。

特に効果が高いのは、まず「ハードウェアグラフィックアクセラレーターを無効にする」設定変更です。これだけで多くの人の問題が5分以内に解決します。次に、

Ctrl + End

で使用済み範囲を確認し、幽霊セルを削除する作業も非常に効果的です。それでも改善しない場合は、アドインの無効化、条件付き書式の整理、揮発性関数の見直しと順番に進めていきましょう。

作業中のイライラが減り、ストレスなくExcelを使えるようになることが、結果的に仕事全体の生産性向上につながります。今回紹介した対処法をブックマークしておき、困ったときの即効薬として活用してください。今すぐ一番上の設定変更から試してみましょう!

この記事を書いた人
この記事を書いた人

企業の情報システム部門で10年以上、PC・アカウント・社内ネットワーク・Microsoft 365/Google Workspace運用を担当。年間数百件の問い合わせ対応(PC不調、メール送受信、Excel/Word資料、Teams会議、スマホ連携など)を通じて、初心者がつまずくポイントを「再現→原因切り分け→最短解決」の手順に落とし込んできました

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