「Outlookの大事なメールを、パソコンにファイルとして残しておきたい」…そんなときに迷うのが、どの形式で保存すればいいのか、という点です。.msgやPDFなど選択肢がいくつもあって、しかも使っているOutlookがクラシック版か新しい版か、ブラウザのWeb版かでできることが変わります。
この記事では、Outlookのメールを1通ずつファイルに保存する方法を、形式別・バージョン別にまとめました。どの形式が自分に合うかは「あとで何に使うか」で決まります。元情シスとして十数年メール環境を扱ってきた経験から、後で困らない選び方も交えて説明します。クラシックOutlook 2019の保存画面は、実際にこのパソコンで確認しながら書いています。
Outlookのメールはどのファイル形式で保存できる?
用途で選べばOKです。Outlookで開き直すなら.msg、誰に渡しても見られる形ならPDF、他のメールソフトでも開きたいなら.emlが基本です。
まず全体像を早見表で確認しましょう。保存形式と拡張子、向いている使い道、そしてクラシックOutlook・新しいOutlook(無料版)・Web版それぞれで使えるかどうかを、1枚にまとめました。バージョンで保存メニューも対応形式も違うので、自分の版の列を見てください。
| 保存形式 (拡張子) |
主な用途 | クラシック Outlook |
新しいOutlook (無料版) |
Web版 (ブラウザ) |
|---|---|---|---|---|
| Outlookメッセージ 形式 (.msg) |
Outlookで開き直す前提。 書式や添付をそのまま保持 |
○ (既定) |
○ | ○ (ダウンロード) |
| EML形式 (.eml) | 他のメールソフトでも 開ける汎用形式 |
× (非対応) |
○ | ○ (ダウンロード) |
| テキスト (.txt) | 文字情報だけ残す。 書式・画像は消える |
○ | × | × |
| HTML (.htm / .html) |
ブラウザで見たいとき。 レイアウトを保持 |
○ | × | × |
| MHTファイル (.mht) | 見た目ごと1ファイルに まとめて保存 |
○ | × | × |
| Outlook テンプレート (.oft) |
定型文の雛形として 使い回したいとき |
○ | × | × |
| PDF (.pdf) | 誰でも開ける・改変しにくい。 印刷・保管・共有向き |
印刷から | 印刷から | 印刷から |
大きな違いはこうです。テキスト・HTML・テンプレート(.oft)など多くの形式を選べるのはクラシックOutlookだけ。新しいOutlookとWeb版は、保存できるのが基本的に.msgか.emlで、PDFはどの版も「印刷」から作ります。.emlは逆にクラシックOutlookでは選べず、新しいOutlook・Web版で使える形式です。
クラシックOutlookでメールをファイルに保存するには?
保存したいメールを開き、「ファイル」→「名前を付けて保存」で、ファイルの種類を選ぶだけです。
デスクトップ版のクラシックOutlook(Microsoft 365 / Outlook 2019・2021など)では、メール1通を好きな形式でファイルに残せます。手順は次のとおりです。

- 保存したいメールをダブルクリックで開く(または一覧で1回クリックして選ぶ)。
- 左上の「ファイル」タブをクリックする。
- 「名前を付けて保存」をクリックする。
- 保存先のフォルダーを選ぶ。
- 「ファイルの種類」の欄をクリックし、残したい形式を選ぶ。
- 必要ならファイル名を直し、「保存」をクリックする。

実際に私のパソコンのクラシックOutlook 2019で確認したところ、「ファイルの種類」で選べるのはテキスト(.txt)/Outlookテンプレート(.oft)/Outlookメッセージ形式(.msg)/Outlookメッセージ形式 – Unicode(.msg)/HTML(.htm;.html)/MHTファイル(.mht)でした。既定は「Outlookメッセージ形式 – Unicode(.msg)」で、クラシックOutlookに.emlはありません。Outlookだけで開き直すなら.msgのままでOKです。メール1通を.msgで残す方法をもっと詳しく知りたい方は、OutlookのメールをMSG形式で保存する手順で個別に解説しています。
OutlookのメールをPDFで保存するには?
Outlookの「名前を付けて保存」にPDFはありません。印刷画面でプリンターに「Microsoft Print to PDF」を選んで保存します。
PDFは相手の環境を選ばず開けて、内容も変えられにくいので、見積書や問い合わせ履歴の保管に向いています。Windows 10・11に標準で入っている仮想プリンター「Microsoft Print to PDF」を使えば、追加ソフト無しでPDF化できます。クラシックOutlookの手順は次のとおりです。
- PDFにしたいメールを開く。
- 「ファイル」→「印刷」をクリックする。
- プリンターの一覧から「
Microsoft Print to PDF」を選ぶ。 - 「印刷」をクリックする。
- 保存先とファイル名を指定して「保存」をクリックすると、PDFファイルができる。
新しいOutlookとWeb版でも考え方は同じです。メールを開いて右上の「その他のアクション」(…)から「印刷(Print)」を開き、プリンターを「Microsoft Print to PDF」にすればPDFとして保存できます。
新しいOutlook・Web版での保存はどう違う?
新しいOutlookは「その他のアクション」→「名前を付けて保存」、Web版は「その他のアクション」→「ダウンロード」で、どちらも.emlか.msgで保存します。
Windows 11標準の「新しいOutlook(無料版)」やブラウザで使うWeb版(Outlook on the web / Outlook.com)は、クラシック版とメニュー構成が違います。いずれもメールを開き、メッセージ上部の「その他のアクション」(…)から操作します。新しいOutlookは「名前を付けて保存」、Web版は「ダウンロード」という名前で、保存形式は.emlまたは.msgです。テキストやHTML、テンプレート(.oft)といった形式は、これらの版では選べません(クラシックOutlook専用です)。
もう一つ覚えておきたいのが下書きの自動保存です。クラシックOutlookは既定で3分ごとに下書きを保存し、この間隔は「ファイル」→「オプション」→「メール」→「メッセージの保存」で1〜99分の範囲で変更できます。一方、新しいOutlookとWeb版は30秒ごとに自動保存されます。書きかけのメールが消えにくいよう、どの版もこまめに控えが残るしくみです。
添付ファイルだけを保存するには?
メール本文は要らず添付だけ残したいときは、添付ファイルを右クリックして「名前を付けて保存」を選びます。請求書や写真など、添付ファイルだけパソコンに残したい場面は多いものです。クラシックOutlookでは、メールを開いて添付ファイルのアイコンを右クリックし、「名前を付けて保存」を選べば、その添付ファイルだけを保存できます。添付が複数あるときは、添付ファイルの上で表示される「すべての添付ファイルを保存」を使うと、まとめて1つのフォルダーに保存できます。
複数のメールをまとめて残すには?
パソコンの買い替えやアカウント整理で「フォルダー丸ごと残したい」ときは、1通ずつ保存するより.pstファイルへのエクスポートが向いています。.pstはメール・予定表・連絡先をまとめて格納できるOutlook専用のデータファイルで、別のパソコンのOutlookに取り込み直すこともできます。手順は少し長くなるので、ここでは「まとめて残すなら.pstという方法がある」とだけ押さえてください。詳しい作成手順は下の出典にある公式ページが正確です。

保存でつまずきやすい落とし穴
.msgは相手のパソコンで開けないことがあり、.txtは書式や画像が消えます。渡す相手と用途で形式を選び分けるのがコツです。
形式選びでよくある失敗を、先回りで挙げておきます。実務でも問い合わせが多いポイントです。
.msgはOutlook専用に近い形式で、Outlookが入っていない相手のパソコンでは開けないことがある。社外へ渡すならPDFが無難。.txtで保存すると文字だけ残り、書式・画像・レイアウトは消える。見た目も残したいならHTMLかPDFを選ぶ。
また、保存したファイル名にメールの件名がそのまま入るため、件名に「/」などの記号が含まれていると保存できないことがあります。その場合はファイル名を短く付け直してから保存してください。

出典(公式情報)
本記事の保存形式・手順・新旧Outlookの違いは、次のMicrosoft公式ページで確認しています。最新の仕様は公式ページもあわせてご覧ください。
Microsoft サポート「Outlook メッセージを .eml ファイル、PDF ファイル、または下書きとして保存する」
Microsoft サポート「情報を保存する Outlook データ ファイル (.pst) を作成する」
メールの保存でつまずいたら気軽にご相談ください
「形式がいろいろあって、結局どれで保存すればいいのか分からない」「保存したファイルが相手のパソコンで開けないと言われた」…メールの保存は、いざ自分でやろうとすると地味につまずきやすいところです。読んでみて「なんかよくわからないなぁ…。」と感じたら、ひとりで悩まずからメッセージをください。
よくある質問
Outlookのメールをパソコンに保存したらサーバーから消えますか
消えません。ファイルとして保存するのはコピーを取る操作で、Outlook上のメールはそのまま残ります。
新しいOutlookでメールをファイルに保存できますか
できます。メール上部の「その他のアクション」から「名前を付けて保存」を選び、.emlまたは.msgで保存します。Web版は同じ場所の「ダウンロード」を使います。
クラシックOutlookで.emlで保存できますか
できません。クラシックOutlookのファイルはOutlookメッセージ形式(.msg)・テキスト・HTMLなどで、.emlは新しいOutlookとWeb版で使える形式です。
OutlookのメールをPDFにできないときは
印刷画面のプリンターに「Microsoft Print to PDF」が出ているか確認してください。無ければWindowsの機能で追加できます。
.msgと.emlはどちらで保存すべきですか
Outlookだけで開き直すなら.msg、他のメールソフトでも開きたいなら汎用性の高い.emlがおすすめです。
最終確認日 2026年6月 / uri uri


コメント