9割が知らない!Ethernetフレームの正体と仕組みを3分で完全理解

ネットワークの知識
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「ネットワークの勉強を始めたけど、Ethernetフレームって何?」「パケットとフレームって何が違うの?」そんな疑問を抱えていませんか?実は、あなたが今この瞬間にインターネットを使っているその裏側で、無数のEthernetフレームが光の速さで飛び交っています。でも安心してください。この記事を読めば、初心者でもEthernetフレームの仕組みが手に取るようにわかるようになります。CCNA試験対策にも完璧な内容になっていますので、最後までお付き合いください。

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Ethernetフレームとは?

Ethernetフレームのイメージ

Ethernetフレームのイメージ

Ethernetフレームとは、Ethernet規格に従ってネットワーク上でデータをやり取りするときの、データの塊のことです。もっと簡単に言うと、ネットワーク上で情報を送るための「小包」のようなものですね。

インターネットで動画を見たり、メールを送ったりするとき、実はデータは一度にまとめて送られているわけではありません。データは細かく分割されて、それぞれがEthernetフレームという形式に包まれて送られているのです。この仕組みがあるからこそ、私たちは快適にインターネットを使うことができています。

ちなみに、TCP/IPの世界ではパケットという言葉を使いますが、Ethernetではフレームという言葉を使います。これは階層の違いによるもので、ネットワーク層(L3)ではパケット、データリンク層(L2)ではフレームと呼ばれるのです。でも基本的には「通信用に細切れにされたデータ」という意味で同じと考えて大丈夫です。

Ethernetフレームの仕組みを例え話でイメージしやすいように解説

さて、ここで質問です。なぜわざわざデータを細切れにする必要があるのでしょうか?

太巻きを想像してください。一本丸ごと口に入れようとしたら、息が詰まって大変なことになりますよね。だから私たちは太巻きを食べる時、適度な大きさに切り分けて少しずつ食べます。

ネットワークも全く同じなんです。大きなデータを一度に送ろうとすると、ネットワークの「線」が詰まってしまいます。他の人が同じネットワークを使いたくても使えなくなってしまうのです。だからデータを一旦細切れにして、少しずつ送ります。そして送った先で元のデータに戻すのです。

この「送るために細切れにされたデータ」がフレームであり、パケットなのです。郵便で例えるなら、大きな荷物を複数の小包に分けて送るようなものですね。それぞれの小包には、どこに届けるのか、誰が送ったのか、何番目の荷物なのかといった情報が書かれたラベルが貼られています。このラベルに相当するのがヘッダ部で、中身に相当するのがデータ部です。

じゃあイメージできたところでEthernetフレームをゴリゴリの専門用語で解説

イーサネットフレームの中身

イーサネットフレームの中身


それでは、Ethernetフレームの構造を専門的に見ていきましょう。Ethernetフレームは以下の7つのフィールドで構成されています。

まず最初に来るのがプリアンブルです。これは送信側と受信側の同期を取るための特別なビット列で、10101010という0と1の繰り返しパターンが7バイト分続きます。受信側のネットワーク機器は、このパターンを検出することで「お、データが来るぞ」と準備を始めるのです。

次に来るのがSFD(Start Frame Delimiter)で、日本語では「フレーム開始デリミタ」と呼ばれます。これは1バイトで、10101011というビット列です。最後が「11」になっていることに注目してください。これが「さあ、ここからが本当のデータですよ」という合図になっているのです。

ここで重要な知識を一つ。プリアンブルとSFDはハードウェアによって自動的に生成され、受信後には破棄されます。そのため、Ethernetフレームのサイズを数えるときには含まれません。これがEthernetフレームのサイズが最小64バイト、最大1518バイトとされる理由です。

続いて宛先MACアドレスが6バイト分配置されます。これは送り先のコンピュータやネットワーク機器を識別するための物理アドレスです。IPアドレスが「住所」なら、MACアドレスは「名前」のようなものですね。

その次に送信元MACアドレスが6バイト分来ます。これは誰が送ったのかを示すアドレスです。返信が必要なときに、この情報を使って送り返すことができます。

そしてタイプフィールドが2バイト分あります。これは次に続くデータ部分に何のプロトコルのデータが入っているかを示す重要なフィールドです。例えば、0x0800ならIPv4のデータ、0x86ddならIPv6のデータ、0x0806ならARPのデータが入っていることを示します。この16進数の値を覚えておくと、ネットワークトラブルシューティングの際に役立ちますよ。

次がデータフィールドで、ここに実際に送りたい情報が入ります。サイズは最小46バイト、最大1500バイトです。もしデータが46バイトに満たない場合は、ダミーのデータ(0)を追加して46バイトにします。これをパディングと呼びます。なぜこんなことをするかというと、Ethernetでは衝突検出を正しく行うために、フレーム全体の長さが最低64バイト必要だからです。

最後にFCS(Frame Check Sequence)が4バイト分配置されます。これはフレームにエラーがないかをチェックするための値で、CRC(巡回冗長検査)という計算方法で求められます。受信側はこの値を使って、データが正しく届いたかを確認できるのです。

Ethernetフレームの一番重要なポイントとは?

Ethernetフレームを理解する上で最も重要なポイントは、ヘッダ部の役割です。

ヘッダ部は郵便の封筒のようなもので、「どこに送るのか」「誰が送ったのか」「中身は何なのか」といった情報が詰まっています。データ部がどんな内容であっても、ヘッダ部がEthernet規格に従っていれば、ネットワーク機器は正しく処理できるのです。

特に重要なのがカプセル化という概念です。インターネット通信では、データに様々な階層のヘッダが次々と付けられていきます。例えば、Webページのデータを送るとき、まずHTTPやHTTPSのデータとして扱われ、それがTCPヘッダで包まれてTCPセグメントになり、さらにIPヘッダで包まれてIPパケットになり、最後にEthernetヘッダで包まれてEthernetフレームになるのです。

これはマトリョーシカ人形のように、小さな人形(データ)を大きな人形(ヘッダ)で包んでいくイメージですね。受信側では、この逆の手順でヘッダを一つずつ剥がしていき、最終的に元のデータを取り出します。この仕組みをカプセル化とカプセル化解除と呼びます。

もう一つ重要なのがMACアドレスの構造です。MACアドレスは48ビット(6バイト)で構成され、上位24ビットがベンダーコード、下位24ビットがベンダーが割り当てる固有の番号になっています。ベンダーコードはIEEEが管理しており、各メーカーに一意の値が割り当てられています。例えば、Cisco製のネットワーク機器なら「00-17-94」といったベンダーコードが使われています。

さらに、MACアドレスの最初の1バイトには特別な意味があります。7ビット目のU/Lビットは、グローバルアドレス(0)かローカルアドレス(1)かを示します。8ビット目のI/Gビットは、ユニキャスト(0)かマルチキャスト・ブロードキャスト(1)かを示します。全ビットが1のMACアドレス「FFFF.FFFF.FFFF」は、ネットワーク内の全ての機器に送るブロードキャストアドレスとして使われます。

注意点とごっちゃになって勘違いしやすい点

Ethernetフレームを学ぶ上で、初心者がよく混乱するポイントがいくつかあります。

フレームとパケットの違い

最もよくある勘違いが、フレームとパケットを完全に同じものだと思ってしまうことです。確かに両方とも「細切れにされたデータ」という意味では同じですが、扱う階層が違います。OSI参照モデルで言えば、ネットワーク層(第3層)で扱うのがパケット、データリンク層(第2層)で扱うのがフレームです。つまり、IPパケットがEthernetフレームの中に入っている、という関係性なのです。

フレームサイズの計算

もう一つ注意が必要なのが、フレームサイズの計算です。Ethernetフレームのサイズは最小64バイト、最大1518バイトと言われますが、これにはプリアンブルとSFDは含まれません。なぜなら、これらはハードウェアが自動的に付け外しするもので、実際にネットワークを流れるデータの一部とは見なされないからです。試験では「プリアンブルを含めたフレームサイズは?」という引っ掛け問題が出ることもあるので注意しましょう。

タイプフィールドと長さフィールド

Ethernetフレームには複数の規格があり、EthernetⅡフレームではタイプフィールド、IEEE802.3フレームでは長さフィールドが使われます。現在主流なのはEthernetⅡフレームです。タイプフィールドは上位層プロトコルを識別するため、長さフィールドはデータ部のサイズを示すために使われます。この違いを理解していないと、ネットワーク機器の設定やトラブルシューティングで混乱することがあります。

MACアドレスとIPアドレスの役割

初心者がよく混同するのが、MACアドレスとIPアドレスの役割です。MACアドレスは物理的な機器を識別するためIPアドレスは論理的なネットワーク上の位置を示すために使われます。郵便で例えるなら、IPアドレスが「東京都渋谷区○○」という住所で、MACアドレスが「山田太郎さん」という宛名です。両方あって初めて、正しい相手にデータを届けることができるのです。

理解度テスト!CCNA対策

問題1: Ethernetフレームのフィールドで、送受信の同期を取りフレームの始まりを知らせるために使われるものはどれですか?(2つ選択)





正解: プリアンブルとSFD(Start Frame Delimiter)

プリアンブルは10101010の繰り返しで7バイト、SFDは10101011で1バイトのビット列です。プリアンブルで送受信の同期を取り、SFDでフレームの開始を明確に示します。この2つはハードウェアレベルで処理され、フレームサイズの計算には含まれません。

問題2: Ethernetフレームのタイプフィールドで、IPv4を示す値はどれですか?




正解: 0x0800

タイプフィールドは2バイトで、次に続くデータ部に含まれる上位層プロトコルを識別します。0x0800がIPv4、0x86ddがIPv6、0x0806がARP、0x8100がIEEE802.1q(VLAN)を示します。この値を覚えておくと、パケットキャプチャの解析時に役立ちます。

問題3: Ethernetフレームのサイズに関する記述として正しいものはどれですか?(2つ選択)





正解: フレームの最小サイズは64バイトでプリアンブルとSFDは含まない、データが46バイト未満の場合はパディング処理が行われる

Ethernetフレームのサイズは最小64バイト、最大1518バイトですが、これにはプリアンブル(7バイト)とSFD(1バイト)は含まれません。データフィールドは最小46バイト、最大1500バイトで、46バイトに満たない場合はダミーデータ(0)を追加するパディング処理が行われます。これは衝突検出を正しく行うために必要な処理です。

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まとめ

Ethernetフレームは、ネットワーク通信の基礎となる重要な概念です。プリアンブル、SFD、宛先MACアドレス、送信元MACアドレス、タイプ、データ、FCSという7つのフィールドで構成され、それぞれが重要な役割を果たしています。

フランスパンの例えで説明したように、データを細切れにして送ることで、ネットワークを効率的に使うことができます。そしてヘッダ部が「封筒」、データ部が「便箋」の役割を果たし、確実にデータを届ける仕組みになっているのです。

CCNA試験対策としても、Ethernetフレームの構造とMACアドレスの仕組みは頻出項目です。特にフレームサイズの計算(プリアンブルとSFDは含まない)、タイプフィールドの値(0x0800がIPv4など)、パディングの概念は確実に押さえておきましょう。

この記事で学んだ知識を基に、実際のネットワーク機器の設定やトラブルシューティングに挑戦してみてください。最初は難しく感じるかもしれませんが、一つずつ理解していけば、必ずネットワークの世界が見えてきます。あなたのネットワークエンジニアとしての第一歩を、心から応援しています。

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