Wordで文書を作成していると、「次のページに内容を追加したい」「ページ番号やヘッダーをリセットしたい」といった場面がよくあります。そんなときに便利なのが、VBA（Visual Basic for Applications）を使った「新しいページの挿入」です。今回は、初心者の方でもわかりやすく、実際に使えるコードとともに解説します。
新しいページを挿入する基本の方法
Wordのイメージ
Wordで新しいページを挿入するには、主に2つの方法があります。
セクション区切りを使って新しいページを挿入する
セクション区切りを使うと、ページのレイアウトやヘッダー・フッターの設定を独立させることができます。以下のコードは、カーソルの位置に「次のページから始まる新しいセクション」を挿入します。
vba
Sub InsertNewPageWithSectionBreak()
Selection.InsertBreak Type:=wdSectionBreakNextPage
Selection.Collapse Direction:=wdCollapseEnd
End Sub
このコードを実行すると、現在のカーソル位置から次のページが開始され、ページ設定が新たに適用されます。
シンプルに空白のページを挿入する
もっとシンプルに、空白のページを挿入したい場合は、以下のコードを使います。
vba
Sub InsertBlankPage()
ActiveDocument.Sections.Add
End Sub
このコードを実行すると、現在のカーソル位置から新しいセクションが追加され、空白のページが挿入されます。
ヘッダーやフッターをリセットする方法
新しいページを挿入した際、前のページのヘッダーやフッターが引き継がれることがあります。これをリセットするには、以下のコードを追加します。
vba
Sub ResetHeaderFooter()
With ActiveDocument.Sections.Last
.Headers(wdHeaderFooterPrimary).LinkToPrevious = False
.Headers(wdHeaderFooterPrimary).Range.Delete
.Footers(wdHeaderFooterPrimary).LinkToPrevious = False
.Footers(wdHeaderFooterPrimary).Range.Delete
End With
End Sub
このコードを実行すると、最後のセクションのヘッダーとフッターが前のセクションからリンクされていない状態になり、内容が削除されます。
実際に使ってみよう！
では、実際にVBAを使ってみましょう。
- Wordを開き、任意の文書を用意します。
- 「開発」タブを表示し、「Visual Basic」をクリックします。
- VBAエディタが開いたら、「挿入」→「モジュール」を選択します。
- 上記のコードをコピーして、新しいモジュールに貼り付けます。
- コードを実行するには、カーソルをコード内に置き、F5キーを押します。
これで、新しいページが挿入されるはずです。
よくある質問や疑問
Q1: セクション区切りとページ区切りの違いは何ですか？
セクション区切りは、ページのレイアウトやヘッダー・フッターの設定を独立させるために使用します。一方、ページ区切りは単に次のページを開始するだけで、レイアウトやヘッダー・フッターの設定は引き継がれます。
Q2: VBAのコードを実行する際にエラーが出る場合、どうすれば良いですか？
エラーが出る場合は、以下の点を確認してください。
- VBAエディタで「ツール」→「参照設定」を選択し、「Microsoft Word xx.x Object Library」がチェックされているか確認します。
- コード内にタイプミスや構文エラーがないか確認します。
- Wordのセキュリティ設定で、マクロが有効になっているか確認します。
Q3: 複数のページを一度に挿入する方法はありますか？
複数のページを挿入するには、以下のようにループを使って繰り返し処理を行います。
vba
Sub InsertMultiplePages()
Dim i As Integer
For i = 1 To 5 ' 5ページを挿入する例
Selection.InsertBreak Type:=wdPageBreak
Next i
End Sub
このコードを実行すると、現在のカーソル位置から5ページ分のページ区切りが挿入されます。
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まとめ
Word VBAを使うことで、文書作成の効率が大幅にアップします。新しいページの挿入も、VBAを使えば簡単に実現できます。ぜひ、上記のコードを試してみてください。
他にも疑問やお悩み事があれば、お気軽にLINEからお声掛けください。
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