Word VBAで表のセルを簡単に選択する方法【初心者向け解説】

2025.05.262025.05.30

Wordで文書を作成していると、表（テーブル）を使う場面が多いですよね。特に、同じような作業を何度も繰り返す場合、手作業だと時間がかかってしまいます。そこで登場するのが「VBA（Visual Basic for Applications）」という自動化ツールです。今回は、VBAを使ってWordの表のセルを簡単に選択する方法をご紹介します。

VBAとは？
セルを選択する基本のコード
複数のセルを選択する方法
特定の列を選択する方法
セルの情報を取得する方法
今すぐ解決したい！どうしたらいい？
まとめ

VBAとは？

Wordのイメージ

VBAは、Microsoft Office製品に組み込まれているプログラミング言語です。これを使うことで、普段の操作を自動化したり、複雑な処理を簡単に行ったりすることができます。例えば、毎日同じ内容の表を作成する場合、VBAを使えばボタン一つで自動的に表を作成することが可能です。

セルを選択する基本のコード

まずは、最も基本的なセルの選択方法から始めましょう。以下のコードをVBAエディタに入力してみてください。

Sub セルを選択する()

    ' 1つ目の表の1行目、1列目のセルを選択

    ActiveDocument.Tables(1).Cell(1, 1).Range.Select

End Sub

このコードを実行すると、現在の文書の1つ目の表の1行目、1列目のセルが選択されます。ActiveDocument.Tables(1)は、現在の文書の1つ目の表を指し、.Cell(1, 1)はその表の1行目、1列目のセルを指定しています。

複数のセルを選択する方法

次に、複数のセルを選択する方法をご紹介します。例えば、1つ目の表の2行目から4行目までのセルを選択する場合、以下のコードを使用します。

Sub 複数のセルを選択する()

    ' 1つ目の表の2行目から4行目までのセルを選択

    ActiveDocument.Tables(1).Range(Start:=ActiveDocument.Tables(1).Rows(2).Range.Start, _

                                    End:=ActiveDocument.Tables(1).Rows(4).Range.End).Select

End Sub

このコードでは、ActiveDocument.Tables(1).Rows(2).Range.Startで2行目の開始位置を、ActiveDocument.Tables(1).Rows(4).Range.Endで4行目の終了位置を指定しています。これにより、2行目から4行目までのセルが選択されます。

特定の列を選択する方法

特定の列を選択する場合、以下のコードを使用します。

Sub 特定の列を選択する()

    ' 1つ目の表の2列目を選択

    ActiveDocument.Tables(1).Columns(2).Select

End Sub

このコードでは、ActiveDocument.Tables(1).Columns(2)で1つ目の表の2列目を指定し、.Selectでその列を選択しています。

セルの情報を取得する方法

選択したセルの情報を取得することも可能です。例えば、現在選択されているセルの行番号と列番号を表示する場合、以下のコードを使用します。

Sub セルの情報を取得する()

    ' 現在選択されているセルの行番号と列番号を表示

    MsgBox "行番号: " & Selection.Information(wdStartOfRangeRowNumber) & _

           " 列番号: " & Selection.Information(wdStartOfRangeColumnNumber)

End Sub

このコードでは、Selection.Information(wdStartOfRangeRowNumber)で行番号を、Selection.Information(wdStartOfRangeColumnNumber)で列番号を取得しています。