「昨日まで普通に使えていたWordが、今日開いたら見覚えのないフォントになっていた」「いつも使っているテンプレートの書式が崩れている」「終了するたびに『テンプレートを保存しますか?』と聞かれる」こんな経験はありませんか?
会社のPCでWordを使っていると、知らないうちにテンプレートが変わってしまう現象に悩まされることがあります。実はこの問題、アドインの干渉、Microsoft 365の自動更新、マクロウイルス、グループポリシーの設定など複数の原因が絡み合っているケースがほとんどです。
本記事では、2026年1月時点の最新情報を踏まえて、Wordテンプレートが勝手に変わる原因を徹底解明し、それぞれの状況に応じた具体的な解決策をお伝えします。
- Normal.dotmテンプレートが勝手に変更される7つの原因を完全網羅
- 会社PC特有のグループポリシーやセキュリティ設定の影響と対処法
- 今すぐ試せる具体的な修復手順とテンプレートのリセット方法
- Normal.dotmとは何か?Wordテンプレートの仕組みを理解しよう
- 原因その1アドインによるテンプレート変更
- 原因その2Microsoft 365の自動更新による設定変更
- 原因その3マクロウイルスによるテンプレート感染
- 原因その4グループポリシーによる強制設定
- 原因その5更新プログラムによる不具合
- 原因その6複数ユーザーでのPCシェアや移動プロファイル
- 原因その7スタートアップフォルダ内のテンプレート競合
- テンプレートを完全にリセットする方法
- 実務で役立つWordテンプレート管理のVBAコード集
- 現場でよく遭遇するトラブル事例と解決の勘所
- テンプレート問題を予防するための日常習慣
- IT管理者向けの組織的な対策
- ぶっちゃけこうした方がいい!
- Wordのテンプレートが勝手に変わる問題に関するよくある質問
- 今すぐパソコンやスマホの悩みを解決したい!どうしたらいい?
- まとめ
Normal.dotmとは何か?Wordテンプレートの仕組みを理解しよう
まず押さえておきたいのが、Wordの根幹を支えるNormal.dotmというファイルの存在です。これはWordを起動するたびに自動的に読み込まれる「グローバルテンプレート」で、新規文書を作成する際のフォント、余白、行間、スタイルといった初期設定がすべてここに保存されています。
Normal.dotmは通常、以下の場所に格納されています。
C:\Users\ユーザー名\AppData\Roaming\Microsoft\Templates\Normal.dotm
このファイルが何らかの理由で変更されると、以降作成するすべての新規文書に影響が出ます。また、このファイルが破損したり削除されたりした場合、Wordは自動的に新しいNormal.dotmを作成しますが、その際にカスタマイズしていた設定はすべて失われてしまいます。
テンプレートが勝手に変わったときに確認すべき症状
あなたが経験している現象が本当にテンプレートの問題なのかを判断するために、以下の症状をチェックしてみてください。Wordを終了するたびに「グローバルテンプレートに変更が加えられました。変更を保存しますか?」というメッセージが表示される場合、これは明らかにNormal.dotmが外部から変更を受けているサインです。新規文書を作成すると、以前設定したはずのデフォルトフォントやサイズが別のものになっている現象もテンプレート問題の典型的な兆候といえます。既存の文書を開くとレイアウトが崩れる、スタイルが意図しないものに変わっているといった症状が出た場合は、文書自体の問題かテンプレートの問題かを切り分ける必要があります。
原因その1アドインによるテンプレート変更
会社PCでWordのテンプレートが勝手に変わる最も多い原因が、インストールされているアドインによる干渉です。業務で使用するために導入されたサードパーティ製のアドインが、意図せずNormal.dotmに変更を加えてしまうケースが非常に多く報告されています。
特に問題を起こしやすいと報告されているアドインには、郵便料金計算やラベル印刷に関連するもの、PDF変換ツール、文書管理システムとの連携プラグインなどがあります。2025年後半から2026年にかけては、Bluetooth関連のアドインがNormal.dotmの保存を妨げる問題が複数報告されています。
アドインが原因かどうかを特定する方法
アドインが問題の原因かどうかを確認するには、まずWordをセーフモードで起動してみましょう。Windowsの検索バーに「ファイル名を指定して実行」と入力するか、Windowsキー+Rを押してwinword /safeと入力してEnterを押します。セーフモードではアドインが読み込まれないため、この状態で問題が発生しなければ、アドインが原因である可能性が高いといえます。
問題のあるアドインを特定するには、Wordで「ファイル」→「オプション」→「アドイン」と進み、画面下部の「管理」で「COMアドイン」を選択して「設定」をクリックします。表示されたアドインのチェックを一つずつ外しながらWordを再起動し、問題が解消されるかを確認していきます。
原因その2Microsoft 365の自動更新による設定変更
会社でMicrosoft 365(旧Office 365)を使用している場合、月次の自動更新によってWordの既定設定が変更されることがあります。2024年から2025年にかけて最も大きな変更だったのは、デフォルトフォントがCalibriからAptosに変更されたことです。
Microsoftは2024年にドキュメントテーマ「Office」を修正し、新しいフォントファミリーであるAptosを標準フォントとして採用しました。この変更は、工場出荷時のデフォルト設定を使用していたすべてのWordインストール環境に適用されました。そのため、特に何もしていないのに突然フォントが変わったように感じるユーザーが続出しています。
フォントを元に戻す方法
Aptosから以前のCalibriやその他の好みのフォントに戻すには、「ホーム」タブのフォントグループ右下にある小さな矢印をクリックしてフォントダイアログを開きます。希望のフォントとサイズを選択したら、左下の「規定に設定」ボタンをクリックし、「Normal.dotmテンプレートを使用したすべての文書」を選択してOKを押します。この設定により、以降作成する新規文書はすべて選択したフォントで作成されます。
原因その3マクロウイルスによるテンプレート感染
セキュリティ上、最も深刻な原因がマクロウイルスによるNormal.dotmの感染です。マクロウイルスは、Wordのマクロ機能を悪用してグローバルテンプレートに自身をコピーし、その後開かれるすべての文書に感染を広げていきます。
MITREのATT&CKフレームワークでも「Office Template Macros」として攻撃手法が文書化されており、攻撃者はNormal.dotmにVBAマクロを挿入することで、Wordが起動するたびに悪意のあるコードを実行させることが可能です。感染したテンプレートは、AutoExec、AutoOpen、AutoCloseといった自動実行マクロを通じて、ユーザーの操作なしに動作を続けます。
マクロウイルス感染の確認と駆除方法
感染の有無を確認するには、Wordの検索ボックスに「マクロ」と入力し、「マクロの表示」を選択します。表示されるマクロの一覧に「Auto」で始まる見覚えのないマクロがある場合、それはウイルスによって追加された可能性があります。見覚えのないマクロは選択して「削除」をクリックしますが、その前に必ずウイルス対策ソフトでシステム全体のスキャンを実行してください。
マクロウイルスの駆除後は、Normal.dotmファイル自体を削除またはリネームすることをお勧めします。Wordを次回起動した際に、新しいNormal.dotmが自動的に作成されます。ただし、これによってカスタマイズした設定は失われるため、事前に必要な設定をメモしておくとよいでしょう。
原因その4グループポリシーによる強制設定
会社のPCでは、IT管理者がActive Directoryのグループポリシーを使用してOfficeの設定を一括管理していることがあります。この場合、ユーザーが個別に設定を変更しても、グループポリシーによって上書きされてしまう可能性があります。
2026年1月現在、Microsoft 365に関するグループポリシーテンプレートは定期的に更新されており、新しいポリシーが適用されるたびにWordの動作が変わることがあります。特に、SharePointへの自動保存設定やOneDriveとの連携に関するポリシーは、テンプレートの保存場所や動作に影響を与える可能性があります。
グループポリシーの影響を確認する方法
自分のPCにどのようなポリシーが適用されているかを確認するには、コマンドプロンプトを管理者権限で開き、gpresult /rと入力してEnterを押します。表示される情報から、Officeに関連するポリシーが適用されているかを確認できます。グループポリシーによって設定が制限されている場合は、IT管理者に相談して対応を依頼する必要があります。
原因その5更新プログラムによる不具合
過去には、Office 365の特定の更新プログラムが原因で、テキストや画像が欠けて表示されたり、位置がずれたりする不具合が発生したことがあります。特に2018年4月から5月にかけてのバージョン1804系のビルドでは、深刻なレイアウト崩れの問題が報告されました。
2025年後半にもバージョン2509の更新後に、表のグリッド線が消える、図表のキャプション番号が消失するといった問題が報告されています。こうした更新に起因する問題は、新しいバージョンへの更新で解消されることが多いですが、業務に支障がある場合は一時的に以前のバージョンに戻すことも選択肢となります。
ハードウェアグラフィックアクセラレータの無効化
更新プログラムに関連したレイアウト崩れには、ハードウェアグラフィックアクセラレータを無効にすることで改善するケースがあります。「ファイル」→「オプション」→「詳細設定」と進み、「表示」セクションにある「ハードウェアグラフィックアクセラレータを無効にする」にチェックを入れてOKを押します。これにより、Wordの描画処理がGPUではなくCPUで行われるようになり、グラフィック関連の問題が解消されることがあります。
原因その6複数ユーザーでのPCシェアや移動プロファイル
会社のPCを複数のユーザーで共有している場合や、ドメイン環境で移動ユーザープロファイルを使用している場合、テンプレートの設定が予期せず変更されることがあります。あるユーザーがNormal.dotmを変更すると、同じプロファイルを使用する他のユーザーにもその変更が反映されてしまうのです。
また、シンクライアント環境や固定プロファイルを使用している場合、毎回プロファイルが初期化されるため、テンプレートのカスタマイズが保持されないケースもあります。
原因その7スタートアップフォルダ内のテンプレート競合
Wordには起動時に自動的に読み込まれるテンプレートやアドインを配置するスタートアップフォルダがあります。このフォルダに複数のテンプレートが存在し、それらが競合することで設定が上書きされる問題が発生することがあります。
Wordのスタートアップフォルダは通常、C:\Users\ユーザー名\AppData\Roaming\Microsoft\Word\STARTUPにあります。このフォルダの正確なパスを確認するには、「ファイル」→「オプション」→「詳細設定」と進み、「全般」セクションの「ファイルの場所」をクリックします。
スタートアップフォルダの整理方法
問題を切り分けるために、まずWordとOutlookをすべて終了します(OutlookはWordをメールエディタとして使用するため)。次に、スタートアップフォルダ内のすべてのファイルをデスクトップなど別の場所に一時的に移動し、Wordを起動して問題が解消されるか確認します。問題が解消された場合は、ファイルを一つずつ戻しながらどのファイルが原因かを特定していきます。
テンプレートを完全にリセットする方法
上記の原因を特定できない場合や、根本的に問題を解決したい場合は、Normal.dotmを完全にリセットする方法が有効です。この作業を行う前に、現在のNormal.dotmファイルをバックアップしておくことをお勧めします。
- Wordを完全に終了します。タスクマネージャーでWINWORD.EXEプロセスが残っていないことを確認してください。
- エクスプローラーで%appdata%\Microsoft\Templatesと入力してEnterを押し、Templatesフォルダを開きます。
- Normal.dotmファイルを見つけ、ファイル名を「Normal.dotm.old」などにリネームするか、デスクトップに移動します。
- Wordを起動すると、新しいNormal.dotmが自動的に作成されます。
新しいNormal.dotmは工場出荷時のデフォルト設定で作成されるため、必要に応じてフォントや余白などを再設定してください。以前のカスタマイズを復元したい場合は、Wordの「オーガナイザー」機能を使って、バックアップしたNormal.dotm.oldから必要なスタイルやマクロをコピーできます。
実務で役立つWordテンプレート管理のVBAコード集
ここからは、テンプレート問題を未然に防いだり、トラブル発生時に素早く対処するための実用的なVBAマクロを紹介します。VBAと聞くとハードルが高そうに感じるかもしれませんが、コピー&ペーストするだけで使えるコードばかりなので、プログラミング未経験者でも安心して試してください。
Normal.dotmを自動バックアップするVBAコード
テンプレートが突然おかしくなった時に最も困るのが「元に戻せない」という状況です。以下のマクロを定期的に実行しておけば、日付入りのバックアップが自動生成されるため、いつでも過去の状態に復旧できます。
Sub BackupNormalTemplate()
Dim templatePath As String
Dim backupPath As String
Dim backupFolder As String
Dim dateStamp As String
templatePath = Options.DefaultFilePath(wdUserTemplatesPath) & “\Normal.dotm”
backupFolder = Environ(“USERPROFILE”) & “\Documents\WordBackup\”
dateStamp = Format(Now, “yyyy-mm-dd_hhnnss”)
backupPath = backupFolder & “Normal_” & dateStamp & “.dotm”
If Dir(backupFolder, vbDirectory) = “” Then MkDir backupFolder
NormalTemplate.Save
FileCopy templatePath, backupPath
MsgBox “バックアップを保存しました” & vbCrLf & backupPath
End Sub
このマクロは「ドキュメント」フォルダ内に「WordBackup」という専用フォルダを作成し、そこに日時を付けたNormal.dotmのコピーを保存します。週に一度でも実行しておけば、いざという時の保険になります。
不要なユーザー定義スタイルを一括削除するVBAコード
他の文書からコピー&ペーストを繰り返していると、知らない間に「ListLabel 1」「ListLabel 2」のような不要なスタイルが大量に蓄積されることがあります。これらはスタイル一覧を汚染し、目的のスタイルを探しにくくする原因になります。以下のマクロで一括削除が可能です。
Sub DeleteUserDefinedStyles()
Dim sty As Style
Dim deleteCount As Long
deleteCount = 0
For Each sty In ActiveDocument.Styles
If sty.BuiltIn = False Then
On Error Resume Next
sty.Delete
If Err.Number = 0 Then deleteCount = deleteCount + 1
On Error GoTo 0
End If
Next sty
MsgBox deleteCount & “個のユーザー定義スタイルを削除しました”
End Sub
このマクロは組み込みスタイル(標準、見出し1、見出し2など)には手を付けず、ユーザーが追加したスタイルのみを削除します。文書を整理整頓したいときに便利です。
スタイルの自動更新設定を一括でオフにするVBAコード
Wordには「スタイルを自動的に更新する」という機能があり、これが有効になっていると、意図せずテンプレート全体のスタイルが変わってしまうことがあります。以下のマクロで、すべてのスタイルの自動更新をオフにできます。
Sub DisableAutoStyleUpdate()
Dim sty As Style
Dim count As Long
count = 0
For Each sty In ActiveDocument.Styles
If sty.Type = wdStyleTypeParagraph Then
If sty.AutomaticallyUpdate = True Then
sty.AutomaticallyUpdate = False
count = count + 1
End If
End If
Next sty
MsgBox count & “個のスタイルの自動更新をオフにしました”
End Sub
アドインの一覧を取得して問題を切り分けるVBAコード
テンプレート問題の原因特定に役立つのが、現在読み込まれているアドインの一覧表示です。以下のマクロを実行すると、インストールされているすべてのアドインとその読み込み状態が表示されます。
Sub ListAllAddins()
Dim addIn As addIn
Dim info As String
info = “【読み込み中のアドイン一覧】” & vbCrLf & vbCrLf
For Each addIn In Application.AddIns
info = info & “名前: ” & addIn.Name & vbCrLf
info = info & “パス: ” & addIn.Path & vbCrLf
info = info & “読み込み: ” & addIn.Installed & vbCrLf & vbCrLf
Next addIn
Dim newDoc As Document
Set newDoc = Documents.Add
newDoc.Content.Text = info
End Sub
問題が発生した時にこのマクロを実行しておけば、IT部門への報告時にも具体的な情報を提供できて効率的です。
現場でよく遭遇するトラブル事例と解決の勘所
ここからは、私自身や周囲のWordヘビーユーザーが実際に体験した「あるある」なトラブルと、その解決に至った経緯を共有します。マニュアルには載っていない、現場の知恵をお届けします。
事例1毎朝PCを起動するとフォントがAptosに戻っている
これは2024年後半から2025年にかけて最も多かった相談です。「何度設定してもCalibriに戻せない」「朝来るたびにまたAptosになっている」という声が相次ぎました。
原因を探っていくと、ほとんどのケースで「規定に設定」ボタンを押した後の選択肢が間違っていました。「この文書だけ」を選んでいたため、新しい文書には反映されなかったのです。「Normal.dotmテンプレートを使用したすべての文書」を選択し、さらにWordを完全に終了してから再起動することで、設定が永続化されます。
また、会社のグループポリシーでテーマが強制されている場合は、ユーザー側での変更が上書きされてしまいます。この場合はIT管理者に相談して、ポリシーの例外設定を依頼する必要があります。
事例2特定の共有文書を開くとスタイルが崩壊する
ある企業で、SharePoint上の特定の文書を開くたびに、開いたユーザーのWord環境のスタイルが崩れるという現象が発生しました。調査の結果、その文書に「スタイルを自動的に更新する」が有効になったスタイルが含まれており、それが感染源のように広がっていたことが判明しました。
対処法は、問題の文書を「開いて修復」モードで開き、先ほど紹介した「スタイルの自動更新をオフにするマクロ」を実行してから保存することでした。さらに、影響を受けた全員のNormal.dotmをリセットし、クリーンな状態から再スタートしました。
事例3Wordを終了するたびに保存確認が出る無限ループ
「変更を保存しますか?」のダイアログが毎回出るのは、何かがNormal.dotmを変更し続けているサインです。ある会社では、この原因がまさかのBluetoothイヤホンの管理ソフトでした。イヤホンの接続状態を監視するためにOfficeと連携するアドインが、起動のたびにテンプレートに痕跡を残していたのです。
このような予想外のソフトウェアが原因になることもあるため、最近インストールしたソフトウェアを思い出してみることも重要です。セーフモードでWordを起動して問題が出なければ、確実に何かのアドインが原因です。
事例4Office更新後に行間が広がって元に戻せない
Microsoft 365の自動更新後に、文書全体の行間が急に広がってしまったという報告は定期的にあります。これはテンプレートの問題というよりは、更新プログラムが「段落後」の間隔設定を変更してしまったケースが多いです。
「ホーム」タブの「段落」グループで設定を確認すると、「段落後」が「8pt」になっていることがあります。これを「0pt」に変更し、「規定に設定」でNormal.dotmに保存すれば解決します。行間設定は「1行」または「1.0」を選択し、「倍数」になっている場合は注意が必要です。
テンプレート問題を予防するための日常習慣
トラブルが起きてから慌てるよりも、日頃から予防策を講じておく方がずっと楽です。ここでは、Wordを業務で使う人すべてに実践してほしい習慣をお伝えします。
マクロを専用テンプレートに分離保存する
業務で使用するマクロをNormal.dotmに直接保存している人は多いですが、これはリスクが高い方法です。Normal.dotmが破損したりリセットが必要になった場合、苦労して作成したマクロがすべて失われてしまいます。
より安全な方法は、マクロ専用の.dotmファイルを作成し、それをWordのスタートアップフォルダに配置することです。スタートアップフォルダに置かれたテンプレートは、Word起動時に自動的に読み込まれるため、Normal.dotmと同様にマクロを使用できます。しかも、Normal.dotmをリセットしてもマクロは影響を受けません。
スタートアップフォルダの場所は、「ファイル」→「オプション」→「詳細設定」→「全般」セクションの「ファイルの場所」で確認できます。
月に一度のバックアップを習慣化する
先ほど紹介したバックアップマクロを使って、月に一度はNormal.dotmのバックアップを取る習慣をつけましょう。できれば、クラウドストレージや外付けドライブにもコピーを保存しておくと、PCが故障した場合でも復旧できます。
バックアップがあれば、テンプレートが壊れても「先月の状態に戻す」という選択肢が生まれます。何か月もかけてカスタマイズした設定が一瞬で消えるストレスは、想像以上に大きいものです。
共同編集文書には注意を払う
SharePointやOneDriveで複数人が同時編集する文書は、スタイルの競合が起きやすい環境です。特に、異なるバージョンのWordを使っているユーザーが混在している場合、予期しないスタイル変更が発生することがあります。
共同編集を行う前に、全員のWordバージョンを確認し、できるだけ統一することをお勧めします。また、テンプレートに基づく文書を共有する場合は、「文書のスタイルをテンプレートから更新する」オプションがオフになっていることを確認してください。
IT管理者向けの組織的な対策
ここまで個人ユーザー向けの対策を中心に解説してきましたが、企業のIT管理者が組織全体で対策を講じることで、テンプレート問題を大幅に減らすことができます。
グループポリシーでテンプレート設定を統一する
Active Directoryのグループポリシーを使用すれば、組織内のすべてのPCでWordの設定を統一できます。Microsoftが提供する管理用テンプレート(ADMX/ADML)をダウンロードしてセントラルストアに配置することで、フォント、スタイル、保存オプションなどを一元管理できるようになります。
特に重要な設定として、「標準テンプレートを保存する前にプロンプトを表示する」をオンにすることで、ユーザーが意図せずテンプレートを変更してしまうことを防げます。また、特定のアドインのインストールを制限したり、マクロの実行ポリシーを厳格化したりすることも検討してください。
標準テンプレートを配布する仕組みを構築する
組織で使用する標準のNormal.dotmを作成し、ログオンスクリプトやソフトウェア配布ツールを使って全PCに展開する方法も有効です。テンプレートが破損した場合でも、ログオン時に正常なテンプレートで上書きされるため、ユーザーが個別に対処する必要がなくなります。
ただし、ユーザー独自のカスタマイズが上書きされてしまう点には注意が必要です。マクロや特殊な設定が必要なユーザーには、例外処理を設けるか、カスタマイズ用の別テンプレートを用意する運用が必要になります。
ぶっちゃけこうした方がいい!
ここまで原因と対策を詳しく解説してきましたが、正直なところ「全部覚えて実践するのは大変」と感じた方も多いのではないでしょうか。そこで、20年以上Wordと格闘してきた経験から、本当に効果があって楽な方法をぶっちゃけます。
まず断言しますが、Normal.dotmのカスタマイズに時間をかけすぎないことが最大の防御策です。凝った設定を施せば施すほど、リセット時のダメージが大きくなります。フォントとフォントサイズ、基本的な余白設定くらいに留めておいて、それ以上のカスタマイズはテンプレートファイルを別途作成して管理するのが賢明です。
次に、「保存しますか?」のダイアログが出たら必ず「いいえ」を選ぶ習慣をつけてください。自分で意図的にNormal.dotmを編集した場合以外は、基本的に保存する必要はありません。このダイアログが頻繁に出る時点で、何かが異常な変更を加えようとしている証拠です。「いいえ」を選び続けることで、テンプレートの意図しない変更を防げます。
そして何より大事なのは、問題が起きたらすぐにNormal.dotmをリセットするという割り切りです。原因究明に何時間もかけるより、さっさとリネームして新しいNormal.dotmを生成し、必要な設定だけをやり直す方がトータルの時間は短くて済みます。どうせ設定項目は10個もないはずですから、5分で終わります。
バックアップについても、正直に言えば「気が向いた時にTemplatesフォルダを丸ごとコピー」で十分です。VBAマクロを組んで自動化するのも良いですが、そのマクロ自体がNormal.dotmに依存していたら本末転倒です。シンプルに、月初にエクスプローラーでフォルダをコピーするだけで、大半のトラブルには対応できます。
会社のPCで発生する問題については、IT部門を積極的に頼ることを強くお勧めします。グループポリシーやセキュリティソフトが原因の場合、個人でできることには限界があります。「Wordを終了するたびに保存確認が出る」「セーフモードでは問題が出ない」など、具体的な症状を伝えれば、IT部門も原因特定がしやすくなります。
最後に、Microsoft 365を使っている場合は自動更新のタイミングを把握しておくことが重要です。毎月第2火曜日前後に更新が配信されることが多いため、その直後に設定が変わっていないか確認する習慣をつけましょう。変わっていたらすぐに修正すれば、ダメージは最小限に抑えられます。
結局のところ、Wordのテンプレート問題は「完全に防ぐ」よりも「すぐに復旧できる体制を整える」方が現実的です。テンプレートはWordの土台ですが、その土台は意外と脆い。だからこそ、軽いフットワークでリセットできる準備をしておくことが、ストレスフリーなWord生活への近道なのです。
Wordのテンプレートが勝手に変わる問題に関するよくある質問
テンプレートの保存確認メッセージを表示させないようにできますか?
「ファイル」→「オプション」→「詳細設定」と進み、「保存」セクションにある「標準テンプレートを保存する前にプロンプトを表示する」のチェックを外すと、確認メッセージが表示されなくなります。ただし、これは問題の根本解決ではなく、変更が自動的に保存されるようになるだけです。アドインやマクロによる不正な変更も気づかないうちに保存されてしまう可能性があるため、まずは原因を特定することをお勧めします。
行間や文字間隔が勝手に広がってしまうのはテンプレートの問題ですか?
行間や文字間隔の問題は、テンプレートの設定変更が原因の場合もありますが、他の文書からコピー&ペーストした際にスタイルが引き継がれることでも発生します。「ホーム」タブの段落グループで「行と段落の間隔」を確認し、「1.0」や「倍数」の設定を見直してください。また、「レイアウト」タブの「ページ設定」から「文字数と行数」タブを開き、「標準の文字数を使う」が選択されているか確認することで、多くの場合問題が解消されます。
会社のIT部門に問い合わせる際、どのような情報を伝えればよいですか?
IT部門に効率よく問題を伝えるために、以下の情報を整理しておくとよいでしょう。Wordのバージョン(「ファイル」→「アカウント」で確認できます)、症状が発生し始めた時期、セーフモードで問題が再現するかどうか、インストールされているアドインの一覧、エラーメッセージの正確な文言などです。これらの情報があれば、IT部門も原因特定と解決に向けた対応がスムーズに行えます。
今すぐパソコンやスマホの悩みを解決したい!どうしたらいい?
いま、あなたを悩ませているITの問題を解決します!
「エラーメッセージ、フリーズ、接続不良…もうイライラしない!」
あなたはこんな経験はありませんか?
✅ ExcelやWordの使い方がわからない💦
✅ 仕事の締め切り直前にパソコンがフリーズ💦
✅ 家族との大切な写真が突然見られなくなった💦
✅ オンライン会議に参加できずに焦った💦
✅ スマホの重くて重要な連絡ができなかった💦
平均的な人は、こうしたパソコンやスマホ関連の問題で年間73時間(約9日分の働く時間!)を無駄にしています。あなたの大切な時間が今この悩んでいる瞬間も失われています。
LINEでメッセージを送れば即時解決!
すでに多くの方が私の公式LINEからお悩みを解決しています。
最新のAIを使った自動応答機能を活用していますので、24時間いつでも即返信いたします。
誰でも無料で使えますので、安心して使えます。
問題は先のばしにするほど深刻化します。
小さなエラーがデータ消失や重大なシステム障害につながることも。解決できずに大切な機会を逃すリスクは、あなたが思う以上に高いのです。
あなたが今困っていて、すぐにでも解決したいのであれば下のボタンをクリックして、LINEからあなたのお困りごとを送って下さい。
ぜひ、あなたの悩みを私に解決させてください。
まとめ
会社PCでWordのテンプレートが勝手に変わる問題は、一見複雑に見えますが、原因を一つずつ切り分けていけば必ず解決できます。最も多いのはアドインによる干渉で、セーフモードでの起動テストによって簡単に判別できます。Microsoft 365の自動更新による設定変更も頻繁に起こるため、更新後に設定が変わっていないか定期的に確認する習慣をつけましょう。
マクロウイルスの可能性も念頭に置き、ウイルス対策ソフトを最新の状態に保つことが重要です。会社のグループポリシーによって設定が制限されている場合は、IT管理者に相談してポリシーの見直しを依頼してください。
問題が解決しない場合は、Normal.dotmのリセットが最も確実な対処法です。バックアップを取ったうえでリネームまたは削除し、Wordを再起動すれば新しいテンプレートが自動生成されます。この記事で紹介した方法を順番に試していただければ、ほとんどの場合で問題を解決できるはずです。快適なWord環境を取り戻して、効率的な文書作成を行いましょう。






コメント