パソコンを使っていると、「共有フォルダにアクセスできません」「組織のセキュリティポリシーによって非認証のゲスト アクセスがブロックされているため、この共有フォルダーにアクセスできません」といったエラーメッセージが表示されることがあります。特に、Windows 11の24H2アップデート後にこのような問題が発生することが多いです。
「共有フォルダにアクセスできない」「NASに接続できない」といったトラブルに直面している方へ、初心者でもできる対処法をわかりやすくご紹介します。
共有エラーの原因とその背景
Windowsのイメージ
Windows 11の24H2アップデートでは、セキュリティ強化のため、ゲストアカウントによる共有アクセスが制限されるようになりました。これにより、ユーザー名やパスワードを入力せずにアクセスできる共有フォルダへの接続がブロックされることがあります。
例えば、NAS（ネットワーク接続ストレージ）や他のPCの共有フォルダにアクセスしようとすると、「組織のセキュリティポリシーによって非認証のゲスト アクセスがブロックされているため、この共有フォルダーにアクセスできません」といったエラーメッセージが表示されることがあります。
初心者でもできる！共有エラーの対処法
以下の方法で、共有フォルダへのアクセスを回復できる場合があります。
接続先のPCにユーザーアカウントを追加する
接続先のPCやNASに、現在使用しているPCのユーザー名とパスワードを登録することで、認証された接続が可能になります。
- 接続先のPCで「コンピューターの管理」を開きます。
- 「ローカルユーザーとグループ」→「ユーザー」を選択し、「新しいユーザー」をクリックします。
- 自分のPCで使用しているユーザー名とパスワードを入力し、「作成」をクリックします。
- 作成したユーザーアカウントに必要な権限を設定し、接続を試みます。
セキュリティポリシーを変更する（Windows 11 Proの場合）
Windows 11 Proでは、ローカルグループポリシーエディターを使用して設定を変更できます。
- 「Windowsキー + R」を押し、「gpedit.msc」と入力して「OK」をクリックします。
- 「ローカル グループポリシー エディター」が開いたら、以下の順で展開します。
- 「コンピューターの構成」→「管理用テンプレート」→「ネットワーク」→「Lanman ワークステーション」
- 右側の「安全でないゲストログオンを有効にする」をダブルクリックし、「有効」を選択して「OK」をクリックします。
- 次に、「Microsoft ネットワーク クライアント: 常に通信にデジタル署名を行う」をダブルクリックし、「無効」を選択して「OK」をクリックします。
- PCを再起動し、共有フォルダへのアクセスを確認します。
レジストリエディタを使用する（Windows 11 Homeの場合）
Windows 11 Homeでは、レジストリエディタを使用して設定を変更できます。
- 「Windowsキー + R」を押し、「regedit」と入力して「OK」をクリックします。
- レジストリエディタが開いたら、以下のパスに移動します。
- 「HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\LanmanWorkstation\Parameters」
- 右側の空白部分を右クリックし、「新規」→「DWORD (32ビット) 値」を選択します。
- 新しい値の名前を「AllowInsecureGuestAuth」とし、値のデータを「1」に設定します。
- 同様に、「RequireSecuritySignature」という名前のDWORD値を作成し、値のデータを「0」に設定します。
- PCを再起動し、共有フォルダへのアクセスを確認します。
SMB 1.0を有効にする（必要な場合のみ）
古いNAS機器やWindows 7などのレガシーシステムと接続する場合、SMB 1.0を有効にする必要があります。
- 「コントロールパネル」を開き、「プログラムと機能」を選択します。
- 左側の「Windowsの機能の有効化または無効化」をクリックします。
- 一覧から「SMB 1.0/CIFS ファイル共有のサポート」にチェックを入れ、「OK」をクリックします。
- PCを再起動し、共有フォルダへのアクセスを確認します。
ネットワーク設定を確認する
ネットワーク設定が原因でアクセスできない場合があります。以下の設定を確認してください。
- ネットワークプロファイルが「プライベート」に設定されていること。
- 「ネットワーク探索」と「ファイルとプリンターの共有」が有効になっていること。
- 「パスワード保護共有」が無効になっていること。
- 「SMB 1.0/CIFS ファイル共有のサポート」が有効になっていること。
よくある質問
Q1: Windows 11 Homeでもグループポリシーエディターは使用できますか？
Windows 11 Homeエディションでは、グループポリシーエディターが利用できません。しかし、レジストリエディタを使用して同様の設定変更が可能です。詳細は上記の「レジストリエディタを使用する（Windows 11 Homeの場合）」をご参照ください。
Q2: SMB 1.0を有効にするとセキュリティ上のリスクはありますか？
はい、SMB 1.0は古いプロトコルであり、セキュリティ上のリスクがあります。可能な限り、SMB 2.0以上の使用を推奨します。SMB 1.0を有効にするのは、古い機器との互換性が必要な場合のみとしてください。
Q3: これらの設定変更を行っても共有フォルダにアクセスできない場合はどうすればよいですか？
上記の対処法を試しても問題が解決しない場合、ネットワーク機器やファイアウォールの設定、NASの設定など、他の要因が考えられます。専門のサポートに相談することをおすすめします。
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まとめ
Windows 11で共有フォルダにアクセスできない問題は、セキュリティ強化や設定変更が原因であることが多いです。上記の対処法を順に試すことで、多くのケースで問題を解決できます。しかし、自己対応が難しい場合やデータの安全性が懸念される場合は、専門のデータ復旧業者に相談することを強くおすすめします。
他にも疑問やお悩み事があればお気軽にLINEからお声掛けください。
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