Windows PowerShellでバックグラウンド実行を活用する方法

PowerShellを使っていると、「この処理をバックグラウンドで実行したい」と思うこと、ありませんか？特に、長時間かかる作業を待っている間に他の作業を進めたいときなどに便利です。今回は、そんな悩みを解決するために、PowerShellでバックグラウンド実行を行う方法を、初心者の方にもわかりやすくご紹介します。

バックグラウンド実行とは？
PowerShellでバックグラウンド実行する方法
バックグラウンド実行の注意点
実際の活用例
よくある質問や疑問
今すぐ解決したい！どうしたらいい？
まとめ

バックグラウンド実行とは？

Windowsのイメージ

バックグラウンド実行とは、コマンドやスクリプトを現在の作業とは別の場所で実行させることです。これにより、メインの作業を中断することなく、別の処理を並行して行うことができます。

例えば、長時間かかるファイルのコピーや、データの集計処理などをバックグラウンドで実行すれば、その間に別の作業を進めることができます。

PowerShellでバックグラウンド実行する方法

PowerShellには、バックグラウンドで処理を実行するためのコマンドがいくつか用意されています。代表的なものをいくつかご紹介します。

Start-Jobコマンドレットを使う

Start-Jobコマンドレットを使うと、指定したスクリプトブロックをバックグラウンドで実行することができます。

例えば、以下のように使用します。

Start-Job -ScriptBlock { Get-Process }

このコマンドを実行すると、Get-Processコマンドがバックグラウンドで実行され、現在のセッションはそのまま使用できます。

&（アンパサンド）演算子を使う

PowerShell 6.0以降では、&（アンパサンド）演算子を使ってコマンドをバックグラウンドで実行することができます。

例えば、以下のように使用します。

Get-Process &

このコマンドを実行すると、Get-Processコマンドがバックグラウンドで実行されます。

Start-Processコマンドレットを使う

Start-Processコマンドレットを使うと、新しいプロセスを開始することができます。これを利用して、バックグラウンドで別のアプリケーションを起動することができます。

例えば、以下のように使用します。

Start-Process -FilePath "notepad.exe"

このコマンドを実行すると、メモ帳がバックグラウンドで起動します。

バックグラウンド実行の注意点

バックグラウンドで実行する際には、いくつか注意点があります。

ここがポイント！

実行結果の取得
バックグラウンドで実行した処理の結果を取得するには、
Receive-Job

コマンドレットを使用します。例えば、以下のように使用します。

Receive-Job -Id 1

これにより、ジョブIDが1のジョブの結果を取得することができます。
ジョブの削除
バックグラウンドで実行したジョブは、処理が終了しても残ります。不要になったジョブは、
Remove-Job

コマンドレットを使用して削除しましょう。例えば、以下のように使用します。

Remove-Job -Id 1

これにより、ジョブIDが1のジョブを削除することができます。
エラー処理
バックグラウンドで実行した処理でエラーが発生した場合、そのエラーは現在のセッションには表示されません。エラーを確認するには、
Receive-Job

コマンドレットで結果を取得した後、

JobStateInfo

プロパティを確認する必要があります。

実際の活用例

では、実際にバックグラウンド実行を活用する例を見てみましょう。

ここがポイント！

定期的なバックアップの実行
毎日決まった時間にバックアップを実行したい場合、バックグラウンドでスクリプトを実行することで、他の作業を中断することなくバックアップを行うことができます。
長時間かかるデータ処理の並行実行
大量のデータを処理する際、バックグラウンドで処理を行うことで、他の作業を並行して行うことができます。
定期的なシステム監視の実行
システムの状態を定期的に監視し、ログを収集するスクリプトをバックグラウンドで実行することで、システムの状態を常に把握することができます。