PowerShellを使ってスクリプトを作成していると、「処理を一時停止して、ユーザーの入力を待ちたい」と思うことがあるかもしれません。たとえば、重要な操作の前に確認を求めたり、次の処理に進む前にユーザーの指示を仰いだりする場面です。そんなときに役立つのが、PowerShellでの「入力待ち」の実現方法です。
本記事では、PowerShell初心者の方でもわかりやすいように、実際のコード例とともに解説します。
PowerShellでの入力待ちの基本
Windowsのイメージ
PowerShellでユーザーからの入力を受け付けるには、主に2つの方法があります。
1.1 Read-Hostを使う方法
最も基本的な方法は、`Read-Host`コマンドレットを使うことです。これを使うと、ユーザーからの入力を受け付けることができます。
例えば、以下のように記述します。
$name = Read-Host "お名前を入力してください"
Write-Host "こんにちは、$name さん！"
このスクリプトを実行すると、「お名前を入力してください」と表示され、ユーザーが入力した名前が変数`$name`に格納されます。その後、「こんにちは、\ さん！」と表示されます。
1.2 ReadKeyを使う方法
もう一つの方法は、`::ReadKey()`メソッドを使うことです。これを使うと、ユーザーが何かしらのキーを押すまで処理を一時停止させることができます。
以下のように記述します。
Write-Host "続行するには任意のキーを押してください..."
::ReadKey() | Out-Null
このスクリプトを実行すると、「続行するには任意のキーを押してください…」と表示され、ユーザーが任意のキーを押すまで処理が停止します。
よく使われる「入力待ち」の活用例
実際のシナリオでよく使われる「入力待ち」の活用例をいくつか紹介します。
2.1 操作の確認を求める
重要な操作を行う前に、ユーザーに確認を求める場面です。
$confirmation = Read-Host "本当に実行してもよろしいですか？ (y/n)"
if ($confirmation -eq 'y') {
Write-Host "操作を実行します。"
} else {
Write-Host "操作をキャンセルしました。"
}
このスクリプトでは、ユーザーに「本当に実行してもよろしいですか？ (y/n)」と尋ね、’y’と入力された場合に操作を実行し、それ以外の場合はキャンセルします。
2.2 処理の進行を待つ
処理の途中でユーザーの入力を待つ場面です。
Write-Host "処理を開始します。"
Start-Sleep -Seconds 5
Write-Host "5秒待機しました。続行するには任意のキーを押してください..."
::ReadKey() | Out-Null
Write-Host "処理を再開します。"
このスクリプトでは、処理を開始し、5秒間待機した後、「続行するには任意のキーを押してください…」と表示され、ユーザーが任意のキーを押すまで処理が停止します。
よくある質問とその回答
Q1: Read-HostとReadKeyの違いは何ですか？
`Read-Host`は、ユーザーからの文字列入力を受け付けるコマンドレットです。一方、`::ReadKey()`は、ユーザーが何かしらのキーを押すまで処理を一時停止させるメソッドです。用途に応じて使い分けることができます。
Q2: Read-Hostで入力されたパスワードを安全に扱う方法はありますか？
はい、`Read-Host`に`-AsSecureString`パラメータを追加することで、入力されたパスワードを安全に扱うことができます。
$password = Read-Host "パスワードを入力してください" -AsSecureString
このように記述すると、入力されたパスワードはセキュアな形式で変数`$password`に格納されます。
Q3: ReadKeyを使うと、どのキーでも入力待ちになりますか？
はい、`::ReadKey()`を使うと、ユーザーが何かしらのキーを押すまで処理が一時停止します。ただし、Shift、Ctrl、Altなどの修飾キーは無視されるため、注意が必要です。
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まとめと次のステップ
PowerShellでの「入力待ち」の方法について、基本的な使い方と活用例を紹介しました。これらの方法を使うことで、ユーザーとの対話型のスクリプトを作成することができます。
次のステップとして、以下のような内容に挑戦してみてはいかがでしょうか。
* ユーザーの入力に応じて処理を分岐させる
* 複数の入力を受け付けて、リストや配列に格納する
* 入力されたデータをファイルに保存する
これらの内容についても、今後の記事で詳しく解説していきますので、ぜひチェックしてみてください。
他にも疑問やお悩み事があればお気軽にLINEからお声掛けください。
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