パソコンを使っていると、たくさんのファイルを整理したくなることがありますよね。特に、メールで送るときやバックアップを取るときに、ファイルをまとめて圧縮することが便利です。今回は、Windowsに標準で搭載されているPowerShellを使って、簡単にファイルを圧縮する方法をご紹介します。
PowerShellって何?
PowerShell(パワーシェル)は、Windowsに最初から入っている便利なツールで、普段は目立たないかもしれませんが、実はパソコンを効率的に操作するための強力な味方です。例えば、たくさんのファイルを一度に圧縮したり、特定の条件でファイルを整理したりするのに役立ちます。
圧縮するためのコマンド「Compress-Archive」の使い方
PowerShellには「Compress-Archive」というコマンドがあり、これを使うと簡単にファイルやフォルダーをZIP形式に圧縮できます。以下に、基本的な使い方をご紹介します。
単一のファイルを圧縮する
例えば、「C:\Users\Taro\Documents\report.txt」というファイルを「C:\Users\Taro\Documents\report.zip」という名前で圧縮したい場合、以下のコマンドを入力します。
Compress-Archive -Path C:\Users\Taro\Documents\report.txt -DestinationPath C:\Users\Taro\Documents\report.zip
複数のファイルを圧縮する
複数のファイルをまとめて圧縮することも可能です。例えば、「C:\Users\Taro\Documents\file1.txt」と「C:\Users\Taro\Documents\file2.txt」を「C:\Users\Taro\Documents\files.zip」に圧縮する場合、以下のように入力します。
Compress-Archive -Path C:\Users\Taro\Documents\file1.txt, C:\Users\Taro\Documents\file2.txt -DestinationPath C:\Users\Taro\Documents\files.zip
フォルダー全体を圧縮する
フォルダー内のすべてのファイルを圧縮するには、フォルダーのパスを指定します。例えば、「C:\Users\Taro\Documents\Reports」フォルダーを「C:\Users\Taro\Documents\Reports.zip」として圧縮する場合、以下のコマンドを使用します。
Compress-Archive -Path C:\Users\Taro\Documents\Reports -DestinationPath C:\Users\Taro\Documents\Reports.zip
圧縮レベルの設定
「Compress-Archive」コマンドでは、圧縮の速度と圧縮率を調整することができます。以下の3つの圧縮レベルから選択できます。
- Fastest: 最速で圧縮しますが、ファイルサイズは大きくなります。
- NoCompression: 圧縮せず、ファイルをそのままZIP形式にまとめます。
- Optimal: 最適な圧縮率で圧縮します。デフォルトの設定です。
例えば、最適な圧縮率で圧縮する場合、以下のように入力します。
Compress-Archive -Path C:\Users\Taro\Documents\Reports -DestinationPath C:\Users\Taro\Documents\Reports.zip -CompressionLevel Optimal
既存のZIPファイルを上書きする方法
既に同じ名前のZIPファイルが存在する場合、デフォルトではエラーになります。しかし、「-Force」オプションを追加することで、既存のZIPファイルを上書きすることができます。
Compress-Archive -Path C:\Users\Taro\Documents\Reports -DestinationPath C:\Users\Taro\Documents\Reports.zip -Force
ZIPファイルを解凍する方法
圧縮したZIPファイルを解凍するには、「Expand-Archive」コマンドを使用します。例えば、「C:\Users\Taro\Documents\Reports.zip」を「C:\Users\Taro\Documents\Extracted」フォルダーに解凍する場合、以下のコマンドを使用します。
Expand-Archive -Path C:\Users\Taro\Documents\Reports.zip -DestinationPath C:\Users\Taro\Documents\Extracted
既存のファイルを上書きして解凍する場合は、「-Force」オプションを追加します。
Expand-Archive -Path C:\Users\Taro\Documents\Reports.zip -DestinationPath C:\Users\Taro\Documents\Extracted -Force
よくある質問や疑問
Q1: 圧縮したZIPファイルをメールで送るとき、パスワードを設定できますか?
PowerShellの「Compress-Archive」コマンドでは、パスワード付きのZIPファイルを作成することはできません。パスワード付きのZIPファイルを作成するには、7-Zipなどの別のツールを使用する必要があります。
Q2: 圧縮したZIPファイルの中身を確認する方法はありますか?
PowerShellでは、ZIPファイルの中身を直接表示することはできませんが、エクスプローラーでZIPファイルをダブルクリックすることで、中身を確認できます。
Q3: 圧縮したZIPファイルのサイズが大きくなりすぎた場合、どうすればよいですか?
圧縮レベルを「Fastest」に設定することで、圧縮時間は短縮されますが、ファイルサイズが大きくなる可能性があります。逆に、「NoCompression」を選択すると、圧縮せずにファイルをまとめることができます。
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まとめ
PowerShellの「Compress-Archive」コマンドを使うことで、簡単にファイルやフォルダーをZIP形式に圧縮することができます。圧縮レベルの設定や既存のZIPファイルの上書き、解凍方法など、基本的な操作を覚えておくと、日常的なファイル管理がより効率的になります。ぜひ、PowerShellを活用して、ファイルの整理やバックアップを行ってみてください。
他にも疑問やお悩みがあれば、お気軽にLINEからお声掛けください。





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