「あれ、さっき入れた予定がiPadに反映されてない…?」「朝はちゃんと見えていたはずの会議スケジュールが、気づいたら消えている…」そんな経験をしたことはありませんか? iPhoneのカレンダーが同期しなくなると、大事な予定をすっぽかしかねない深刻な問題です。実際、iOS18以降このトラブルの報告が世界中で急増しており、2026年2月10日にはiCloudカレンダーを含む複数のAppleサービスが大規模障害を起こしたばかりです。
この記事では、iPhoneのカレンダー同期が止まってしまったときに初心者でも迷わず実行できる具体的な対処法から、上級者向けの根本的な解決策まで、すべてまとめました。世界中のAppleコミュニティやサポート情報を徹底的に調査した上で、本当に効果があった方法だけを厳選しています。
- iPhoneのカレンダー同期が止まる主な原因と、iOS18以降で多発している最新の不具合情報
- 設定の見直しから再起動、アカウント再接続まで、段階別に試せる9つの確実な対処法
- Googleカレンダーやoutlookとの同期トラブルを含む、よくある疑問への実践的な回答
- そもそもなぜiPhoneのカレンダー同期が止まるのか?
- 今すぐ試せる!iPhoneカレンダーの同期を復活させる9つの対処法
- GoogleカレンダーやOutlookとの同期が止まったときの追加対策
- 上級者向けの対策と知っておきたい豆知識
- 情シス歴10年以上の現場視点で語る!他では教えてくれない原因切り分けテクニック
- プロが実践している「同期トラブルを未然に防ぐ」環境整備術
- 「ショートカット」アプリを使った同期監視と自動化の裏ワザ
- Outlookアプリを「あえて使う」という現実的な選択肢
- 意外と知らないiCloudカレンダーの仕様と制限
- ぶっちゃけこうした方がいい!
- iPhoneのカレンダー同期が止まることに関するよくある疑問
- 今すぐパソコンやスマホの悩みを解決したい!どうしたらいい?
- まとめ
そもそもなぜiPhoneのカレンダー同期が止まるのか?
対処法を試す前に、まず「なぜ同期が止まるのか」を理解しておくことが大切です。原因がわかれば、無駄な手順を省いて最短で解決にたどり着けます。
iCloudサーバー側の障害
意外と見落とされがちですが、そもそもApple側のサーバーに問題が起きているケースがあります。2026年2月10日には、iCloudカレンダー、iCloud連絡先、iCloudメール、写真、「探す」機能など8つのサービスが一斉にダウンしました。この障害は米国東部時間の午後2時頃に始まり、午後7〜8時頃に復旧しています。こうしたサーバー障害の場合、ユーザー側でどんな設定をいじっても解決しません。まずはAppleのシステム状況ページを確認して、iCloudカレンダーの横に緑色のランプがついているかをチェックしましょう。黄色や赤になっていれば、復旧を待つしかありません。
iOS18以降の既知の不具合
iOS18のリリース以降、カレンダーの同期トラブルが世界中で急増しています。Apple純正のカレンダーアプリだけでなく、サードパーティ製のカレンダーアプリでも同じ問題が多数報告されています。これは多くのカレンダーアプリがAppleのカレンダーシステム(EventKit API)を経由して予定を取得しているためです。つまりAppleのカレンダー基盤そのものに起因する問題なので、別のアプリに切り替えても根本的な解決にはなりません。WeekCalendarの開発元も2026年1月に公式に「iOS18以降のアップデート後に発生した既知の問題」と認めています。
ストレージ不足による無音の同期失敗
iPhone本体やiCloudのストレージ容量が不足していると、エラーメッセージが出ないまま同期が止まることがあります。これが厄介なのは、ユーザーが気づかないうちに予定が消えたように見える点です。iPhoneの空き容量は10GB以上を確保しておくのが安心です。
設定 > 一般 > iPhoneストレージ
で現在の空き容量を確認し、少なければ不要なアプリや写真を整理してください。iCloudストレージも同様に、
設定 > > iCloud > iCloudストレージ
で確認できます。
同期設定や表示設定のズレ
実はカレンダー自体は正常に同期されているのに、表示するカレンダーのチェックが外れているだけというケースが驚くほど多いです。iOSアップデートやアカウントの変更をきっかけに、意図せずチェックが外れてしまうことがあります。また、同期期間が「1か月前の予定」に設定されていると、それより古い予定が見えなくなります。
その他の原因
ネットワーク接続の不安定さ、日付と時刻の設定ミス、複数のApple Accountの混在、デフォルトカレンダーの設定ミスなども同期トラブルの原因になり得ます。特に、予定の保存先がiCloudではなくGmailやExchangeになっている場合、iCloud経由では同期されないので注意が必要です。
今すぐ試せる!iPhoneカレンダーの同期を復活させる9つの対処法
ここからは、実際にiPhoneのカレンダー同期が止まったときに試すべき対処法を、簡単な手順から順番に紹介していきます。ひとつ試すたびにカレンダーアプリを開いて、予定が表示されるか確認してください。
対処法1Appleのシステム状況を確認する
いちばん最初にやるべきことは、Apple側に問題がないかの確認です。Appleのシステム状況ページにアクセスして、「iCloudカレンダー」の項目を探してください。緑色のマークが表示されていれば正常稼働中です。もし黄色や赤になっていたら、それはApple側の障害なので復旧するまで待ちましょう。先述のとおり、2026年2月10日の大規模障害ではiCloudカレンダーも影響を受けており、約5〜6時間で復旧しました。
対処法2カレンダーの表示設定を確認する
同期の問題だと思っていたら、実はカレンダーの表示チェックが外れていただけだった、というのは非常によくあるパターンです。カレンダーアプリを開いたら、画面下部の「カレンダー」タブをタップしてください。表示されるカレンダー一覧で、iCloudのカレンダーにチェックマークがついているか確認しましょう。Googleカレンダーやoutlookなど外部カレンダーを使っている場合も、それぞれにチェックが入っているか忘れずに確認してください。
対処法3カレンダーの同期期間を変更する
iOSのカレンダー同期設定で、取得する予定の期間が限定されている場合があります。この設定を変更するだけで、消えたように見えていた予定が一気に復活することがあります。
-
設定 > アプリ > カレンダーの順にタップします(iOS17以前では
設定 > カレンダー)。
- 「同期」をタップして、現在の設定を確認します。
- 「1か月前の予定」など特定の期間が選ばれている場合は「すべての予定」に変更します。すでに「すべての予定」が選ばれている場合は、いったん「6か月前の予定」に切り替えてから、再度「すべての予定」に戻してください。
- ホーム画面に戻って数分待ち、カレンダーアプリを開いて「カレンダー」タブを下にスワイプして更新します。
このトグル操作によって同期がリセットされ、iCloudサーバーとの接続が再確立されるため、予定が再ダウンロードされます。
対処法4iCloudカレンダーの同期をオフにしてからオンに戻す
iCloudとの接続をいったんリセットする方法です。
設定 > > iCloud
を開き、「すべてを表示」をタップしてカレンダーを見つけます。カレンダーのスイッチをオフにしてください。「iPhoneに残す」を選択して、30秒ほど待ちます。再びスイッチをオンにして「結合」を選ぶと、iPhone上のカレンダーとiCloudのデータが統合されます。この手順でiCloudサーバーからカレンダーデータが再ダウンロードされ、同期が復活することが多いです。
対処法5デフォルトカレンダーをiCloudに設定する
新しい予定を作成するとき、保存先がiCloudではなくGmailやExchangeになっていると、iCloud経由のデバイス間同期がうまくいきません。
設定 > アプリ > カレンダー > デフォルトカレンダー
を開いて、iCloudの下にあるカレンダーを選択してください。これでiPhoneで新たに作成した予定は自動的にiCloudに保存され、他のAppleデバイスにも反映されるようになります。
ただし注意点があります。デフォルトをiCloudに変更しても、すでにGoogleやYahooに保存されている既存の予定はiCloudには移動しません。既存のデータを移したい場合は、手動でのエクスポートとインポートが必要です。
対処法6iPhoneを再起動する
シンプルですが効果的な方法です。再起動によって一時的なソフトウェアの不具合がクリアされ、バックグラウンドで止まっていた同期プロセスが再開されることがあります。通常の再起動で改善しない場合は、強制再起動を試してみてください。音量を上げるボタンを押してすぐ放し、音量を下げるボタンを押してすぐ放し、サイドボタンをAppleロゴが表示されるまで押し続けます。
対処法7ネットワーク設定をリセットする
Wi-Fiやモバイルデータの接続に問題があると、カレンダーの同期も止まります。Safariでウェブサイトが正常に表示されるか確認してみてください。不安定な場合は、
設定 > 一般 > 転送またはiPhoneをリセット > リセット > ネットワーク設定をリセット
を実行します。Wi-Fiのパスワードは再入力が必要になりますが、ネットワーク関連の問題を一掃できます。
対処法8カレンダーアカウントを削除して再追加する
ここまでの方法で解決しない場合、GoogleやOutlookなどの外部カレンダーアカウントをいったん削除して再接続するのが有効です。
-
設定 > アプリ > カレンダー > カレンダーアカウントを開きます。
- 問題が起きているアカウント(Gmail、Outlookなど)をタップします。
- 「アカウントを削除」をタップします。
- 再度「アカウントを追加」から同じアカウントでサインインし直します。
- サインイン後、「カレンダー」がオンになっていることを確認します。
Appleコミュニティのフォーラムでは、この方法で同期が回復した報告が多数上がっています。ただし重要な注意点があります。アカウントを削除する前に、iPhoneにしか存在しない予定がないか確認してください。同期が止まっていた期間にiPhone上で追加・編集した予定は、サーバー側にアップロードされていない可能性があります。念のためスクリーンショットを撮っておくと安心です。
対処法9iOSを最新バージョンにアップデートする
設定 > 一般 > ソフトウェアアップデート
を開いて、利用可能なアップデートがあればインストールしてください。AppleはiOSのアップデートでカレンダー関連のバグ修正を随時行っています。特にiOS18以降で発生している同期問題については、後続のアップデートで改善されたという報告もあります。アップデート後は必ずiPhoneを再起動して、カレンダーが正常に同期されるか確認しましょう。
GoogleカレンダーやOutlookとの同期が止まったときの追加対策
iCloudカレンダーだけでなく、外部サービスとの同期トラブルには特有のポイントがあります。ここでは、Googleカレンダーとoutlookに焦点を当てて解説します。
Googleカレンダーが同期しない場合
Googleカレンダーの同期は「Fetch」方式で行われるため、リアルタイムでは更新されません。より素早い同期が必要な場合は、
設定 > アプリ > カレンダー > カレンダーアカウント > データの取得方法
で「プッシュ」を有効にしてください(バッテリー消費は多少増えます)。また、Googleのパスワードを変更した場合は、iPhone側の認証情報も更新する必要があります。認証が切れていると、エラー表示なく静かに同期が停止することがあります。
Appleコミュニティでは、Googleアカウントのカレンダーを一度オフにしてからオンに戻す際に、オフにする前にiPhone上の予定をスクリーンショットで記録しておくという実践的なアドバイスが共有されています。再接続するとサーバー側のデータで上書きされるため、同期が止まっていた間にiPhoneで追加した予定が消えてしまう可能性があるためです。
Outlookカレンダーが同期しない場合
OutlookをAppleカレンダーに接続している場合、iOS側の設定メニューの表記がバージョンによって異なることがあり混乱しがちです。基本的には
設定 > アプリ > カレンダー > カレンダーアカウント
からOutlookアカウントを確認し、「カレンダー」のスイッチがオンになっていることを確かめてください。Windows用iCloudを使ってoutlookと同期している場合は、iCloud for Windowsを開いて「カレンダーと連絡先」をいったんオフにし、数秒待ってからオンに戻す方法も効果的です。
上級者向けの対策と知っておきたい豆知識
iCloudカレンダーには50,000件の上限がある
あまり知られていませんが、iCloudカレンダーには最大50,000件のイベント登録上限があります。長年カレンダーを使い続けている方は、この上限に達して同期が完全に停止するケースが実際に報告されています。問題なのは、上限に達してもAppleから通知が来ないことです。何年も分の予定を蓄積している方は、古い不要な予定を定期的に整理することをおすすめします。
iCloud.comからカレンダーを復元する方法
iOSのアップデート後に予定が消えてしまった場合、iCloud.comのデータ復元機能が使えることがあります。パソコンのブラウザでiCloud.comにサインインし、データ復元のセクションから「カレンダーを復元」を選択してください。アップデート前のアーカイブ日付を選べば、その時点のカレンダーデータを復元できます。ただし、復元するとその日付以降に追加した予定は上書きされる可能性があるので、慎重に判断してください。
Apple Watchの同期データをリセットする
Apple Watchのカレンダーだけ同期がおかしい場合は、iPhoneでWatchアプリを開き、
マイウォッチ > 一般 > リセット > 同期データをリセット
をタップしてください。これでApple WatchがiPhoneから最新のカレンダーデータを再取得します。なお、ファミリー共有で設定されたApple Watchでは、カレンダーデータの強制同期はできません。
誕生日カレンダーの更新タイミング
連絡先の誕生日情報を変更しても、カレンダーにすぐ反映されないことがあります。これは不具合ではなく仕様です。iCloudの誕生日カレンダーはiPhoneでは1日1回、Macでは1時間に1回の頻度で更新されます。変更を加えたら、反映まで気長に待ちましょう。
情シス歴10年以上の現場視点で語る!他では教えてくれない原因切り分けテクニック
ここからは、企業のIT部門で10年以上iPhoneの管理やトラブル対応をしてきた現場視点で、一般的な記事ではまず書かれていない実践的な切り分け手法をお伝えします。正直なところ、ネット上で紹介されている「iCloudをオフにして再度オンにしましょう」「再起動しましょう」だけで解決するケースは全体の3〜4割程度です。残りの6〜7割は、もう少し深いところに原因が潜んでいます。
まず最初にやるべき「3つの確認」で原因を8割特定できる
同期トラブルの相談を受けたとき、私がいつも最初にやるのは次の3つの確認です。これだけで原因がどの層にあるのかがほぼわかります。
まず1つ目は、Apple純正カレンダーアプリで予定が見えるかです。サードパーティ製のカレンダーアプリだけで予定が消えている場合、それはApple側の問題ではなくアプリ固有の問題です。逆に純正アプリでも消えていれば、iCloudかiOS側の問題だと絞り込めます。2つ目は、iCloud.comにブラウザでログインしてカレンダーを確認すること。ここに予定が表示されていれば、データそのものはAppleのサーバーに残っています。端末側の同期だけが止まっているわけです。3つ目は、別のWi-Fiネットワークに接続して同期を試すこと。企業のファイアウォールや公共Wi-Fiのフィルタリングが、iCloudの通信をブロックしていることが実は多いです。特に企業のネットワークではCalDAVの通信に必要なポート(443番や8443番)がブロックされていることがあり、これに気づかないまま延々と設定をいじり回す人を何十人も見てきました。
企業のMDMプロファイルがカレンダーを殺す問題
会社から支給されたiPhone、あるいは個人のiPhoneに会社のメールアカウントを設定している方は要注意です。MDM(モバイルデバイス管理)プロファイルがインストールされていると、セキュリティポリシーの設定次第でカレンダーの同期が突然停止することがあります。
典型的なのは「管理対象ソースから管理対象外の場所へのデータ移動を禁止する」というポリシーです。これが有効になっていると、Exchangeのカレンダーデータが「管理対象データ」として扱われ、Apple Watchやウィジェットなど「管理対象外」の場所に表示されなくなります。Apple Watchのカレンダーが急に空っぽになった、という相談はこのパターンがかなり多いです。
確認方法は
設定 > 一般 > VPNとデバイス管理
を開くこと。ここにMDMプロファイルが表示されていれば、それが原因の可能性があります。ただし、絶対に自己判断でプロファイルを削除しないでください。会社のセキュリティポリシーに違反する可能性がありますし、削除すると業務メールやVPN接続なども一緒に消えます。まずは社内のIT部門に「カレンダーが同期しないのですが、MDMの設定に関係がないか調べてもらえますか?」と相談しましょう。IT部門側でプロファイルの設定を調整してもらえれば、あっさり解決するケースがほとんどです。
Exchangeカレンダーの「静かな同期死」を見抜く方法
Microsoft 365(旧Office 365)やExchangeのカレンダーをiPhoneの純正カレンダーアプリに同期している方、実はこの組み合わせがいちばんトラブルが多いです。情シスの現場では「また Exchange と iPhone の同期か…」と毎月のように対応しています。
最もやっかいなのは、認証が切れてもエラーメッセージが一切出ないケースです。Microsoft側がセキュリティ強化の一環で認証方式をアップデートすると、Appleの純正メール/カレンダーアプリがそれに追いつけず、何の通知もなくひっそりと同期が止まります。利用者は自分のカレンダーに会議が表示されなくなって初めて気づくわけですが、その頃には何週間分もの予定が抜けていたりします。
この問題を見抜くには、
設定 > アプリ > カレンダー > カレンダーアカウント
を開いて、Exchangeのアカウントをタップしてください。もし画面の上部に「アカウントを確認」や「パスワードを再入力」という趣旨のバナーが表示されていたら、まさにこの状態です。サインインし直すだけで同期が復活します。
共有カレンダーだけ同期しない落とし穴
自分のカレンダーは同期するのに、同僚と共有しているカレンダーだけ更新されない、という相談もよく受けます。Googleカレンダーの場合、iPhoneのApple純正カレンダーアプリには「委任されたカレンダー」の同期に制限があります。パソコンのブラウザでGoogleカレンダーを開き、左サイドバーの「他のカレンダー」に表示されている共有カレンダーのチェックが入っているか確認してください。さらに重要なのが、パソコンのブラウザからGoogleカレンダーの同期設定ページにアクセスして、該当の共有カレンダーにチェックが入っていることを確認する手順です。この設定はiPhoneからはアクセスできず、パソコンでしか操作できません。これを知らない人が非常に多いです。
プロが実践している「同期トラブルを未然に防ぐ」環境整備術
トラブルが起きてから慌てるのではなく、そもそもトラブルが起きにくい環境を作っておくのが情シスの考え方です。ここでは、日頃から実践しておくとカレンダーの同期問題を大幅に減らせる設定や習慣を紹介します。
データ取得方法を「プッシュ」にして同期遅延を撲滅する
iPhoneのカレンダー同期が遅いと感じる方は、データの取得方法が「フェッチ」のままになっている可能性があります。フェッチは一定間隔(15分、30分、1時間、手動)でサーバーをチェックする方式なので、リアルタイム性がありません。
設定 > アプリ > カレンダー > カレンダーアカウント > データの取得方法
を開いて、iCloudアカウントが「プッシュ」になっているか確認してください。プッシュに設定すると、サーバー側で変更が発生した瞬間にiPhoneに通知が来るので、ほぼリアルタイムで同期されます。
ただしGoogleカレンダーはAppleの純正アプリとの連携ではプッシュに対応しておらず、フェッチでの同期になります。この場合、フェッチ間隔を「15分ごと」に設定しておくのがおすすめです。バッテリーへの影響は微々たるものです。「バッテリーが減るから…」と1時間ごとや手動にしている方がいますが、実測値で1日あたり1〜2%程度の差しかありません。同期が遅れて会議をすっぽかすリスクと天秤にかければ、15分ごとの方が圧倒的に合理的です。
カレンダーのアカウント構成を整理して複雑さを減らす
同期トラブルが頻発する方のiPhoneを見せてもらうと、だいたいカレンダーアカウントが4つも5つもゴチャゴチャに入っているパターンです。iCloud、Gmail個人用、Gmail仕事用、Outlook、Yahoo…とアカウントが増えるほど、同期の管理対象が増え、トラブルの確率も上がります。
理想は「メインのカレンダーアカウントを1つに決めて、他はそこに集約する」という運用です。たとえばiCloudをメインにすると決めたら、Googleカレンダーの予定はGoogleカレンダー側のエクスポート機能を使ってiCloudに統合する。あるいは逆にGoogleカレンダーをメインにして、iCloudカレンダーはオフにする。どちらかに寄せることで同期の経路がシンプルになり、トラブルの原因箇所も特定しやすくなります。
iCloudストレージの「見えない圧迫」に気を配る
iCloudの無料プランは5GBしかありません。写真のバックアップだけで容量が埋まってしまい、カレンダーやメールの同期に必要な空き領域がなくなっているケースが非常に多いです。やっかいなのは、「iCloudストレージがいっぱいです」という通知は写真やバックアップに対して表示されるのに、カレンダーの同期が失敗しても個別の通知は出ないことです。
設定 > > iCloud
でストレージの使用状況を確認して、空き容量が500MB以下になっているなら要注意です。不要な写真を整理するか、月額130円のiCloud+ 50GBプランへのアップグレードを検討してください。カレンダーの同期安定性だけでなく、バックアップの信頼性も格段に向上します。これは情シスの立場からも、一般ユーザーに最もおすすめしたい投資です。
「ショートカット」アプリを使った同期監視と自動化の裏ワザ
iPhone純正の「ショートカット」アプリを活用すると、カレンダー周りの作業を自動化したり、同期が正常に動いているかを間接的にチェックしたりできます。ここでは実務で本当に役立つ3つの活用法を紹介します。
翌日の予定を毎晩自動で通知するオートメーション
同期が止まっていることに翌朝気づくのでは遅すぎます。前日の夜に翌日の予定を自動チェックする仕組みを作っておけば、「あれ、明日の会議が表示されてない」と気づけるので、事前に対処する時間が生まれます。
ショートカットアプリを開いて「オートメーション」タブから新規オートメーションを作成します。トリガーは「時刻」で毎日21:00に設定。アクションとして「カレンダーイベントを検索」を追加し、フィルタ条件で「開始日が明日の範囲内」と設定します。取得した結果を「通知を表示」アクションで表示するように組めば完成です。これで毎晩21時に翌日の予定一覧が通知として届きます。予定が0件で表示された場合、本当に予定がないのか、同期が止まっているのかを意識するきっかけになります。
ワンタップで予定登録できるショートカットをホーム画面に置く
カレンダーアプリを開いて、日付をタップして、タイトルを入力して、時間を設定して…という手順が面倒で予定の登録を後回しにしがちな方は、ショートカットで予定登録を爆速化しましょう。ショートカットアプリで「新規予定を追加」アクションを組み、タイトルと日時だけを入力すればすぐ登録される仕組みを作ります。これをホーム画面にウィジェットとして配置しておけば、数タップで予定が追加できます。
ポイントは、追加先のカレンダーを明示的にiCloudのカレンダーに指定しておくことです。ショートカットの「新規予定を追加」アクションで折りたたみを開くと「カレンダー」の項目があり、ここでiCloudのカレンダーを選択できます。これを設定しておかないと、デフォルトカレンダーの設定によってはGmailのカレンダーに保存されてしまい、他のAppleデバイスに同期されない、ということが起こります。
カレンダーの予定に連動してアラームを自動切り替えする
少し上級者向けですが、カレンダーの予定内容に応じて翌朝のアラームを自動で設定するオートメーションが組めます。たとえばカレンダーに「在宅勤務」と入っている日は8時のアラーム、「出社」と入っている日は6時のアラームという具合です。ショートカットの「カレンダーイベントを検索」でタイトルを条件にして、「if文」で分岐させ、「アラームを切り替える」アクションで対応するアラームをオン・オフします。これをオートメーションで毎日前夜に実行すれば、翌朝のアラームが予定に合わせて自動的にセットされます。
この仕組みがカレンダー同期のチェック機能も兼ねるのが秀逸なところです。もし同期が止まっていてカレンダーに翌日の予定が反映されていなければ、アラームの設定がおかしくなるので、その時点で「同期がうまくいっていない」と気づけます。
Outlookアプリを「あえて使う」という現実的な選択肢
会社でMicrosoft 365を使っていて、iPhoneの純正カレンダーとExchangeの同期に何度も悩まされている方に、情シスの現場から率直にアドバイスします。Outlookアプリをインストールしてしまった方が速いです。
Apple純正のカレンダーアプリとExchangeの間には、プロトコル(ActiveSync)の互換性に関する長年の問題があります。会議の出欠を承認したら出席者に承認通知が何度も繰り返し送られる、共有カレンダーの更新が反映されない、大量のメールボックスを持つアカウントで同期が極端に遅くなる、といった問題はMicrosoftのフォーラムやAppleのコミュニティで何年も報告され続けており、根本的に解決される気配がありません。
Outlookアプリは、Microsoft自身が開発しているだけあって、Exchange/Microsoft 365との連携がネイティブレベルで安定しています。共有カレンダーの表示、Teams会議へのワンタップ参加、予定の競合検知など、純正カレンダーアプリでは不安定だった機能がストレスなく動きます。
「でも予定を2つのアプリで管理するのは面倒じゃない?」と思うかもしれません。それに対する現実的な運用法は、仕事の予定はOutlookアプリ、プライベートの予定はApple純正カレンダーと割り切ることです。どちらのアプリからもiPhoneの通知は飛んでくるので、予定の見逃しは防げます。ウィジェットも両方ホーム画面に置いておけば、ひと目で1日の全体像が把握できます。
意外と知らないiCloudカレンダーの仕様と制限
同期トラブルの対処法はたくさんありますが、そもそもiCloudカレンダーにどんな仕様上の制限があるのかを理解している人は意外に少ないです。仕様を知っていれば「なぜ同期できないのか」の答えに自力でたどり着けるようになります。
CalDAVプロトコルの落とし穴
iCloudカレンダーの裏側ではCalDAVというプロトコルが使われています。これはカレンダーデータを同期するための標準規格ですが、AppleのCalDAV実装にはいくつか独自の挙動があります。たとえばiOSのメジャーアップデート時にSSL/TLSの要件が変更されることがあり、それまで正常に同期できていた自社サーバーやNAS(SynologyのCalDAVなど)との接続が突然切れるケースがあります。iOS12のとき、http接続のCalDAVが一斉にブロックされて世界中で大混乱が起きたのは業界では有名な話です。CalDAVを使っている方は、接続先のURLが
https://
で始まっているか、SSL証明書が有効期限内かを定期的に確認してください。
サブスクリプションカレンダーの更新頻度は制御できない
「照会するカレンダー」としてURLで登録しているカレンダー(祝日カレンダーや外部サービスのICSファイルなど)は、Appleのサーバーが独自のタイミングで更新をチェックしています。この更新頻度はユーザーが直接コントロールできません。更新が遅いと感じたら、そのサブスクリプションカレンダーを一度削除してから再登録する方法が最も確実です。2026年には「2026年の祝日が表示されない」という報告も出ており、これもサブスクリプションカレンダーの更新遅延が原因でした。
「このiPhone内」のカレンダーはどこにも同期されない
見落とされがちですが、カレンダーの予定作成時に保存先として「このiPhone内」が選択されると、その予定はiCloudにアップロードされず、その端末にしか存在しないデータになります。端末を初期化したり機種変更したりすると、そのデータは消失します。知らないうちに「このiPhone内」のカレンダーが作成されていて、そこに予定を追加していた、というのはiPhoneに詳しくない方に起きがちなトラブルです。
設定 > アプリ > カレンダー > デフォルトカレンダー
の設定が「このiPhone内」のものになっていないか、一度確認することをおすすめします。
ぶっちゃけこうした方がいい!
ここまでかなり突っ込んだ内容を書いてきましたが、最後に情シスを10年以上やってきた人間としてのぶっちゃけ話をさせてください。
iPhoneのカレンダー同期トラブルで相談に来る方って、ほぼ全員「設定のどこかを直せば魔法のように解決する」と期待しています。でも現実は違います。そもそもの運用設計がグチャグチャなまま場当たり的に設定をいじった結果、余計に複雑になっているパターンが圧倒的に多いんです。
個人的には、こうした方がぶっちゃけ楽だし効率的だと思っています。それは「カレンダーのメインアカウントを1つに絞って、それ以外は見る専用にする」というルールを最初に決めること。たとえばiCloudをメインと決めたら、新しい予定は全部iCloudカレンダーに入れる。Googleカレンダーやoutlookは読み取り専用として表示だけさせる。こうするだけで、「どのアカウントに予定が保存されたかわからない」という問題が根本から消えます。
それから、仕事のExchangeカレンダーについてはApple純正カレンダーに無理に統合せずに、素直にOutlookアプリを使う方が100倍ストレスが少ないです。Apple純正カレンダーとExchangeの相性問題は、もう何年も前から世界中のIT管理者が頭を抱えている業界の「あるある」で、正直AppleかMicrosoftがプロトコルレベルで本腰を入れて改善しないと根本解決はしません。ユーザー側でできるのは「相性が悪い組み合わせを避ける」ことだけです。
そして最後にもうひとつ。iCloudの無料5GBプランでカレンダーもメールも写真も全部やろうとするのは、正直キツいです。容量不足で同期が止まるのは仕様上当然の挙動であって、不具合ではありません。月額130円のiCloud+ 50GBプランに上げるだけで、カレンダーの同期安定性、写真のバックアップ、データの安全性がすべて改善されます。月に缶コーヒー1本分の投資でiPhoneの運用安定度が劇的に上がるなら、そっちの方がよっぽどコスパが良いと思いませんか?
同期トラブルの「直し方」も大切ですが、それ以上に「トラブルが起きない仕組みを先に作っておく」方がよっぽど大事です。この記事で紹介した環境整備や運用ルールをぜひ今日から取り入れてみてください。明日から「カレンダーが同期しない!」と焦ることがグッと減るはずです。
iPhoneのカレンダー同期が止まることに関するよくある疑問
カレンダーの予定が突然すべて消えたのですが、データは失われましたか?
ほとんどの場合、予定データそのものは失われていません。iCloudに保存されている予定は、Appleのサーバー上に無期限で保持されています。「同期」の設定は、iPhoneがサーバーからどのくらいの期間の予定をダウンロードして表示するかを制御しているだけです。同期設定を「すべての予定」に変更する、iCloudカレンダーのスイッチをオフ→オンにする、デバイスを再起動するなどの手順で復活する可能性が高いです。Apple純正のカレンダーアプリでも同じように予定が消えている場合は、iCloudのカレンダーデータ管理の問題である可能性があるため、Appleサポートに連絡することをおすすめします。
サードパーティ製のカレンダーアプリを使えば同期問題は解決しますか?
残念ながら、多くのサードパーティ製カレンダーアプリはAppleのカレンダーシステム(EventKit)を通じて予定を取得しているため、Apple側の同期に問題がある場合はどのアプリを使っても同じ症状が出ます。シンプルカレンダーやWeekCalendarなどの開発元も、これがアプリ固有の問題ではないことを公式に説明しています。まずはApple純正のカレンダーアプリで予定が表示されるかを確認し、そこでも表示されなければAppleのシステム側の問題と判断できます。
iCloudカレンダーのサーバー障害はどうやって確認できますか?
Appleのシステム状況ページで確認できます。各サービスの稼働状況がリアルタイムで表示されており、iCloudカレンダーに障害が発生している場合は黄色や赤色のマークで示されます。2026年2月10日の障害のように、iCloudカレンダー以外のサービスも同時に影響を受けることがあるので、他のサービスの状況もあわせてチェックすると状況が把握しやすくなります。Appleがまだ公式に認知していない障害の場合もあるので、DownDetectorなどのサードパーティの障害検知サービスも併用するとより確実です。
パスワードを変更したらカレンダーが同期しなくなりました。どうすればいいですか?
Google、Outlook、Exchangeなどのパスワードを変更した場合は、iPhone側でも認証情報を更新する必要があります。
設定 > アプリ > カレンダー > カレンダーアカウント
から該当のアカウントを選び、再度サインインしてください。認証が切れた状態では、通知やエラーが表示されずに同期が黙って停止することがあるため、パスワード変更後は必ず確認する習慣をつけましょう。
今すぐパソコンやスマホの悩みを解決したい!どうしたらいい?
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まとめ
iPhoneのカレンダー同期が止まる原因は多岐にわたりますが、この記事で紹介した9つの対処法を順番に試していけば、ほとんどのケースで解決できます。まずはAppleのシステム状況を確認し、カレンダーの表示設定と同期期間をチェックすることから始めてください。それでもダメなら、iCloudの同期スイッチのオフ→オン、アカウントの再接続と進めていきましょう。
特にiOS18以降はカレンダーの同期トラブルが増えている状況なので、iOSを常に最新バージョンに保つことと、ストレージの空き容量を十分に確保しておくことが予防策として重要です。それでも解決しない場合は、遠慮なくAppleサポートに問い合わせてください。「Apple純正カレンダーでも同じ症状が出ている」と伝えれば、iCloudのカレンダーデータに関する調査をしてもらえます。この記事が、あなたの大切なスケジュール管理の復旧に役立てば幸いです。






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