「新しいiPhoneにワクワクしながらデータ移行したのに、Safariに保存していたパスワードが全部消えている……」そんな経験をしたことはありませんか?ログインしようとするたびにパスワードを思い出せず、何度も「パスワードを忘れた方はこちら」をタップする羽目になるのは、本当にストレスですよね。
実はこの問題、あなただけではありません。Appleの公式コミュニティでも多くのユーザーから同様の報告が寄せられており、機種変更時のパスワード消失は非常によくあるトラブルのひとつです。しかし安心してください。原因さえわかれば、ほとんどのケースでパスワードを取り戻すことができます。
この記事では、iPhoneの機種変更後にSafariのパスワードが消えてしまう具体的な原因を徹底的に解説し、確実にパスワードを復元・移行するための方法をお伝えします。2026年2月時点の最新iOS 26.3にも対応した内容なので、これから機種変更を予定している方もぜひ参考にしてください。
- iCloudキーチェーンの同期設定が原因でパスワードが消える仕組みと、すぐに確認すべき5つのチェックポイントの解説
- iOS 26で刷新された「パスワード」アプリの新機能を活用した復元手順と、パスワード履歴機能による救済方法の紹介
- 機種変更前に必ずやっておくべきバックアップ設定と、二度とパスワードを失わないための予防策の提案
- そもそもSafariのパスワードはどこに保存されているのか?
- 機種変更後にSafariのパスワードが消える7つの原因
- 消えたパスワードを復元する5つの具体的な手順
- iOS 26の「パスワード」アプリで追加された便利な新機能
- 機種変更前にやっておくべきパスワード保護の準備
- サードパーティ製パスワードマネージャーという選択肢
- 情シス歴10年以上の現場で実際にあった「パスワード消失事件簿」
- 現場のプロが実践している「パスワード消失ゼロ」の機種変更フロー
- Appleの純正「パスワード」アプリを120%使いこなすプロの設定術
- パスキーへの移行がパスワード消失問題の「根本解決」になる理由
- クロスプラットフォーム環境での「パスワード生存戦略」
- 「パスワードが消えた」と勘違いしやすい5つのシチュエーション
- ぶっちゃけこうした方がいい!
- iPhoneの機種変更後にSafariのパスワードが消えることに関するよくある質問
- 今すぐパソコンやスマホの悩みを解決したい!どうしたらいい?
- まとめ
そもそもSafariのパスワードはどこに保存されているのか?
問題を解決するためには、まずSafariのパスワードがどこに保存されているかを理解しておく必要があります。多くの方が「Safari自体にパスワードが保存されている」と思いがちですが、実際の仕組みはもう少し複雑です。
Safariで入力したユーザー名やパスワードは、iCloudキーチェーンというApple独自のパスワード管理システムに暗号化されて保存されています。iCloudキーチェーンは256ビットAES暗号化で保護されており、Apple自身もその内容を読み取ることができない、非常に高いセキュリティレベルを持っています。
iOS 18以降では、従来「設定」アプリ内にあったパスワード管理機能が独立した「パスワード」アプリとして刷新されました。さらにiOS 26では、パスワードのバージョン履歴機能が追加され、変更前のパスワードを遡って確認できるようになっています。これは2026年2月に9to5Macなどの海外メディアでも取り上げられた注目の新機能で、誤ってパスワードが上書きされてしまった場合の救済策として非常に有用です。
ここで重要なのは、iCloudキーチェーンのデータはiCloudバックアップには含まれないという点です。キーチェーンのデータはiCloudと直接同期される仕組みになっているため、通常のバックアップとは別のルートで管理されています。この仕組みを理解していないと、「バックアップから復元したのにパスワードだけ消えている」という事態に陥るのです。
機種変更後にSafariのパスワードが消える7つの原因
では具体的に、どのような原因でパスワードが消えてしまうのでしょうか。ここでは、実際のユーザー報告やApple公式情報をもとに、考えられる原因を詳しく解説していきます。
iCloudキーチェーンがオフになっている
最も多い原因がこれです。機種変更時の初期設定でiCloudキーチェーンの設定をスキップしてしまったり、「iCloudキーチェーンを使用しない」を選択してしまうケースが非常に多いのです。携帯ショップで機種変更手続きをする場合、SIM交換後に電源を入れると初期処理が始まりますが、この流れの中でキーチェーンの設定画面を見逃してしまうことがあります。
確認方法は簡単です。「設定」から自分の名前をタップし、「iCloud」を開いて「パスワード」(iOS 17以前では「パスワードとキーチェーン」)をタップしてください。ここで「このiPhoneを同期」がオンになっているかどうかが最も重要なチェックポイントです。
Apple Accountが異なっている
当たり前のように思えるかもしれませんが、新旧のiPhoneで異なるApple Account(旧Apple ID)でサインインしているケースは意外と少なくありません。家族間でアカウントを共有していた場合や、以前のアカウントのパスワードを忘れて新しいアカウントを作成してしまった場合に起こりがちです。iCloudキーチェーンはApple Accountに紐づいているため、異なるアカウントではパスワードデータにアクセスできません。
暗号化バックアップを使用していない
iTunesやFinderを使ってパソコンにバックアップを取る場合、「ローカルバックアップを暗号化」にチェックを入れていないとパスワード情報は保存されません。暗号化なしのバックアップでは、写真やアプリのデータは移行できても、パスワードやヘルスケアデータなどの機密情報は除外されてしまいます。これは、セキュリティ上の理由からAppleが意図的に設けている仕様です。
iCloudキーチェーンの同期遅延
新しいiPhoneでiCloudキーチェーンをオンにしても、すべてのパスワードが即座に同期されるわけではありません。ネットワーク環境やiCloudサーバーの状態によっては、同期に数分から数十分かかることがあります。Appleの公式サポートページでも、iCloudキーチェーンは「定期的に同期される」と説明されており、リアルタイムの反映を保証しているわけではないのです。
2ファクタ認証の問題
iCloudキーチェーンを利用するためには、Apple Accountで2ファクタ認証が有効になっている必要があります。また、新しいデバイスでiCloudキーチェーンをオンにすると、既存のデバイスに承認を求める通知が届きます。旧iPhoneをすでに初期化してしまっている場合や、他にAppleデバイスを持っていない場合は、この承認プロセスがうまくいかず、パスワードが同期されないことがあります。
iOSのバージョン差異による互換性の問題
旧iPhoneと新iPhoneのiOSバージョンに大きな差がある場合、キーチェーンの同期に問題が生じることがあります。特にiOS 17以降で導入されたパスワード共有グループに移動したパスワードは、対応するiOS 17以降のデバイスでしか表示されません。また、iOS 26で新たに対応したパスキーの自動アップグレード機能によって、従来のパスワードがパスキーに置き換わっている可能性もあります。
プライベートブラウズモードの影響
意外と見落とされがちですが、Safariのプライベートブラウズモードがオンになっていると、パスワードの保存も自動入力も機能しません。プライベートブラウズ中はアドレスバーが黒っぽい色で表示されるので、見分けるのは簡単です。機種変更後にSafariを開いたとき、たまたまプライベートブラウズモードになっていたために「パスワードが消えた」と勘違いしてしまうケースもあります。
消えたパスワードを復元する5つの具体的な手順
原因がわかったところで、実際にパスワードを取り戻すための方法を優先度の高い順に解説します。まずは最も簡単な方法から試してみてください。
手順1iCloudキーチェーンの同期をオン・オフして再同期する
最初に試すべきは、iCloudキーチェーンの同期設定をリセットすることです。「設定」から自分の名前をタップし、「iCloud」を開きます。「パスワード」をタップして「このiPhoneを同期」を一度オフにしてください。このとき「このiPhoneに残す」を必ず選択してください。数分待ってから、再度オンにします。これだけで同期が再開され、iCloudに保存されているパスワードが新しいiPhoneにダウンロードされることがあります。
手順2パスワードアプリの「最近削除した項目」を確認する
iOS 18以降に搭載された「パスワード」アプリには、「削除済み」というセクションがあります。ここには過去30日以内に削除されたパスワードが保管されており、ワンタップで復元することが可能です。iOS 17以前の場合は、「設定」から「パスワード」を開き、「最近削除した項目」を確認してください。うっかり削除してしまったパスワードがここに残っている可能性があります。
手順3Safariの設定と自動入力を確認する
パスワード自体はiCloudに存在しているのに、Safariの自動入力設定がオフになっているだけというケースもあります。確認すべき設定は主に2つです。まず「設定」から「一般」を開き、「自動入力とパスワード」で「パスワードとパスキーを自動入力」がオンになっているかを確認します。iOS 17以前の場合は「設定」→「パスワード」→「パスワードオプション」の順に進んでください。次に、Safariのプライベートブラウズがオフになっていることも確認しましょう。
手順4旧iPhoneからAirDropでパスワードを転送する
旧iPhoneがまだ手元にある場合は、AirDropを使って個別にパスワードを転送することができます。旧iPhoneの「パスワード」アプリを開き、転送したいパスワードを選択して共有ボタンをタップします。AirDropで新しいiPhoneを選択すると、パスワードが直接転送されます。この方法は、iCloudキーチェーンの同期がうまくいかない場合の確実な代替手段です。
手順5iCloud.comからデータを復旧する
上記の方法で解決しない場合は、iCloud.comにアクセスして「データの復旧」機能を試してみてください。ブラウザからiCloud.comにサインインし、画面下部の「データの復旧」をクリックします。ここからブックマークやその他のデータを過去30日以内のものであれば復元できます。ただし、パスワードそのものの復旧はiCloudキーチェーンの同期設定を正しく行うことが前提となります。
iOS 26の「パスワード」アプリで追加された便利な新機能
2025年にリリースされたiOS 26(一部メディアではiOS 19とも呼ばれます)では、パスワード管理機能が大きく進化しました。機種変更時のトラブル防止にも直結する重要なアップデートが含まれているので、ぜひ押さえておいてください。
パスワードのバージョン履歴機能
2026年2月にMacRumorsや9to5Macで報じられた注目の新機能が、パスワードのバージョン履歴です。パスワードアプリで任意のログイン情報を開くと「履歴を表示」というボタンが表示され、過去に保存されたパスワードの変更履歴を確認できるようになりました。これにより、ウェブサイトのクラッシュや同期エラーで新しいパスワードが保存されなかった場合でも、以前のパスワードに遡ってアクセスできます。
パスキーへの自動アップグレード
iOS 26では、従来のパスワードからパスキーへの自動アップグレード機能が搭載されています。パスキーとは、パスワードの代わりに生体認証(Face IDやTouch ID)を使ってログインする仕組みで、フィッシング攻撃に対してパスワードよりも格段に安全です。対応するウェブサイトでログインすると、パスキーが自動的に作成される場合があります。そのため、機種変更後に「パスワードが見つからない」と感じた場合、実はパスキーに変換済みということもあり得ます。パスワードアプリ内で「パスキー」のセクションも合わせて確認してみてください。
パスワードのインポートとエクスポート
iOS 26では、パスワードやパスキーを他のパスワードマネージャーとの間で安全にやり取りするインポート・エクスポート機能も強化されました。Macの「パスワード」アプリからCSV形式でエクスポートし、1PasswordやGoogle Chromeなどにインポートすることも可能です。Apple製品だけでなく、Windowsパソコンやandroidスマートフォンとも併用する方にとっては、バックアップの選択肢が大幅に広がりました。
機種変更前にやっておくべきパスワード保護の準備
「転ばぬ先の杖」ということで、次回の機種変更でパスワードを失わないための予防策をまとめます。これらを実践しておけば、機種変更時のパスワードトラブルはほぼ確実に防げます。
事前確認チェックリスト
| 確認項目 | 確認方法 | 重要度 |
|---|---|---|
| iCloudキーチェーンが有効か | 設定→自分の名前→iCloud→パスワード | 必須 |
| 2ファクタ認証が有効か | 設定→自分の名前→サインインとセキュリティ | 必須 |
| 暗号化バックアップの作成 | FinderまたはiTunesで「ローカルバックアップを暗号化」をオン | 強く推奨 |
| パスワード一覧のスクリーンショット保存 | パスワードアプリで「すべて」を確認 | 推奨 |
| 復旧用連絡先の設定 | 設定→自分の名前→サインインとセキュリティ→復旧用連絡先 | 推奨 |
特に重要なのが暗号化バックアップの作成です。FinderやiTunesでiPhoneをパソコンに接続し、「ローカルバックアップを暗号化」にチェックを入れてからバックアップを実行してください。暗号化バックアップには、iCloudキーチェーンとは別ルートでパスワード情報が含まれるため、万が一iCloudキーチェーンの同期に問題が生じても、バックアップからパスワードを復元できます。
また、すべてのデバイスを紛失した最悪のケースに備えて、復旧用連絡先を設定しておくことも強くおすすめします。信頼できる家族や友人を復旧用連絡先に登録しておけば、その人の助けを借りてiCloudキーチェーンを復元できる仕組みがAppleには用意されています。
サードパーティ製パスワードマネージャーという選択肢
iCloudキーチェーンは非常に優れたパスワード管理システムですが、Apple製品のエコシステムに依存しているという弱点があります。AndroidやWindowsをメインで使う場面がある方は、クロスプラットフォーム対応のパスワードマネージャーを併用することも検討する価値があります。
たとえば1Passwordは、iOS・Android・Windows・Macのすべてに対応しており、どのデバイスからでも同じパスワードにアクセスできます。日本製のアプリではSIS Password Managerが高い評価を受けており、機種変更時のデータ紛失に対する不安を解消する機能が充実しています。
iOS 26では、「設定」→「一般」→「自動入力とパスワード」から、Apple標準のパスワードアプリだけでなく、サードパーティ製のパスワードマネージャーも自動入力のソースとして設定できるようになっています。iCloudキーチェーンと併用することで、二重のバックアップ体制を構築できるのです。
情シス歴10年以上の現場で実際にあった「パスワード消失事件簿」
ここからは、企業の情報システム部門で10年以上にわたってiPhoneの大量キッティング(初期設定)やトラブル対応を経験してきた視点で、ネット上の一般的な記事では絶対に書かれない「現場のリアル」をお伝えします。数百台規模のiPhone機種変更を一斉に行ったことがある人なら「あるある!」とうなずくはずです。
携帯ショップでの機種変更で起きる「キーチェーン設定スキップ問題」
実際の現場で最も多いのが、携帯ショップのスタッフがiCloudキーチェーンの設定をスキップしてしまうケースです。キャリアショップでの機種変更は、SIMカードの差し替えから始まります。スタッフはまず新しいiPhoneにSIMを入れて電源を投入し、初期設定画面を進めていきますが、このときiCloudキーチェーンの設定画面が表示されるタイミングで「あとで設定する」を選択してしまうことが非常に多いのです。
なぜそうなるかというと、ショップスタッフは1日に何台もの機種変更をこなしており、お客さんのApple Accountのパスワードをその場で確認する手間を避けたいという心理が働きます。結果として、キーチェーンが有効化されないまま端末が渡され、自宅に帰ってから「パスワードが全部消えてる!」と気づくわけです。
これを防ぐための具体的なアクションとして、携帯ショップに行く前にApple Accountのパスワードを紙にメモしておき、「iCloudキーチェーンの設定まで完了させてください」とスタッフに明確に伝えることをおすすめします。曖昧に任せると、高確率でスキップされます。
暗号化バックアップのパスワード「設定した覚えがない」問題の真相
情シスの現場で年に数回は遭遇する厄介なトラブルがあります。iTunesやFinderでバックアップから復元しようとしたら「バックアップのロックを解除するパスワードを入力してください」と表示され、まったく心当たりがないというケースです。
この「設定した覚えがない」問題には、ちゃんとした理由があります。実は、一度でも暗号化バックアップを作成すると、その設定はiPhone本体に記憶され、以降どのパソコンに接続しても自動的に暗号化が有効になります。つまり、何年も前にたまたま暗号化をオンにして忘れていただけ、というパターンがほとんどです。
このとき試すべきパスワードの候補を、現場での経験則から優先度順にお伝えすると、まずApple Accountのパスワード、次にiPhoneの画面ロックパスコード(4桁または6桁の数字)、そしてパソコンのログインパスワードの順に試してください。情シスとして数百件対応した経験上、この3パターンのいずれかで約7割は解決します。
それでもダメな場合は、「設定」→「一般」→「転送またはiPhoneをリセット」→「リセット」→「すべての設定をリセット」を実行してください。これにより暗号化バックアップのパスワード設定がクリアされます。ここで絶対に注意してほしいのは、「すべてのコンテンツと設定を消去」ではなく「すべての設定をリセット」を選ぶことです。前者を選んでしまうとiPhoneが完全に初期化されてしまいます。「設定をリセット」なら写真やアプリのデータはそのまま残り、Wi-Fiの設定や壁紙などの設定項目だけがリセットされます。
現場のプロが実践している「パスワード消失ゼロ」の機種変更フロー
ここでは、企業で数百台規模のiPhone機種変更を成功させてきた経験をもとに、個人でも使える「パスワードを1件も失わない」ための機種変更手順をお伝えします。一般的なサイトでは「iCloudキーチェーンをオンにしましょう」で終わりですが、プロの現場ではそれだけでは不十分です。
機種変更48時間前にやるべき3つの「保険」
機種変更の2日前から準備を始めます。まず1つ目は、パスワードアプリのスクリーンショットを撮影することです。「パスワード」アプリを開き、「すべて」のリストを上から下までスクロールしながらスクリーンショットを撮っていきます。パスワードの中身まで撮る必要はなく、どのサイトのパスワードが保存されているかの一覧を記録するだけで十分です。万が一パスワードが消えた場合に「何が失われたか」を把握できるかどうかで、復旧の難易度がまったく変わります。
2つ目は、FinderまたはiTunesで暗号化バックアップを作成し、そのパスワードをメモアプリではなく紙に書いて保管することです。なぜ紙なのかというと、iPhoneが使えなくなった状態でメモアプリにアクセスする手段がないからです。情シスの現場では、パスワード管理用の物理的な台帳を用意しているくらいです。デジタルだけに頼るのは危険です。
3つ目は、Safariで重要なサイト5〜10個に実際にログインして、パスワードが正しく保存されているか確認することです。意外と多いのが「キーチェーンに保存されていたと思っていたけど、実際には保存されていなかった」というケースです。特に銀行やクレジットカードのサイトは、セキュリティ上の理由でパスワードの保存をブロックしていることがあります。
機種変更当日の「絶対に守るべき順序」
機種変更当日は、以下の順序を厳守してください。情シスの世界では、この順序を間違えたことでパスワードが消失したケースを何十件も見てきました。
- 新しいiPhoneの電源を入れる前に、旧iPhoneのiCloudキーチェーンが「同期中」になっているか確認し、Wi-Fiに接続した状態で最低10分間そのまま放置してください。これにより、ローカルのパスワードデータが確実にiCloudにアップロードされます。
- クイックスタートまたはiCloudバックアップからの復元を開始し、初期設定の過程でiCloudキーチェーンの設定画面が表示されたら、必ず「iCloudキーチェーンを使用」を選択してApple Accountのパスワードを入力してください。
- 復元が完了しても、すぐに旧iPhoneを初期化しないでください。新しいiPhoneの「パスワード」アプリを開いて、保存されているパスワードの件数が旧iPhoneと同じかどうかを必ず確認してください。
- パスワードの件数が一致していることを確認できたら、旧iPhoneの初期化に進んで問題ありません。
この手順の中で最も重要なのは3番目のステップです。「復元完了」と表示されても、iCloudキーチェーンの同期はバックグラウンドで行われるため、パスワードデータのダウンロードが完了していないことがあります。旧iPhoneを残しておけば、万が一同期がうまくいかなくてもAirDropで個別にパスワードを転送できるので、必ず確認が終わるまで手放さないでください。
Appleの純正「パスワード」アプリを120%使いこなすプロの設定術
iOS 18で独立アプリになった「パスワード」アプリには、意外と知られていない便利機能がいくつもあります。ここでは、情シスの視点から「これだけは設定しておくべき」という項目を解説します。
セキュリティ警告機能を必ず有効にする
パスワードアプリには「セキュリティに関する勧告」という機能が搭載されています。この機能をオンにすると、あなたが保存しているパスワードが過去のデータ漏洩事件で流出していないかを自動的にチェックしてくれます。漏洩が検出されたパスワードには警告マークが表示され、「パスワードを変更」ボタンからすぐに該当サイトにアクセスしてパスワードを変更できます。
確認方法は、「パスワード」アプリを開いて「セキュリティ」セクションをタップするだけです。ここに表示される警告は4種類あります。漏洩したパスワード、使い回しているパスワード、推測されやすいパスワード、そして二要素認証が未設定のアカウントです。機種変更のタイミングでこの画面を確認し、危険なパスワードを一掃しておくのが、プロとしておすすめするベストなタイミングです。
共有パスワードグループで家族のパスワード消失を防ぐ
iOS 17以降で使える共有パスワードグループは、家族や信頼できる人とパスワードを安全に共有できる機能です。この機能が機種変更時のトラブル防止にどう役立つかというと、たとえば夫婦で同じNetflixやAmazonのアカウントを使っている場合、片方がパスワードを変更したときに自動的にもう片方のデバイスにも反映されるのです。
設定方法は、「パスワード」アプリを開いて画面右上の「+」ボタンをタップし、「新規共有グループ」を選択します。グループ名を設定して共有したい連絡先を追加し、共有するパスワードを選択すれば完了です。ただし、共有相手もiOS 17以降かつ同じ機能に対応したデバイスを使っている必要がある点に注意してください。
情シス的な視点でいうと、この機能は家族の誰かが機種変更したときのパスワード消失リスクを大幅に軽減します。仮にお母さんが機種変更でパスワードを失ったとしても、お父さんのiPhoneの共有グループにパスワードが残っているので、そこから復元できるわけです。家族全員がバラバラにパスワードを管理するよりも、はるかに安全で効率的な運用ができます。
二要素認証コードの保存でパスワードアプリを認証アプリ化する
意外と知られていませんが、Apple純正の「パスワード」アプリは二要素認証(2FA)の確認コードも管理できます。Google AuthenticatorやMicrosoft Authenticatorの代わりとして使えるのです。
設定方法は、パスワードアプリで該当するアカウントを開き、「確認コードを設定」をタップします。対応サイトのセキュリティ設定画面に表示されるQRコードをカメラで読み取れば、以降は自動的に確認コードが生成されます。Safariでログインする際には、パスワードだけでなく確認コードも自動入力されるため、わざわざ認証アプリを切り替える必要がありません。
この機能のメリットは、機種変更時に痛感します。Google Authenticatorは、以前は機種変更時にすべての登録を手動でやり直す必要がありました(現在はGoogleアカウントとの同期に対応していますが、設定していない方も多い)。一方、Appleの「パスワード」アプリに確認コードを登録しておけば、iCloudキーチェーン経由で自動的に新しいiPhoneに引き継がれます。認証アプリの移行忘れで二要素認証のコードが入手できなくなり、アカウントにログインできなくなるという最悪のシナリオを回避できるのです。
パスキーへの移行がパスワード消失問題の「根本解決」になる理由
ここまでパスワードの復旧方法や予防策をお伝えしてきましたが、実は2026年の今、パスワード消失問題の根本的な解決策はすでに存在しています。それがパスキーです。
パスキーとは、FIDO Allianceが策定した国際標準規格に基づく認証方式で、Apple、Google、Microsoftの三社が共同で推進しています。パスワードの代わりにFace IDやTouch IDなどの生体認証を使ってログインする仕組みで、パスワードそのものが存在しないため「パスワードが消える」という問題が原理的に発生しません。
パスキーが「消えない」理由を技術的に理解する
従来のパスワードは「文字列」という情報そのものを保存・同期する必要がありました。この同期プロセスでエラーが起きると、パスワードが失われます。一方パスキーは、公開鍵暗号方式を使用しており、デバイスに保存される秘密鍵とサーバーに保存される公開鍵のペアで構成されています。秘密鍵はiCloudキーチェーンを通じてすべてのAppleデバイスに暗号化された状態で同期されます。
ここで重要なのは、パスキーはフィッシング攻撃の対象にならないという点です。パスキーはそれが作成されたウェブサイトやアプリに紐づいているため、偽のサイトに誘導されても、パスキーが送信されることは絶対にありません。パスワードの場合、フィッシングサイトに騙されて入力してしまうリスクが常にありますが、パスキーではこの問題が技術的に解消されています。
対応サイトで今すぐパスキーに切り替える手順
2026年2月現在、Google、Amazon、PayPal、GitHub、Microsoft、Yahoo! JAPANなど、多くの主要サービスがパスキーに対応しています。切り替え方法はサービスによって異なりますが、一般的な流れは共通しています。
まず、対応サービスのセキュリティ設定画面にアクセスし、「パスキーを追加」や「生体認証を設定」といった項目を探してください。タップするとFace IDまたはTouch IDでの認証を求められるので、認証するだけでパスキーの設定が完了します。以降、そのサービスにログインする際はパスワードを入力する代わりに、Face IDやTouch IDで認証するだけでログインできます。
iOS 26では、「パスワードの自動パスキーアップグレード」機能も追加されました。パスキー対応サイトに従来のパスワードでログインすると、「パスキーが作成されました」という通知が表示され、自動的にパスキーに切り替わります。従来のパスワードもそのまま残るので、パスキーに対応していないデバイスからログインする場合も問題ありません。
クロスプラットフォーム環境での「パスワード生存戦略」
情シスとしてこの10年で最もよく受けた相談が「iPhoneとWindowsパソコンの両方でパスワードを使いたいんだけど、どうすればいい?」というものです。Apple純正のパスワード管理は非常に優秀ですが、Appleエコシステムの外に出た瞬間に不便になるのが最大の弱点です。
Windows用iCloudアプリでChromeにもパスワードを同期する
意外と知られていませんが、Windows用iCloudアプリをインストールすると、iCloudキーチェーンに保存されたパスワードをWindows上のGoogle ChromeやMicrosoft Edgeでも使えるようになります。設定方法は、Microsoft StoreからiCloudアプリをダウンロードし、Apple Accountでサインインします。「パスワード」のチェックボックスをオンにすると、Chrome用の拡張機能「iCloudパスワード」が自動的にインストールされます。
これにより、iPhoneのSafariで保存したパスワードがWindowsのChromeでも自動入力されるようになり、逆にChromeで保存したパスワードもiPhoneに同期されます。ただし、この機能にはひとつ注意点があります。Windows用iCloudアプリは定期的にアップデートしないと同期が止まることがあるのです。同期が止まったなと感じたら、まずアプリを最新版に更新してからiCloudからサインアウト→再サインインを試してください。
1Passwordとの併用で「消えないパスワード環境」を構築する
Apple純正のパスワード管理だけに頼ることに不安がある場合は、1Passwordなどのサードパーティ製パスワードマネージャーとの併用をおすすめします。1Passwordは独自のゼロ知識アーキテクチャを採用しており、マスターパスワードとシークレットキーの二重構造で保護されています。Appleとは異なる暗号化キーの仕組みを持っているため、万が一iCloudキーチェーンに問題が発生しても、1Password側にバックアップが残ります。
iOS 26では、「設定」→「一般」→「自動入力とパスワード」から自動入力のソースを複数選択できるようになっています。ここでApple純正の「パスワード」と「1Password」の両方をオンにしておくと、Safariでログインフォームをタップしたときにどちらのパスワードマネージャーから入力するかを選択できます。この二重管理体制は、企業の情報システム部門でも採用しているところが増えています。
さらに、iOS 26で導入されたFIDO Allianceのパスキーポータビリティ標準のおかげで、Apple純正パスワードアプリから1Passwordへ、あるいはその逆方向へ、パスキーを安全に移行できるようになりました。CSVファイルのような暗号化されていない形式でエクスポートする必要がなく、Face IDまたはTouch IDで認証した上でアプリ間で直接転送されます。これは2025年のWWDC25で発表された機能で、エンタープライズ環境でのパスキー運用を現実的にした画期的なアップデートです。
「パスワードが消えた」と勘違いしやすい5つのシチュエーション
情シスとして相談を受けるケースの中で、実は約3割は「パスワードが消えていなかった」ケースです。パスワードは存在しているのに、別の原因でアクセスできないだけ、というパターンが想像以上に多いのです。
Face IDやTouch IDの再設定が必要なだけのケース
機種変更後にパスワードアプリを開こうとすると、Face IDまたはTouch IDでの認証が求められます。新しいiPhoneでFace IDのセットアップが完了していない、またはTouch IDに指紋が未登録の状態だと、パスワードアプリにアクセスできず「パスワードが消えた」と勘違いすることがあります。「設定」→「Face IDとパスコード」でFace IDが正しく設定されているか確認してください。
Safariの自動入力のソース設定がリセットされているケース
iOS 18以降では、「設定」→「一般」→「自動入力とパスワード」という新しいメニューが追加されました。機種変更後にこの設定が初期状態に戻っていると、Safariでパスワードの自動入力候補が表示されなくなります。パスワードアプリを開けばデータは存在しているのに、Safariのログイン画面で候補が表示されないため「消えた」と思ってしまうのです。
ウェブサイト側のドメイン変更でパスワードが紐づかなくなったケース
これは見落とされがちですが、ウェブサイトがリニューアルなどでURLのドメインを変更した場合、保存済みのパスワードが自動入力の候補に表示されなくなることがあります。パスワードアプリ内には「旧ドメイン」に紐づいたパスワードが残っていますが、新しいURLでは別のサイトとして認識されるためです。パスワードアプリの検索機能でサイト名を検索すれば見つかるので、手動でコピー&ペーストしてログインし、新しいドメインで改めて保存し直してください。
iCloudストレージの容量不足で同期が停止しているケース
iCloudの無料プランは5GBしかありません。写真やバックアップで容量がいっぱいになっている場合、iCloudキーチェーンの同期が正常に行われないことがあります。「設定」→「自分の名前」→「iCloud」で使用状況を確認し、容量が不足していたらiCloud+(月額130円〜)へのアップグレードを検討してください。パスワードデータ自体の容量はごくわずかですが、iCloud全体の容量が上限に達していると各種同期機能がまとめて停止する場合があります。
MDM(モバイルデバイス管理)の制限がかかっているケース
これは主に会社支給のiPhoneで起きるケースです。企業がMDM(モバイルデバイス管理ツール)を使ってiPhoneを管理している場合、iCloudキーチェーンの使用自体が制限されていることがあります。「設定」→「一般」→「VPNとデバイス管理」に構成プロファイルが表示されている場合は、会社のIT部門に確認してください。個人で契約しているiPhoneでこのプロファイルが表示される場合は、格安SIMの設定プロファイルなどが影響している可能性もあります。
ぶっちゃけこうした方がいい!
ここまで色々と技術的な解説をしてきましたが、ぶっちゃけた話をすると、機種変更前に「パスワード」アプリを開いてパスワードの件数をメモしておき、機種変更後にもう一度開いて件数が同じか確認する。正直これだけで、パスワード消失問題の9割は防げます。
もっと言うと、2026年の今、本当にやるべきことは「パスワードをどう守るか」じゃなくて「パスワードをどう減らすか」です。パスキーに対応しているサイトはどんどん増えていて、Google、Amazon、Yahoo! JAPANといった日常的に使うサービスの多くがすでにパスキーに対応しています。パスキーに切り替えれば、そもそも「文字列としてのパスワード」が存在しなくなるので、消える心配も、漏洩する心配もなくなります。Face IDでピッとやるだけでログインできるから、使い勝手も圧倒的に良いです。
それから、個人的に最も強く言いたいのは、旧iPhoneの初期化は新しいiPhoneでパスワードの同期確認が完了するまで絶対にやるなということです。情シス10年やってきて、この一点を守らなかったばかりに取り返しのつかないことになったケースを何十件と見てきました。携帯ショップのスタッフに「古いiPhoneは初期化しますか?」と聞かれても、「自分で確認してから後日やります」ときっぱり断ってください。データの確認は、焦らず自宅に帰ってからやればいいのです。
最後にもうひとつ。Apple純正の「パスワード」アプリの二要素認証コード管理機能は、本当にもっと使われるべきです。Google Authenticatorの移行忘れでアカウントにログインできなくなる人が毎年山ほどいますが、Appleのパスワードアプリに確認コードを登録しておけば、iCloudキーチェーン経由で自動的に新しいiPhoneに引き継がれます。追加のアプリも不要、設定の移行作業も不要。ぶっちゃけ、これが一番楽だし効率的です。騙されたと思って、まずは一番よく使うサービス1つだけでもパスワードアプリに確認コードを登録してみてください。機種変更のときに「やっておいてよかった」と必ず思いますから。
iPhoneの機種変更後にSafariのパスワードが消えることに関するよくある質問
クイックスタートで機種変更したのにパスワードが移行されないのはなぜですか?
クイックスタートはデータの直接転送を行いますが、iCloudキーチェーンのパスワードはクラウド経由で同期される仕組みです。そのため、クイックスタート完了後もパスワードの同期には追加の時間がかかることがあります。まずはWi-Fiに接続した状態でしばらく待ってみてください。それでも同期されない場合は、「設定」→「自分の名前」→「iCloud」→「パスワード」で「このiPhoneを同期」を一度オフにしてからオンに戻すと、再同期が始まることがあります。また、旧iPhoneを初期化する前にキーチェーンの同期が完了しているか確認することが大切です。
旧iPhoneをすでに初期化してしまった場合でもパスワードは復元できますか?
旧iPhoneを初期化していても、iCloudキーチェーンが有効だった場合はiCloudサーバーにパスワードデータが残っています。新しいiPhoneで同じApple Accountにサインインし、iCloudキーチェーンをオンにすれば、パスワードは自動的にダウンロードされます。ただし、旧iPhoneでiCloudキーチェーンをオフにした際に「デバイスからも削除」を選択していた場合、かつそのデバイスが最後のiCloudキーチェーン対応デバイスだった場合は、iCloudサーバーからもデータが削除されている可能性があるため注意が必要です。
パスワードが一部だけ移行されて残りが消えているのはなぜですか?
これはAppleコミュニティでもよく報告される現象です。原因としては、iCloudキーチェーンをオンにする前に手動で保存したパスワードと、オンにした後に保存されたパスワードで同期の挙動が異なることが考えられます。また、一部のウェブサイトはパスワードの保存をブロックする設定になっており、そのサイトのパスワードはそもそもキーチェーンに保存されていなかった可能性もあります。「パスワード」アプリを開いて保存されているパスワードの一覧を確認し、欠けているものがあれば手動で追加してください。
Wi-Fi環境がないとパスワードの同期はできませんか?
iCloudキーチェーンの同期はモバイルデータ通信でも行えます。ただし、大量のパスワードデータを同期する場合はWi-Fi環境のほうが安定して高速に処理されます。また、モバイルデータ通信の設定で「iCloud Drive」がオフになっていると、同期が制限される場合があります。機種変更直後はWi-Fiに接続した状態で同期が完了するまで待つことをおすすめします。
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まとめ
iPhoneの機種変更後にSafariのパスワードが消えてしまう問題は、ほとんどの場合iCloudキーチェーンの設定に起因しています。最も多い原因は、新しいiPhoneでiCloudキーチェーンの同期がオンになっていないことです。まずは「設定」→「自分の名前」→「iCloud」→「パスワード」で同期状態を確認してください。
iOS 26では「パスワード」アプリにバージョン履歴機能やパスキーの自動アップグレード機能が追加され、パスワード管理の安全性と利便性が大きく向上しています。これらの新機能を活用すれば、機種変更時のパスワードトラブルを最小限に抑えることができるでしょう。
そして何より大切なのは、機種変更前の準備です。iCloudキーチェーンが有効であることの確認、暗号化バックアップの作成、復旧用連絡先の設定、この3つを事前に行っておくだけで、パスワード消失のリスクはほぼゼロになります。次の機種変更では「パスワードが消えた!」と慌てることのないよう、今のうちから設定を見直しておきましょう。






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