最近、iPhoneやiPad、MacBookなどのApple製品を使っていると、「Siriが勝手に起動して、プライベートな会話を録音していたかもしれない」と聞いたことはありませんか？実は、そんな問題が現実となり、Appleは2025年1月に9500万ドル（約130億円）の和解金で解決することに合意しました。今回は、この問題がどのように発覚し、どんな影響があったのか、そして私たちユーザーに何ができるのかをわかりやすく解説します。
Siriが勝手に録音？問題の発端とは
iPhoneのイメージ
Siriは、iPhoneやiPad、MacなどのApple製品に搭載された音声アシスタント機能です。通常、「ヘイ、Siri」と呼びかけることで起動し、天気予報やメッセージの送信などを手伝ってくれます。しかし、2019年に元Appleの契約社員が、Siriがユーザーの意図しないタイミングで起動し、プライベートな会話を録音していたと告発しました。さらに、その録音がAppleの契約社員によって評価されていたことが明らかになり、プライバシー侵害の問題として大きな注目を集めました。
9500万ドルの和解金で解決へ
この問題を受けて、カリフォルニア州の女性、フミコ・ロペスさんが原告となり、2021年にAppleを相手取って集団訴訟を起こしました。訴訟では、Siriがユーザーの意図しないタイミングで起動し、プライベートな会話を録音していたと主張されました。Appleはこれらの主張を否定しましたが、訴訟を長引かせるよりも和解して解決する方が良いと判断し、2025年1月に9500万ドルで和解することに合意しました。
どんな人が対象になるのか？
和解の対象となるのは、2014年9月17日から2024年12月31日までの間に、Siriが搭載されたApple製品（iPhone、iPad、MacBook、Apple Watch、HomePodなど）を所有または購入し、意図しないタイミングでSiriが起動した経験がある人です。和解金は、対象となるデバイス1台につき最大20ドル（約3000円）で、1人最大5台まで申請可能です。つまり、最大で100ドル（約1万5000円）の和解金を受け取ることができます。
申請方法と締切日
和解金を受け取るためには、2025年7月2日までに「Lopez Voice Assistant Settlement」というウェブサイトから申請を行う必要があります。申請には、対象となるデバイスの情報やApple IDなどが必要です。なお、申請には証拠書類の提出は不要ですが、虚偽の申請を行った場合は法的な責任を問われる可能性があります。
Siriのプライバシー問題をどう考えるべきか？
今回の問題は、私たちが日常的に使っているSiriが、私たちの知らないところでプライベートな会話を録音していたという点で、非常に大きな問題です。Appleは「Siriはユーザーのプライバシーを守るために設計されている」と主張していますが、実際には意図しない録音が行われていたことが明らかになりました。これを受けて、Appleは2019年にSiriの録音評価プログラムを一時停止し、ユーザーが録音をオプトイン（自分で参加を選ぶ）できるように変更しました。
私たちユーザーとしては、Siriのプライバシー設定を確認し、必要に応じて変更することが重要です。例えば、Siriの録音をオフにする、Siriに送信する音声データを削除する、などの設定を行うことで、プライバシーを守ることができます。
よくある質問や疑問
Q1: Siriが勝手に起動して録音されていたことに気づいていません。どうすれば良いですか？
申請には、Siriが意図しないタイミングで起動した経験があることを自己申告するだけで問題ありません。証拠書類の提出は不要ですが、虚偽の申請を行った場合は法的な責任を問われる可能性があります。
Q2: 和解金はいつ支払われますか？
和解金の支払いは、2025年8月1日に行われる最終承認公聴会後、異議申し立てがなければ順次行われる予定です。支払い方法は、銀行振込や小切手などが選べる予定です。
Q3: Siriのプライバシー設定はどこで確認できますか？
iPhoneやiPadの「設定」アプリから「Siriと検索」を選択し、「Siriと音声入力の履歴」を確認・管理することができます。また、「設定」→「プライバシー」→「音声と音声入力」からも確認できます。
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まとめ
今回のAppleによるSiriのプライバシー問題は、私たちが日常的に使っているデバイスが、私たちの知らないところでプライベートな会話を録音していたという点で、非常に大きな問題です。和解金の額は少額かもしれませんが、私たちユーザーとしては、Siriのプライバシー設定を確認し、必要に応じて変更することで、自分のプライバシーを守ることができます。
他にも疑問やお悩み事があればお気軽にLINEからお声掛けください。
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