Excelでデータを検索するのに便利な「VLOOKUP関数」ですが、初心者の方にとっては「範囲指定」や「どう使うか」が少し難しく感じるかもしれません。今回は、そんな悩みを解決するために、VLOOKUP関数を使った範囲指定の方法を、実際の例を交えながらわかりやすく解説します。
VLOOKUP関数とは?まずは基本からおさらい
VLOOKUP関数は、Excelで特定の値を検索し、その値に関連するデータを別の列から取り出すための関数です。よく使う場面としては、売上データや社員情報をまとめた表から特定の情報を取り出すときです。
例えば、「社員番号からその社員の名前を表示したい」や「商品コードからその商品の価格を調べたい」など、VLOOKUPがとても便利な場面が多いです。
VLOOKUPの基本構文
VLOOKUPの構文は以下の通りです
- 検索値検索したい値(例えば、社員番号や商品コードなど)
- 範囲検索するデータの範囲(例社員情報が入っている表全体)
- 列番号データを取り出す列番号(1番目の列から数えて何番目の列か)
- 検索方法正確に一致させたい場合は「FALSE」、近似値でもよければ「TRUE」
例えば、次のように使います
=VLOOKUP(A2, B2:D10, 3, FALSE)
これで、A2の値をB2:D10の範囲から検索し、見つかった値の3番目の列(D列)に対応するデータを返します。
範囲指定のポイント絶対参照と相対参照
VLOOKUPを使う際に重要なのが、範囲指定の方法です。範囲をどう設定するかによって、データを検索する範囲が変わるため、正しく設定しないと予想外の結果を招いてしまうことがあります。
Excelでは、範囲指定に「絶対参照」と「相対参照」があります。
絶対参照($マークの使い方)
絶対参照とは、セルの位置を固定して指定する方法です。VLOOKUP関数で範囲を指定する際に、範囲を固定しておくと、コピーして使うときに範囲が動かないので便利です。
例えば、範囲が「B2:D10」となっていた場合、このままだとコピーして使うと範囲がずれてしまいますが、絶対参照を使うと以下のように範囲を固定できます
=B2:$D$10
これにより、範囲が「B2:D10」として固定され、他の場所にコピーしても同じ範囲が使われます。
相対参照
相対参照は、セルをコピーしたときに範囲が自動で変わる方法です。例えば、VLOOKUP関数で「A2」のデータを参照している場合、この関数をコピーすると「A2」もコピー先に応じて変わります。
実際の例でVLOOKUPを使って範囲指定を理解しよう
次に、実際の例を使ってVLOOKUP関数と範囲指定の使い方を見てみましょう。たとえば、以下のような社員情報表があります
社員番号 | 名前 | 部署 | 給与 |
---|---|---|---|
1001 | 佐藤 | 営業 | 400万 |
1002 | 鈴木 | 総務 | 350万 |
1003 | 高橋 | 技術 | 500万 |
この表から、社員番号「1002」に該当する社員の給与を調べたい場合、次のようにVLOOKUPを使います
- セルに「1002」を入力します。
- VLOOKUP関数を使って、検索範囲として「B2:E4」を指定します。
- 列番号「4」を指定して給与のデータを返します。
結果として、「350万」という給与が表示されるはずです。
よくある質問や疑問
VLOOKUPを使う際、範囲が動いてしまう場合はどうすればいいですか?
範囲が動いてしまう場合、絶対参照を使って範囲を固定する必要があります。例えば、範囲を「$B$2:$D$10」のように設定することで、コピーしても範囲が動きません。
VLOOKUPが「#N/A」エラーを返すのはなぜですか?
「#N/A」エラーは、指定した検索値が範囲内に見つからない場合に表示されます。検索する値が範囲内に存在するか、正確に入力されているかを確認しましょう。
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まとめ
VLOOKUP関数は、データの検索を非常に効率的に行える強力なツールです。ただし、範囲指定や参照の方法に注意しないと、思い通りの結果が得られません。絶対参照や相対参照をうまく使って、範囲をしっかり設定することが重要です。
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