Excelを使っていると、データの中から特定の情報を探し出す作業がよくありますよね。そんなときに便利なのが「XLOOKUP（エックスルックアップ）関数」です。今回は、Excel 2019を使っている方にもわかりやすく、XLOOKUP関数の基本から応用までを解説します。
はじめにXLOOKUP関数とは？
Excelのイメージ
XLOOKUP関数は、Excelの新しい検索関数で、従来のVLOOKUPやHLOOKUPに代わるものです。特定の値を検索し、その対応するデータを返すことができます。例えば、会員IDから会員名を探すといった場面で活躍します。
基本の使い方XLOOKUP関数の構文
XLOOKUP関数の基本的な構文は以下の通りです
=XLOOKUP(検索値, 検索範囲, 戻り範囲, , , )
検索値探したい値
検索範囲検索値が含まれる範囲
戻り範囲検索値に対応するデータが含まれる範囲
見つからない場合（省略可能）検索値が見つからなかった場合に返す値
一致モード（省略可能）完全一致や近似一致を指定
検索モード（省略可能）検索の方向を指定（上から下、下から上など）
例えば、以下のようなデータがあるとします
| 会員ID | 会員名 |
|---|---|
| T001 | 田中 |
| T002 | 鈴木 |
| T003 | 高橋 |
このとき、会員ID「T002」に対応する会員名を探すには、以下のように入力します
=XLOOKUP("T002", , B2:B4)
これで、セルに「鈴木」と表示されます。
応用編XLOOKUP関数の活用方法
XLOOKUP関数は、基本的な検索だけでなく、以下のような応用にも対応しています
見つからない場合のメッセージ表示
検索値が見つからなかった場合に、エラーではなく指定したメッセージを表示することができます。例えば、「該当なし」と表示するには、以下のように入力します
=XLOOKUP("T005", , B2:B4, "該当なし")
部分一致検索
XLOOKUP関数では、ワイルドカードを使って部分一致検索が可能です。例えば、「田」を含む会員名を探すには、以下のように入力します
=XLOOKUP("*田*", , B2:B4)
複数列の一括取得（スピル機能）
XLOOKUP関数は、複数の列を一度に取得することができます。例えば、会員ID「T002」に対応する会員名と住所を一括で取得するには、以下のように入力します
=XLOOKUP("T002", , B2:C4)
これで、会員名と住所が隣接するセルに表示されます。
よくある質問や疑問
Q1: XLOOKUP関数はExcel 2019で使用できますか？
いいえ、XLOOKUP関数はExcel 2019では使用できません。Office 365またはExcel 2021以降のバージョンで使用可能です。
Q2: XLOOKUP関数で複数の条件を指定できますか？
XLOOKUP関数は単一の条件での検索に特化しています。複数の条件で検索する場合は、複数のXLOOKUP関数を組み合わせるか、他の関数と組み合わせて使用する必要があります。
Q3: XLOOKUP関数で検索の方向を指定できますか？
はい、XLOOKUP関数では検索の順序を指定できます。引数「検索モード」で、上から下（1）、下から上（-1）、昇順（二分探索）（2）、降順（二分探索）（-2）を指定できます。
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まとめ
XLOOKUP関数は、従来の検索関数に比べて柔軟で強力な機能を持っています。特に、検索範囲と戻り範囲を自由に指定できる点や、見つからなかった場合のメッセージ表示、部分一致検索など、実務での活用の幅が広がります。
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