Excelの動的配列数式とスピル機能を使いこなそう！

皆さん、Excelでの作業中に「もっと簡単にデータを処理できたらいいのに」と思ったことはありませんか？今回は、そんな願いを叶える「動的配列数式」と「スピル機能」について、初心者の方にもわかりやすくお伝えします。

動的配列数式とスピル機能とは？

Excelのイメージ

まず、これらの機能が何なのかを見ていきましょう。

従来のExcelでは、数式を入力したセルに対して1つの結果しか表示されませんでした。しかし、動的配列数式を使うと、1つの数式で複数の結果を返すことができます。例えば、ある範囲のデータを並べ替えたり、フィルタリングしたりする際に、この機能が大変便利です。

スピルとは、英語で「こぼれる」「あふれる」という意味です。Excelでは、数式の結果が複数のセルに自動的に表示される動作を指します。つまり、1つのセルに数式を入力すると、その結果が隣接するセルにも自動的に表示されるのです。これにより、複雑なデータ処理が簡単に行えるようになりました。

では、具体的にどのように使うのかを見ていきましょう。

例えば、A列に商品名、B列に価格が入力されているとします。これらを一括で10%値上げした価格をC列に表示させたい場合、C1セルに以下の数式を入力します。

この数式を入力してEnterキーを押すと、C1セルからC10セルまで自動的に新しい価格が表示されます。これがスピル機能の基本的な使い方です。

スピル機能で生成された範囲を他の数式で参照する際には、スピル範囲演算子「#」を使用します。例えば、先ほどの新しい価格の合計を求める場合、D1セルに以下の数式を入力します。

これにより、C1からC10までの合計が自動的に計算されます。

実際の業務でどのように活用できるのか、具体的な例を見てみましょう。

掛け算の九九の表を作成する際、従来は各セルに数式を入力し、それをコピーしていました。しかし、スピル機能を使うと、1つのセルに数式を入力するだけで済みます。

このように、スピル機能を活用することで、作業効率が大幅に向上します。

スピル機能は、Microsoft 365およびExcel 2021以降のバージョンで利用可能です。Excel 2019では、一部のユーザーのみが使用できます。

スピル機能を使用する際、結果が表示される範囲に既にデータがあると、#SPILL!というエラーが表示されます。事前に結果が表示される範囲が空いていることを確認してください。

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今回は、Excelの動的配列数式とスピル機能についてご紹介しました。これらの機能を活用することで、データ処理がより効率的に行えるようになります。ぜひ試してみてください。他にも疑問やお悩み事があればお気軽にLINEからお声掛けください。