ExcelのIFS関数で複雑な条件を簡単に処理する方法

皆さん、Excelで複数の条件分岐を設定する際に、IF関数を何重にも入れ子にして、頭を悩ませた経験はありませんか？実は、そんな煩わしさを解消してくれる便利な関数があるんです。それがIFS関数です。今回は、このIFS関数を使って、複雑な条件をシンプルに処理する方法を、初心者の方にも分かりやすく解説します。

IFS関数とは？
IFS関数の基本的な使い方
複数条件の組み合わせAND関数とOR関数の活用
IFS関数を使用する際の注意点
よくある質問や疑問
今すぐ解決したい！どうしたらいい？
まとめ

IFS関数とは？

Excelのイメージ

まず、IFS関数についてご紹介します。IFS関数は、Excel 2016以降で使用できる新しい関数で、複数の条件を順番に評価し、最初に真となった条件に対応する結果を返すものです。これにより、IF関数を何重にも入れ子にする必要がなくなり、数式がシンプルで読みやすくなります。

IFS関数の基本的な使い方

では、具体的にIFS関数の使い方を見ていきましょう。例えば、学生のテストの点数に応じて評価を付ける場合を考えてみます。

ここがポイント！

80点以上なら「優」
70点以上80点未満なら「良」
60点以上70点未満なら「可」
60点未満なら「不可」

この条件をIFS関数で表すと、次のようになります。

=IFS(B2>=80, "優", B2>=70, "良", B2>=60, "可", TRUE, "不可")

この数式では、B2の値が80以上の場合は「優」、70以上80未満の場合は「良」、60以上70未満の場合は「可」、それ以外の場合は「不可」と表示されます。最後の条件にTRUEを指定することで、どの条件にも当てはまらない場合の結果を設定できます。

複数条件の組み合わせAND関数とOR関数の活用

さらに、複数の条件を組み合わせて評価したい場合には、AND関数やOR関数と組み合わせることが効果的です。

例えば、商品Aの売上が300万円以上、かつ商品Bの売上が50万円以上の場合に「A評価」とする場合、次のように記述します。

=IFS(AND(B2>=3000000, C2>=500000), "A評価", TRUE, "評価なし")

また、商品Aの売上が300万円以上、または商品Bの売上が50万円以上の場合に「A評価」とする場合は、次のようになります。

=IFS(OR(B2>=3000000, C2>=500000), "A評価", TRUE, "評価なし")

このように、AND関数やOR関数を組み合わせることで、複雑な条件も簡潔に表現できます。

IFS関数を使用する際の注意点

IFS関数を使う際には、以下の点に注意してください。

ここがポイント！

条件は厳しいものから順に並べるIFS関数は上から順に条件を評価し、最初に真となった条件の結果を返します。そのため、条件は厳しいものから順に並べることが重要です。
ExcelのバージョンIFS関数はExcel 2016以降で使用可能です。以前のバージョンでは使用できないため、注意が必要です。
条件の数IFS関数では最大127の条件を設定できますが、あまり多くの条件を設定すると、数式が複雑になり管理が難しくなる可能性があります。