Excel VBAでエラーを回避する方法【初心者向け解決ガイド】

皆さん、こんにちは。今日は、Excel VBAを使っているときに避けて通れない「エラー」についてお話しします。プログラムを作成していると、思わぬエラーに遭遇して戸惑うことがありますよね。でも、ご安心ください。エラーが発生しても、適切に対処する方法を知っていれば、怖がる必要はありません。今回は、初心者の方でも理解しやすいように、エラーの回避方法を一緒に学んでいきましょう。

エラーとは何か？
エラーを回避する基本的な方法
よくある質問や疑問
1. エラー処理を使うとプログラムが遅くなりますか？
2. エラーを無視しても大丈夫ですか？
今すぐ解決したい！どうしたらいい？
まとめ

エラーとは何か？

Excelのイメージ

まず、エラーとは何でしょうか？簡単に言うと、プログラムが予期しない問題に直面したときに発生するものです。例えば、存在しないファイルを開こうとしたり、数字でないものを計算しようとすると、エラーが起こります。これらのエラーを放置すると、プログラムが途中で止まってしまうことがあります。

エラーを回避する基本的な方法

エラーを回避するためには、いくつかの方法があります。ここでは、特に重要な3つの方法をご紹介します。

1. On Error GoTo を使ったエラー処理

この方法では、エラーが発生したときに特定の場所（ラベル）にジャンプして、エラー処理を行います。具体的には、以下のように記述します。

vba

Sub SampleMacro()

    On Error GoTo ErrorHandler ' エラーが発生したらErrorHandlerにジャンプ
    ' エラーが発生する可能性のあるコード

    Dim result As Integer

    result = 10 / 0 ' ここでエラーが発生します（ゼロでの除算）
    Exit Sub ' 正常に終了する場合、エラー処理をスキップ

ErrorHandler: MsgBox "エラーが発生しました。内容: " & Err.Description End Sub

このコードでは、ゼロで割り算をしようとしてエラーが発生しますが、エラーが起きると自動的に`ErrorHandler`という部分にジャンプし、エラーメッセージを表示します。

2. On Error Resume Next を使ったエラー無視

場合によっては、エラーが発生しても処理を続けたいことがあります。その際には、`On Error Resume Next`を使います。以下の例をご覧ください。

vba

Sub SampleMacro()

    On Error Resume Next ' エラーが発生しても次の行に進む
    ' エラーが発生する可能性のあるコード

    Dim result As Integer

    result = 10 / 0 ' ここでエラーが発生します
    If Err.Number <> 0 Then

        MsgBox "エラーが発生しましたが、処理を続行します。"

        Err.Clear ' エラー情報をクリア

    End If

' 続きの処理 MsgBox "プログラムは続行中です。" End Sub

このコードでは、エラーが発生してもプログラムは止まらず、次の行に進みます。ただし、エラーが発生したかどうかを`Err.Number`で確認し、必要に応じて対応することが重要です。

3. エラー処理の終了: On Error GoTo 0

エラー処理を一時的に無効にした後、再度有効にする必要がある場合は、`On Error GoTo 0`を使用します。これにより、通常のエラー処理に戻ります。

vba

Sub SampleMacro()

    On Error Resume Next ' エラーを無視
    ' エラーが発生する可能性のあるコード

    Dim result As Integer

    result = 10 / 0 ' ここでエラーが発生します
    On Error GoTo 0 ' エラー処理を通常に戻す

' ここでエラーが発生すると、通常のエラーメッセージが表示されます result = 10 / 0 End Sub

このコードでは、最初の`10 / 0`のエラーは無視されますが、`On Error GoTo 0`の後のエラーは通常通り表示されます。