Excel VBAの「Else」を使って条件を満たさない場合に別の処理を実行する方法

Excel VBAで作業を効率化したいと考えている皆さん、こんにちは。今回は、VBAの「Else」を使って、条件を満たさない場合に別の処理を実行する方法について、初心者の方にもわかりやすく解説します。これをマスターすれば、業務の自動化やデータ処理がぐっと楽になりますよ。

「Else」の基本的な使い方
「Else」の活用例点数による合否判定
「Else」の注意点とエラー回避
「Else」の応用範囲指定と比較演算子の活用
よくある質問や疑問
今すぐ解決したい！どうしたらいい？
まとめ

「Else」の基本的な使い方

Excelのイメージ

まずは、VBAの「If…Then…Else」構文の基本からおさらいしましょう。

If 条件 Then
    ' 条件が真の場合の処理
Else
    ' 条件が偽の場合の処理
End If

例えば、セルの値が10より大きければ「10より大きいです」と表示し、それ以外の場合は「10以下です」と表示する場合、以下のように書きます。

If Range("").Value > 10 Then
    MsgBox "10より大きいです"
Else
    MsgBox "10以下です"
End If

このように、「Else」を使うことで、条件を満たさない場合の処理も簡単に記述できます。

「Else」の活用例点数による合否判定

次に、実際の業務でよく使われる「Else」の活用例を見てみましょう。例えば、社員のテスト結果に応じて合否を判定する場合、以下のように書けます。

If Range("B1").Value >= 80 Then
    Range("C1").Value = "合格"
Else
    Range("C1").Value = "不合格"
End If

このコードでは、セルB1の値が80以上なら「合格」、それ以外なら「不合格」とセルC1に表示されます。

「Else」の注意点とエラー回避

「Else」を使う際には、いくつか注意点があります。

ここがポイント！

条件式が必須: 「Else」は必ず「If」または「ElseIf」と組み合わせて使います。単独で「Else」を使うとエラーになります。
ネストの深さに注意: 「If…Then…Else」を何重にも入れ子にすると、コードが読みにくくなります。必要以上にネストを深くしないようにしましょう。
ElseIfの活用: 複数の条件を判定する場合は、「ElseIf」を使うことで、より細かい条件分岐が可能になります。

例えば、点数に応じて「合格A」「合格B」「合格C」「不合格」を判定する場合、以下のように書けます。

If Range("B1").Value >= 90 Then
    Range("C1").Value = "合格A"
ElseIf Range("B1").Value >= 80 Then
    Range("C1").Value = "合格B"
ElseIf Range("B1").Value >= 70 Then
    Range("C1").Value = "合格C"
Else
    Range("C1").Value = "不合格"
End If

このように、「ElseIf」を使うことで、複数の条件を順番に判定できます。

「Else」の応用範囲指定と比較演算子の活用

さらに、「Else」を使った条件分岐を応用して、範囲指定や比較演算子を活用する方法を見てみましょう。

例えば、年齢に応じて「子供」「成人」「シニア」を判定する場合、以下のように書けます。

If Range("B1").Value < 20 Then
    Range("C1").Value = "子供"
ElseIf Range("B1").Value < 65 Then
    Range("C1").Value = "成人"
Else
    Range("C1").Value = "シニア"
End If

また、特定の範囲内の値を判定する場合は、「Select Case」を使うとコードがスッキリします。

Select Case Range("B1").Value
    Case 0 To 20
        Range("C1").Value = "子供"
    Case 21 To 64
        Range("C1").Value = "成人"
    Case Else
        Range("C1").Value = "シニア"
End Select

このように、「Select Case」を使うことで、複数の条件を簡潔に記述できます。