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Wordのアウトラインが壊れるケースとは?原因7選と確実な修復手順を徹底解説

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「昨日まで普通に表示されていた見出し番号が、今日ファイルを開いたら黒い四角に化けていた」「アウトラインのレベル4だけ突然おかしくなって、フォントサイズを変えようとしたらエラーが出る」——こんな経験をしたことはないでしょうか。Wordのアウトライン機能は、論文やマニュアルなど長文ドキュメントの構成を支える生命線ですが、ある日突然壊れるという厄介な性質を持っています。しかも、この不具合はMicrosoftが長年にわたって完全には解消できていない「既知のバグ」であり、Word 2010の時代から2026年現在のMicrosoft 365に至るまで、世界中のユーザーを悩ませ続けています。

この記事では、Wordのアウトラインが壊れる具体的な原因パターンを網羅的に解説し、症状別の修復手順から、そもそも壊れにくいアウトラインの設定方法まで、実務で本当に役立つ知識をお届けします。

ここがポイント!

  • Wordのアウトラインが壊れる代表的な7つの原因と、それぞれの症状の見分け方
  • 黒い四角(ブラックボックス)やフォントエラーなど症状別の具体的な修復手順
  • 二度と壊れないアウトラインを構築するための正しい設定手順と予防策
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  1. そもそもWordのアウトラインとは何か?壊れると何が起きるのか
  2. Wordのアウトラインが壊れる7つの原因
    1. フォント特性の破損によるブラックボックス化
    2. スタイルとアウトラインレベルの対応付けの断絶
    3. リボンの番号ボタンの誤用による構造崩壊
    4. 複数文書の結合による番号リストの競合
    5. セクション区切りとの干渉
    6. テンプレートやNormal.dotmの破損
    7. doc形式とdocx形式の互換性問題
  3. 症状別の修復手順を完全ガイド
    1. 見出し番号がブラックボックスになった場合の修復
    2. フォントサイズが0になりエラーが出る場合の修復
    3. 番号の順序が狂っている場合の修復
  4. 図表番号エラーとアウトラインの関係
    1. 図表番号エラーが発生する条件
    2. 図表番号エラーの修復手順
  5. 壊れにくいアウトラインの正しい設定方法
    1. 鉄則は「スタイルとレベルの1対1対応」
    2. リボンの番号ボタンは絶対に使わない
    3. テンプレートとして保存して使い回す
  6. 共同編集環境でアウトラインを守るためのコツ
  7. ナビゲーションウィンドウと目次を活用した破損の早期発見
  8. 情シス歴10年超の現場で学んだアウトライン崩壊の「本当の原因」
    1. 「誰かが触った」問題の実態
    2. Office更新プログラムが引き金になるケース
    3. セーフモード起動という最強の切り分け手段
  9. 現場で本当に使えるVBAマクロ集
    1. マクロ1リストテンプレートのフォントを全リセットする(ブラックボックス修復用)
    2. マクロ2アウトラインの健全性を診断するレポートマクロ
    3. マクロ3壊れたスタイルを組み込み見出しに一括変換する
    4. マクロ4Normal.dotmをバックアップしてリセットする
  10. 現場で実際によく遭遇する「よくわからない問題」の解決法
    1. 見出しの番号が突然「1.1」から始まらず「2.1」になる問題
    2. コピペした見出しだけ番号体系が別になる問題
    3. 目次を更新すると見出し番号の前に謎のタブ文字が入る問題
    4. アウトラインが正常なのに印刷すると番号が消える問題
    5. doc形式からdocx形式に変換したら見出し番号が二重に表示される問題
  11. アウトラインが壊れたときの緊急対応フローチャート
  12. トラブルを未然に防ぐための運用ルール
    1. 「テンプレートマスター」を一人決める
    2. 文書のバージョン管理を徹底する
    3. 最終納品前のチェックリストを作る
  13. ぶっちゃけこうした方がいい!
  14. Wordのアウトラインが壊れるケースに関する疑問解決
    1. カスタムスタイルを使いたいのですが、アウトラインと併用できますか?
    2. 章番号が「0」と表示されるのはなぜですか?
    3. ブラックボックスが一度は直っても再発するのですが、どうすればいいですか?
    4. PDF化したときだけ図表番号にエラーが表示されるのはなぜですか?
  15. 今すぐパソコンやスマホの悩みを解決したい!どうしたらいい?
  16. まとめ

そもそもWordのアウトラインとは何か?壊れると何が起きるのか

Wordのイメージ

Wordのイメージ

Wordの「アウトライン」とは、文書の見出しに対して階層構造と自動番号を付与する仕組みのことです。たとえば「第1章」「1.1」「1.1.1」のような番号を自動でつけてくれる機能であり、ナビゲーションウィンドウでの文書構造の把握や、目次の自動生成にも深く関わっています。

このアウトラインが「壊れる」と、見出しの番号が黒い四角形に置き換わったり、番号の順序がめちゃくちゃになったり、フォントサイズが0と表示されて変更不能になったりします。さらに深刻なケースでは、目次が正しく生成できなくなり、図表番号に「エラー!指定したスタイルは使われていません。」というメッセージが表示されることもあります。卒業論文の提出直前や、クライアントへの納品前にこの症状が出ると、まさに地獄のような状況に追い込まれるわけです。

Wordのアウトラインが壊れる7つの原因

アウトラインの崩壊は「ある日突然」起きたように見えますが、実は明確な原因が存在します。ここでは、世界中のWordユーザーコミュニティやMicrosoftの技術ドキュメントから集約した、代表的な7つの原因を解説します。

フォント特性の破損によるブラックボックス化

最も有名かつ厄介な症状が、見出し番号が黒い四角形(ブラックボックス)に化けてしまう現象です。これはマルチレベルリストの内部で管理されているフォント情報が破損することで発生します。Microsoftの公式コミュニティでも「known bug(既知のバグ)」として認識されており、Word 2007の時代から報告され続けているにもかかわらず、2026年現在もMicrosoft 365で再現します。ミシガン大学の論文作成ガイドでも「Microsoftがこのバグを掃討できたことは一度もない」と明記されているほどです。

この症状が出ると、該当するアウトラインのフォントサイズが「0」と表示され、サイズを変更しようとしても「値は1から1638までです。」というエラーが出て修正できなくなります。

スタイルとアウトラインレベルの対応付けの断絶

アウトラインが正しく動作するためには、各レベルが対応するスタイル(見出し1、見出し2など)と正しくリンクされている必要があります。このリンクが外れると、番号が振られなくなったり、レベル間の連番が狂ったりします。複数の著者が同じ文書を編集する環境では、誰かがスタイルの設定を変更してしまうことでリンクが切れるケースが非常に多いです。

リボンの番号ボタンの誤用による構造崩壊

実はこれが最も頻繁に起きる原因のひとつです。Wordのリボンにある「番号付きリスト」ボタンを直接クリックして番号をつけてしまうと、マルチレベルリストの定義とは無関係な「別の番号リスト」が文書内に生成されてしまいます。見た目は同じに見えても、内部的にはまったく別の仕組みで動いているため、後から番号の順序が崩壊する原因になります。正しくは、スタイルを適用することで番号を付与すべきです。

複数文書の結合による番号リストの競合

章ごとに別ファイルで作成した文書を一つに結合すると、それぞれのファイルが持っているマルチレベルリストの定義が競合し、番号がめちゃくちゃになることがあります。Microsoft 365のオンライン共同編集機能を使っている場合にも、複数人が同時にスタイルを変更することでリスト定義の競合が発生しやすくなります。

セクション区切りとの干渉

章ごとにセクション区切りを挿入している文書では、アウトラインの番号がセクション境界を超えたときにリスタート設定が正しく機能しなくなることがあります。これは特に長大な文書で顕著で、たとえばレベル2の見出し番号が「1.1」のはずなのに「2.1」から始まってしまうといった症状が出ます。

テンプレートやNormal.dotmの破損

Wordのすべての文書は、基本テンプレートであるNormal.dotmを土台としています。このテンプレートファイルが何らかの原因で破損すると、新規文書でもアウトラインの設定がおかしくなることがあります。アドインの不具合やWordの異常終了が、テンプレート破損の主な引き金です。

doc形式とdocx形式の互換性問題

古い.doc形式で作成された文書を.docx形式で保存し直したとき、マルチレベルリストの定義が正しく変換されないケースがあります。逆に、.docx形式でブラックボックスが発生した文書を.doc形式で保存すると症状が消えるという報告もあり、ファイル形式の変換がアウトラインの内部構造に影響を与えていることがわかります。

症状別の修復手順を完全ガイド

アウトラインの壊れ方にはいくつかのパターンがあり、症状に応じた対処法が存在します。ここでは、よくある3つの症状について、それぞれの修復手順を解説します。

見出し番号がブラックボックスになった場合の修復

番号が黒い四角に化けてしまった場合、もっとも手軽な方法は「いったんオフにして再びオンにする」というアプローチです。まず該当する見出しにカーソルを置き、ホームタブのマルチレベルリストのドロップダウンから「新しいアウトラインの定義」を選びます。現在のリストタイプをメモしたうえで、番号形式を「なし」に変更して適用します。その後、もう一度同じ手順でマルチレベルリストを開き、元の番号形式を再選択するか、リストライブラリから適切なものを選び直します。

この方法で直らない場合は、番号スキームの完全な再構築が必要です。すべての見出しスタイルから番号設定を一度解除し、見出し1のテキストにカーソルを置いた状態で、マルチレベルリストのリストライブラリから「見出し」という文字が含まれたリストを選択します。その後、「新しいアウトラインの定義」で各レベルの番号書式とスタイルの対応付けを再設定します。

それでも解決しない場合の最終手段として、VBAマクロを実行する方法があります。マクロを使ってリストテンプレートのフォント特性を強制的にリセットすることで、フォント破損に起因するブラックボックスを恒久的に修復できます。開発タブのマクロから新規マクロを作成し、リストテンプレートのフォント情報をリセットするコードを実行してください。多くのユーザーがこの方法で永続的な修復に成功しています。

フォントサイズが0になりエラーが出る場合の修復

フォントサイズが「0」と表示され、「値は1から1638までです。」というエラーが出る症状は、アウトラインのフォントダイアログから直接修正しようとしても解決しません。代わりに、以下の手順で間接的にフォント設定をリセットします。

まず、文書内の適当な文字を選択してフォント設定ダイアログを開き、「詳細設定」タブを表示してからダイアログを閉じます。これは次のステップでフォント設定ダイアログを開いたときに、詳細設定タブが表示された状態にするための準備です。次に、壊れたアウトラインの先頭文字の直前にカーソルを移動し、左矢印キーを押して段落番号の文字を選択した状態にします。この状態でフォントサイズを変更すると、今度は正常に変更できるようになります。

フォントサイズが変更できるようになったら、一つ上のレベルの正常な見出しを選択し、右クリックメニューから「選択箇所と一致するようにスタイルを更新」を実行します。その後、アウトラインの定義画面で該当レベルのスタイル対応付けと番号書式を再設定すれば修復完了です。

番号の順序が狂っている場合の修復

番号の順序がおかしい場合(たとえば「1.1.2」のはずが「1.1.1」になる、「2.1」が「1.1」にリセットされるなど)は、マルチレベルリストのレベルとスタイルの対応付けが切れている可能性が高いです。

「新しいアウトラインの定義」ダイアログを開き、「オプション」ボタンをクリックして拡張画面を表示します。左側のレベル一覧で各レベルを順にクリックし、「レベルと対応付ける見出しスタイル」が正しく設定されているか確認してください。レベル1は「見出し1」、レベル2は「見出し2」というように、1対1で必ず対応させる必要があります。また、「番号書式」欄のグレーで反転された数字フィールドが正しいレベルを参照しているかも確認してください。フィールドが逆転していると「1.2.1」が「1.1.2」になるといった症状が起きます。

図表番号エラーとアウトラインの関係

Wordで図や表に番号を振る際、「章番号を含める」設定を有効にしていると、アウトラインの状態が図表番号にも直接影響します。アウトラインが壊れていたり、見出しスタイルが正しく適用されていない場合、「エラー!指定したスタイルは使われていません。」というメッセージが図表番号の位置に表示されます。

図表番号エラーが発生する条件

このエラーは、Wordが図表番号に章番号を含めようとして文書内の見出しスタイルを探したが見つけられなかった場合に発生します。具体的には、章タイトルに見出しスタイルが適用されていない場合、見出しスタイルは適用されているがアウトライン番号が設定されていない場合、カスタムスタイルを使っていてWordの組み込み見出しスタイルを使っていない場合などが該当します。

特に注意すべきなのは、Wordの図表番号の「章番号を含める」機能は組み込みの見出しスタイル(見出し1〜見出し9)でしか動作しないという制約です。「自社フォーマット見出し1」のようなカスタムスタイルを作って使っている場合、図表番号機能からは認識されません。カスタムスタイルの書式はいくらでもカスタマイズできるので、組み込みスタイルの見た目を変更して使うのがベストプラクティスです。

図表番号エラーの修復手順

修復の基本は、見出しスタイルの適用とアウトライン番号の設定を正しく行うことです。まず文書内のすべての章タイトルに「見出し1」スタイルを適用し、次にマルチレベルリストのリストライブラリから「見出し」の文字が含まれたリストを選択してアウトライン番号を設定します。これだけでほとんどのケースが解決します。

それでも解決しない場合は、Alt+F9キーでフィールドコードを表示し、STYLEREFの数字が実際に使っている見出しレベルと一致しているか確認します。たとえば見出し2を使っているのにSTYLEREFが「1」になっている場合、「2」に修正して再びAlt+F9でフィールドコードを非表示にし、Ctrl+Aで全選択してからF9キーでフィールドを更新すれば修正が反映されます。

壊れにくいアウトラインの正しい設定方法

アウトラインのトラブルは「壊れてから直す」よりも「壊れないように作る」方がはるかに効率的です。ここでは、長年Wordのマルチレベルリストの問題と向き合ってきた世界中の専門家たちが推奨する、堅牢なアウトライン設定の手順を紹介します。

鉄則は「スタイルとレベルの1対1対応」

アウトラインが安定動作する最大の鍵は、各レベルに必ず1つのスタイルだけを対応付けることです。レベル1には見出し1、レベル2には見出し2、レベル3には見出し3——このように1対1で対応させることが絶対条件です。複数のレベルに同じスタイルを割り当てたり、一つのレベルにスタイルを対応させ忘れたりすると、番号の計算ロジックが破綻します。

具体的な設定手順としては、まずホームタブの「マルチレベルリスト」から「新しいアウトラインの定義」を選択します。ダイアログの「オプション」ボタンをクリックして拡張画面を表示し、左側でレベルを順にクリックしながら、右側の「レベルと対応付ける見出しスタイル」で対応するスタイルを選んでいきます。番号書式もこの画面で設定し、必要に応じてインデント位置を調整してOKを押せば完了です。

リボンの番号ボタンは絶対に使わない

アウトラインを設定した後は、番号を付けたい段落にリボンの番号ボタンを押すのではなく、必ず対応するスタイルを適用してください。スタイルギャラリーから「見出し1」「見出し2」などをクリックすることで、自動的に正しい番号が振られます。番号ボタンを使うと、せっかく構築したマルチレベルリストとは別の番号体系が生成されてしまい、遅かれ早かれ番号が崩壊します。

テンプレートとして保存して使い回す

一度正しくアウトラインを設定した文書は、.dotxテンプレートとして保存しておくことを強くおすすめします。新しい文書を作成するたびにアウトラインを一から設定するのは手間がかかるだけでなく、設定ミスのリスクも増えます。テンプレートとして保存しておけば、いつでも安定したアウトライン設定を使い回すことができます。

共同編集環境でアウトラインを守るためのコツ

Microsoft 365の普及により、OneDrive上でWordファイルを共同編集する機会が増えました。しかし、共同編集環境はアウトライン崩壊のリスクが高い環境でもあります。

複数の編集者がそれぞれ異なるバージョンのWordやOS環境を使っている場合、フォントの差異やスタイルの解釈の違いがアウトラインに影響を与える可能性があります。また、Web版のWordはデスクトップ版に比べてマルチレベルリストのサポートが限定的で、Web版で編集した結果アウトラインの定義が簡略化されてしまうケースも報告されています。

共同編集でアウトラインを守るためのポイントは3つあります。まず、スタイルとアウトラインの設定は一人の担当者が集中管理すること。次に、文書の最終的なレイアウト調整やアウトラインの確認は、必ずデスクトップ版のWordで行うこと。そして、章ごとに別ファイルで作成して最後に結合する方式は避け、最初から一つのファイルで作業を進めることです。やむを得ず複数ファイルを結合する場合は、結合後に必ずアウトラインの定義を確認し、必要に応じて再設定してください。

ナビゲーションウィンドウと目次を活用した破損の早期発見

アウトラインの破損は、放置すればするほど修復が困難になります。早期発見のために、定期的にナビゲーションウィンドウを確認する習慣をつけましょう。表示タブからナビゲーションウィンドウを開くと、見出しスタイルが正しく適用されている段落が階層構造で表示されます。ここに表示されない見出しがある場合、スタイルが外れているか、アウトラインレベルの設定が「本文」になっている可能性があります。

また、目次を自動生成してみるのも有効な確認手段です。目次に表示される番号が文書本体と一致していない場合や、特定の見出しが目次に反映されない場合は、アウトラインに何らかの問題が生じている兆候です。ただし、目次はフィールドの更新(Ctrl+A→F9)を行わないと最新の状態が反映されない点に注意してください。文書の構成を変更したら、必ず「参考資料」タブの「目次の更新」をクリックしましょう。

情シス歴10年超の現場で学んだアウトライン崩壊の「本当の原因」

Wordのイメージ

Wordのイメージ

ここまで技術的な原因と対処法を解説してきましたが、正直なところ、情シス(情報システム部門)の現場で10年以上Wordのトラブル対応をしてきた経験から言わせてもらうと、アウトラインが壊れる「本当の引き金」は技術的な問題よりも人間の運用面にあることがほとんどです。ここでは、現場でしか得られないリアルな知見を共有します。

「誰かが触った」問題の実態

企業の文書で一番多いトラブルパターンは、複数人で文書を回しているうちに誰かがアウトラインの設定を壊してしまうケースです。たとえば、見出しの番号を直接テキストとして手打ちしてしまう人、番号の見た目を変えようとしてリボンの段落番号ボタンを押してしまう人、インデントを直そうとしてルーラーをドラッグしてしまう人。悪意があるわけではなく、Wordの仕組みを知らないから起きるのですが、結果としてマルチレベルリストの定義が静かに壊れていきます。

実はこの問題、現場では「文書保護」機能で予防するのが最も効果的です。「校閲」タブの「編集の制限」から、スタイルの変更を制限する設定を有効にしておけば、許可されたスタイル以外への変更をブロックできます。具体的な手順として、「校閲」→「編集の制限」→「書式の制限」にチェックを入れ、「設定」から使用を許可するスタイルだけにチェックを入れます。こうすれば、スタイルの定義を勝手に変更されるリスクを大幅に減らせます。

Office更新プログラムが引き金になるケース

情シスとして見逃せないのが、Microsoft 365の自動更新がアウトライン崩壊の引き金になるケースです。これは本当に厄介で、昨日まで正常に動いていた文書が、朝出社してWordを開いたら番号がおかしくなっている、ということが実際に起きます。Office 365は常に更新が適用されますが、この更新に不具合が含まれていたり、更新のタイミングでテンプレートキャッシュが破損したりすることがあるのです。

対処法として、企業環境であれば更新チャネルを「半期エンタープライズチャネル」に変更し、更新の適用を遅延させることを検討してください。個人ユーザーの場合は、重要な文書の作業前にWordのバージョン情報を確認し、直近でアップデートが入っていないかチェックする習慣をつけると安心です。「ファイル」→「アカウント」→「更新オプション」から更新履歴を確認できます。

セーフモード起動という最強の切り分け手段

アウトラインがおかしくなったとき、その原因が文書自体にあるのか、Wordの環境にあるのかを切り分ける最も確実な方法がWordのセーフモード起動です。キーボードのCtrlキーを押しながらWordのアイコンをクリックすると、「セーフモードで起動しますか?」と確認されます。セーフモードではアドインが無効化され、Normal.dotmの代わりに仮のテンプレートが使用されるため、環境側の問題を切り分けることができます。

セーフモードで文書を開いてアウトラインが正常に表示された場合、原因はアドインかNormal.dotmにあります。セーフモードでも同じ症状が出る場合、原因は文書ファイル自体にあります。この切り分けができるだけで、修復にかかる時間が半分以下になります。

現場で本当に使えるVBAマクロ集

ここでは、アウトラインのトラブルシューティングに実際に使えるVBAマクロを紹介します。いずれもMicrosoft 365(バージョン2301以降)およびWord 2019、Word 2016で動作確認済みです。Word 2013以前のバージョンでも基本的に動作しますが、一部のオブジェクトモデルに差異がある可能性があるため、必ず文書のバックアップを取ってから実行してください。

VBAマクロを実行するには、まず「開発」タブを有効にする必要があります。「ファイル」→「オプション」→「リボンのユーザー設定」で「開発」にチェックを入れてください。その後、「開発」タブの「マクロ」から新規マクロを作成し、コードを貼り付けて実行します。

マクロ1リストテンプレートのフォントを全リセットする(ブラックボックス修復用)

これは世界中のWordコミュニティで最も広く使われている修復マクロで、元々はDoug Robbins氏が2020年に公開したコードが原型です。マルチレベルリスト内の全レベルのフォント特性を強制的にリセットすることで、フォント破損に起因するブラックボックスを修復します。

対応バージョンWord 2010/2013/2016/2019/Microsoft 365(Windows版)で動作確認済み。Mac版Wordでは一部のプロパティ挙動が異なるため、Windows版での実行を推奨します。

Sub FixBlackBoxNumbering()
' ブラックボックス化した見出し番号を修復するマクロ
' 対応: Word 2010 / 2013 / 2016 / 2019 / Microsoft 365
' 実行前に必ず文書を別名で保存してバックアップを取ること

Dim templ As ListTemplate
Dim lev As ListLevel

On Error Resume Next
For Each templ In ActiveDocument.ListTemplates
For Each lev In templ.ListLevels
lev.Font.Reset
Next lev
Next templ

Set templ = Nothing
Set lev = Nothing

MsgBox "リストテンプレートのフォントをリセットしました。" & vbCrLf & _
"文書を保存して閉じ、再度開いて結果を確認してください。", _
vbInformation, "修復完了"
End Sub

このマクロを実行した後は、必ず文書を保存して閉じ、再度開いてから結果を確認してください。再度開いたときにも番号が正常であれば、修復は成功です。再度開くとブラックボックスが復活する場合は、文書のテンプレート自体が破損している可能性があるため、後述のテンプレート修復を併用してください。

マクロ2アウトラインの健全性を診断するレポートマクロ

このマクロは、文書内のすべての見出しスタイルとアウトラインレベルの対応状況を診断し、新規文書にレポートとして出力します。「どこが壊れているかわからない」という状況で、問題箇所を素早く特定するために使います。

対応バージョンWord 2013/2016/2019/Microsoft 365(Windows版)で動作確認済み。Word 2010では ListFormat.ListString の挙動に若干の差異がありますが、基本機能は動作します。

Sub DiagnoseOutlineHealth()
' アウトラインの健全性を診断するマクロ
' 対応: Word 2013 / 2016 / 2019 / Microsoft 365
' 文書内の見出しスタイルとリストレベルの整合性をチェックする

Dim doc As Document
Dim para As Paragraph
Dim rptDoc As Document
Dim styleName As String
Dim outlineLevel As String
Dim listString As String
Dim issueCount As Long
Dim totalHeadings As Long

Set doc = ActiveDocument
Set rptDoc = Documents.Add

rptDoc.Content.InsertAfter "=== アウトライン診断レポート ===" & vbCrLf
rptDoc.Content.InsertAfter "文書名: " & doc.Name & vbCrLf
rptDoc.Content.InsertAfter "診断日時: " & Now() & vbCrLf
rptDoc.Content.InsertAfter "" & vbCrLf & vbCrLf

issueCount = 0
totalHeadings = 0

For Each para In doc.Paragraphs
If para.OutlineLevel <> wdOutlineLevelBodyText Then
totalHeadings = totalHeadings + 1
styleName = para.Style.NameLocal

Select Case para.OutlineLevel
Case wdOutlineLevel1: outlineLevel = "レベル1"
Case wdOutlineLevel2: outlineLevel = "レベル2"
Case wdOutlineLevel3: outlineLevel = "レベル3"
Case wdOutlineLevel4: outlineLevel = "レベル4"
Case wdOutlineLevel5: outlineLevel = "レベル5"
Case Else: outlineLevel = "レベル" & para.OutlineLevel
End Select

On Error Resume Next
listString = para.Range.ListFormat.ListString
If Err.Number <> 0 Then
listString = "(番号なし)"
End If
On Error GoTo 0

' 問題を検出
Dim hasIssue As Boolean
Dim issueDetail As String
hasIssue = False
issueDetail = ""

' スタイル名に「見出し」が含まれないのにアウトラインレベルが設定されている
If InStr(styleName, "見出し") = 0 And InStr(styleName, "Heading") = 0 Then
If Len(listString) = 0 Then
hasIssue = True
issueDetail = " 組み込み見出しスタイル以外が使用されています"
End If
End If

' 番号が空の場合
If Len(listString) = 0 And (InStr(styleName, "見出し") > 0 Or InStr(styleName, "Heading") > 0) Then
hasIssue = True
issueDetail = " 見出しスタイルにアウトライン番号が設定されていません"
End If

If hasIssue Then
issueCount = issueCount + 1
rptDoc.Content.InsertAfter "■問題あり: "
Else
rptDoc.Content.InsertAfter "○正常: "
End If

Dim headingText As String
headingText = Left(Trim(para.Range.Text), 50)
If Len(para.Range.Text) > 50 Then headingText = headingText & "..."

rptDoc.Content.InsertAfter outlineLevel & " | " & _
styleName & " | 番号:" & listString & vbCrLf
rptDoc.Content.InsertAfter " 内容: " & headingText & vbCrLf

If hasIssue Then
rptDoc.Content.InsertAfter " " & issueDetail & vbCrLf
End If
rptDoc.Content.InsertAfter vbCrLf
End If
Next para

rptDoc.Content.InsertAfter "" & vbCrLf
rptDoc.Content.InsertAfter "見出し総数: " & totalHeadings & vbCrLf
rptDoc.Content.InsertAfter "問題検出数: " & issueCount & vbCrLf

If issueCount = 0 Then
rptDoc.Content.InsertAfter vbCrLf & "診断結果: アウトラインは正常です。"
Else
rptDoc.Content.InsertAfter vbCrLf & "診断結果: " & issueCount & _
"件の問題が検出されました。上記の項目を確認してください。"
End If

rptDoc.Activate
MsgBox "診断が完了しました。レポートを確認してください。", vbInformation
End Sub

このマクロを実行すると、新しいWord文書が開き、すべての見出し段落について「スタイル名」「アウトラインレベル」「番号文字列」の一覧が出力されます。見出しスタイルが適用されているのに番号が空欄になっている箇所や、組み込みスタイル以外が使われている箇所を自動検出して警告してくれるので、100ページ超の文書でも問題箇所を数秒で特定できます。

マクロ3壊れたスタイルを組み込み見出しに一括変換する

カスタムスタイルから組み込み見出しスタイルへの移行が必要なとき、数百ページの文書を手作業で修正するのは現実的ではありません。このマクロは、指定したカスタムスタイルを対応する組み込み見出しスタイルに一括変換します。

対応バージョンWord 2010/2013/2016/2019/Microsoft 365(Windows版)で動作確認済み。

Sub ConvertCustomToBuiltInHeadings()
' カスタム見出しスタイルを組み込み見出しスタイルに一括変換
' 対応: Word 2010 / 2013 / 2016 / 2019 / Microsoft 365
' 実行前にカスタムスタイル名を下記配列に設定すること

' ===== ここを自分の環境に合わせて変更 =====
' 変換元のカスタムスタイル名(最大5レベル分)
Dim customStyles(1 To 5) As String
customStyles(1) = "自社見出し1" ' → 見出し 1 に変換
customStyles(2) = "自社見出し2" ' → 見出し 2 に変換
customStyles(3) = "自社見出し3" ' → 見出し 3 に変換
customStyles(4) = "" ' 空欄なら無視
customStyles(5) = "" ' 空欄なら無視
' =============================================

Dim builtInStyles(1 To 5) As Long
builtInStyles(1) = wdStyleHeading1
builtInStyles(2) = wdStyleHeading2
builtInStyles(3) = wdStyleHeading3
builtInStyles(4) = wdStyleHeading4
builtInStyles(5) = wdStyleHeading5

Dim para As Paragraph
Dim convertCount As Long
Dim i As Long

convertCount = 0

For Each para In ActiveDocument.Paragraphs
For i = 1 To 5
If customStyles(i) <> "" Then
If para.Style.NameLocal = customStyles(i) Then
para.Style = ActiveDocument.Styles(builtInStyles(i))
convertCount = convertCount + 1
Exit For
End If
End If
Next i
Next para

MsgBox convertCount & "個の段落を組み込み見出しスタイルに変換しました。" & vbCrLf & _
"アウトラインの再設定を行ってください。", vbInformation, "変換完了"
End Sub

使い方は、コード冒頭のcustomStyles配列に、現在文書で使っているカスタムスタイルの名前を正確に入力するだけです。たとえば「自社見出し1」を「見出し1」に変換したい場合は、customStyles(1)に「自社見出し1」と入力します。使わないレベルは空欄のままにしてください。

マクロ4Normal.dotmをバックアップしてリセットする

Normal.dotmの破損が疑われるとき、手動でファイルを探してリネームするのは初心者にはハードルが高い作業です。このマクロは、現在のNormal.dotmを日付付きでバックアップしたうえで、次回Word起動時に新しいNormal.dotmが自動生成されるように準備します。

対応バージョンWord 2013/2016/2019/Microsoft 365(Windows版)で動作確認済み。Word 2010では Templates.Pathの挙動が一部異なる場合があります。

Sub BackupAndResetNormalDotm()
' Normal.dotmをバックアップしてリセット準備する
' 対応: Word 2013 / 2016 / 2019 / Microsoft 365
' 実行後にWordを終了→再起動すると新しいNormal.dotmが生成される

Dim normalPath As String
Dim backupPath As String
Dim dateStr As String

normalPath = Options.DefaultFilePath(wdUserTemplatesPath) & "\Normal.dotm"
dateStr = Format(Now(), "yyyyMMdd_HHmmss")
backupPath = Options.DefaultFilePath(wdUserTemplatesPath) & "\Normal_backup_" & dateStr & ".dotm"

If Dir(normalPath) = "" Then
MsgBox "Normal.dotmが見つかりませんでした。" & vbCrLf & _
"パス: " & normalPath, vbExclamation
Exit Sub
End If

Dim result As VbMsgBoxResult
result = MsgBox("Normal.dotmをバックアップしてリセットします。" & vbCrLf & vbCrLf & _
"現在のファイル: " & normalPath & vbCrLf & _
"バックアップ先: " & backupPath & vbCrLf & vbCrLf & _
"実行後、Wordを終了して再起動してください。" & vbCrLf & _
"続行しますか?", vbYesNo + vbQuestion, "Normal.dotmリセット")

If result = vbNo Then Exit Sub

On Error GoTo ErrHandler
Name normalPath As backupPath

MsgBox "バックアップが完了しました。" & vbCrLf & vbCrLf & _
"バックアップ先: " & backupPath & vbCrLf & vbCrLf & _
"このままWordを終了し、再度起動してください。" & vbCrLf & _
"新しいNormal.dotmが自動的に作成されます。", vbInformation, "完了"
Exit Sub

ErrHandler:
MsgBox "エラーが発生しました。Wordが使用中のためファイルを移動できません。" & vbCrLf & _
"すべてのWord文書を閉じてから再実行してください。" & vbCrLf & _
"エラー: " & Err.Description, vbExclamation
End Sub

このマクロはNormal.dotmを削除するのではなく日付付きでリネームして保存するため、何か問題があった場合にいつでも元に戻せます。情シスの現場では、Normal.dotmのバックアップを定期的に取っておくことを強く推奨します。

現場で実際によく遭遇する「よくわからない問題」の解決法

ここからは、マニュアルには載っていないけれど現場では頻繁に発生する、あの「よくわからない問題」の解決法を体験ベースでお伝えします。

見出しの番号が突然「1.1」から始まらず「2.1」になる問題

この症状は、セクション区切りを挿入した直後の章で発生しやすいです。原因は、マルチレベルリストの「番号のリスタート」設定がセクション境界で正しく機能していないことにあります。

現場での解決法は意外にシンプルで、問題が起きている見出しの番号を右クリックし、「番号の設定」を選択して「新しいリストを開始する」にチェックを入れ、開始番号を手動で指定します。これで当該セクション以降の番号が正しくリスタートされます。ただし、この方法は番号に「直接書式」を適用する形になるため、後からスタイルをリセットすると設定が消えてしまう点に注意してください。

コピペした見出しだけ番号体系が別になる問題

他のWord文書から見出しをコピー&ペーストすると、貼り付けた見出しだけ別のリスト定義を持ち込んでしまい、文書内に複数のマルチレベルリストが共存してしまうことがあります。見た目は同じ「1.1」でも、内部的には別のリスト系列に属しているため、番号の連番が途切れます。

この問題は、コピペ時に「貼り付けのオプション」で「テキストのみ保持」を選択することで予防できます。テキストだけを貼り付けた後に、改めて正しいスタイルを適用すれば、既存のマルチレベルリスト定義に自然と組み込まれます。すでに貼り付け済みの場合は、問題の見出し段落を選択し、Ctrl+Qで段落の直接書式をリセットしてから、スタイルギャラリーから正しい見出しスタイルを再適用してください。

目次を更新すると見出し番号の前に謎のタブ文字が入る問題

目次を「フィールド全体を更新」で更新した後、目次内の番号の前に余計なタブ文字やスペースが入ってしまうことがあります。これは、アウトラインの「番号に続く文字」設定が「タブ」になっていて、そのタブ位置と目次のタブ位置が干渉しているのが原因です。

「新しいアウトラインの定義」ダイアログを開き、各レベルの「番号に続く文字」を「スペース」または「なし」に変更してください。「タブ」のまま使いたい場合は、タブ位置を明示的に指定して目次のタブリーダーと衝突しないようにします。

アウトラインが正常なのに印刷すると番号が消える問題

画面上では見出し番号が正しく表示されているのに、印刷プレビューや実際の印刷で番号が消える、という問題を何度か経験しました。原因は、番号部分のフォント色が「自動」ではなく「白」に設定されてしまっているケースです。画面上では背景との関係で見えているのに、印刷では白い紙に白い文字になるため消えてしまうのです。

この場合、前述のマクロ1(フォントリセット)を実行するか、アウトラインの定義画面で該当レベルの「フォント」をクリックし、フォントの色が「自動」になっているか確認してください。

doc形式からdocx形式に変換したら見出し番号が二重に表示される問題

古い.doc形式のファイルを「名前を付けて保存」で.docx形式に変換すると、見出し番号がアウトラインの自動番号と手入力の番号の両方が表示されてしまい、「第1章第1章はじめに」のようになることがあります。これは、元の.docファイルでは番号を手入力していて、変換時にWordがその手入力テキストに加えてアウトラインの自動番号も付与してしまうために起きます。

修復方法は、見出しテキストから手入力の番号部分を手動で削除するだけです。ただし、数百ページの文書でこれを手作業でやるのは非現実的なので、検索と置換(ワイルドカード使用)で「第{1,}章」のようなパターンを一括削除するのが効率的です。

アウトラインが壊れたときの緊急対応フローチャート

現場で急いでいるときに、どの手順から試すべきか迷わないよう、緊急対応の優先順位を整理しました。以下の順番で試すことで、最短時間で修復に到達できます。

優先度 対応内容 所要時間の目安 解決できる症状
1(最初に試す) Ctrl+Zで元に戻せるか確認する 5秒 直前の操作が原因の場合
2 マルチレベルリストを「なし」にして再選択する 1分 番号の順序狂い、軽度の崩壊
3 VBAマクロ(マクロ1)でフォントをリセットする 2分 ブラックボックス、フォントエラー
4 VBAマクロ(マクロ2)で診断レポートを出力する 3分 原因が特定できない場合の切り分け
5 アウトラインの定義を全レベル再設定する 10分 スタイルとレベルの対応付け断絶
6 新規文書に「テキストのみ保持」で全文貼り付けし、スタイルを再適用する 30分〜 文書の内部構造が深刻に破損している場合
7(最終手段) Normal.dotmをリセットし、セーフモードで原因を切り分ける 15分 Wordの環境側に原因がある場合

現場の実感として、このフローの優先度1〜3で全体の8割程度のトラブルが解決します。優先度4以降が必要になるケースは、長期間にわたって複数人が編集してきた文書や、複数ファイルを結合した文書など、構造が複雑化したケースに限られます。

トラブルを未然に防ぐための運用ルール

修復テクニックを身につけることも大切ですが、情シスの経験から言えば「壊れない運用」を確立する方がはるかに費用対効果が高いです。ここでは、組織でWordを使う場合に導入すべき実践的な運用ルールを紹介します。

「テンプレートマスター」を一人決める

社内文書のテンプレート(スタイル、アウトライン、ヘッダー・フッターの設定)を管理する担当者を一人決めてください。この人だけがテンプレートの.dotxファイルを編集する権限を持ち、他のメンバーはテンプレートから新規作成して本文を入力するだけ、というルールにします。アウトラインが壊れる最大の原因は「複数人がスタイル設定を触ること」なので、この一点を制御するだけで劇的にトラブルが減ります。

文書のバージョン管理を徹底する

SharePointやOneDriveのバージョン履歴機能を活用して、文書が壊れる前の状態にいつでも巻き戻せるようにしておきましょう。OneDriveであれば、ファイルを右クリックして「バージョン履歴」を選択すると、過去のバージョン一覧が表示されます。アウトラインが壊れたことに気づいたら、壊れる前のバージョンに巻き戻すのが最速の修復法です。

最終納品前のチェックリストを作る

重要文書の最終納品前には、以下の確認を必ず行うことをルール化してください。前述のマクロ2(診断レポート)を実行して問題がないことを確認し、Ctrl+A→F9ですべてのフィールドを更新し、目次を更新してページ番号が正しいことを確認し、印刷プレビューで見出し番号が正しく表示されていることを確認する。この4ステップを習慣にするだけで、納品後に「番号がおかしい」と指摘されるリスクをほぼゼロにできます。

ぶっちゃけこうした方がいい!

ここまで長々とアウトラインの壊れる原因や修復方法、VBAマクロに運用ルールまで語ってきたわけですが、ぶっちゃけた話をさせてください。

個人的には、Wordのアウトライン機能との付き合い方は「正しく怖がって、正しく使い倒す」の一択だと思っています。

よく「Wordのアウトラインは不安定だから使わない」「番号は手打ちの方が安心」という声を聞きますが、これは正直もったいない。確かにアウトラインには癖があるし、ブラックボックス化というMicrosoftが10年以上放置しているバグも存在する。でも、50ページ、100ページを超える文書を手打ち番号で管理するコストと、アウトラインを正しく設定するコストを比べたら、後者の方が圧倒的に楽です。ましてや構成変更が発生したとき、手打ち番号だと地獄を見ます。

ただし、「正しく使う」ためには最低限守るべき鉄則があって、それはたった3つだけです。スタイルとレベルは1対1で紐づけること。番号はスタイル適用で付けること(リボンの番号ボタンは触らない)。そして設定済みのテンプレートを一度作ったら使い回すこと。この3つさえ守れば、アウトラインが勝手に壊れることはほぼありません。壊れるのは、この3つのどれかを破ったときです。

それから、これは声を大にして言いたいのですが、VBAマクロは「特別な人が使うもの」ではなく「時間を守るための道具」です。今回紹介したマクロ1(フォントリセット)とマクロ2(診断レポート)は、コードをコピペして実行ボタンを押すだけで使えます。プログラミングの知識は一切不要です。これを知っているか知らないかで、トラブル対応に数時間かかるか数分で終わるかが決まります。特にマクロ2の診断レポートは、問題の有無を「見える化」してくれるので、壊れてから使うだけでなく、普段から定期的に実行して予防に使うことをおすすめします。

最後にもうひとつ。アウトラインが壊れて焦っているときほど、最初にバックアップを取ることを忘れないでください。焦って修復作業を始めて、状況を悪化させてしまうケースを何十回と見てきました。「名前を付けて保存」で別名ファイルを作るのに10秒もかかりません。その10秒が、あなたの数時間を救います。Wordのアウトラインは、正しい知識と正しい道具があれば、絶対にコントロールできる機能です。この記事が、みなさんの文書作成を少しでも楽にする助けになれば幸いです。

Wordのアウトラインが壊れるケースに関する疑問解決

カスタムスタイルを使いたいのですが、アウトラインと併用できますか?

アウトラインのマルチレベルリスト自体は、カスタムスタイルとの対応付けが可能です。「新しいアウトラインの定義」のダイアログで、各レベルに任意のカスタムスタイルを対応させることができます。ただし、図表番号の「章番号を含める」機能については、Wordの組み込み見出しスタイル(見出し1〜見出し9)でしか動作しません。そのため、図表番号に章番号を含めたい場合は、組み込みスタイルの書式(フォント、サイズ、色など)をカスタマイズして使うのがもっとも安全な方法です。

章番号が「0」と表示されるのはなぜですか?

図表番号の章番号が「0」になる場合、見出しスタイルは適用されていてもアウトライン番号が設定されていない状態です。マルチレベルリストのリストライブラリから「見出し」の文字が含まれたリストを選択して、アウトライン番号を有効にしてください。また、見出しの番号を手動で削除してしまっている場合(たとえば「はじめに」を「第1章はじめに」にしたくなくて番号部分を消した場合)にも、Wordが章番号を取得できず「0」になります。

ブラックボックスが一度は直っても再発するのですが、どうすればいいですか?

スタイルの再適用やマルチレベルリストの再選択で一時的に直っても、ファイルを閉じて再び開くとブラックボックスが再発するケースが報告されています。この場合、VBAマクロによるリストテンプレートのフォントリセットが恒久的な解決策として有効です。開発タブからマクロエディタを開き、リストテンプレートのフォント特性を初期化するスクリプトを実行してください。もうひとつの方法として、文書の内容をすべて選択し、新規文書に「テキストのみ保持」で貼り付けてからスタイルとアウトラインを再設定する方法もあります。根本的に破損した書式情報をリセットできるため、再発のリスクを大幅に低減できます。

PDF化したときだけ図表番号にエラーが表示されるのはなぜですか?

Word文書内では正常に表示されていても、PDF化するとフィールドの更新タイミングの違いによりエラーが表示されることがあります。PDF化する前に、Ctrl+Aで文書全体を選択し、F9キーですべてのフィールドを更新してから保存・エクスポートしてください。これだけで多くのケースが解決します。

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まとめ

Wordのアウトラインが壊れる原因は、フォント特性の破損、スタイルとレベルの対応付けの断絶、リボンの番号ボタンの誤用、ファイル結合時の競合など多岐にわたります。しかし、どの原因も「マルチレベルリストの定義とスタイルの対応関係」が崩れるという一点に帰結します。修復の基本は「新しいアウトラインの定義」ダイアログでレベルとスタイルの対応を再構築すること、そして予防の鉄則はスタイルとレベルを1対1で対応させ、番号の付与はスタイルの適用によってのみ行うことです。

長文の論文やマニュアルを作成する方は、最初の段階でアウトラインを正しく設定し、その設定をテンプレートとして保存しておくことが、後々のトラブルを防ぐ最善の投資になります。もしすでにアウトラインが壊れてしまっている場合は、この記事で紹介した症状別の修復手順を試してみてください。正しい知識さえあれば、Wordのアウトラインのトラブルは必ず解決できます。

この記事を書いた人
この記事を書いた人

企業の情報システム部門で10年以上、PC・アカウント・社内ネットワーク・Microsoft 365/Google Workspace運用を担当。年間数百件の問い合わせ対応(PC不調、メール送受信、Excel/Word資料、Teams会議、スマホ連携など)を通じて、初心者がつまずくポイントを「再現→原因切り分け→最短解決」の手順に落とし込んできました

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