Excelを使っていると、「この条件を満たす場合は○○、満たさない場合は△△」といった判断を自動で行いたい場面がよくあります。そんなときに便利なのが、IF関数です。しかし、条件が増えると式が複雑になり、初心者の方には少し敷居が高く感じられるかもしれません。今回は、IF関数を使って複数の条件を簡単に設定する方法を、わかりやすく解説します。
IF関数の基本的な使い方
Excelのイメージ
まず、IF関数の基本的な構文をおさらいしましょう。
=IF(論理式, 真の場合, 偽の場合)
例えば、セルの値が80以上なら「合格」、それ以外なら「不合格」と表示させたい場合、次のように入力します。
=IF(>=80, "合格", "不合格")
これで、の値が80以上なら「合格」、それ未満なら「不合格」と表示されます。
複数の条件を設定する方法
条件が1つだけでなく、複数ある場合にはどうすればよいのでしょうか。以下の方法を使うことで、複数の条件を設定できます。
AND関数を使って「すべての条件を満たす場合」の設定
AND関数は、「すべての条件が正しいときだけOKになる」関数です。IF関数と組み合わせることで、複数の条件をすべて満たす場合に特定の処理を行うことができます。
例えば、セルが80以上かつセルB1が「あり」の場合に「合格」と表示したい場合、次のように入力します。
=IF(AND(>=80, B1="あり"), "合格", "不合格")
OR関数を使って「どれか1つでも当てはまる場合」の設定
OR関数は、「どれか1つでも条件が正しければOKになる」関数です。IF関数と組み合わせることで、複数の条件のうち、どれか1つでも満たす場合に特定の処理を行うことができます。
例えば、セルが80以上またはセルB1が「あり」の場合に「合格」と表示したい場合、次のように入力します。
=IF(OR(>=80, B1="あり"), "合格", "不合格")
IF関数の入れ子（ネスト）を使って複数の条件を設定
IF関数の中にさらにIF関数を入れることで、複数の条件を設定することができます。これを「入れ子（ネスト）」と呼びます。
例えば、セルの点数に応じて「優秀」「合格」「不合格」と表示させたい場合、次のように入力します。
=IF(>=80, "優秀", IF(>=60, "合格", "不合格"))
IFS関数を使って複数の条件を設定
Excel2019以降では、IFS関数を使うことで、複数の条件を簡単に設定することができます。IFS関数は、複数の条件とそれに対応する結果を一度に指定できる関数です。
例えば、セルの点数に応じて「優秀」「合格」「不合格」と表示させたい場合、次のように入力します。
=IFS(>=80, "優秀", >=60, "合格", TRUE, "不合格")
このように、IFS関数を使うことで、複雑な入れ子を避け、式をシンプルに保つことができます。
よくある質問や疑問
Q1: IF関数とIFS関数の違いは何ですか？
IF関数は1つの条件に対して結果を返しますが、IFS関数は複数の条件とそれに対応する結果を一度に指定できます。IFS関数を使うことで、複雑な入れ子を避け、式をシンプルに保つことができます。
Q2: AND関数とOR関数の違いは何ですか？
AND関数は、すべての条件が正しいときだけTRUEを返します。OR関数は、どれか1つでも条件が正しければTRUEを返します。IF関数と組み合わせることで、複雑な条件分岐を作成できます。
Q3: IFS関数はどのバージョンから使用できますか？
IFS関数は、Excel2019以降のバージョンで使用できます。Excel2016以前のバージョンでは使用できませんので、IF関数の入れ子を使って対応する必要があります。
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まとめ
ExcelのIF関数を使うことで、複数の条件に応じて自動的に結果を表示させることができます。AND関数やOR関数、IFS関数を組み合わせることで、より複雑な条件分岐も簡単に作成できます。最初は少し難しく感じるかもしれませんが、実際に手を動かしてみることで、徐々に理解が深まります。
他にも疑問やお悩み事があれば、お気軽にLINEからお声掛けください。
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